本日紹介いたしますのはこちら、「範馬刃牙」第32巻です。
秋田書店さんの少年チャンピオンコミックスより刊行、週刊少年チャンピオンにて連載されています。
作者は板垣恵介先生。
本作の今までの紹介は「板垣恵介」のテーマでまとめておりますので、よろしければご覧ください。
さて、前巻で高層ビルから一緒に仲よくダイブした後、ビンタ合戦なんかを楽しんだ(?)範馬親子。
ですがその急所などを狙わない、本気では無いバトルに勇次郎はあきあき。
ついにはバキに本気でやろうよぅ、と懇願してきたのです!
そうなってくればバキも持てる力の全てを出さねばなりません。
かつてバキは対勇次郎スペシャルホールドとして剛体術を生み出しました。
自分の体重をそのままパンチに乗せて撃つ、と言う、難易度も破壊力も高い必殺技だったそれですが、今回は超速いスピードでダッシュするという「ゴキブリタックル」を引っさげて戦いに挑むわけです。
体をやわらかくイメージし、筋肉を液体に、それを通り越して気体にまでやわらかくイメージすることにより、ゴキブリ並みの一瞬で最高速にまで加速するタックルを放つ!
名前はアレですが、強力な武器であることは間違いありません。
早速その取って置きを放ってみれば、あの勇次郎相手にガラスを突き破る勢いで後退させる流石の威力。
更に、はだしでガラスの破片だらけのところ歩いて傷ひとつなんて凄いや、と勇次郎が褒めている隙にスッと間合いを離し、ジャンピングハイキックからドロップキックと言う大技に連発をお見舞いしました!
その威力はそれはもう強烈。
勇次郎が背にしていた壁をぶち破るどころか、その後ろに広がっていたトイレの個室の壁をすえつけられていた便器ごとすべてぶち破り、一番奥の個室の壁まで吹っ飛んだのです!!
流石の勇次郎もちょっとびっくりのゴキブリタックル。
筋繊維を脱力させてから緊張させる、と言う行為をここまで極めたものはなかなかいない。
誰に習った?いい師匠を持ったな。
そんなことを言いながら、バキをググイと押し返し、目にも止まらぬスープレックスで背後に投げ飛ばすのです!
外まで投げ飛ばしたバキを、ゆっくりと歩いて追う勇次郎。
やがて投げ飛ばした方向の窓際までたどり着くと……そこには驚きの光景が広がっていました!
そう、あの勇次郎をしてびっくり仰天してしまう光景が!!
世の中には都市伝説と言うものがあります。
徳川埋蔵金、月に到着した映像はフェイク説、ツチノコ、ネッシー、心霊スポット。
そんな数々の存在が怪しまれている、でもいるのかもしれない、期待と不安と諦めが同居しているものの存在を、ネットや本、口コミで広めていく、アレです。
そんな都市伝説の中に、こんなものもありました。
「最強親子伝説」!
東京の地下に秘密の闘技場があって、そこではさまざまなジャンルからやってきた選手が素手と言うルールのみで腕を競い合う戦いが繰り広げられている。
そんな過酷な世界で王者になっているのはなんと17歳の少年。
更にそのオヤジは、大国すらびびらせる物凄い強さを持っている。
そして、近頃その2人が険悪である!
外を見た勇次郎の前に広がっていた光景は……
大熱狂で勇次郎を迎える、大勢のギャラリーだったのです!
あの都市伝説で囁かれていた最強親子が戦っている。
とあるニュース番組で報道された、「親子喧嘩のために自衛隊と機動隊が現場を封鎖した」と言う一方をもとに、その噂は爆発的に広まり……
噂を確かめたい、地上最強の戦いを一目みたい。
そんなギャラリーが誰に声をかけるともなく、現場に集結してしまったのでした!!
そんな超大勢のギャラリーにバキも最初は面食らいますが、まぁしょうがないかとこの状況をあっさり受け入れました。
さすが現代っ子は違いますな!!
ですが勇次郎のほうは流石にそうも行きません。
地下格闘技場のような、いわば一流の客の前ならばまだしも、ミーハー気分で現われて黄色い声援を飛ばすようなギャラリーたちの前で戦うのは気が進まないようなのです。
バキのもとに降り立ち、今日はやめて帰るぞと語りかける勇次郎。
ですが場気はそれをあっさりと否定。
そして、「人前で不覚を取るのは恥ずかしい、ここはひとつ引いて貰えないだろうか」って言い直すべきだ、見たいなことをのたまい始めたのです!!
この言動には今回優しさ爆発モードだった勇次郎さんも怒らないはずがありません!
血迷ったか、とその怒りを爆発させる瞬間、バキは機先を制して攻撃を仕掛けたのです!!
中断しかけたこの戦いを再開させたのはバキ。
なんとしてもこの場で二人の戦いを決着させたいようですが、果たして……?
というわけで、まだまだ序盤戦といったところの今巻。
まさかの大ギャラリー前で闘うことになった二人の戦い、今のところはバキが攻撃を仕掛けては勇次郎に凄みを見せ付けられてしまう、と言う展開の繰り返しになっているようです。
ですが戦いはまだこれから。
勇次郎が今田見せていない圧倒的実力を、そしてバキが今までの戦いで培ってきた様々な技術を、お互いに見せつけながらぶつかれば新たな展開も見られるはずです!!
ゴキブリタックルからの反撃が始まる、「範馬刃牙」第32巻は好評発売中です!!
偉大なパパに憎まれ口なんかも叩いちゃう親子喧嘩が展開している本作。
まだまだまだまだ決着が着くのは先になると思われますが、その間にも多数の驚きを用意してくれること必至です!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!