本日紹介いたしますのはこちら、「サイレントブラッド」第4巻です。
秋田書店さんの少年チャンピオンコミックスより刊行、月刊少年チャンピオンにて連載されています。
作者は神先史土、太田正樹の両先生。
本作の紹介は「サイレントブラッド」のテーマにてまとめましたので、そちらもあわせてご覧いただければ幸いです。
さて、第3巻では感染の原因の一端を担っていた預言者ヨナを撃破したカインたち。
ところがその戦いでカインは半死半生。
更に全ての鍵を握るアベルをローゼンクロス社に奪い取られてしまい、絶望的な状態に追い込まれてしまったのです!
アベルを奪われ、ヘリポートでロウマーに囲まれてしまうのりおとハクレイ。
そして金のためヨナたちに協力していた田宮も土壇場で裏切られ、3人が立ち尽くしていました。
とにかくこのままではまずいと田宮をつれてその場を逃げ出すハクレイたち。
海上の離れた岩場で昏倒しているカインは気になるものの、様子を見に行く時間もありません。
とにかく乗り付けていた車に乗って逃げ出すのでした。
車の中で、田宮の事情が明かされます。
彼は単純に私利私欲で動いたわけではなく、重病に苦しむ娘を助けるための手術日を得るために協力していたのでした。
今となっては後悔ばかりが残る田宮ですが、その脳裏に重大な事実が浮かびます。
アベルを連れ去ったあとに発動するフェイズ5……全ての証拠の隠滅!
その実態は田宮すらも知らないようですが、悪逆非道を尽くすローゼンクロスのやること、想像を絶する惨状であることは想像に難くありません……
場所は移り、篭城を続けている病院。
気力のあるものが集まって島から脱出する手段を模索した結果、閉山した鉱山から脱出できるかもしれないという案が出てきました。
ですがその瞬間、上の階から何か大きな音が。
今いる場所の上は寝たきりの患者ばかりがいる病棟で、何か音を立てるものなどいないはずです。
ハクレイの父親と1人の医者が様子を見に行くと防火扉が閉まっており、何らかの表紙でロックが外れてしまっただけだろうと納得します。
それでも一応患者の様子を見て回ると、ベッドから倒れ落ちてしまっている老人がいるではないですか。
あわてて駆け寄るとその老人
すでにロウマーに変貌しているではないですか!!
あわてて病室から逃げ出すと他の病室からも数え切れないほどのロウマーが這い出てきます!
吐き出してくる寄生虫球を避けきれず、直撃を食らってしまう医師。
するとなんということか、ほんの数瞬で一気にロウマーへと変貌してしまったではないですか!
これこそヨナの企んでいたフェイズ5。
密かに持ち込んでいた急性変異型の寄生虫による、病院の一気壊滅です!
命からがらその場から逃げ出すハクレイの父。
ところが今まで安全であったはずの広間も既にロウマーがなだれ込んでおり、地獄絵図となっています!
自分を今まで支えてくれた看護士長もロウマーへと変貌し、とうとうハクレイの父もその毒牙にかかってしまうのでした……
病院にたどり着いたハクレイたち。
ですが既に病院に生きた人間はいません。
父を探して病院に入ろうとするハクレイをのりおは必死に止めようとしますが、その声も聞かず1人ハクレイは救急搬入口のほうへと走っていってしまうのでした。
慌ててのりおたちが追いかけると、ロウマーに襲い掛かられて大ピンチとなっているハクレイの姿が。
のりおたちの救助も間に合わない……そう考えた瞬間、ロウマーの首が宙を舞いました。
その窮地を救ってくれたのは
ほとんどロウマーと化していながらも、娘への愛情でその意思をギリギリで踏みとどめているハクレイの父だったのです!
ハクレイの父の最後の一念による、身を挺した行動によって病院にいたロウマーたちは一網打尽になります。
その引き換えに父を失ってしまい落胆するハクレイですが、父の残した自分への愛を綴った手紙を読んでふつふつとローゼンクロスへの復讐心をたぎらせます。
同時に渡された脱出できる可能性のある坑道への地図を頼りに先を急ぐのでした。
そんな地獄となった病院からたった一人無事に逃げ出している人物がいました。
それはカインによって寄生虫から救われた女性、成田です。
どうやら成田もローゼンクロスと関係があるようで、思ったよりも作戦が速く進んだなどとつぶやきながら森の中を進んでいます。
そんな彼女の目の前に現れたのは気を失って横たわるカインの姿。
今死なれては困ると成田はカインに蘇生処置を行い、程なくして意識を取り戻すカイン。
目を覚ますなり彼が叫んだのは
「アベルがやつらの手に落ちれば人類は絶滅する」というショッキングなもの。
カインは成田から坑道から島をでられる可能性があると聞き、アベル奪回へと向かいます!
というわけで新たな局面を迎えた第4巻。
奪われたアベルを奪還する為の決死行が始まります。
幾多の犠牲者を出し、ほぼ壊滅状態となってしまった潮崗村。
脱出口であるはずの坑道内でもロウマーに襲われ、サバイバル状態はまだまだ続きます。
そして謎多き成田の素性に、今巻で明かされたカインが鍵を握るという「サイレントブラッド」という対寄生虫の特殊な血液といった更なる気になる要素が発生。
いくつかの謎が解明されたものの、より多くの謎が発生してストーリーはより混迷状態となるのです!
新たな局面を迎える寄生虫パニックホラー、「サイレントブラッド」第4巻は全国書店にて発売中です。
単行本オマケ要素としてキャラクター解説に設定資料を収録し、充実の内容となっています!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!