3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです! ※作品記事につきまして、権利者様が問題があると感じられた場合はご一報ください。対応いたします。

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本日紹介いたしますのはこちら、「忍空 ~SECOND STAGE 干支忍編~」第12巻です。
集英社さんのジャンプ・コミックスより刊行されました。

作者は桐山光侍先生。
本作の紹介は「桐山光侍」のテーマにてまとめておりますので、よろしければご覧くださいませ。

さて、お師さんを助けるために恍然宗との最終決戦に挑んだ風助たち。
干支忍が次々と駆けつけ、強力な能力の持ち主である四天王を辛くも倒していきました。
そしてとうとうたどり着いた首謀者、銅朱の待つ部屋。
最終決戦はどんな結末を迎えるのでしょうか……?

忍空の修行の卒業試験として、その師を殺すことになってしまった銅朱。
悲しい宿命を乗り越え、心をいてつかせてしまった若き日の彼は、生涯たった一人の友人友達として認めていた風助に別れを告げ、忍空を学ぶよう命じた父とも袂を分かちました。
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その悲壮な運命に導かれるように、彼の元に姿を現した炎の自然龍。
このときから銅朱の運命は動き始めたのです……

銅朱の部屋にたどり着く風助。
その時既に部屋の中は炎に包まれていました。
そんな風助の姿を確認し、最初で最後の友よ、永遠の別れだと悲しげな瞳で語る銅朱。
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ですが風助は当時おさなかったこともあるのでしょう、銅朱がかつて交流していた男であることに気がつきません。
何故お師さんをさらった、目的はなんだ。
そう尋ねる風助ですが、その時炎によって崩れた天井の石が落下!
風助が避けたその瞬間にはもう
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銅朱が背後に回っているではないですか!
すばやく反応して反撃を試みる風助ですが、銅朱は顔色ひとつ変えずに回避。
やっと蹴りが炸裂したと思っても、空蝉の術で回避されてしまっていたのです!

一旦間合いを放した風助、一連の動きを見て銅朱が忍空使いであることに気がつきます。
さらにこの力の凄まじさから、炎の自然龍が見える干支忍の資格を持つものであることにも。
忍空使い、それも干支忍ともなれば自分達の仲間であるはず。
何故お師さんをさらうのか、こんなことをしてどうなるのか。
そうたずねてもまったく動きを見せない銅朱。
しかし風助はその時やっと銅朱のことをかつて友達と呼んだ人間だと気がつきます。
何でこんなことをしたのか風助にはわかりません。
ここまでやれば十分だろう、ほかの干支忍全員を敵に回してもやりたいことがあるのか?
そう語りかけても一切応じることのない銅朱を見て、ついに風助は決心します。
その実力を持って、お師さんの居場所を聞きだす決心を!

お師さんはどこだとと言う質問に対し、そんな無駄なことを聞いてどうすると答える銅朱。
そして同時に体から、干支忍が本気で戦うときに立ち上ると言う勝身煙が猛烈な勢いで噴出しました!
それを見た風助もまた、返ってくる答えを知りながらももう一度お師さんの居場所を尋ねつつ、勝身煙を放出するのです!
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当然返ってくるのは答えではなく、激しい攻撃でした!!
強烈な炎の渦を、空風掌で散らしながら反撃を試みる風助。
銅朱は空炎乱でそれを迎え撃ちます。
風助はすかさず激しい風を放ち、一気に炎を沈下!
激しい渦に飲み込まれる銅朱ですが、それも気合一閃霧散!
ジャンプして銅朱の攻撃から逃れる風助ですが、空中にいる状態では格好の的。
空炎弓で狙い撃ちをされてしまいました!
拳で次々打ち消していく風助ですが、それもやがて限界に。
ついに地面に倒れてしまうのです。
それでも立ち上がり、戦おうとする風助。
ですが消耗も激しい今の状態では何もできず……
ついには風助の放つ風は弱まり。
倒れ伏してしまうのです……
頼みのほかの干支忍たちは、いまだ気絶していたり、断ったり歩いたりするのがやっとと言う有様で、到底助けが期待できる状態ではありません。
銅朱は、別れを告げたとはいえやはり風助をかけがえの無い友達と見ていたようで、「今度は違う形で会おう」と感傷的な表情をほんの僅かに浮かべます。
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その言葉は、おそらく今生の別れを告げる言葉なのでしょう。
ひときわ大きな炎を立ち上らせ、風助へと……!!

と言うわけで、いよいよ最終決戦となる本作。
風助はここから逆転し、勝つことができるのか?
炎の龍はなぜ銅朱の前に姿を現したのか?
恍然宗を率いていた、水鳩はどうなるのか?
すべての決着がつくのです!!

長い長い空白期間を経て、ついに完結した「忍空 ~SECOND STAGE 干支忍編~」最終第12巻は全国書店にて発売中です!
ついに実現する、干支忍勢ぞろいの絵が描かれる本作。
今巻で決着となるわけですが、ファンとしては是非このあと行われる戦争をおさめる為の戦いや、第一次忍空戦争を描く「THIRD STAGE(仮)」の連載を期待してしまいますよね!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


忍空―SECOND STAGE 干支忍編― 12 (ジャンプコミックス)
集英社
2011-11-04
桐山 光侍

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本日紹介いたしますのはこちら、「トリコ」第17巻です。
集英社さんのジャンプ・コミックスより刊行、週刊少年ジャンプにて連載されています。

作者は島袋光年先生。
今までの本作は「島袋光年」のテーマにて紹介記事をまとめておりますので、よろしければそちらもご覧ください。

さて、メロウコーラを発見したものの、謎の怪生物「ニトロ」の存在に脅威を感じる小松たち。
一刻も早くグルメ界に向かい、GODを探したりしたいところですが、トリコはあせらず実力をあげつつ会長の依頼品を探すことを提案。
小松を十分に守れる力をつけてからグルメ界へ向かうことにしたのでした。

しばらくグルメ神社やビックリアップルの収穫など、依頼関係ないアレコレを楽しんでいたトリコと小松。
そんなある日、海辺でサニーと小松が食事を楽しんでいました。
どうもトリコに呼び出されたようですが、本人はまだ姿を見せず。
とりあえず食事を楽しんでいたところ、サニーは小松に、トリコとコンビを組んでの印象なんかを尋ねはじめました。
自分勝手で品の無い、調和のちょの字も考えないあいつといるのは骨が折れるだろうし、小松の成長にも悪影響だろうといつもの調子で語るサニー。
そして「この際オレとコ」と言いかけたところでトリコが姿を現しました。
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なんだかサニーも小松を求めているかのような口ぶりでしたが……ともかくお話はここで中断。
トリコも交えての本題に入ることになったのです。

トリコが切り出したのは、会長の依頼の手伝いの要請でした。
食材の依頼と言えば聞こえがいいですが、実際は修行以外の何物でもないわけで。
サニーは他人の修行まで手伝えるかよとばかりに断ろうとするのですが、その食材の名前を聞いて反応が変わります。
「サンサングラミー」。
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水晶のように美しく透き通り、光り輝くと言うその魚……美しさ至上主義のサニーにとっても魅力的極まりないのですから!
そのサンサングラミー、世界三大瀑布と呼ばれる大滝のうちのひとつ、「デスフォール」の中にある洞窟にのみ生息しています。
問題はそのデスフォール。
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デスの名は伊達じゃなく、毎分一兆リットルとも言われる凄まじい量の水が流れ落ちるこの滝、「処刑の滝」という異名すら持つ何者も寄せ付けない無敵の壁となっているのです!

1kmにもわたる厚さを誇るデスフォールの水壁。
グルメ界に適応するための修行にはもってこい、そしてサンサングラミーと言う食材も興味津々。
そんなわけでサニーも結局同行することになりました。
善は急げと早速出発することになったのですが、今回その交通手段はいつもの乗り物ではありませんでした。
サニーが呼び出したのは「クイン」。
グルメ界に行った際、サニーがつれてきたペットに乗っていくことになったのです。
トリコはバトルウルフのテリー、ココはエンペラークロウのキッス。
ではサニーのペットとは?
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なんと何百メートルでは足りなさそうな長い長い体を持つ蛇、「マザースネーク」です!
この大きさでもサニーがつれてきたのはまだ子供だとか。
最大級のものは嘘か真か地球を一周するほどの大きさになるんだそうで……
三人はその蛇の上に乗ってデスフォールを目指すことになるのですが、やはりその体躯に見合う超スピード!
あっという間にデスフォールが流れる標高15000メートル超級の山脈、モルス山脈にたどり着いたのでした!!

澄み渡った水の流れる川に泳ぐ魚に舌鼓を打ちながら、デスフォールへと近づく一同。
するとその方向から凄まじい轟音と、きのこ雲のようなものが立ち上っているのが確認できました。
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それは勿論爆発などではなく、毎分一兆リットルを超える滝からたち登る「水煙」が巻き起こすものなのです!
圧倒されるほどのその滝のパワー。
サニーも頬に汗をつたらせていますが、同時に笑みも浮かべてもいました。
サニーが修行で身に着けた「スーパーフライ返し」。
それを試すのにちょうどいいと嘯くのです!

たどり着いたデスフォール。
見れば見るほど巨大で、その水の勢いはまさに怒涛。
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その勢いは、リーガルマンモス級の巨大生物がなす術なく飲み込まれてしまうほど。
更に流木や岩なども混ざっており、それらの直撃を食らってしまえばひとたまりもありません。
ならば水に潜って下をくぐれば……と考えても、滝つぼは渦潮が数多く渦巻き、飲み込まれれば粉々にされてしまうことでしょう。
八方塞にも見えますが、サニーは正面突破をすると宣言!!
自信満々のサニー、その源はやはり「スーパーフライ返し」なのでしょうか?
そのスーパーフライ返しの力とは?
サニーが新たな力を身に着けた修行とはなんなのでしょうか?

というわけで、新たなシリーズに突入した今巻。
砂漠の次は大滝と、正反対に近い食材探求の冒険に旅立ちました。
今までのような美食會の気配は感じない、純粋な食材探しとなっています。
サンサングラミーの味なども非常に気になるところですが、やはりここはサニーの手に入れた力が気になります。
ゼブラを迎えにいく少し前に行くといっていた「三途の道」でその修行を行っていたようですが……?
なんにせよ、グルメ界に突入するための準備は着々と進んでいるようです!!

新たな食材を求める冒険が始まる、「トリコ」第17巻は好評発売中です!
今度はサニーとのタッグで挑む新シリーズ。
これで一通り四天王とタッグを組んだことになるわけで、ますますこれからの四天王のつながりが強くなって行きそう。
そして更にココの出番の少なさが気になるところですね!!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


トリコ 17 (ジャンプコミックス)
集英社
島袋 光年

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本日紹介いたしますのはこちら、「そんな未来はウソである」第2巻です。
講談社さんのKCDXより刊行、別冊少年マガジンにて連載されています。

作者は桜場コハル先生。
本作第1巻の紹介等は「桜場コハル」のテーマにてまとめておりますので、あわせてご覧くださいませ。

さて、人のウソがわかってしまう少女アカネと、人の目を見るとその未来が見えてしまう少女ミツキ。
ひょんなことから二人は仲良くなるのですが、またまたひょんなことからアカネがミツキに鏡を見せ、彼女自身の未来を見せてしまいます。
その未来ではミツキが同じクラスの高山と結婚していたんだそうですが、よく知らない人だからそうならないようにこれから過ごすとミツキが決意してしまいましたからさあ大変。
自分のせいでミツキがイケメンでいいやつの高山と結婚する未来を選ばなくなってしまってはまずい、そう考えたアカネはなんとか上手いこと高山とミツキをくっつけるよう奮闘することになったのでした。

とにかくミツキと高山をくっつけることだけを考えていアカネ。
ですがなんだかよくわからないうちに、ハラペコキャラの江口や高山を恋の練習相手として彼女(仮)の座におさまっているマドカを加えた仲良し5人グループのようになってしまっていました。
本来狙っているミツキと高山2人っきりの空間を造るところまでは行かないものの、まあ二人の距離が縮まるならばいいだろうといった風情でそのままパーティーやらを催すことにしたアカネ。
まあその成否はともかくとして、とりあえずミツキも含めた皆が楽しんでいることだけは確か。
アカネはいまいち成功の手ごたえを感じていないながら、次なるミツキ高山くっつけ作戦を練るのです。

そんなある日、何の流れか今度はアカネのうちでパーティーやろう、などと言う話題が出てしまいました。
相手はハラペコマイペースキャラ、江口。
正攻法で断るのが難しいことを過敏にキャッチしたアカネは、すかさず話をそらすことに。
もうすぐ夏が来る、夏が来るのに太陽の下で遊ばないでどうするのか。
夏に太陽の下といえばどこだ?
そこまで誘導されればもう江口の頭はひとつの結論に導き出されてしまうというもの。
海です!
パーティー実行委員に任命されていた江口は、もうこりゃ海に行くしかないと完全に前の話題を忘れてしまいました。
ミツキにも海に行くよ、と楽しげに声をかけるのですが、ミツキはちょっぴり困った顔。
なんと彼女、水着をもっていないと言うのです!!

そんなわけで、翌日水着を買いに行くことになった一同。
なぜか高山も付いていくわけですが、その前日である今日はマドカと水着を買いに行くことになっちゃいました。
朴念仁なところのある高山は、次々に水着を見せてくるマドカに対して気の効いた感想を言えず……
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マドカも高山もいろんな意味でショックを受けるのでした。
で、今度はミツキの水着を買いに。
江口を通して感想を求められた高山は、頬を染めながらも「いいと思う」と返すことができました!
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マドカはあの反応を引き出すのに自分がどれだけ苦労したか……とアカネにもらすばかり。
よくやったと慰められているマドカに高山は頭を下げつつ、昨日の練習のおかげで今日の緊張感に耐えられた、ありがとう、とお礼を言うのです。
勿論マドカは自分にももっと緊張してくれと突っ込まざるをないのですが!

海に行く日まで一週間となったある日、どうも機嫌のよさそうなミツキがよい未来を見たのだろうと直感したアカネ。
その未来を聞いていれば、よりよい未来を造れるのではないかと考えた彼女はなんとかその未来を聞きだそうとします。
最初は渋るミツキですが、アカネの心配しなくてもその楽しい未来の邪魔はしないという言葉に続いた言葉、
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「楽しい未来は自力で作るもの」と言う言葉に感銘を受けて説明してくれる気になりました。
ですがもともと口下手なミツキですので、口では上手いこと説明できません。
そこで絵日記的な感じでアカネに伝えたのですが、
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なんかざっくりした海の絵といろんなことに対して「楽しかった」が連呼されているだけでいまいち要領を得ないのです。
こりゃどうしようもないなぁと感じたアカネ、結局自分のちょっぴりお肉の残ったボディも含め、無駄な抵抗をしないことに決めたのでしたとさ。

で、やってきたその日。
なぜか一同は温泉にいました。
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何故こんなことになったのか、お互いにやんわりと責任を擦り付け合うアカネと高山ですが……まあ来てしまったものはしょうがないでしょう。
そもそも温泉を決定付けたのは乗り気になったミツキだったわけですし。
水着を拝むことはできなくなったことになりますが、ここは温泉。
それ以上のものも期待できますし、なんとここの温泉は混浴があると言うじゃあございませんか!
しかもこのグループでは密かに絶対的な決定権を持つミツキが混浴に乗り気!!
まさかの高山を含めた5人混浴。
高山にはどんな桃源郷が待っていると言うのでしょうか……!
うらやましさを隠せないこの状況ですが、単にうらやましい状況と言うだけではない、ある衝撃的な展開が待っていることはまだ誰も知らないのでした……!!

というわけで、思わぬ展開を迎えた海改め温泉編。
この衝撃的な展開、このお話の軸からして揺るがしかねない大きな変革をもたらすことになりそうです。
まあこうなる可能性も今までの話の流れからして予想はできたと言えばできたわけですが、ミツキがこれ以来考え方や行動を変えるわけで、そのあたりがお話をどう動かしていくのかは楽しみでなりません。
アカネの野望(?)は成就するのか?高山の恋の行方は?マドカのアプローチは実を結ぶのか?江口にもなんか食べ物とにぎやかし以外の見せ場ができるのか!?
これからもいつもののんびり日常に加え、それらのアレコレで楽しませてくれそうです!!

おかしな恋愛模様が描かれる、「そんな未来はウソである」第2巻は好評発売中です。
同じ日常ものでありながら「みなみけ」とは違い、大きな流れに沿った物語が展開していく本作。
そういった面では「みなみけ」よりも読み応えがあるといえる作品になっていますよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


そんな未来はウソである(2) (KCデラックス)
講談社
桜場 コハル

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本日紹介いたしますのはこちら、「ST&RS-スターズ-」第1巻です。
集英社さんのジャンプ・コミックスより刊行、週刊少年ジャンプにて連載されています。

作者は原作が竹内良輔先生、漫画がミヨカワ将先生。
竹内先生は99年に少年ジャンプの天下一漫画賞で最終候補に残り、00年に手塚賞の佳作を受賞された漫画家です。
その後しばらくたった10年にジャンプNEXT!にてデビューし、本作にて原作者として初の連載となりました。
ミヨカワ先生は05年に少年ジャンプの十二傑新人漫画賞で審査員特別賞を受賞。
読み切りを数作発表した後、こちらも初の連載となりました。

さて、本作は主人公達が宇宙飛行士を目指して様々な試練に立ち向かっていくお話となっています。
バトルものでも日常ものでも、ギャグやホラー、ミステリなどでもお色気要因でもない漫画がジャンプで連載されたりするのはなかなか珍しい感じがしますが、本作はそれでもジャンプ伝統の「友情・努力・勝利」を体現した作品となのです!

2019年9月1日。
世界中が沸き立つ衝撃的な発表がニューヨークで行われました。
私達はこの宇宙で孤独ではなかった。
……ついに地球外知的生命体、宇宙人のメッセージを受信および解読することができたのです!
盛大なセレモニーの中、そのメッセージの発見者として壇上に呼び出されたのは天文学者ドレイクの孫娘、フィフィー・コリンズ。
まだ少女としか呼べないとし若い彼女ですが、10歳で大学を修了し、幾度も超新星を発見するなど、天文学会では有名だそうで。
彼女が緊張しながら語ってくれたのは、祖父と一緒に観測してこのメッセージを発見したのだが、祖父は足後悪くて来られなかったので一人できた、と言うことから始まりました。
2019年8月10日6時35分、地球から見て銀河の中心から逆方向、冬の天の川と呼ばれている奉公から送られ北と言うこのメッセージ、その内容は
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「2035年7月7日、私達と火星で会いましょう」と言うもの!
これによって国際宇宙連合は「ST&RS(スターズ)」と名を変え、その日のために人類を火星に送り込む計画が一挙に進行。
再び月への着陸や宇宙ステーションの建設、宇宙飛行士養成学校の設立など、大規模な計画が次々と完遂させられていき……世界はまさに一丸となったのです!!

そのメッセージが届いたと言う8月10日、日本時間で12時2分。
二本のある赤ちゃんが生まれて初めての「言葉」を発しました。
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「かせい」。
赤ちゃんを溺愛していたご両親は、特に宇宙的なテレビや会話などを聞いていたわけでもないのに突然「火星」と言い出したその姿を見て、その赤ちゃんを宇宙飛行士にするしかない!と意気込んだのです。

そして時は流れ、14年後。
その赤ちゃん、白舟真帆もすっかり成長を遂げ、中学生になっていました。
どんな少年に成長していたかと言うと……両親の目論見どおりなのか本人のもともとの素質(?)だったのか、すっかり宇宙大好きっ子になっていました。
授業中でも空を見上げて宇宙ステーションを探していたりする彼、とにかく宇宙に関してだけにしか興味がないかのような感じで……幼馴染の星原めぐるも、高校受験まであと3ヶ月しかないのに宇宙ばっかり見て浪人でもするつもりなのかとやきもきしちゃっております。
特にそのころはこんな時期なのに転入してきた優等生、宙地渡の本格的な優秀さと比較されたりもしてしまい、ますます不安を煽ってしまうのです。
めぐるはこうなったら優秀な渡の力を借りてでも真帆を勉強させようとするのですが、真帆にはどうもその気すらない様子。
ですが進学する気が無いと言うわけでもありません。
皆が受験する高校の名前を書く用紙を、真帆は白紙で提出。
どうする気だと突っ込む先生に、
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「宇宙学校を受けてくる」ときっぱり宣言したのです!!

やはり火星に行きたいという夢を追っていた真帆、冬休みにあるという宇宙飛行士を養成する宇宙学校の入学試験を受けることにしました。
周りは無理だろうと言うムード(の中にもアレだけ宇宙が好きならあるいはと言うものもいましたが)の中でも、揺るがず試験を受けると譲ることは無い真帆。
ですが、そんな彼は重大なミスを犯していたのです。
入学説明会の申し込み期限のころ、ちょうど盛り上がっていた新しい超新星の発見に興奮していた為、大事な申し込みそのものを忘れていたのです!!
このままでは受験をする以前の問題。
真帆は落胆を隠せず、学校では物凄い勢いで意気消沈した姿を見せていたのですが……
もし、宇宙学校に誰かが申し込んでいたら、1人の申し込みで3人まで説明会に行ける、と言うことで、ほんの僅かに希望が残されています。
たまたまこの学校に宇宙学校を受ける人がいるとは考えづらいところですが……真帆はなぜか渡が申し込んでいるんじゃないか?と踏んでいるようです。
何故そう思うのか、とわかりやすい探りを入れられた渡本人が真帆に問い返すのですが、真帆は当たり前のようにこう返すのです。
授業中の宇宙ステーション探しのときは自分より早くから見ていたし、毎朝ST&RSの日報が更新されるときには携帯を触っているし、放課後の掃除の時にはいつも金星を探している。
それらのことを考えれば渡が宇宙好きであることは明白だ、と!
それならばひょっとして申し込みもしているのではあるまいか、と思っていたわけですが、実はビンゴ。
ちょっと興味があって申し込んだだけだったようですが、行く気まんまんマンがそこにいては一緒に行かないわけにもいかないでしょう。
渡は真帆と、保護者気分のめぐるとともに説明会に行くことを決めたようです!!

説明会で待っていたのは、美しい女性に成長していたフィフィー説明と、大きな会場の全体を使って映し出された圧巻の立体プラネタリウム。
合格者名1%未満だという狭き門とのことですが、この美しいプラネタリウムと、フィフィーの情熱的な説明によってめぐるもなんだかやってみたい気になってきました。
説明が終わってひと段落ついたときに、すごいねと真帆&渡に振り返ってみると……
なぜか2人は説明のことなどそっちのけで何か話し合っています。
そして説明会自体はまだ終わっていなさそうなのに、真帆は間違いないといいながら係員達のいる部屋へと走っていきました!
当然係員に制止されてしまうのですが、運よくその騒ぎを聞きつけてフィフィーがその場にやってきます。
彼女に対して真帆は、
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「あのプラネタリウムは壊れている」と訴え始めるではありませんか!!
上手く言葉で表せない真帆の指摘を、渡が専門的にわかりやすく訴えなおすと、どうもそこかしこで惑星の位置などがずれていた、と言うことのようです。
係員も本当なのか、もし間違っていたら恥ずかしいどころじゃないぞとざわめき立つのですが、フィフィーはなんとその指摘を聞いて
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「正解」だと言うのです!
なんとそのずれ、自分で問題を見つけて解決する宇宙飛行士になってほしいとの願いをこめてフィフィーがデータをいじって生み出したものでした。
この一組しか見抜けなかったのは残念だったようですが、素直に真帆たちを見込みがあると称え、頑張ってと激励してくれます。
真帆は即座に火星に行きたいんで絶対(宇宙飛行士になる)!と返答。
めぐるはコイツ赤ちゃんのとき始めてしゃべった言葉が火星だから思い込みが激しいんです、とフォローするのですが、そのしゃべったと言う時間を聞いたフィフィーの顔色が変わりました。
日本時間で12時2分、世界時だと3時くらい。
発表されていた例のメッセージを受信した3時間半前なのですが……じつは公にされていないもう一通の宇宙人のメッセージをその時間に受信していたのです!!
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単なる偶然とは思えないこの一致。
果たしてこれが意味するものとは何なのでしょうか。
それが明かされるのはまだまだ先のことになるでしょう。
そして、その前には宇宙飛行士になり、その宇宙飛行士になるための学校に受からなければなりません。
狭い狭い門の入り口は、真帆たちに開かれるのでしょうか……!?

というわけで、少年達が宇宙飛行士を目指す本作。
勉強も運動もそれほど突出したものを持っていない真帆ですが、彼はひとつ他の人には真似できないある特技を持っており……
それらもあわせ、真帆はただの宇宙好きではないことは明らかで、同時に火星に行く計画には「力のある子供」が必要とのこと。
真帆のその能力は、必要とされている力ある子供の証なのでしょうか?
そして始まる宇宙学校の試験。
多くの同好の士とともに奮闘することになるわけですが、宇宙飛行士になろうと言うのですから簡単な試験などありません。
新たなキャラクターなども登場し、彼らと切磋琢磨していく様子もこれから描かれることでしょう。
彼らの活躍や数々の謎など、今後の展開が楽しみでなりませんね!!

宇宙人との出会いを目指す、「ST&RS-スターズ-」第1巻は好評発売中です!
宇宙飛行士になるための難関に立ち向かう本作。
物語の展開上、訓練および試験がメインとなるわけで、どうしてもド派手な展開にはしづらいでしょう。
ですがそれでも仲間との友情や、バラエティに富んだ試験内容、思いもよらないトラブルの勃発、など飽きさせることの無い物語作りがされています。
地味目な題材だからとスルーするのはもったいない面白さを持った作品ですよ!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ST&RS─スターズ─ 1 (ジャンプコミックス)
集英社
2011-11-04
ミヨカワ 将

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本日紹介いたしますのはこちら、「ケルベロス」第9巻です。
秋田書店さんの少年チャンピオンコミックスより刊行されています。

作者はフクイタクミ先生。
今までの本作の紹介は「フクイタクミ」のテーマでまとめておりますので、お時間などございましたら併せてご覧ください。

さて、7体もの崩れを撃退し、ようやくその戦いもとりあえずの終わりが見えてきたかに思えた本作。
ですが十三塚の前に彼の父の仇である墓守の真堂が現われ、その邪なる目的や非道極まりない暴虐を見せ付けてきたのです。
崩以上の強敵である真堂と十三塚、その因縁の行方はどうなるのでしょうか……?

先日の烏騒動はどこへやら、すっかりいつも通りの授業をうける十三塚。
いつもどおり、と思われた学校生活ですが、十三塚目当てにわざわざ転校してきたものがおりました。
常世の一人、望月です!
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常世のメンバーは本来何かあったときのために2人一組で行動するとのことで、彼女は十三塚とタッグになるために来ました。
ですが彼女、どうも十三塚より年上だったようで同じクラスになるどころか学年すら違います。
一緒のクラスになると信じていた彼女は、涙目で十三塚を探し回るのでした。

昼休み、十三塚や鶴原なんかはそれぞれお昼を食べ始めます。
そんな中金屋は鶴原や深月とともにお昼としゃれ込むわけですが、その前に金屋は一人後者浦の寂しげな場所へと向かいます。
そこにあったのは、「タヌキさん」「ネコさん」と刻まれた小さなお墓が二つ。
そう、彼女は倒してきた崩を一人弔っていたのです!
すると、その場に
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長身の男性が現われたではないですか。
穏やかな印象を受けるその男性。
ですが彼は
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金谷の靴を片方残し、彼女をさらっていってしまったのです……!

金屋が消えてしまった。
鶴原からそう聞いた十三塚はまさか8体目の崩にさらわれたのか、と総毛立ちます。
慌てて金谷を探すため走り出す十三塚、そんな彼の動きを察して望月も捜索を手伝うと協力を申し出てくれました。
彼女は常世が使うと言う通信機を十三塚に渡し、二手に分かれて探そうと別の方向へ走り出します。
更に常世のメンバーにも協力を要請して人手を増やしてくれるとのことで、その「数」に関してはいままでほぼ一人で戦ってきた十三塚にとっては心強いもの。
さっそく望月は常世に連絡を始めるのですが、その時ちょうど視界の端にあの男の姿がよぎるのです!
誰かいた?と足を止めて振り返る望月。
その瞬間
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得体の知れない何かが地面から飛び出し、望月の体を貫いたのです!!
そのあまりのダメージに、倒れこんで意識を失ってしまう望月。
例の男はそんな彼女に止めを刺すでもなく、「邪魔だよ常世」と言い捨ててその場を去っていくのでした。

そのころ、十三塚は当てもなく金谷を探して走り回っていました。
すると突然、十三塚の前に水溜りのようなものが出現します。
そのにおい、色からしてそれは紛れも無い「血」。
そしてその血溜まりは物凄い勢いでどこかへと移動し始めたのです!
明らかに何かがあるとしか思えないこの動く血溜まり。
崩の罠としか思えませんが、手がかりの無い今その罠にはまるほか道はなさそうです。
後を追うと、血溜まりは使われていなさそうな倉庫のような建物の中へと入っていきました。
中に入ると、やはり例の男が待ち構えています。
待っていたと言うその男、背後には先ほどの血のような液体に包まれた金屋がいるではありませんか!!
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決着をつけよう、と攻撃を仕掛けてくるその男、九力(くりき)。
十三塚が狗骸とともに歩むように、崩と歩むものであると自称する九力は「鋒吹丸」と何かを呼びました。
すると彼の足元から巨大な……足の無い馬のような姿をした崩が姿を現したのです!!
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明らかに崩を従えている様子の九力。
本来人間を獲物としか見ないはずの崩が人間に従うなど考えられないことです。
数々の疑問が浮かぶ九力と鋒吹丸ですが、十三塚にとっては捜し求めていた、8体の崩=鶴原が封印の扉を開いてしまった崩達がすべて片付くことに。
鶴原に責任があるともいえるこの事件の決着は、なにより十三塚が求めていたこと。
十三塚は九力に攻撃を仕掛けるのですが、九力はあの望月をしとめた得体の知れない攻撃を仕掛けてくる強敵……と言うだけでなく、何かまだ隠しているような自身のようなものを感じさせます。
はたしてこの九力と鋒吹丸、その関係と隠し持つ切り札とは何なのでしょうか?
とらわれの金屋はどうなってしまうのか?
最後の崩と、その崩れをなぜか救おうとする人間との戦いはどんな展開を迎えるのでしょう!!

というわけで、最後の崩との戦いが幕を開ける今巻。
今までに無い、人と崩のタッグとの戦いとなるわけですが、その先鋒もまた今までにないもの。
彼らが金屋を捕らえたのは人質にするためなどの簡単な理由ではなく、恐ろしい対墓守用の秘策のためなのです!
その苦しい戦いに加え、今までとは明らかに異質な崩、鋒吹丸が崩れへと変貌してしまった過去も語られます。
最後の戦いは、様々な今までに無い要素が満載の戦いなのです!

最後の崩との戦いが始まる、「ケルベロス」第9巻は好評発売中です!!
墓守と崩の戦いを描いた本作。
次巻第10巻でとうとう完結です!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ケルベロス 9 (少年チャンピオン・コミックス)
秋田書店
2011-10-07
フクイ タクミ

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