本日紹介いたしますのはこちら、「バビル2世 ザ・リターナー」第1巻です。
秋田書店さんのヤングチャンピオン・コミックスより刊行、ヤングチャンピオンにて連載されています。
作者は野口賢先生。
野口先生とその著作、「竜童のシグ」「BE TAKUTO」の紹介は「野口賢」のテーマにてまとめておりますので、そちらもよろしければご覧くださいませ。
さて、本作はかの横山光輝先生の傑作、「バビル2世」シリーズの続編的作品となっています。
押しも押されもせぬ名作「バビル2世」を実力派の野口先生が大胆なアレンジを加えて再スタートです!
新宿の町に突然響き渡る衝撃。
普段と変わらないように見えた新宿を切り裂くその衝撃の主は
米軍が擁するヘリ、アパッチでした。
彼らの狙いは「101(ワンゼロワン)」の討伐。
その101とは、黒豹を従えた学生服の少年……バビル2世!
アパッチが彼を見つけると有無を言わさず早速攻撃!
そしてバビル2世もまた
「アメリカとの戦いを始めるぞ」と黒豹のロデムに告げ、戦いは始まるのです!
バビル2世。
彼は銃で撃たれても死なず、100メートルを5秒で走り、跳躍力は25メートルを超え、コンクリートを砕いて鉄を曲げると言う腕力まで備えた、文字通りの超人です。
彼をしとめるため、多数いる一般市民への配慮など一切せずに機銃掃射を行う米軍。
バビル2世はそんな壮絶な機関銃の弾を潜り抜け、いつの間にか1機のヘリの上へと飛び乗ります。
そして「エネルギー衝撃波」を放ち、
瞬く間に撃墜してしまうのでした。
機銃をその身に受け、左肩が砕け散っても瞬く間に再生するバビル2世。
更にロデムも変身能力でヘリを撃墜。
生身のバビル2世たちが米軍のヘリを圧倒しているのです!
ですが墜落したヘリや機銃掃射に巻き込まれ、次々と一般市民たちが犠牲になっています。
報道陣も駆けつけ、この惨劇は全国に放送されました。
そんな報道陣のカメラの前に降り立ったバビル2世。
彼は全国に中継されているカメラの前で
なんとアメリカに宣戦布告したのでした!!
その報道を逆手に取り、アメリカはバビル2世をテロリストとして公に対策本部を設置。
日本政府と共に国ぐるみで対バビル2世の布陣を敷いていきます。
そんななか来日するクリス・サンダー国務長官。
彼女はマサチューセッツ工科大学を首席で卒業し、10人の人と同時に会話できるなどと言う逸話を持つ超天才だそうで、付いた二つ名は「超能力者(サイキッカー)」。
そんな超実力者のすばやい来日にはアメリカの本気を感じさせます。
彼女の飛行機を迎えるのは2名の外務官僚と、官房長官の伊賀野です。
伊賀野はクリスと簡単な挨拶を交わすと、すぐさま2人きりでのディナーに誘うではありませんか!
無礼だのどうだのという以前に、先ほどの犠牲者多数を出した新宿の騒動のせいで反米感情が広がっている日本。
警備の都合を考えるととてもじゃありませんが無理と言うものです。
が、クリスが無理だと進言した官僚を見つめると、一瞬で2人でのディナーが出来るよう自分が手配すると手のひら返し。
早速クリス達をディナーへと送り届けるのでした。
2人がディナーの場所に選んだのはなんと新橋のガード下にある屋台でした。
そこで2人は今後についての会話を交わします。
クリスが言うには、今回のこれは「戦争」だから日本が参加できないことはわかっている、日本はアメリカに協力することだけ考えろとのこと。
高圧的な言い回しにイラッとくる伊賀野ですが、構わず栗栖は話を続けます。
バビル2世はかの「バベルの塔」の主であり、アメリカはそこにあるロストテクノロジーを狙っていると。
そしてその塔には現在の人間より何世代も進んだテクノロジーによって作られた人工知能があるのだろう、と何故か伊賀野に聞いてきたのです!
意味が解らず知らないと答える伊賀野ですが、クリスは30年前に伊賀野がその人工知能を見ていると断言。
本当に心当たりがない伊賀野ですが、クリスはバビル2世によって記憶が封印されているのだろうといいだします。
何でそんなことが解るんだと食ってかかる伊賀野ですが、顔色一つ変えずにクリスは
「私は人の心が読める」と返答!
なんなら鍵のかけられている記憶の倉庫のどれかを開けてみようか、と笑みを浮かべるクリス。
ですがその時、伊賀野に声をかける男が現れました。
その男、なんと
バビル2世その人ではありませんか!
何故この場に彼が現れたのか。
伊賀野とバビル2世の関係とは?
目的にいきなり遭遇したくリスは、米軍はどうでるのか!?
物語はいきなり急展開です!!
というわけで幕を開けたバビル2世の新たな戦い。
導入からかなり謎の多いお話となっており、何がどうなっているのかまだ謎ばかり。
これらは今後の展開を待つしかなさそうです。
ですが今巻で明かされている要素を統合して考えると、おそらく「バビル2世」と、その続編でありながらパラレルワールド的なお話の「その名は101」両方のストーリーを踏襲し、「バビル2世」の40年後で「101」の30年後の世界として描かれているようです。
過去作品の登場人物も何名か登場しており、今後それらがどういった形で絡んでくるのかも注目です!
初代バビルや101なんて読んだこと(観たこと)ないよ!よく知らないよ!!という方(俺含む)でも大丈夫!
知らなくてもサイキックバトルものとして十分楽しめるようになっていますし、巻末にはバビル2世のあらすじが収録されていて、過去作の大まかな流れを確認することが出来ます!
そして勿論実力派野口先生が描く、クオリティの高い作画も健在。
描きこまれた戦闘シーンは迫力だけでなくメリハリもあって引き込まれます。
さらにデザインがリファインされたロプロスやポセイドンも圧巻のスケールで登場!
物語、作画両面で楽しめます!!
超能力少年バビル2世が3つのしもべに命令する、「バビル2世 ザ・リターナー」第1巻は好評発売中です!!
巻末の企画ページ、新旧キャラ比較を見てみると、どうやらヨミも再登場する様子。
ますます見逃せませんね!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!