3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです! ※作品記事につきまして、権利者様が問題があると感じられた場合はご一報ください。対応いたします。

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本日紹介いたしますのはこちら、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん」第17巻です。
小学館さんより刊行されました。

大好評刊行中の本大全集は、「藤子・F・不二雄」のテーマにてまとめさせていただいておりますので、よろしければあわせてご覧くださいませ。

さて、「学年繰り上がり方式」で掲載されてきたこの「ドラえもん」も第17巻。
本巻で学年誌掲載作品は完全網羅となり、とうとう学年誌編は終了となります!
その最後を締めくくるのは、学年誌掲載作最終作品となった中編、「ガラパ星からきた男」。
学年誌で3ヶ月にわたって紡がれた、一ひねりもふたひねりもされた作品です!!

庭でボーっとアリさんを見つめているのび太。
暑い夏の日でも、文句ひとつ言わず働いているなんてすごい、と感心しながら観察しています。
が、本当は今、草むしりの真っ最中のはず。
通りがかったママに怒られ、しぶしぶ草むしりを再開するのび太ですが、その後物置の整理と風呂場の掃除、夕方の買い物を命じるお手伝い強制ラッシュのび太は憤慨!
ぼくはママの奴隷じゃないよ!と叫ぶのですが……そもそもこのお手伝いはのび太がお小遣いほしさに自らも止めたお手伝いなんだそうで。
やむなくのび太はお手伝いに戻るのです。

それも全て大人気ゲームソフトを買うため。
急いで草をむしりまくるのですが、そこへスネ夫とジャイアンがわざわざそのゲームを見せびらかしに通りがかり、猛すぐ売り切れだよと吹き込むからたまったもんじゃありません!
のび太はいてもたってもいられず、ママにお小遣いの先払いはできないかと頼んでみますが、もちろんママがそんな甘っちょろいことを許すはずがありません。
のび太は敢え無くその怒号から逃げ出すことになるのでした。

一か八か貯金箱を開けてみるものの、計画性のないのび太がそんなにお金を持っているはずがありません。
売り切れちゃって僕だけ買えないんだ!と絶望するのび太を、ドラえもんはそんな人気ならまたじゃんじゃん売り出されるさ、と大人ななだめ方をするのですが、のび太はひとより早くやらなきゃつまんない!と子供なこたえを返すのです。
これからせっせと働いてお金をためなよと慰めるドラえもんですが、のび太はもう何もする気がなくなったとぼやいて不貞寝を始めてしまいます。
そこでドラえもんが取り出したのは、殴ればその時考えていたことを忘れてしまうと言う「ワスレバット」。
バットを振りかぶりつつのび太ににじり寄るドラえもんですが、その瞬間のび太はすっくと立ち上がり、いいことを考えたとタイムマシンに飛び乗ったのです!
ドラえもんはのび太のいいこととはろくなことじゃない、といやな予感を感じるのですが……まったく持ってその通り。
一ヶ月先に行き、自分の貯金を拝借しようと考えたのです!

恐る恐る貯金を開けてみると、なんと貯金は何倍にも膨れ上がっているではないですか!
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未来の自分を褒め地うぎるのび太ですが、よく見るとなぜか部屋一面に緑のじゅうたんが敷き詰められています。
我が家はいつからこんなリッチに?と不思議に思っていると、なんと目の前の空中を魚が泳いでいるのが目に飛び込んできました。
捕まえなきゃ!と飛び出すのび太ですが、猛素手に見失ってしまっています。
きょろきょろと辺りを見回すと、よく逃げ出すでおなじみのしずちゃんのカナリヤがまた逃げ出したようで、立木の枝に止まっております。
捕まえとくか、と魚を捕まえるために用意した虫取り網を振りかぶって近づくのですが、その瞬間にカナリヤはなぜか「ワンワン」となき、のび太を威嚇してくるのです!!
それでもとりあえず網をかぶせるのび太。
ですがカナリヤはなんだか物凄い力を持っており、網ごとのび太を振り回し、挙句の果てに網を突き破って逃げてしまうのでした!
何がどうなっているのかわからないのび太は、しずちゃんに事情を聞いてみることに。
しずちゃんの家を訪ねてみると、その家から出てきたのは
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なぜか二足歩行をしているでっかいありの親子みたいなのが出てきたじゃありませんか!
わけもわからずしずちゃん宅であるはずの家を離れるのび太。
冷静になってみると、どうも町中がひっそりして人影がまったく見えないのです!
何かが起きていると思ったのびた、ついに空き地でその決定的証拠であるUFOを発見するのです!!
一ヵ月後の町で何かが起きている。
のび太はドラえもんに相談しなければ、とタイムマシンでとんぼ返りするのですが……

帰ってきた瞬間、よからぬ考えを忘れさせようと構えていたドラえもんの「ワスレバット」の一撃を受けてしまうのび太。
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その時考えていたことを忘れると言うことは……
のび太は一ヵ月後のことなどすっかり忘れ、ドラえもんによってお手伝いの再開を促されてしまうのです。
最初こそなんか忘れているようなと思いつつも草むしりに精を出していたのび太ですが、やはりすぐもうイヤだと投げ出し、ドラえもんに泣きついてしまいました。
ドラえもんはそれも予想済みで、お手伝いマシンとかの虫のいい道具なんて一切なし!と切り捨て、真面目に働くしかないとのび太を押し切ってどこかへ出かけてしまいます。
やむなくお手伝いを再開するのび太ですが、今度はしずちゃんから電話がかかってきてお手伝いが中断されてしまいます。
しずちゃんが困っていて、相談があるというのですからお手伝いなんて続けられようはずもないってもんです!

しずちゃんの悩みとは、カナリヤのピーちゃんを狙っている猫が家の周りをうろついていることでした。
ずっと見張っているわけにも行かないし、どうしたものかと悩むしずちゃんに、のび太はドラえもんに相談してみるよといってお家に帰るのでした。
ですがそのとき、ちょうどドラえもんは家に帰ってきたところ。
のび太がしずちゃんの相談に乗っていることなど知らないドラえもんは、またのび太はよからぬことを考えたに違いない、たとえばタイムマシンで未来の貯金をちょろまかすとか!と、ロボットのくせに物凄い第6感を働かせるのです!!
のび太は今バリバリ現代にいるわけですが、驚くことにタイムマシンからのび太が出てくるではないですか!
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思いっきりそののび太を叩いたためか、大分しっかり記憶が抜けた様子ののび太。
ドラえもんはそののび太にお手伝いしろと言いつけると、なんだか釈然としない様子でのび太はお使いに行くのでした。

上手いこと二人はすれ違わないまま、現在ののび太が帰宅。
そこでドラえもんは居間ぶったたいたのび太が過去か未来ののび太であることを知り、わるいことしたなぁと慌ててそっちののび太を探しに家を出てしまうのです。
その際、ドラえもんはワスレバットを置き忘れています。
のび太はこのバットであの猫を叩けばカナリヤのことを忘れるんじゃないか?と閃き、早速しずちゃんちに向かおうとするのですが、そこでドラえもんが戻ってきて「勝手に使われるところだった、」「ろくなことにならないんだから」と言い捨てて再び出て行ってしまいました。
いきなり散々なことをいわれた伸びた、すっかり怒って意地でも使ってやる!とスペアポケットをまさぐり始めます。
するとワスレバットと共に、なにやら未開封の封筒が出てくるではないですか。
なにやら宣伝のダイレクトメール風のそれ、開けてみると生物が物凄い勢いで進化していく「ガラパ星」なる星のことを宣伝し始めます。
上手いことやれば思い通りの生物を作れるよ!と言うこの話に、早速のってみるのび太。
そこで勝手にじゅうたん状に生長してくれる芝生と、その芝刈りをしてくれる……空を飛ぶ「芝刈り魚」をセットで360円と言う安価で売ってくれました。……それすらもドラえもん宛のツケで買ったんですが……
早速芝刈り魚を庭に放して草むしりなんかもさせつつ、お部屋に芝の種をまくのび太。
更についでにしずちゃんのカナリヤを猫に負けないくらい強く進化させてもらうという案を考え付きました!
先ほどは立体映像+通販で芝を買ったわけですが、流石に進化させるには現地に行くしかありません。
遠路はるばるガラパ星に、カナリヤを連れて行くことになったのです!!

のび太がカナリヤを強化させて地球に戻り、芝でご満悦になっていた頃、ドラえもんはタイムマシンでやってきたのび太を見つけていました。
何か重大なことがあったと言うことだけはおぼろげに憶えていたそっちののび太。
ドラえもんは、手に持つほうで叩けば記憶が戻ると言うワスレバットの機能を使おうとするのですが、のび太がスペアポケットで取り出してあるわけで、いくらポケットをまさぐっても出てきません。
急いでのび太の部屋に戻ってワスレバットを使うのですが、その記憶は驚くべきものだったのです!!
地球は進化したあり人間に征服される、と言う!!
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その驚くべき真実が明かされるほんのすこし前、現代ののび太は再びガラパ星に向かっていました。
その目的は、次々命ぜられるお手伝いを代わりにさせる生き物、どんなに働いても文句を言わない生物を作り出すため。
そこで進化の対象にのび太が選んだのは……アリだったのです!!
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ということは、一ヶ月後に町に誰もおらず、あのアリ人間のようなものが街に住み着いていた……アリ人間の制服を引き起こしたのは、他ならない……!!
果たしてこの自ら招いた大ピンチに、のび太はどう立ち向かうのでしょうか!?

というわけで、のび太のぐうたら振りが世界のピンチを招くエピソードを収録した本作。
未来と今ののび太が入り混じり、同じようなシーンが繰り返されたりするこの作品、掲載誌は「小学三年生」「小学四年生」「小学五年生」だったのですが、小学三年生にはちょっと難しいような気が……
それだけに、大人が読んでもおっと思わせられる仕掛けが施してありまして、引き込まれること必至です!!
この他にも高層マンションに引っ越してきたマナブくんがキーマンになる連作(?)や珍しくのび太とスネ夫が協力し、スネ夫主導で道具を使ってジャイアンにナイスな復讐をするお話など、見所満載!!
更にあの伝説にも程がある、「ジャイアンシチュー」が登場するエピソードも収録された実に贅沢な一冊となっているのです!!

学年繰り上がり方式+学年誌掲載作品もいよいよ完結となった「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん」第17巻は好評発売中です!!
どれをとっても面白い本作。
次巻は幼年向け作品掲載とのことで、なかなか読めなかった作品もたっぷり見ることができそうです!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 17 (藤子・F・不二雄大全集 第3期)
小学館
2012-02-24
藤子・F・ 不二雄

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本日紹介いたしますのはこちら、「SKET DANCE(スケット・ダンス)」第23巻です。
集英社さんのジャンプ・コミックスより刊行、週刊少年ジャンプにて連載されています。

作者は篠原健太先生。
本作は「スケット・ダンス」のテーマにて紹介記事をまとめておりますので、あわせてご覧くださいませ。

さて、ボッスンたちスケット団の大ハッスルと、だらだらした日々を描く本作。
涙あり笑いありの本作。今巻でもそれは変わりません!

デパートの片隅で、なにやらおこられまくっているボッスン。
なんでも休み中に暇をもてあましてデパートに来たところ、同じような境遇のスイッチやヒメコと出会ったそうで。
思いもよらない遭遇にテンションが上がり、なぜか売っていたボールでリフティングを開始。
近くでやっていた実演販売の商品を壊してしまったのでした。
実演販売のおじさんはあからさまにいやな顔こそしているものの、流石に学生に弁償を求めるようなことはしませんでした。
目玉商品が壊れてしまったため、他の商品を持ってくるまでの留守番をしてくれ、と言い残して去って行ったのです。

誰も来ないんじゃないのか?と言う用の寂れ具合のその場所ですが、確かに商品をほったらかしにするわけには行きません。
この実演販売で売っているのは、所謂便利生活雑貨。
お客さんが来た濾器のため、ざっと商品の説明は受けたものの、よくわからないものも多くあるようです。
そんななかでボッスンが目をつけたのは……布です。
といってもただの布ではなく、平日のお昼とかに愉快な外国人の人がCMをやっている気がする、物凄く水を吸う布。
そんなCMを見たことがある人なら、どのくらい水を吸うのか試してみたいのが心情と言うところ!
水を用意しろ!と辺りを見回していると、その間に
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なんとボッスンの顔から生気が失われていくではないですか!
なんかあまりにも水を吸う力が強すぎて、人間の体内の水分まで吸ってしまうようです!!
危なくてこんなもん売れるか!と怯えるボッスンですが、先ほどの実演販売員は業界内では神と呼ばれるほどの腕前で、こんなものでもバシバシ売ってしまう様子。
それを聞いたボッスン、謎の対抗意識を燃やし、実演販売をやってみようと言い出すのでした!!

なんとなくこういうのが得意そうなボッスン。
早速声を張り上げて呼び込みをはじめるんですが……
最初にやってきたのが、訝しげな瞳で見つめるおばさんだったのです!
なんとかうろ覚えの知識や記憶で実演を始めるボッスン。
ですがよりによってその商品が
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「メンチくん」なるわけのわからないもんなのですからどうしようもありません!
機能はなんかいっぱいあるのですが、いっぱいありすぎてよくわからなくなってしまいまして。
幸いスイッチが使い方を憶えているとのことで、確認してみることにしました。
まず右耳をひねると、右の鼻の穴から歯磨き粉がにゅるり。
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そして左耳をひねると、右の鼻の穴からビャッと水が発射されます。
不意に発射された水のせいでおばさんの顔がびしょびしょになってしまい、一同は慌てて布を手渡します。
ですがその布は例の水を吸う布で、おばさんの顔からは見る見る水気が失われ……
再びメンチくんでおばさんに潤いを与えるのですが、おばさんからすればなんか酷い目に合わされただけ!
なんかもっと使えるものはないのか?と、おばさんは蒸気で汚れを落すスチームクリーナーのようなものはないか尋ねて来ました。
スイッチは自信満々であるよと取り出しました。
……メンチくんを!
なんとメンチくん、そのリーゼントの先端から蒸気を噴出す機能があるんだそうで。
しかもそのスチームを利用し、底面部はアイロンになっているのです!!
……とっちらかっているにもほどがある多機能ぶりのメンチくんに、おばさんはいいかげん愛想をつかして帰ろうとします。
ですがその時、となりでなぜか書を売っていた書家のおじさんの使っていた墨汁がおばさんの服にかかってしまったのです!
これも全部ボッスンたちのせいだ、と八つ当たりを始めるおばさん。
きれいにしてから返せ、訴えるぞ!と騒ぎ始めます!
確かに墨汁の汚れと言うのは落ちにくいもの。
これは困った、と思案していると、そこに先ほどの実演販売員の人がやってきました!!
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状況を見るや、何とかしますとはっきり言い切った販売員。
すると、いきなり今まで真面目なかんじの彼の雰囲気が豹変!!
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いかにもと言った感じの実演販売員の感じになったのです!!

まず、例の布をゴム手袋装備で手に取り、床に広がった墨汁をキレイに吸い取ります。
タイルの溝に残った墨汁は、メンチくんのスチームクリーナー機能でバッチリピカピカ!
続いては問題のおばさんの服ですが、墨汁汚れは綿素材につくと落ちにくい、クリーニング屋さんでもつき返されちゃう……と散々煽っておいてから処置を始めました!
例の布を墨汁染みの裏側にあてました。
そして何を使うのかと言うと……なんとメンチくん右鼻の穴の歯磨き粉!
墨汁汚れには歯磨き粉が効くんだそうで、左鼻の穴の水をかけて歯磨き粉つきの歯ブラシで汚れをごしごしし始めました。
すると汚れが下に敷いた布にどんどんと移動していっているとかで、見る見るときれいになっていくではないですか!
墨汁汚れは乾いたら負け、スピードが命、近くにメンチくんがいれば安心!といいながら、最後のアイロン機能で仕上げをする販売員。
あっという間に元通り、その間も笑顔とセールストークを絶やさない彼に、スケット団のみならずおばさんまでも引き込まれてしまい……
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帰っていくおばさんの左手には、メンチくんがぶら下がっていたのでしたとさ……

というわけで、スケット団が完全に蚊帳の外に置かれてしまうエピソードを収録した今巻。
こういった珍しいエピソードの他、今巻では安形や生徒会がらみのエピソードがたっぷりと収録されています。
安形の勘違いエピソード完結編、そして現生徒会の「三年生を送る会」、そして卒業式!
とうとう安形たちも卒業を迎え、物語はついに新たな年を迎えることになるのです!!
もちろんいつものバカらしいお話も収録。
ボッスンとヒメコがツッコミ禁止勝負を行う話や、ボッスンがまさかのお昼の長寿生放送番組「照子の部屋」に出演するなど、様々なお話が楽しめるのです!!

三年生が卒業を迎える、「SKET DANCE(スケット・ダンス)」第23巻は好評発売中です!
三ヶ月連続刊行の二ヶ月目にあたる本巻。
来月にはその大トリとなる第24巻の発売が控えております!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


SKET DANCE 23 (ジャンプコミックス)
集英社
2012-03-02
篠原 健太

amazon.co.jpで買う
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本日紹介いたしますのはこちら、「ST&RS-スターズ-」第3巻です。
集英社さんのジャンプ・コミックスより刊行、週刊少年ジャンプにて連載されています。

作者は原作が竹内良輔先生、漫画がミヨカワ将先生。
本作の紹介は「スターズ」のテーマにてまとめておりますので、よろしければあわせてご覧くださいませ。

さて、最終試験を無事潜り抜けて宇宙学校へ入学することとなった真帆たち。
そこで真帆と同じく、幼少期に宇宙人のメッセージを受け取ったらしいいづみとであったのですが……?

めぐる、いづみとチームを組み、火星に渦巻く竜巻の中のものを飛行機で撮影するシミュレーションに挑む真帆。
地球とは重力から大気から、何から何まで違うだけに空を飛ぶだけでも難しいのですが、そこはいづみの計算などもあってそこはクリアできました。
ですが最大の問題は竜巻。
回転速度は時速360キロほどと推測される暴風のそれ、突破するどころか近寄ることすら困難です。
幸いこのシミュレーター室は24時間開かれています。
いつでも自習をすることができ、その成果を試すことができるのですから!

そもそもこのシミュレーターでシミュレートされているのは、火星にあった椅子の場所に巻き起こっている竜巻。
その竜巻の中で何が起こっているのか、それを調べることがスターズにとって、その一員である宇宙学校の生徒達にも重要なのでしょう。
早くその方法を考え出したい真帆は、いづみやめぐるに頑張ろう、と発破をかけるのでした。
そこでいづみは、真帆が気になっていたから今日は話せてよかった、と言い出します。
もちろん恋愛的な意味ではなく、メッセージ受信仲間として。
さらにいづみは流れに乗って今までひた隠しにしてきた、自分が宇宙人のメッセージの解読していることを打ち明けました。
そのことを聞いた真帆はすごいと感動し、だから自分が気になっていたんだねと納得。
自分も覚えていたら役に立っていたのに残念だ、と言う言葉に続けて、真帆はうらやましい、メッセージを覚えていたらよかった、と発言するのです。
ところがその瞬間、最初は嬉しそうな顔をしていたいづみの表情がくもり、ついには涙まで浮かべて
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「憶えてていいことなんていっこもなかった」と搾り出し、駆け出してしまったではないですか!
呆然と見送る真帆ですが、めぐるはいづみの「憶えてて」という部分がひっかかり、すぐさま後を追いかけたのでした!

7年前のこと。
いづみはクラスのとある男子に思いを寄せており、その彼が興味津々の宇宙に関してのことを勉強して、少しでも二人の距離を縮められればと考えていました。
そんなある日、メッセージがやってきたと言うふたご座の方角の星空を見上げていると、突然脳裏に「最初の記憶」がよみがえってきたのです!
スターズの発表していたメッセージとは別のメッセージがある、そのことをスターズは知っているのか?
気になったいづみはスターズにそのことへの質問のメールを送るのですが……
それだけではのしかかってくる、他人の知りえないことを知っていると言う重圧に耐え切れなかったのでしょう。
悩んだ末、親友だと思っていたクラスメイトの女子にそのことを打ち明けたのです。
ところがその親友だと思っていた女子は、いづみが片思いしていた男子に気を引きたいからそんな嘘をついてるのか!と激怒し、ウソツキと罵って去っていってしまいます。
そして翌日から、いづみはクラス全員からウソツキの宇宙人と罵られることに。
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遂にはその男子からも今まで教えてくれたことも嘘なのか、と冷めた目で見られてしまい……
それ以来、部屋でふさぎこむようになったいづみ。
ですがそこへ例のメールを見たスターズの面々がメールについて話がしたいとやってきました。
そこでいづみは、自分が嘘つきじゃないと証明し、みんなと仲直りするためスターズでメッセージの懐石に挑むことにしたのです。

大分時間は流れ、メッセージの一部を解読に成功したある日。
もう少しで嘘つきではないことを証明できる、と思っていたその時、街中であの男子と元親友の女子が仲よく並んで歩いているのを見てしまったのです!
もう以前の関係は二度と戻ってこない……そんな辛い現実をまざまざと見せつけられてしまったいづみ。
ですがそれでも、せめて自分が嘘つきでないことを伝えるために……涙を零しながらも、いづみは解読を続けることを決意するのでした……
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あの時から全部変わってしまった。
同じメッセージを受けた見である真帆ならば、自分と通じるものがあるかもしれない、と思っていたものの、その淡い期待も打ち砕かれてしまいました。
今度はシミュレータールームでふさぎこんでいると、そこへめぐるがやってきました。
そして彼女は語りだします。
自分がしてしまった、おそらくいづみと同じこと、を。

クラスの皆で七夕に、願いごとの短冊をぶら下げることになりました。
真帆は言うまでもなく宇宙飛行士ですが、めぐるはそのころ、バレーでオリンピックの金メダルを取りたいという夢を持っていました。
ですがめぐるは、国の代表になるほどずば抜けた腕を持っておらず、そのことは本人が一番よくわかっていたのです。
何を書くか迷っていたその時、真帆はクラス名とがたくさんいる場所で「バレーで金メダルって書くんでしょ?」とめぐるに問いかけてしまうのです。
自分の思いも知らず、やすやすとかなえられもしない願いを書けばいいといってくる真帆。
めぐるはそんな真帆に、
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「宇宙人には私の気持ちなんてわからない!」と言い放ってしまうのです!
そしてそのままの勢いで、クラス中に真帆が生まれたその日に宇宙人のメッセージを受け取ったことを明かすめぐる。
真帆は覚えていないけど本当だとそれを肯定するのです。
そんなの宇宙人だと続けるめぐるに、クラスメイトももし本当ならちょっと怖い、と囁くのでした。

翌日、真帆は学校を休みます。
しかも家族は普通に学校に行っていると思っているようで。
基本的に真面目な真帆が学校をサボるなんて。
自分があんなことを行って傷つけてしまったせいだ、とめぐるは涙を浮かべながら真帆を探し回ります。
ですが街中でバッタリと会った真帆はけろりとしたもので、図書館に行っていたと言うではないですか。
この日以降、真帆は本格的に宇宙に関しての勉強を始めたようです。
ですがその星で友達とあまり遊ばなくなってしまい、付き合いが悪くなったと友達が減り、同時に宇宙からメッセージを受け取ったと嘘をついてる、と囁かれるようになってしまいました。
そんな状況になったのも、自分が宇宙人とか酷いことを言ったせいだと真帆に謝るめぐる。
ですが、真帆は嘘つきだと囁かれてもかまわないと言うのです。
「そら」は昔「ウソ」と言う意味もあった。
それは、昔の人は空なんて飛べるはずが無いと思っていたから。
だけど飛んで、そこから宇宙にまで行っている!
今までは宇宙のことは好きではあったものの、漠然と楽しんでいただけだった。
でも、めぐるの言葉をきっかけに本当に宇宙を好きになってきたかもしれない。
そんな思いの丈を語った真帆は、こんな言葉で締めくくりました。
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「ありがとう、めぐる」と言う!

真帆は宇宙の勉強をしだしてから、理科の先生や図書館の重鎮、スターズ子供センターの係員さん、と新しい友達も増えたと言っていました。
だから、いづみにもそういう人がいたんじゃないかと思った、とめぐるはふさぎ込むいづみに話しかけます。
宇宙の、それも解読のことなんて学校で話せる人はいなかっただろうけど、この宇宙学校なら、自分達なら友達になれるんじゃないか?
だから独りだなんて思わないで……
ひとしきり話しおえ、しばらくたつといづみはその扉を開いて姿を現し、めぐるにあやまってきました。
ですがめぐるはいづみを抱きしめ、こっちこそごめんねとと謝罪したのです。
真帆はバカだから何も考えずいづみを傷つけてしまった。
まるでロケットのように前に進むだけの真帆ですが、それはいいところでもあり、めぐるはそんな真帆のことが……
というところで真帆も二人を見つけ、部屋に駆け込んできました。
自分がいづみを傷つけてしまったことには気がついていたようで、入ってくるなり誤り始める真帆。
ですが、めぐると言う友達を得たいづみは今まで見せたことのないような明るい笑顔で真帆に返すのです。
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「『そら』に飛行機、飛ばしましょうね!」と!!

というわけで、ついにいづみの心も開かれた今巻。
三人の結束はより深まったわけですが、これでシミュレートが進展したわけではありません。
ですが宇宙に関しての知識は抜群のいづみや、時として素晴らしいひらめきを見せる真帆にかかればひょっとすると……!?
このシミュレートは、火星の調査を一気に進め、その結果が更なる波乱を呼びます!
真帆、そしていづみというメッセージの受信者……宇宙に選ばれた子供の力が発揮!
そして、三人目の子供までその正体が明かされることになるのです!!
そして物語は更に進展!
火星で何が起こっているか、そして何をしなければいけないのか?
宇宙人との体面に向け、待ったなしです!!

宇宙学校の生徒達がその力を存分に見せ付ける「ST&RS-スターズ-」第3巻は好評発売中です!
宇宙人との約束の日が着々と近づく今巻。
どんどんと盛り上がってく本作、クライマックスも近そうです!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ST&RS─スターズ─ 3 (ジャンプコミックス)
集英社
2012-03-02
ミヨカワ 将

amazon.co.jpで買う
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本日紹介いたしますのはこちら、「ダークアクト」です。
集英社さんのジャンプ・コミックスより刊行されました。

作者は服部昇大(はっとり しょうた)先生。
服部先生は04年に手塚賞の準入選を受賞し、同年に月刊ジャンプの増刊号にてデビュー。
その後数回読み切りを発表した後、07年にジャンプスクエアにて「魔法の料理 かおすキッチン」の連載を開始。
昔の少女漫画を髣髴させる絵柄にブラックなギャグのギャップで人気を博しました。

さて、本作は特撮ヒーローなどに敵対する、悪の組織を主役に据えた作品です。
ですが一般的な(?)悪の組織とは違い、その目的がちょっと変わっているのです!

地方都市、サウス東京市。
かつてこの町は多くの悪人がひしめく犯罪多発地帯でした。
ですがそんな悪人連中も今はなりを潜め、代わりにある集団が幅を利かせていました。
悪の組織、「ブラックレイブン」が!!
悪の将軍レイブン、悪の忍者マロウの二人で様々な騒ぎを起こす彼らですが、そんな彼らにもまた天敵がいたのです。
この街を守る、ヒーロー達!!
東京善力ヒーロー財団から資格を得て、この町の平和を守る仕事を行う職業ヒーローの皆さんです!
彼らの活躍により、今日も会えなく敗走するブラックレイブン。
そんな彼らの前に、いつもとは違う人物が現われました!
チェリー、通称マシンガンチェリーと自称する彼女。
履歴書持参でこのブラックレイブンに加入したいとやってきたのです!
田舎からはるばる出てきたこのチェリーさん、ヒーロー達の活躍によって壊滅に追い込まれ、それでもめげずに戦うブラックレイブンこそプロの悪の組織だ!と考え、子供の頃からの夢であったブラックレイブン加入に踏み切ったんだそうです。
意気揚々とそう語るチェリーですが、そもそもその手に持っている銃はマインガンじゃなくてアサルトライフル。
しかも住むところすらなく飛び込みでやってきたそうで、マロウに帰れと突っぱねられてそりゃもうまごまごしだしてしまうのです。
もう言うことないくらいに頼りない彼女ですが、そんな様子を見てレイブンは素晴らしい、まさにブラックレイブンが求めていた逸材だ!と絶賛しだすではないですか!
全身からかもし出すヘタレ臭が気に入ったと言うのが気になるところ、ですが……

めでたく就職(?)が決まったわけですが、いきなりレイブンはチェリーに「高笑いが聞きたい」と言い出しました。
意味がよくわからないものの、とりあえずハハハと乾いた笑いをして見るチェリー。
ですがレイブンは、キャラ的にお前はホホホだ、と笑い方の指示までして指導する始末!
チェリーは戸惑うばかりなのですが……?

翌日。
再びヒーローと交戦することになったブラックレイブン。
チェリーははりきりまくり、早速手にしていたアサルトライフルでヒーローに狙いを定めます!
ですがレイブンはさっとその手を銃身に伸ばし、こんなもの本当に撃ったら怪我するだろう、こういうのは持ってるだけにしろ!と言い出すではないですか!!
戸惑うチェリーを置いてきぼりにして、レイブンとマロウは高笑いをして大きな隙を作ります。
そのチャンスを逃さないとばかりにヒーローはマロウとレイブンを一蹴!
そのままの勢いでチェリーにもチョップを放ってくるのですが……
なんか全然痛くないんです!
またまた戸惑うチェリーに、レイブンは囁くのです。
悪役がやられたふりをしなくてどうする、と!!

その後、レイブンによってチェリーも強引にやられたふりをさせられて戦いは終わります。
敗戦の帰り道、チェリーはとうとうこのブラックレイブンの真実を知らされることになるのです。
ブラックレイブンは、わざと負けている。
正義のヒーローが勝つのは、誰かが負けているからだ。
正義が勝って社会の平和が保たれるのは、やられ役があってこそ。
ブラックレイブンは、そんな社会のやられ役、「悪役(ダークアクト)」なのだと!!
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夢見てきた悪の組織とのあまりにはなれた実態に、ショックのあまり吐いてしまうチェリー。
そんな彼女に更なる追い討ちをかける事実が判明するのです。
三人の前に現われた、東京善力ヒーロー財団の幹部。
彼は現われるなり今日のレイブンたちのやられっぷりを褒めちぎり、次はこの日にお願いしますと言うようなスケジュールの調整を始めたではないですか!!
そう、ブラックレイブンの暗躍すら、完全な出来レース……八百長だったのです!!
しかもヒーロー達はそのことを知らない、、片八百長!
その上、ブラックレイブンは何の見返りも受けていないようで……
チェリーはショックのあまり心臓が止まりかけてしまうのでした!

ともかく入ってしまったものは仕方ありません。
筋トレ、受身の練習、アドリブで悪事を考える練習、逃げる練習、そして高笑いの練習……
やられ役の猛特訓を受ける日々をすごしていたチェリーですが、あるとき突然副業に行くとレイブンたちに連れ出されました。
なんとそれは
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保育園の保父&保母のお手伝い!
しかもかれこれ三年はここで働いているんだそうです。
雨の日も風の日も休まず子供のために働いているレイブンたちは、まるで保育士の鏡。
プロの保育師さんも学ぶことの多い、まるで正義のヒーローだと言うのです!

ところがそんなところで波乱が巻き起こります。なんと正義のヒーロー講習会とショウして、先日敗北したヒーローがこの保育園にやってきてしまうのです!
しかもそこでもやられ役を買って出たレイブンたちは、とても尊敬できない性格をしているヒーローにメタメタにされてしまい……
チェリーは耐え切れず、
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あんなヒーロー、むしろ倒しちゃった方が世のためだ、もしくは本物の正義のヒーローになればいい、わざわざみんなの嫌われ者にならなくたって、貴方達なら……と、レイブンたちに思いのたけをぶちまけてしまいます。
それでもレイブンたちは答えるのです。
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我々はプロの悪役だからな、と。

そんな彼らを見て、意外に鋭かったそのクズヒーローは気がついてしまっていました。
完全にオフ姿のレイブン達の正体がブラックレイブンの面々だと言うことに!……チェリーのおっぱいが原因で……!
そしてそのクズヒーロー、子供たちの目の前でレイブンたちがブラックレイブンだと明かし、正体を現せと叫んじゃうのです!!
そんなはずはないとかかばってくれる保育士さんをよそに、レイブンは良くぞ見破った、「三年かけて子供を洗脳計画」がばれてしまった、といつもの装いに変身!
衝撃の急展開に、園児達は騒然です!!
ブラックレイブンでもいい人たちだったし……と戸惑う子供たちを、ヒーローの俺が正しいに決まってる、と罵り物を投げるように先導します。
物を投げられまくるレイブンたちを、それでもそんなこと信じない、と体を張って守ろうとする保育師さん!!
たまりかねたクズヒーローは保育師さんにまで手をかけやがるのです!!
自分達がやられることによって、他に誰もやられなくてよくなる。
そんな持論をもっているレイブンがとる行動はたった一つ……
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保育師さんに振り下ろされたクズヒーローの拳を、片手で止めたのでした!!

その後はいつもの高笑い→やられるのコンボで敗北をおさめるブラックレイブンの面々。
ですがあのクズヒーローは自信を失って廃業したそうで、まぁ結果オーライでしょう。
あそこまで必死にかばってくれた保育師さんにも悪の組織としての体面と、子供&保育師さんへの気遣いが入り混じった置手紙を残して一応のフォローは済みました。
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これで副業は新たに探す必要があるでしょが、ブラックレイブンの活動は滞りなく続けられそうです。
誰よりも人のことを考えて頑張っているレイブン。
彼が何故あえて人に嫌われる道に進んだのか?
それには何か理由があるようなのですが……
そのことが明かされるのはもうちょっと先。
レイブンとマロウとチェリーの、汗と涙の敗北街道は始まったばかりなのです!!

というわけで、あえて負けるために奮闘する一団の日常を描く本作。
彼らの変な頑張りも楽しいのですが、次々登場する個性豊かなキャラクター達も楽しいところ!
おでんを食べながらやってくるリアルヒーロー「純白姫ダリア」、瞬く間に狙った人物の狙ったものを盗み取り、お尻から出てくるやわらかいあれとすりかえる「怪盗うんこ小僧」、底辺ヒーローと罵られる子連れヒーロー「運無十刀」……
様々な人物が登場し、ブラックレイブンの皆さんの意外な過去を明かしながらキャッキャとやるのです!
そして意外にも(?)いい話成分の強いギャグ漫画である本作ですが、最終エピソードではシリアスで熱い展開が待っています!
シュールだったりばかばかしかったりするギャグに笑い、シリアスだったり熱血だったりするお話に興奮してみたり出来る、内容充実の仕上がりになっているのです!!

ヒーローを作る悪役の妙、「ダークアクト」は全国書店にて発売中です!
ダークレイブンの奮闘を描く本作。
ラストまでしっかりと描かれたまとまりのいい1冊に仕上がっております!
カバー下本体にも描き下ろしのオマケ漫画が収録されており、おなかいっぱい楽しめますよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ダークアクト (ジャンプコミックス)
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本日紹介いたしますのはこちら、「アポカリプスの砦」第1巻です。
講談社さんのライバルKCより刊行、月刊少年ライバルにて連載されています。

作者は原作が蔵石ユウ先生、漫画がイナベカズ先生。
蔵石先生は現在マガジンスペシャルにて「我妻さんは俺のヨメ」を同じく原作で連載しております。
そちらの紹介記事は12年2月18日にアップさせていただきましたので、よろしければご覧ください。
イナベ先生はどうやら本作がデビュー作らしい新人漫画家さんです。

さて、本作はここ数年にわかに流行り出しているゾンビ系のホラー漫画です。
流行にならって(?)規模の大きいゾンビ被害が蔓延する本作ですが、本作独自の要素もきちんと含まれたパニックホラーになっているのです!

千葉県K市、房総半島の東京湾沿い。
そこにある、青少年矯正施設、松嵐学園。
収容者123人、刑務官20人が生活をしているこの施設に124人目となる新たな収容者がやってきました。
前田義明、16歳。
罪状は殺人罪、刑期は無期。
ですが前田は、もはやどうにもならないであろうこの状況においても、自分は無実だと主張するのです。
自分は目撃しただけで、殺人なんて犯していない。
もちろんそんなことを信じてくれる人はいません。
だれも自分の話など信じてくれない、友達や家族はどうしているのか。
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絶望をかくせない前田ですが、これからこの場所でずっと生きていかなければならないこともその絶望に拍車をかけているのです。
関東中の不良が集まると言うこの松嵐学園で……

やがて自分の暮らすことになる4号室に連れて行かれた前田。
そこでは吉岡と言う一見すると物腰の柔らかいイケメン風の男が待っていました。
一通りここでのルールを教えた後、そこまでの物腰から一転して高圧的な態度で「何をしたのか」を尋ねて来ます。
もちろん前田は何もやってない、学校帰りに死体を見つけてしまい、犯人らしき人物も見たのに誰も信じてくれないんだ、と主張を曲げないのです。
吉岡は最初は本当のことを言えと端にでこピンを仕掛けたりもしてくるのですが、前田の必死の主張を見て審議はともかく追及する気がうせた様子。
俺には関係無いしどっちでもいい、と話を終わらせようとしていたところ、作業に出ているたと言う同部屋の二人が帰ってきました。
一人は岩倉と言う大柄な男。
無口で物静かな印象を受ける彼ですが、そのわき腹には銃創のような古傷があり、なにか事件があったことをまざまざと見せ付けるのです。
そしてもう一人は、眼鏡をかけた見るからに理屈家を言った風情の山野井。
冤罪を主張しても、役人は面子を守るためにてこでも動かない、と冷静に分析して見せました。
この一癖も二癖もありそうな顔ぶれで、前田は長き生活を送ることになる
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……と思われたのですが……

先日ニュースでも報道されていた、警察官がかみ殺されてしまったと言う事件。
その被害者を検死していたところ、いきなりその被害者が起き上がったのです!
そして同時に、加害者を取り押さえるのに協力した男性も奇妙な表情を浮かべながら
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妻をかみ殺していたのです!!
そんな奇妙な症状を発症する人物は東京や埼玉などの様々な場所で現われていました。
どうやら発症したものに噛み付かれると、噛み付かれたものも同じ症状になるようで。
瞬く間に感染の輪は広まり……あっという間に日本中がパニックの渦に巻き込まれていたのです……

半分閉鎖されている環境のため、松嵐学園はまだそのパニックの外にいました。
とは言えそれも時間の問題でしかありません。
食事中に喧嘩騒ぎが起き、罰として校庭を走らされていたときのこと。
前田は理不尽な自分の境遇を呪いながらもそれにならっていたのですが、空に何故か異様に多くのカラスが飛んでいることに気がつきました。
見上げていると、カラスが何か落としたようで。
よくよく見るとそれは……
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人間の、耳のような……
何故カラスが耳なんかを?そのことに関して、深く考える間もなく大きな音が響き渡りました。
護送用の車両が事故を起こしたようで、柱に激突してしまっていたのです。
そしてタイヤが側溝にはまり込んでしまっていまして、刑務官は手近にいた前田たちに声をかけ、車を持ち上げようとします。
するとその時、車のドアが開いて中から血まみれの男が出てくるではないですか!
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刑務官は慌ててこの人物を医務室に連れて行くから、と前田たちに車を持ち上げて置くようにとそそくさと立ち去っていってしまいました。
やむなく4号室の面々と仲の悪い8号室の面々と、もめながらも車を持ち上げようとするのですが……
その時、前田は衝撃的なものを発見してしまうのです。運転席で倒れている、刑務官らしき血まみれの人物を!
ですがその時、前田以外の人物はそれよりももっと衝撃を受けざるを得ない光景を目の当たりにしていたのです。
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先ほど車から出てきた血まみれの人物が、先ほど医務室に連れて行くといっていた刑務官を貪り食っている、と言う……!!
とうとう施設内に侵入してしまった感染者。
こうなればもはやこの地が地獄になるときは間近でしょう!
果たして前田はどの世言うな運命を向かえることになるのでしょうか!?
そして、日本の命運は!?

というわけで、瞬く間に恐怖のそこに突入していく本作。
本作はなんと言ってもそのスピーディーな展開が目を引くところ。
この第1巻で加速度的に物語が進んで行き、他作品なら単行本何冊分か使って繰り広げてもおかしくない、家族の安否確認などまでパパッと行われてしまうのです!
そして本作のゾンビ的存在である発症者ですが、異常に高い耐久力、体に浮き出す血管、そして生前の習慣を繰り返すような習性……と、「アイアムアヒーロー」を髣髴とさせる動きをみせます。
ですがこの第1巻の最後の最後で、本作独自の設定を見せ付けつつ次巻に続くのです!
ここから本格的に本作独自の要素が展開することはおそらく間違いないでしょう。
第2巻以降の展開が楽しみですね!

瞬く間に感染が広がっていく、「アポカリプスの砦」第1巻は全国書店にて発売中です!
展開が非常に速い本作。
タイトルからすると、松嵐学園を砦として立てこもりながら戦っていくお話になりそうな気もしますが……
とにかく先を見てみないことには恥マラなそうです!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


アポカリプスの砦(1) (ライバルKC)
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2012-03-02
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