3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです!

本日紹介いたしますのはこちら、「神の左手悪魔の右手」です。
小学館さんの小学館文庫にて刊行されています。

作者は楳図かずお先生。
楳図先生と代表作「漂流教室」の紹介は10月26日の記事にありますのでよろしければご参照下さい。

さてこちらの作品。
ホラー漫画の大家である楳図先生の作品の中でも群を抜いてグロテスクな作品です。
いうなればスプラッター漫画でしょうか。
先生らしいおどろおどろしく不気味な物語ですが、何よりその過剰ともいえる無惨な描写に目が行ってしまいます。
何せのっけから見開きで少女の目からはさみが飛び出てきます。
画像張ります。グロいです。注意!
画像

これはすべて大雨のときに流れてきた「地下室」で拾ったはさみが元凶となる凶事のひとつなのですが、この少女の受難はこれだけではありません。
説明しておきますと、この少女は主人公の想(そう)の姉です。
想の姉がこの後体から様々なものが出てくる恐怖の体験をするのです。
その地下室にまつわる残忍な事件に関連するものが口の中から、または皮膚を突き破って飛び出してきます。
三輪車、被害者の遺骨……
さぁ画像行って見ますか。グロいです。
画像

とまぁこのように、おぞましいまでのグロ描写の連続。
この事件を巻き起こした異形の親子もそりゃまぁ邪悪で、恐ろしいこと恐ろしいこと。
どんでん返しに次ぐどんでん返しの末事件は解決するのですが、その驚きの結末は読んでみてのお楽しみということで。

とはいえ、そこは楳図先生。
歴代最大級のスプラッター表現だけでなく、独自のどす黒い怨念や偏執的な異常性を溢れんばかりに表現した衝撃的なホラー漫画に仕上げています。
画像を持って紹介した第1シリーズ「錆びたハサミ」での衝撃の導入の後、なんと想を含む数名の小学生達が
人は死ぬと本当の顔になるという突飛な話を信じて教師を殺してしまう「消えた消しゴム」、蜘蛛の化身らしきものに魅入られ山のような蜘蛛の大群に襲われる「女王蜘蛛の舌」、娘に読み聞かせる絵本を描くために無差別な殺人を繰り返す狂気の殺人鬼が恐ろしい「黒い絵本」、人々の守護霊を食い殺し死と恐怖をばら撒く亡霊との緊迫の戦いを描く「影亡者」の全5シリーズからなっています。
どれもが楳図先生作品中オカルト色が特に濃いのも特徴で、霊魂や妖怪じみた存在を多く取り扱っています。
そして徐々に明かされていくのが主人公の想が持つ力。
想が夢の中で左手をかざすとあらゆるものを癒し、右手をかざすとあらゆるものを殺す。
そんなタイトルのとおり神とも悪魔とも取れる力がじわじわと明かされ、最後の「影亡者」では想の衝撃の正体が明かされます!
……あんまりにも突飛過ぎてあいた口がふさがらないくらい衝撃の正体が!!

また、楳図先生独自の電波ゆんゆんぶりも遺憾なく発揮されています。
記事タイトルに書いた「あなたは想!」のくだりとかどう見ても駄洒落です!
でもめちゃくちゃ真面目なシーンで使ってるんです!!
他にも「あの世のもうひとつあの世」という謎空間(?)があったり、想が自作した消しゴム製の守り神の名前が「ぬーめらうーめら」とワケわからない名前だったり、突然守護霊が見えるようになった想が母親を見るなり「お母さんの後ろの霊が!!」と叫んで緊張のまま続いたと思ったら次の話では「お母さんの霊は去年死んだお婆ちゃんだっ!」とさりげなく改変されていて脱力したりと盛り沢山!
そういった部分でも楽しめてしまいます!!

楳図先生の黒い部分がもっとも顕著に現われているともいえるこちらの「神の左手悪魔の右手」は入手しやすい文庫本が全4巻発行されています。
グロに耐性のある方なら是非とも読んでみるべきです!!
個人的に楳図先生作品中一番好きなこの作品、万人には薦められませんが漫画好きなら絶対に読むべき作品であると断言してしまいましょう!!
さぁ、今すぐ本屋さんに急げっ!!

神の左手悪魔の右手 (1) (小学館文庫)
小学館
楳図 かずお

ユーザレビュー:
楳図作品でも大分イっ ...
楳図イマジネーション ...
ウエ…初期のころの赤 ...
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え?映画版?
無かった事にしたほうがいいんじゃないかな……
「黒い絵本」を原作に選ぶ時点で逃げに入ってる気がしますよね!!

本日紹介いたしますのはこちら、「電撃テンジカーズ」です。
メディアワークスさんの電撃コミックスEXにて刊行、電撃大王にて連載中。

作者は古賀亮一先生。
古賀先生の紹介や代表作「ゲノム」の紹介は10月29日の記事に掲載しておりますのでご参照くださいませ。

さてこちらの作品、古賀先生初の明確なストーリーラインが存在するギャグ漫画になっています。
「ゲノム」「ニニンがシノブ伝」「忠犬ディディー」などの古賀先生の今までの作品は目標や目的といったものが特に存在しない日常ギャグ的な作品がほとんどでした。
今回はその基本を崩すという意欲作なのです!!
意欲的なのはそれだけでなく、主人公が男の子だったり、他の作品で人間外の生物が担当していたエロくて我侭でことあるごとに痛い目を見るギャグの要のポジションに人間がついていたり、主人公達レギュラーポジジョンの半分以上が男だったりと、古賀先生作品のお約束とも言える部分が多く変えられています。
とはいえ特有の鋭い台詞のキレとテンポのよさが心地いいハチャメチャ系ドタバタギャグは健在で、1コマたりとも読者を休ませない圧倒的ギャグ量で攻め込んできます!

そういえば肝心のストーリー等の内容に触れていませんでした。
要するに話の大筋は西遊記。
天竺に行ってありがたいお経を授かるために旅をする、ってヤツです。
ただやはりそこは古賀先生のギャグ漫画。
三蔵法師の免許を受け取ったものがそれぞれ悟空などの属性があるものをスカウトし、例の4人組(それをテンジカーズと呼ぶそうな)を作ってそれぞれ天竺に向かいます。
で、なんか知りませんが天竺はとてもいいところらしく(ドリンクはただで寿司がうまいらしい)、様々な三蔵達が天竺に向かう大テンジカーズ時代。
妖怪なんかもたくさんいますが皆程よくアホでのどかな世界。
主人公達はドタバタとトホホな旅を続けるのでした。
まぁそんな感じのモチーフこそ存在するものの、いつもの古賀先生ノリです。
いつもどおりの女同士のキャッキャウフフもあるし、ヨゴレ役が大変汚されるギャグもあって大安心!!

そんなワケで古賀先生が新境地に挑戦しつつもいつものノリな「電撃テンジカーズ」は好評発売中です。
アニメ版「シノブ伝」ファンも「ゲノム」ファンも安心して読むことのできる作品です!
古賀先生作品中では最新作で入手しやすく、まだ単行本自体1冊しか出ていないということもあり、新規さんも入りやすい作品ですぜ!
テンポよくマシンガンのようにつむがれる面白台詞は必見です!!
さぁ、今すぐ本屋さんに急ぎましょう!!

電撃テンジカーズ 1 (1) (電撃コミックス EX 75-5)
メディアワークス
古賀 亮一

ユーザレビュー:
これは面白いですシノ ...
メガネメガネメガネメ ...
相変わらずの古賀亮一 ...
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本日紹介しますのはこちら、「ピルグリム・イェーガー」です。
少年画報社さんのYKコミックスにて刊行されています。

原作は冲方丁(うぶかた とう)先生、作画が伊藤真美先生です。
冲方先生は漫画の原作だけでなく、「マルドゥック・スクランブル」という小説で日本SF大賞を受賞したり、「蒼穹のファフナー」のシリーズ構成をしたり、「シェンムー」のシナリオを書いたりと様々な部門で活躍する多彩な作家です。
もう一方の伊藤先生は骨太でしっかりとしつつも繊細な絵を描く漫画家で、古くはコミックゲーメストで「ウォーザード」のコミック版を描いたりしていました。
残念ながらその「ウォーザード」は出版社の倒産もあり単行本はあまりでまわっていませんが……

さてこちらの「ピルグリム・イェーガー」。
16世紀のイタリアで繰り広げられる闇の陰謀と闘争が描かれている作品です。
主人公はアデールとカーリン。
彼女たちは二人とも普通の人間が持っていない不可思議な力を持ち、それゆえに魔女として捕らえられるのを恐れ、放浪の日々を送っています。
そして罪が許されるという免罪符を買う金を溜める為にその能力を活かしいわゆる悪魔祓いを密かな生業として暮らしていました。
しかし闇に蠢く陰謀が二人だけでなく、イタリアを覆い尽くそうとし始めたのです……

現在この作品は6巻が刊行されており、第1部完と言うことになっています。
アデールとカーリンの絆と別れ、「フラーテの予言」と言われる不吉な予言、それを阻止せんとする「3本の釘」と称される枢機卿、その部下となる筈の超能力をもつ「30枚の銀貨」と呼ばれる30人の選ばれしもの、「7つの大罪者」と呼称されるフラーテの予言を遂行しようとする者たち……
様々な陰謀と思惑、そしておぞましくも恐ろしい悪魔達との闘争。
この第1部では壮大な物語の序章とも取れるストーリーが展開されています。
その個性的な性格と様々な能力をもつ豊富なキャラクターや、先が気になってどうしようもなくなるような巧みなストーリーテリングが非常に魅力的。
中世ヨーロッパの重苦しく暗い雰囲気も余すことなく伝えてくれるかのようです。
そして伊藤先生の特徴的で美麗かつ猛々しい絵柄も見るものを惹き込んでくれます!!

衝撃的かつ重厚なストーリーと素晴らしい作画がたっぷりと堪能できる「ピルグリム・イェーガー」は第1部の全6巻が好評発売中です。
悪霊退治ものや能力バトルものが好きな方や、ヨーロッパの暗黒時代なんて響きにロマンを感じる方にオススメです。
蝕後のベルセルクあたりに雰囲気が近いかも……?
さぁ、第2部の開始を心待ちにしながら本屋さんに急ぎましょう!!

表紙はこちら!!
画像


ピルグリム・イェーガー 1巻 (1) (ヤングキングコミックス)
少年画報社
冲方 丁

ユーザレビュー:
メルヘン漫画5巻まで ...
暗黒時代で・・・暗黒 ...
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本日紹介いたしますのはこちら、「ARCANA HEART(アルカナハート)」です。
角川書店さんの角川コミックス・エースにて刊行、コンプエースにて連載中。
同名の格闘ゲームをコミック化したものです。

作者は葉生田采丸(ばみゅうだ さいまる)先生。
月刊少年ジャンプにて「たたかえ!たらんてら」を連載していましたが同誌の休刊により終了。
その後こちらの作品の連載を始めました。
かわいらしい女の子が戦う漫画がお好きな様子で、そのキュートなキャラクターとアクションシーンが印象的な漫画家です。

さてこちらの「アルカナハート」ですが、簡単に噛み砕いて言えば萌えバトル漫画になります。
アルカナと呼ばれる自然から人の気持ちに到るまで、いろいろなものをつかさどる精霊。
そのアルカナと契約し、普通の人間をはるかに超える身体能力を持った少女達が活躍する物語です。
主人公はひたすら元気で真っ直ぐな女子高生の愛乃(あいの)はぁと。
「愛のアルカナ」であるパルティニアスと契約を交わしています。
彼女が突然姿を消した親友、廿楽冴姫(つづら さき)を探すうちにとても大きな事件に巻き込まれていくことになってしまうのでした。

原作である格闘ゲームには大まかなひとつの物語だけが存在していたのですが、うまく再構成してきちんとしたストーリー漫画になっています。
葉生田先生自身ももとゲームセンター店員経験者ということもあってか、原作を尊重してキャラクターを崩すことも鳴く、それどころかゲーム中に実際に使われる連続技を髣髴とさせるアクションシーンなども描かれており藍を感じさせます。
コマの中を暴れまわるかのように動きのある絵柄で描かれているシーンの数々は格闘ゲームという原作を十二分に活かしていると言えるのではないでしょうか。

現在発売されている第1巻の内容は物語の導入とキャラクターの紹介といった具合のものですが、個性豊かなキャラクターが楽しげに動き回る様子はそれだけでも楽しくなってしまいます。
もちろんストーリーが駄目と言っている訳ではなく、今後の物語の広がりを感じさせる先が楽しみになる内容ですよ。
おまけ漫画も収録されており、雑誌で追っていた方も安心のボリュームです!

可愛らしい少女達が所狭しとはっちゃけまくる「アルカナハート」は第1巻が全国書店さんにて発売中です。
原作のゲームファンの方は勿論、まったく知らない方でも安心して楽しめる作品に仕上がっていますよ!
美少女が肉弾戦する漫画が好きな方は買うしかないでしょう!(ちなみにエロスは控えめに爽やか仕上げです)
さぁ、今すぐ本屋さんに急ぎましょう!!

原作のゲームもプレイステーション2にて廉価版が発売されていますので興味のある方はプレイしてみてください。
見てくれは萌えゲーかもしれませんがしっかりと格闘ゲームしてますので大丈夫です!!(何が?)
ゲームセンターでは最新作である「すっごい!アルカナハート2」が稼動したばかりですのでお近くにある方はプレイしてみるのもいいのではないでしょうか。
……俺は近くにゲーセン自体が無いのでやりたくてもできないのが残念至極なんですが……
ムネン アトヲ タノム


ARCANA HEART アルカナハート (1) (角川コミックス・エース 212-1)
角川グループパブリッシング
葉生田采丸

ユーザレビュー:
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本日紹介いたしますのはこちら、「プピポー!」です。
ソフトバンククリエイティブさんのフレックスコミックスにて刊行されています。

作者は押切蓮介先生。
押切先生の紹介は8月18日の「ミスミソウ」の紹介記事に掲載しておりますのでそちらも参照くださいませ。
以前も紹介した「でろでろ」「ゆうやみ特攻隊」の他にも4コマ漫画などを多数連載中で、その連載作品数は現在7作。
その活躍はまさに今が旬といえるやも知れません!

さてこちらの「プピポー!」ですが、押切先生の得意とする心霊要素を取り扱った作品です。
ですが他の作品と同じように、この作品でもまた違ったジャンルに挑戦しています。
「でろでろ」がホラーギャグ、「ゆうやみ」がホラーバトル、「ミスミソウ」がサイコスプラッターというように分類しますと、こちらの「プピポー!」は感動ホラーとでも言うのでしょうか……とにかくそういった「心霊いい話」のような作品です。

生まれつき普通の人が見ることのできない存在を見ることができる少女、姫路若葉(ひめじ わかば)。
彼女はその能力ゆえに孤立し、寂しい毎日を送っていました。
そんなある日道端で段ボール箱の中にたたずんでいる生き物を見つけます。
それはなんかピンク色のフカフカした謎の生き物でした。
謎ではあるもののぬいぐるみのようにかわいらしいそれは若葉に気が付くと「プピポー!」と鳴きました。
彼女はそれに「ポーちゃん」と名付け、家に連れ帰り飼う(?)ことにしたのです。

ポーちゃんは不思議な力を持っており、一緒にいる人に見えないはずのものを見させたり、悪霊を吸い込んで消してしまうことができます。
そんな不思議な力を持つポーちゃんと触れ合うことによって若葉は徐々に変わっていき、家族との距離を縮め、友達を作るまでになったのでした。

そんなこんなでポーちゃんの持つ不思議な力によって様々な人物が救われたり成長したり癒されたりしていくお話になっています。
こちらの作品は押切先生得意のバトル(バイオレンス)シーンこそほとんど存在せず、ギャグもやや控えめ。
ですがその分暖かな人間関係を描いたドラマに力を入れています。
様々な作品を連載しつつそのどれもが似て非なるジャンルを描くというチャレンジャー、押切先生。
もう感服するしかありません!

少女と謎生物のふれあいを描いたハートフルホラー漫画「プピポー!」は第1巻が発売中です!
2009年1月には第2巻の発売も予定されており、ワクワクがとまりません!
さりげなく伏線らしきものが描かれているなど今後もますます目が放せないこの作品、是非読んでみてください!
さぁ、本屋さんに急ぎましょうか!

ちなみに連載誌というか掲載媒体がFLEX COMICS ブラッドということで、ネット上で無料にて読むことができます。
読んでみて購入を検討してみるのもいいかもしれませんよ!

プピポー!1 (Flex Comix)
ソフトバンククリエイティブ
押切 蓮介

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