3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです! ※作品記事につきまして、権利者様が問題があると感じられた場合はご一報ください。対応いたします。

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本日紹介いたしますのはこちら、「囚人リク」第1巻です。
秋田書店さん少年チャンピオンコミックスより刊行、週刊少年チャンピオンにて連載されています。

作者は瀬口忍先生。
瀬口先生は、未就学児向けの児童漫画から、「劇画マッドマックス」に掲載されるような骨太の漫画まで執筆されています。
週刊誌&少年誌の連載は初めてのようですが、確かな実力を感じさせてくれる漫画家なのです!

さて、本作は無実の罪で入れられた刑務所からの逃走を計る脱出物となっています。
こういった類の作品にはある程度のテンプレートが欠かせません。
本作はそのテンプレートを踏まえつつ、しっかりと飽きさせない展開を用意しているのです!!

10年前、突如として東京へ落下した隕石。
その隕石は東京に壊滅的なダメージをもたらしました。
ですが人間と言うのはたくましい物で、わずか10年の間にみるみると復興を遂げたのです。
……ごく一部を除いて、ですが。

そのごく一部にすんでいる少年、リク。
リクの住んでいるスラム街は、院政期落下後に多発する犯罪を巨大な壁で囲むことによって一点に封じ込めた……いわば掃き溜めのようなところです。
その日の食べ物にも困るような貧しい土地で、日常のように引ったくりなんかが起こる治安。
劣悪な環境の中でも、リクはめげずにまっすぐ成長してました。
それもすべて、幼い頃から面倒を見てくれた交番のおじさんのおかげと言っても過言ではありません。
警察ですら市民の味方とは言いづらいこのスラム街。
そんななかでおじさんはリクのまっすぐな性格を信頼し、自分の警察と言う立場を省みず、まるで親のようにいつも味方をしてくれていたのです。

その日も街のいざこざから、おじさんによって救われた形となったリク。
感謝はしながらも、リクのご機嫌はちょっぴり斜めです。
なぜなら、誕生日にケーキをたべさせてもらうという約束を交わしていたにも関わらず、リクの誕生日である昨日はなにごともなく過ぎ去ってしまっていたからです。
おじさんは今日だと勘違いしていたんだと弁解するのですが……
なにせそこから始まったのが3歳の頃のリクはよくウンチもらしてたなんていう昔話なんですから信じることなんかできません。
挙句の果てに、この街ももうじき良くなる!という未来の希望を語ってお話が終わってしまったんですから、陸にとっては溜まったもんじゃないのです。
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もうケーキなんかいらない、おじさんのうそつき!そういい残して交番を駆け出していってしまうのでした。

リクが走り出して行ったその入れ代わり、交番を訪ねてくる人影があります。
見るからに危険な香りを漂わせる、眼光の鋭い男。
何も言わずズカズカと交番に入り込んできたかと思うと、男はひとつのマイクロチップを見せつけながら「やってくれたな」とつぶやきます。
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そのマイクロチップは、おじさんが新聞社にリークした情報がつまっているチップ。
そしてその情報とは、目の前にいるこの男が、このスラム街で密売した銃器の記録です。
その他にも麻薬製造密売、臓器売買など悪辣きわまる所業を重ねているらしいこの男、鬼道院。
彼はどうもただならぬ権力を持っているようで、おじさんがリークした新聞社とも通じており、未然に自分に不利になる情報を握りつぶしてしまっていたのです。
更にこの鬼道院、すさまじいのはその権力だけではありません。
もみ消すことができたとはいえ、自分の悪行の証拠にまでたどり着いた男。
その存在を許さない冷酷さと、それを実行する武力も持っていたのです!!

特殊部隊のような屈強な男達に取り押さえられ、銃を突きつけられてしまうおじさん。
鬼道院は用心深くもあり、おじさんに協力者がいないかを吐かせてから消すつもりのようです。
おじさんは自分ひとりでやったのだと言い張るのですが、鬼道院は念には念とばかりにしつこく尋問を続けます。
すると何と言うことでしょう、リクが交番に戻ってきてしまったではありませんか!
交番のヘルメットをかぶったまま出てきてしまったリクが、それを返しに戻ってきてしまったのです!!
いち早く陸の存在に気がついたおじさんは、見つからないうちに逃げろ!……と心の中で願うしかありません。
リクはと言うと……銃を構えた怪しげな男達に恐怖は感じつつも、持ち前の正義感でなんとかおじさんを助けようとしていました!
それでもその恐怖から、最後の一歩が踏み出せないでいるリク。
おじさんの机の下に隠れていたのですが、そこに自分のための誕生日ケーキが置いてあるのを見つけてしまいました!
おじさんをうそつき呼ばわりしてしまった先ほどのやり取りを脳裏によみがえらせるリク。
ですが感傷にひたっている暇はありません、
鬼道院がリクを見つけてしまったのです!
顔を見られたなと銃を突きつけられるリク。
ですがそこでおじさんが立ち上がり、その子から離れろと逆に銃を突きつけたました!
間髪いれず向き直り、おじさんの腹を打ち抜く鬼道院。
そのまま倒れこむおじさんの頭に銃口を押し付け、いよいよその命を奪おうと言うつもりのようです。
そこでついにリクは奮い立ちます!
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先ほど拾った銃を構え、おじさんから離れろと叫ぶリク。
そしてそのまま銃弾は発射したのです!!
しかし残念ながらその銃弾は鬼道院の腹と顔をかすめただけ。
決定打にはならないどころか、怒りの導火線に火をつける結果に終わってしまうのです。
鬼道院はリクを蹴り飛ばした後、銃をしまいこみこういいます。
貴様が死ぬには一発では足りない。
いずれ殺してくれていたほうが良かったと思うほどの、特別な絶望を用意する、と……
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おじさんは明日を信じて生きろと言う言葉を残し、この世から去りました。
そしてその死はスラム街の少年……リクによる凶行と言うことにされてしまいます。
それもそのはず、なんと鬼道院は
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警視総監!!
その立場に加え、現場がスラム街であるなら事件のでっち上げなどたやすいことなのです!
程なくして捕らえられ、「超絶望」とまで言われる「極楽島特級刑務所」に収監されるリク。
一度は絶海の孤島にある堅牢な監獄で絶望にくれてしまいます。
ですがそこで憎き鬼道院が警視総監であることを知り、ぶん殴ってやらなければ気がすまないと闘志をみなぎらせるのです!
おじさんの思いを拳に乗せて届けるため、脱獄する決意を固めたリク。
ですがその道のりは考えただけでも気の遠くなる長く険しいものです。
最初に彼の前に立ちはだかるのは、リクが配属される工場のリーダー格であり、看守にも顔の効くこわもての大男、レノマです!
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脱獄どころか、仕事場でも自分の部屋ですら安心できない状況に追い込まれるリク。
果たして遠すぎる目標を達成することはできるのでしょうか!?

というわけで、大きすぎる敵との孤独な闘いに挑むこととなったリク。
真っ当に過ごせば刑期は30年と言う重大な罪を着せられてしまい、挙句に罪状は警官殺しと看守にまでにらまれる絶望的な状態から始まる本作。
トップが腐りきっていると言う状態からして、リクができるのはおそらく徐々に囚人達を仲間にしていき、集団で行動を起こすことでしょう。
しかしリクはそういうことを考えるたちではありませんから、とにかくその時点でできることをするだけです。
ですがそのまっすぐな性格が囚人達の心に影響を与えることも考えられます。
リクの行動がどれだけの人物をひきつけられるのか?
物語はそこがかぎとなるのは間違いないでしょう!
そのようにある程度筋道が決まってしまうきらいのある脱出物。
確かにある程度その予想通りに物事は進んでいくわけですが、それでも面白いのがこの作品です。
ある種の王道的展開で進みながら、それでも熱中させてくれる正統的な熱さがこめられていまして、その熱によってぐいぐい物語に引き込まれてしまうこと間違いなし!
リクならきっとこういう行動に出てくれるだろうと期待し、その期待にこたえてくれる。
そんな楽しさがたっぷりと堪能できるのです!!

絶望からの脱出劇、「囚人リク」第1巻は好評発売中です!
絵柄は泥臭い感じで、今風とは言いがたい本作。
ですがこれでなくてはいけない、必死の物語がつむがれています!
アンケート1位は伊達じゃないそのストーリーは、きっとあなたものめりこめますよ!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


囚人リク 1 (少年チャンピオン・コミックス)
秋田書店
2011-06-08
瀬口 忍

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本日紹介いたしますのはこちら、「鉄風」第4巻です。
講談社さんのアフタヌーンKCより刊行、good!アフタヌーンにて連載されています。

作者は太田モアレ先生。
本作の今までの紹介記事は「鉄風」のテーマでまとめておりますので、よろしければそちらもあわせてご覧いただけますと幸いでございます。

さて、天才的な格闘技の実力を持つゆず子を潰したいというだけの理由で総合格闘技を始めた夏央。
彼女もまたハンパではない才能の持ち主で、メキメキと実力をつけていきます。
そんな彼女の当面の目標は、ゆず子が出ると言う新人トーナメントに出ること。
しかし夏央に格闘技の指導をしている紺谷が、格闘技を始めたばかりの彼女に出場することを許さないのでした。

紺谷がリベンジを誓う、女子格闘技界最強の選手、本間三津子。
彼女の実力が遺憾なく発揮された大会を観戦していた夏央達ですが、その観戦の帰りに夏央はもう一度新人トーナメントに出たいと紺谷に主張します。
ですがきっぱりと否定されてしまうのです。
それでも夏央はひきません。
自分の大嫌いなゆず子が出るのに、自分が出なかったら絶対に後悔する、充実できなくなる。
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そう言って出場の意志を曲げない夏央。
彼女独特の思考はさっぱり理解できない紺谷ですが、その必死さは伝わった様子。
紺谷はそれならばと、テスト代わりの条件を出しました。
その条件とは年1回開催される、女子限定のグラップリング……打撃無しの大会でいい成績を収めること。
もちろん夏央は位置もにもなくその条件を受け入れるのでした。

瞬く間に時は流れ、大会の日がやって来ました。
夏央はその長身ゆえ、同じ階級の選手がほとんどいません。
この大会でも同階級の選手はひとりしかおらず、当然その選手と戦うことになります。
その相手とは、同じ事務の桐戸ハルカ。
その性格から、基本的に嫌われることの多い夏央さんですが、ハルカもまたその例に漏れません。
本人にはそんなつもりはないものの、素人同然の癖に調子に乗って大きな大会に出たがっているように見える彼女が許せないのです。
ましてハルカは、尊敬する紺谷が物凄く真剣に「女子格闘技界の未来」について考え、行動していることを知っているだけに、そんな舐めた態度(に見える)彼女に行為がもてないのは当然でしょう。
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夏央はともかくとして、ハルカは闘志をたぎらせて戦いに挑むのです。

早速始まる二人の試合。
この勝負は柔術着を着た状態での試合となります。
柔術着アリでの試合は初めてで、戸惑いは隠せません。
早速グラウンドに引き込まれ、スパイダーガードというやりづらいポジションに追い込まれてしまう夏央。
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このままあっさりと勝負が決まってしまうかとも思われましたが、夏央は天性の感と才能で相手の仕掛けを次々に潜り抜けていくのです。
とはいえ劣勢を跳ね返すまでには至りませんでした。
結果は
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8-3でハルカの判定勝ち。
ハルカは一本を取れなかったことに苛立ち、夏央は勝てなかったことに苛立つ……お互いにフラストレーションのたまる結果となりました。
お互いその苛立ちを隠さない二人ですが、幸いなこと(?)に、今日はもう一試合、ノーギ(柔術着無し)の試合もあるのです。
必然的にそこで決着をつけようと言う流れになり……
そして再び始まる二人の試合。
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ノーギで行われるこの試合は、あまりにも意外な展開となるのです!!

というわけで、夏央の現時点での力が試される今巻。
いままでもそのすさまじい才能はそこかしこで垣間見せてきた夏央ですが、今巻でも驚くしかない実力を遺憾なく発揮してくれます。
打撃はともかくとして、寝技に関しては未知数な夏央のちから。
果たしてそれは、紺谷を納得させるレベルにまで達しているのでしょうか!?
そして描かれているのは格闘技の実力だけではありません。
再び登場する、夏央の兄。
兄に対しては明らかに他の人に対する態度とは違う態度を見せる夏央。
彼女と兄の間に何があったのかも気になるところ。
彼女の歪みきった性格を形成したきっかけであるだろうことは確実なその事件がいつ語られるのかが楽しみですね!
更に夏央が一方的に敵視しているゆず子、そしてリンジィの練習風景も収録。
今までも十分に強いところを見せてきた二人、その強さが磐石であることを示す驚くべき結果を見せ付けてくれるのです!!
夏央が無事新人トーナメントに出れたとして、ゆず子やリンジィに太刀打ちできるのか?
歪んだ天才と、真っ当(?)な天才の戦いのときはそう遠くないかもしれません!!

夏央の異常な性格と才能が存分に発揮される「鉄風」第4巻は好評発売中です。
それはもういい性格をしている夏央の成長が描かれている今巻。
ですがその性格も、多くのライバルや愛想を尽かさず付き合ってくれる友人の存在もあり、少しずつ変わっているようなそぶりも見せています。
夏央が更生するのかどうかも含めて、先が楽しみですね!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


鉄風(4) (アフタヌーンKC)
講談社
2011-06-07
太田 モアレ

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本日紹介いたしますのはこちら、「enigma【エニグマ】」第3巻です。
集英社さんのジャンプ・コミックスより刊行、週刊少年ジャンプにて連載されています。

作者は榊健滋先生。
本作の今までの紹介は「エニグマ」のテーマでまとめておりますので、よろしければそちらもあわせてご覧くださいませ。

さて、ジロウが以前にもこのe-testを受けていたことが判明し、謀略を張り巡らせていたクリスがその時脱出に失敗した一人だと言うことが判明した前巻。
クリスを加え、8人全員で脱出しようと決意する一同はパスワードを3つ入手。
するとそこでエニグマから体育館に来いと言う指示が放送で告げられたのでした。

体育館に呼びつけたのは、中間発表のためでした。
残り時間は47時間55分、入手したパスワードは3つ、7人のうち才能を発揮したのは4名。
中でもスミオの才能がわずかながら変化している、とエニグマは賛辞の言葉を送るのです。
スミオはその言葉から、エニグマは常に自分たちのことを監視しているであろうことを察知。
どこで、どうやって?と考えを巡らせていると、エニグマは現時点で脱落者はゼロだと言葉を続けました。
クリスが着ぐるみに潜り込んでいたため、その行方がわかっていなかった水沢アル。
その言葉は、アルがまだ脱落せずに残っていることを意味していたのです!
ですがアルは何らかの事情でここにやってはこられない様子。
それは以前のe-testで脱落しながらも、まだ完全にシャドーにならず足掻いていたクリスのもたらしたといえる状況。
その執念にはエニグマも素直に驚いたと明かすのですが、続けて絶望の真実を明かしてきました。
クリスのための、8つ目のパスワードは無い。
これからもずっと一人でここにいるのだ、と言う真実を突きつけられたクリス。
ですが、それでもいい、皆を脱出させるために協力するのだと決意を表明するのです。
それを聞いたジロウは、シャドーになりかけている自分が残ると言い出し、一同はざわめき立ちます。
そんなざわめきの中、スミオはひときわ大きな声で皆に落ち着くように指示。
そして、エニグマに交渉をもちかけたのです!!

以前のジロウが言われた、「エニグマに会うには全員で脱出しなければならない」と言う条件。
ここで重要なのは「7人で」ではなく、「全員で」と言うことではないか。
今の自分達は8人で全員だ、より困難になってもいいから、自分たち8人が「全員で」脱出できるよう、8つ目のパスを用意してくれ!
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そんな主張を始めるスミオ。
エニグマはやはり君は面白いと言いながら、こう続けます。
大きな代償を払うことになってもいいのか?と。
じゃあパスを用意してくれるのか……と思いきや、エニグマはルールの変更はできないと手のひらを返します。
それでも8人で出ると言うなら止めないというエニグマに、スミオはめげずに必ず8人でお前の元へ行く、と宣言しました。
その堂々とした態度にエニグマは、スミオが母親にそっくりだと言い出すではないですか!
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エニグマとスミオの母には明らかに面識があるようです。
やはり母親の失踪とエニグマに何か関係があるのでしょうか?

中間発表の終わり際に、エニグマは次のパスワードのヒントを残していきました。
次のパスワードのメモは「水沢アルの脳内に埋め込んだ」。
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生きた人間の脳内にあるとはどういうことなのでしょうか。
そして本当に脳内にあるのなら、どうやって取り出せと言うのでしょう。
ともかくアルを見つけないことにはどうしようもありません。
スミオは一時間後に保健室で落ち合うことを約束し、ひとりヒントとして言葉とともに与えられたアルの黄ぐるみの頭部を抱えて校内を走るのでした。

そんな時、スミオは着ぐるみの頭部のにパスワードのメモが入っていることに気がつきます。
まさかこれがアルの脳内にあるメモだと言うのでしょうか。
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脳内とはとても言いがたい場所ですが……とりあえずメモは本物のようです。
メモに書いてあったのは、「No.4 死へ進む時計」「1号棟正面時計に隠されたパスワードを探せ」というもの。
正面時計は外に取り付けられています。
校内から外に出られないと言うのに、どうやって時計を探せと言うのだろうか……考え込むスミオの元に、元が駆けつけてきました。
なんと、1号棟の屋上出口が開いているというのです!
今までまったく開く様子のなかった外への出口が、屋上へとはいえ開いている。
「死へ進む時計」というタイトルといい、危険なにおいが漂っています。
それでも、8人全員で脱出するには先に行くしかないのです!!
屋上へと出るスミオとモト。
危険が待ち受けることは間違いない、そこで与えられる試練とは?
緊張を隠しきれないスミオですが、もうひとつ怪しげな動きがあったのです。
不気味に動く、気ぐるみの頭部……!
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これもエニグマの手による試練なのでしょうか?
それとも……!!

というわけで、8人での脱出と言うより困難な事態に挑む今巻。
この後も引き続きパスワードを探すことになる一同ですが、ついにアルの正体(?)やその能力が明らかにされます!
彼の才能によってパスワードを無事手に入れることができるのか?
エニグマに大見得を切ったからには、ここははずせないところです!
更にその後は、今までになかった新展開に突入!
エニグマはいったい一同に何を求めているのか?
どうやってこの不可思議な状況を作り出しているのか?
謎は深まるところ!!
今巻までの状況から、なんとなくエニグマはe-testで優秀な人材を集めているようにも見えます。
もしかしたらスミオの母は別の存在に仕業によって失踪してしまい、それに対する人材を発掘するためにe-testをしているんじゃないか、なんていう推理もできますが……
とにかく今はその謎が明かされるのを楽しみに読み進めるのが得策でしょうか!!

次々と試練が降りかかる、「enigma【エニグマ】」第3巻は好評発売中です!
謎も試練の危険度も加速する今巻。
果たしてスミオたちはひとりの欠けもなく脱出することができるのでしょうか!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


エニグマ 3 (ジャンプコミックス)
集英社
2011-06-03
榊 健滋

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本日紹介いたしますのはこちら、「バクマン。」第13巻です。
集英社さんのジャンプ・コミックスより刊行、週刊少年ジャンプにて連載されています。

作者は小畑健、大場つぐみ両先生。
今までの紹介は「バクマン。」のテーマで記事をまとめていますので、よろしければあわせてご覧ください。

さて、「PCP」は人気作となり無事連載継続となりました。
ですがシュージンは原作者としてもうひとつ連載を持つことを目指すことになり、サイコーもそれに感化され、なにやら思い悩み始めたのです。

何号か連続してジャンプの作家陣が読みきりを発表する人気作家読切祭(スーパーリーダーズフェスタ)。
エイジや蒼樹、平丸あたりの福田組の参戦が決まっており、サイコー達も参加することになっています。
面子が面子だけに気合を入れてかからなければいけないところですが、なんとサイコーはこの読み切りは自分にやらせてくれと言うのです。
シュージンは「PCP」をやりながら、原作者として「恋太&ピース」の連載。
そしてサイコーもまた「PCP」をやりながら読みきりの執筆。
これができたなら、確実に二人の幅が広がり、亜城木夢叶はより大きくなれる!
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そう確信し、サイコーはこんな行動に出たのでした!

蒼樹は早くも読切祭用作品をファンタジックな恋愛物に絞った様子。
更に岩瀬まで読切祭に参加することになり、彼女もまた恋愛物を描くんだとか。
ジャンルかぶりはともかくとして、どちらも強力なライバルとなることは間違いなさそうです!
ますます困難な道を歩むこととなったサイコーですが、何を描くかまったく思い浮かびません!
まあまだ描くことに決めてから5日しかたっていないし……と、とりあえず様子見を決め込むシュージン。
サイコーは仕事中だというのにふらふらと外に出て行き、思案を暮れるばかり。
おじさんが生きていた頃はは子供らしいギャグやヒーロー物ばかり描いていて、おじさんがなくなってからはゲームばかりしていた。
漫画家を目指してからは本当に漫画ばかりの生活をしていて、変わったことなど何もしていない。
人生経験も浅く、シュージンのようにSFやサスペンスを考える頭脳もなく、福田のバイクのように飛びぬけて好きなものも無い。
やはり読み切りなんて無理なのか?シュージンに早めに頼むべきなのか?
自分には何があっているのか、何が好きなのか。
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そんな根源的なことにまでさかのぼりるサイコー。
このままドつぼにはまっていくかと思われましたが、サイコーにもやはりあったのです。
他の誰よりも好きなものが!!

サイコーが描くことにしたのはなんと恋愛物でした!
自分が一番好きなものは何なのか?それは亜豆である、と言う結論からそこへとたどり着いたわけです!
自分が亜豆に恋したときのように、本当の恋に始まりに言葉なんて無い。
そこで、主人公とヒロインに会話をさせず、絵で見せていく……そんな恋愛物を描いてやろうと!
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実際なかなか目の付け所が新しい作風ですから、こればかりは読者の反応を見てみなければ受けるか受けないのかさっぱり読めません。
難しいところですが、ここはもうサイコーの手腕にかかっていると言わざるを得ません!

そしてあろうことか、エイジまで読切祭で恋愛物を描くと宣言!
しかもたまたま見かけた亜豆とサイコーのやりとりをみてひらめいたものとのことで、くしくも出発点はサイコーと一緒といっていいものに!
ジャンル以外の部分でもかぶっちゃっているわけです!
おまけに読切祭にエントリーしているもうひとりの漫画家さんも恋愛漫画が得意ジャンルとのことで、まさかのジャンルかぶり祭になってしまいました!
更に更に、そんな状況を聞きつけた福田も恋愛物で読切祭に参加すると言い張りだし……
ここまで来ればこれはもう売りになると、読切祭を恋愛読切祭に改題し、参加作品すべてを恋愛物に統一し、作品が出揃ったところで人気投票をして順位をつけようと言う企画に変更されたのです!!
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参加作家全員に走る、緊迫感と高揚感。
ネーム作りに四苦八苦していたサイコーも、気恥ずかしさなんかにかまっていられないと亜豆にアドバイスを求めるほど本気に!!
ステップアップのために挑んだこの読切祭、思いもよらない大決戦となりそうです!!

というわけで、にわかに対決ムードとなってきた今巻。
しかしこの後、サイコーとシュージンの関係がギクシャクし始め……
単純なステップアップとは行かない、試練となるのです!
そして注目(?)の、平丸&蒼樹の関係にもひとまずの決着がつけられることに!
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平丸の独り相撲と思われながら、意外とまんざらでもなさげだった蒼樹さん。
二人の関係はどうなるのでしょうか!
更にこのあと、気になる新人漫画家が登場。
その新人が応募してきた作品は、特にシュージンに驚きをもたらします。
読切祭に新たな有力新人の登場。
サイコー達はそれらを活かし、より大きく成長することができるのでしょうか!

ひょんなことから恋愛物で読み切りバトルをすることとなった、「バクマン。」第13巻は好評発売中です
アニメ第2期の放映も徐々に近づいてきている本作。
漫画もアニメも更なる盛り上がりを見せてくれることは間違いありますまい!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


バクマン。 13 (ジャンプコミックス)
集英社
2011-06-03
小畑 健

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本日紹介いたしますのはこちら、「ほんとにあった!霊媒先生」第8巻です。
講談社さんのライバルKCより刊行、月刊少年ライバルにて連載されています。

作者は松本ひで吉先生。
本作の紹介は「松本ひで吉」のテーマにて記事をまとめておりますので、そちらもあわせてご覧くださいませ。

さて、霊媒師と言うよりも妖怪召喚師と言うほうがしっくり来る気がするキバヤシ先生の日常を描く本作。
毎巻のように新キャラクターが登場し、どんどんと賑やかになって行っておりますが、今巻もやっぱり新キャラクターが登場しちゃいます!

皆ウキウキ文化祭。
キバヤシ先生のクラスでは、やはりと言いますか……お化け屋敷をやることになりました。
やる気満々なクラスの皆ですが、ここは例や妖怪に関しては一家言あるキバヤシ先生にアドバイスをもらいたいところ。
先生なら何か資料を持っているよね?と聞いてみれば、当然のように持っているよと返答してくれました。
これでそう簡単には真似ができない、ゴイスなお化け屋敷ができることは間違いなさそうです!!

瞬く間に時は流れ、文化祭当日。
肝心のキバヤシ先生はといいますと、なんと当日になってやっと持ってきてくれました。
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……死霊を、ですが……!
和やかで楽しい文化祭に死霊の皆さんはちょっぴりおぞましすぎますのでお帰り願うことに。
結局ここぞと言うときに役に立たないキバヤシ先生なのでした。
ですが、皆さんご帰宅されたと思われた死霊の中、たった一人(?)だけ残っている方がおられました。
ゴスロリファッションもまぶしいシャイな女の子、
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ゾン子さんです。
せっかくの文化祭だから楽しんでいきたいとの事で、志願して残ったとのこと。
お化け屋敷の戦力にもなりそうですし、1人くらいならいいか……とクラスの皆も受け入れるのでした。

さっそくお化け屋敷の脅かし役を任命されたゾン子さん。
手始めにカップルのお客さんを脅かそうとドキワクしながらチャンスをう窺います。
ですがそのカップル、ゾン子さんが脅かす前にいち早くその死臭を嗅ぎ取ってしまい、くさいくさいと大騒ぎ!
ザリガニの腐ったにおいがするだのとのたまうそのカップルに対し怒りを抑えきれず、
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消臭スプレーでにおいを抑えつつ猛抗議の大暴れをするのでした!

しかしそのにおいは確かに苦情が来ても仕方が無いレベル。
そこでキバヤシ先生はじゃあ生き返らせちゃえば良いじゃん!と秘伝の反魂香でをとりだそうとするのですが、その最後の1個は第1巻収録の第3話でグッピーを生き返らせるのに使用してしまっていまして……
人間の分際で生死を左右しようなどとおこがましいよね!と華麗に手のひらを返しつつゾン子のほうを振り返ると、そこにゾン子の姿はありません。
ゾン子さんは文化祭の華やかな雰囲気にいざなわれ、ひとりで文化祭見学に行ってしまったのです!

ですがゾンビな彼女が暖かく迎え入れられるわけもありません。
行く先々で怖がられてしまう彼女はその切なさに胸を痛め、ポロポロと目から大粒の
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蛆虫をこぼします!ひぃ!
なだめるキバヤシ先生ですが、どうしても彼女の気持ちはおさまらず、ついには
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キバヤシ先生に噛み付いてゾンビの仲間にしてしまうじゃあありませんか!
コリャやばい!!とダッシュで逃げ惑う生徒達。
ですがゾン子さんは昔ながらのゾンビでして、体が腐りかけているためすばやい動きができず、のろのろと追いかけてくるだけです。
これなら打開策を落ち着いて考えられそうだな、と一息つく皆さん。
ところがどっこい、ちょうどタイミング悪く座敷わらしが手持ちのたこ焼きをグレードアップさせていました。
その術に巻き込まれ、すっかりグレードアップしたゾン子&キバヤシゾンビ。
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出し抜けに全力ダッシュで生徒を追いかけ始めます!!
そんななかでも水槽の置いてある台に足の小指をぶつけて痛がるなどお間抜けなところを見せてくれるゾン子さんですが、ピンチはピンチ。
一応妖怪関係に関しては頼りになると言っていいキバヤシ先生不在の今、ゾン子さんに太刀打ちする方法はあるのか!?
窮地に立たされた生徒達を救うのは、ホラー映画なんかにも造詣が深いエマの思い切った行動と、キバヤシ先生のあの道具だったのです!!!

というわけで、またまた新たなお仲間が加わった今巻。
この他、何の因果かトライアスロンに興じる話や、管狐がキバヤシ先生に反旗を翻す話、闇鍋を楽しんでいたと思いきや意外なオチが用意されている話など、バラエティ豊かなお話が収録されています。
第2の主役である黒ねこもばっちり活躍。
おなじみのダイエット話や、なんと弟子(?)ができるお話など、キバヤシ先生に負けず劣らずの活躍を見せ付けてくれますよ!!

ますます好調な「ほんとにあった!霊媒先生」第8巻は好評発売中です!
アニメも放映中で今後の飛躍も予感させる本作。
講談社漫画賞、児童部門も受賞して注目度は増すばかりですね!
……児童部門の漫画賞受賞してる作品が、深夜でアニメ化って言うのもなんだか微妙な気持ちになっちいますけど……
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ほんとにあった!霊媒先生(8) (ライバルコミックス)
講談社
松本 ひで吉

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