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本日紹介いたしますのはこちら、「デビルマンG(グリモワール)」第1巻です。
秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行、チャンピオンREDにて連載されています。

作者は漫画が高遠るい先生、原作として永井豪先生。
高遠先生の作品は「高遠るい」、永井先生関連の作品は「永井豪」のテーマにて紹介をまとめております。
よろしければあわせてご覧くださいませ。

さて、本作はあの不朽の名作「デビルマン」を、高遠先生独自のアレンジによってリメイクした作品となっております。
原作独特のハードな雰囲気を残しつつ、高遠先生らしいコミカルさも併せ持った作品に生まれ変わっているのです!!

校門の前で待っていた1人の少女。
そこに気弱そうな少年が慌ててやってきました。
一緒に帰宅する2人は、不動アキラと魔鬼邑(まきむら)ミキ。
事情があって魔鬼邑家にアキラが居候しており、幼馴染でもある二人はこうして毎日のように仲よく一緒に帰っているわけですが……このミキのいでたちはちょっと眼を疑うようなもの。
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学校の征服の上に黒いマントを羽織り、いかにもといったとんがった帽子、そして右手の中指には「ソロモンの指輪」。
小さな子供のころから、ミキは自分のことをこういっていたのです。
「魔女」だと!!

子供のころから儀式ごっことかをやっていたミキ。
アキラもまた幼い日は一緒になってそれを楽しんでいたものの、年を経るにつれてそれが恥ずかしい行為だと自覚するようになっていきました。
ですがそれでもミキは一切ぶれることなく魔女を続けており、未だに現役の自称魔女なのです。
そんな二人の前に、チンピラ達が現われて道をふさぎます。
そのリーダー格の人物はミキと中学時代同級生だった火叢(ひむら)でした。
同級生だったと言うだけで仲がよいわけではなかったのですが、ミキは性格はともかく美少女であることは確かでして。
そこを入り口にして、お近づきになりたいようです!
とは言えやっぱりチンピラはチンピラ。
強引に迫ってくるだけではなく、一緒に居たアキラにまで因縁をつけてくる始末。
そんな態度にミキはブチ切れ!
自分を本物の魔女とも知らず、舐めた口叩いてるとソロモンの指輪が火を吹く……!
そんな謎の自身を漂わせるミキがどうやってこの窮地を潜り抜けるかと言いますと、
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指輪のはまった右手でのパンチでした!!
火叢は一発でノックダウン。
指輪の魔力を思い知ったかと勝ち誇るのでした。

その夜のこと。
魔鬼邑家では水炊きをつつきながら、最近の街を騒がす「人食いの怪物」の都市伝説のお話なんかで盛り上がり、物騒になったから気をつけようなどと話しておりました。
最近新しくでてくる都市伝説の妖怪は、人を食うと言う話ばかりなんだとか。
そんな都市伝説に、先ほどの火叢が遭遇しているとは誰が思ったでしょうか!
原に大きな顔のある女怪物に仲間達は食い殺され、逃げようとしたところで別の鳥と女の融合したような怪物に別の仲間達は連れ去られてしまい……
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6人もいた火叢のグループは、彼とミーコと言う少女を残して全員が惨殺されてしまったのです……!

その場は命が助かったはずのミーコですが、翌日学校にやってきませんでした。
いや、翌日どころかそれから三日間もまったく連絡が取れなくなってしまっていたのです。
そんなミーコを心配した彼女の友人たちは、ミキに相談します。
実はミキ、「探しものならB組の魔女」と囁かれる程度に有名でして。
魔法は悪く言えば気休めだが、よく言えば自分の心の無意識から助けのアイディアを呼び起こす合理的なおまじないなんだ、という彼女独自の理論に基づいて魔法を使い、色々な探し物を見つけ出していたらしいのです。
早速その後、夜の学校の屋上でミーコの友人三人を加えて儀式を行うミキ。
アキラもそれをちょっとはなれたところで見学していたのですが……なにやら様子がおかしいです。
突然儀式のための水が入れられたよう気が音を立てて割れたかと思うと、空から白いローブに身を包んだ怪しい何かが5体降りてきて……
まさか本当に悪魔がやってきたのか!?
怯えていると、その悪魔たちはミーコの行方を教えてくれるどころか、逆に少女の写る写真を見せてこの顔に見覚えはないかと聞いてくるではありませんか。
知らない、むしろ人探しをしているのはこっちのほうだ、とミーコの友人が答えると、悪魔たちは
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容赦なくミーコの友人を真っ二つに!!
そしてローブを脱ぎ去り、おぞましい本性を露わにしたのです!!

次々にその手にかけられるミーコの友人達。
幹が呼び出したように見えた悪魔たちですが、もちろんミキにとってこんなことは初めてで、どうしていいかわかりません。
できることは逃げることだけ。
アキラに手を引かれてにげだすミキですが、目の前に立ちふさがった悪魔によってアキラの足が切断されてしまいました!!
気弱で、ミキが守ってあげていたはずのアキラ。
そのアキラが今、震えながらもその両手を広げ、ミキを逃がそうとしている……
全部自分のせいだ。
悪魔も信じていなかったのに自分は魔女だとかっこつけていたバチが当たったんだ。
絶望していたミキですが、アキラのその姿をみて両手を握り締め……
悪魔が去る呪文を唱えはじめたのです!!
自分が呼び出した悪魔なんだから、自分が送り返す。
そういう彼女ですが、アキラはミキに逃げるように懇願することしか出来ません。
アキラは知っているから……
ミキのしている悪魔を従わせると言うソロモンの指輪は、彼女の両親が新婚旅行で買ったガラクタ。
だからこいつらが本当に悪魔だったとして、従うはずがないと言うことを。
アキラは悪魔の牙が自身の左肩に食い込んでいることを感じ、死にたくないと思いながらも、俺が食われているうちに逃げてくれと願います。
アキラが絶命するであろうその直前。
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ミキが「わたしは魔女よ」「なめるな!!」と儀式を完成させました!
するとどうでしょう。
魔法陣から光が放たれ、アキラに黒い何かが降りかかっていきました!!
そしてアキラの意識は溶け去って行きました。
大切な人を守りたかった。
そんな想いを最後に残して……

その消えて行った意識とは裏腹にアキラの体はそこに残っていました。
ですがその姿は
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まがまがしい悪魔のそれへと変じていて……!!
事態は一切つかめません。
ですがミキはこう言うしかないのです。
何でもいいからやっちゃえ!!
そしてアキラだった悪魔は言うのです。
言われなくとも暴れるぜ!!

と言うわけで、新たなデビルマンの形を作りはじめた本作。
原作「デビルマン」で、私は魔女よと叫んで暴徒に立ち向かい、そして死んで行ったミキ。
その無念の思いを受け継ぐかのように、魔女として戦う彼女が描かれています。
原作との相違点はこれだけではなく、アキラにアキラとしての意識がほとんどなく、悪魔のアモンとしての人格が強いことや、デビルマンには欠かせない存在だった了の立ち位置に該当する存在が今のところいないことなど、原作とはまるで違う組み立てになっているのがわかると思います。
ところがこの後、原作をなぞるような展開を迎えることに。
大胆にアレンジしつつも、展開自体は原作をしっかり踏襲してくれるようです!!
さらに原作でも人気が高く、登場がひとつの転機ともなったシレーヌも登場!
原作以上に深く物語にかかわりそうでして、彼女の動向も気になるところなのです!!

新たなデビルマン、「デビルマンG(グリモワール)」第1巻は全国書店にて発売中です!
コミカルながらも、エロありグロありの高遠先生節が炸裂している本作。
果たしてこの物語がどんな結末を迎えるのか?
先生のコメントに寄ればハッピーエンドを迎える予感がするのですが……?
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


デビルマンG 1 (チャンピオンREDコミックス)
秋田書店
2012-09-20
永井 豪

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