本日紹介いたしますのはこちら、「超級!機動武闘伝Gガンダム」第3巻です・
角川書店さんの角川コミックス・エースより刊行、ガンダムエースにて連載されています。
作者は脚本が今川泰宏先生、漫画が島本和彦先生&宮北和明先生。
本作第1・2巻の紹介は10年12月23日の記事にて紹介しておりますので、よろしければそちらもご覧くださいませ。
さて、島本先生らしいお茶目な風味を加えながら原作をなぞっている本作。
原作どおりドモンはチボデー、サイ・サイシー、ジョルジュと相次いで引き分けていきました。
この第3巻でもやはり原作をなぞっていく……のですが、いよいよ本格的にオリジナル要素も加えられ始めるようです!
まず前半ではドモンは予想通りアルゴwithボルトガンダムと引き分け。
このエピソードもアレンジが加えられ、新鮮な感覚で読み進めることが出来ます。
ですが後半に収録されたエピソードはかなり原作とは色合いの違うモノになっているのです!
降りしきる雨の中、謎の敵と対峙するドモン。
妨害電波か何かが出ているのか、なぜか相手の姿をはっきりと認識できないのです。
しかもこの相手、謎なだけではすまず実力もなかなかのもの。
それもただ強いだけでなく、まるでこちらの行動を見透かしているかのような強さをもっており、ドモンは焦りを隠しきれません。
長期戦はまずかろうと考えたドモン、早々とシャイニングフィンガーで勝負を決めにかかるのですが
なんか空を切ってしまいました。
きょろきょろと周りを探してみても敵の姿はどこにもなし。
勝負はまたもうやむやで終わってしまったわけですが、ドモンは謎の強敵が消えたことに内心ほっとするのでした。
そのころ、宇宙に浮かぶネオジャパンのコロニーではトップどころの3人が集まっておりました。
ガンダムファイトの監督であるウルベ少佐、ガンダム開発局の長官ミカムラ博士、そしてネオジャパンのガンダムファイト実行委員会のカラト委員長の3人です。
その会談の場でカラト委員長が真っ先に言ったのは「ドモンはクビだ!」の一声でした!
いきなりすぎるその言葉にウルベ少佐とミカムラ博士は当然あわててフォローするのですが、カラト委員長は完全な(?)理論武装で追い詰めてくるではありませんか!
マックスターー戦ドロー、ドラゴン戦途中放棄、ローズ戦破壊直前に無効試合、ボルト戦うやむや……全部すっきりしないまま終わっている、なんで止めるんだ!?
なにかあの4体を壊せない理由でもあるのか!?と!!
まさかリアル世界の大人の事情だと言うわけにも行かず、強大な4国と引き分けただけでも十分凄いよ、まだガンダムファイトは始まったばかりだから手の内見せすぎるのもよくないよと改めてフォローをするウルベ少佐たち。
そもそも今回の戦いは単に優勝するだけじゃなくてもっと重要な事件の解決を目的としているはずだと主張します。
ところがカラト委員長、ガンダムファイト優勝すれば宇宙の覇権を握れるんだから、重要な事件の解決はそれからでも遅くないんじゃね?と反論。
もう宇宙の覇権のことで頭がいっぱいなカラトさんには、大人の事情だけでなく、もっと大事なお話も通じないようです!
で、その重大な事件とは、ファンの方なら当然ご存知なあのガンダムの件です。
1年前大隊で挑んだそのガンダムの討伐作戦に挑んだウルベ少佐。
そこで現われたガンダム……
デビルガンダムが圧倒的な力で大隊を全滅に追い込んだのです!
その作戦でかろうじて生き残ったウルベ少佐はデビルガンダムのおっそろしさを痛感し、この大会中また出現しそうなデビルガンダムを探したがっていると言うわけで。
カラト委員長はその事実を理解していない、何とかしなければ、とウルベ少佐&ミカムラ博士は相談するのでした。
そんなクビ宣言も知らされずにネオ京都で黄昏ていたドモン。
レインと一緒にお茶をすすりながら、結局あの謎の機体のことは一切わからなかったと言う事実を聞かされます。
謎の機体の襲撃を何回か受けたドモンは、ちょっと前まで自分もああいう辻斬りまがいな襲撃してたな、やられてみてわかったけどああ言うのしないほうがいいよねとちょっと反省。
そして自分の手の内を読んでいるかのような……いうなれば鏡と戦っているかのような謎の機体相手の戦いにプレッシャーを感じているようです。
そこでレインはガンダムだけじゃなくてドモンのメンテナンスも必要だと提案。
2人は温泉街でピンボールしたり豪勢な食事を楽しんだりカラオケに興じたりと、羽目を外しまくって遊んだのでした!!
原作より一層単純なこの作品のドモンがこの温泉でリフレッシュしていた頃、謎の機体の正体が意外なところから明かされていました。
じつはあの謎の機体、カラト委員長の差し金で作られた学習型CPUが操縦していたガンダムだったのです!
何度かの襲撃によりもうデータはそろって十分すぎる実力を備えており、カラト委員長はもうドモンはいらない子だと断言しました!
そんなことないよ、だったら本気でドモンとCPUをファイトさせればいいじゃない!といってみたところ、意外にもカラト委員長はそれを快諾。
何故なら規定上ガンダムファイトのパイロットは変更不能と言う決まりがあり、CPUが戦闘をするにあたって
ドモンは中に乗ったままCPUの邪魔をしない、再起不能状態になってもらわなければならないのですから!!
会心の一手に笑みを浮かべるカラト委員長。
ですがウルベ少佐とミカムラ博士もこうなったらアレを出すしかないね、とニヤリ。
原作どおりならば当然アレと言えばあの色が変わるアレしかないと思われますが……
CPU相手に感情の昂ぶりが必要なアレが出せるのでしょうか!?
というか原作よりはるかにお茶目なドモンがブチぎれるのって想像難しいんですが、どうなんでしょうか!!
というわけで、本格的にオリジナルな展開も盛り込まれ始めた本作。
この後過去編に突入し、本作には欠かせないあの人との出合いも収録しております。
その出会いのシーンもオリジナルとなっておりまして、原作ファンも今まで以上に新鮮な気持ちで楽しめること必至!
シリアスなバトルの中にも積極的に島本先生らしいギャグが盛り込まれ、ニヤニヤせずには読めません!
原作との違いと言えば、第1巻の頃から妙にドモンラブ度やキャピキャピ度の上がっていたレインさんのしぐさも引き続き注目したいところ!
もはや別キャラと言っても過言ではない
若々しい(?)入浴シーンも華麗に披露されます!
そんなこんなでだんだんと原作との違いが明確になってきた本作、ますます先が気になりますね!
恒例のストーカーのレディーゴーもドンドン悪乗りしていまして、なんだか凄いことになっています。
そのたとえ読者には見えないと思われる状況に陥ってもバッチリ決めているドヤ顔を見届けましょう!!
溢れる熱気で描き綴られる、「超級!機動武闘伝Gガンダム」第3巻は好評発売中です!!
あいも変わらず1話100P超のボリュームまで超級でお贈りする本作。
ギャグとシリアスの狭間を行き来する島本節もより一層充実!
Gガンファン、島本先生ファンならずとも楽しめるであろう作品となっております!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!