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本日紹介いたしますのはこちら、「それでも町は廻っている」第10巻です。
少年画報社さんのYKコミックスより刊行、ヤングキングアワーズにて連載されています。

作者は石黒正数先生。
本作は「石黒正数」のテーマにて紹介記事をまとめておりますので、ご一緒にご覧くださいませ。

さて、歩鳥と愉快な仲間達の日常を描く本作。
歩鳥のほほえましいアホさ加減もまた乙な物ですが、他にも多くの魅力的なキャラクターが登場します。
その中で今回は、紺先輩の新たな一面が垣間見れる「フタバ・デッドエンド」を紹介したいと思います!!

夏休みも終わりが迫ったある夏の日。
歩鳥は夏らしいイベントがなかったなぁ、などと客ゼロ状態のシーサイドでぼやいておりました。
みんなで旅行行ったじゃない、とタッツンに突っ込まれるのですが、埋蔵金探し(第4巻参照)は秋でもできるよと時事イベントとしては成立していないと反論するのです。
とは言え歩鳥が求めている時事イベントと言うのは、常夏のリゾート地でサーフィンして殺人事件に巻き込まれて解決する、と言ったようなまぁありえない出来事でして。
夢物語にもほどがあるお話をしているうちに、今日もまたアルバイトは終わるのでした。

帰り際、いきなり歩鳥はタッツンにゲームソフトを手渡されます。
なんでも紺先輩からの借り物なんだそうですが、今日中に返さなければならないんだそうで。
ですがタッツンは今日急いで帰らなければならないらしく、代わりに今日中に返しておいてくれとお願いされてしまうのです。
基本的にヒマヒマな歩鳥は承諾するのですが、同時に後ろからばあちゃんが声をかけてくるではないですか。
急いでやることを思い出したからちょっと手伝ってくれ、と!
良くわかりませんが、タッツンが急いで帰るからには手伝えるのは自分だけ。
仕方なく手伝うのですが……ばあちゃんのやらなくてはならないこととは、毛糸の片付けと言うどうでもいいとしか思えないことだったのです。

最後の一仕事を終えて紺先輩の部屋を訪ねる歩鳥。
ノックして返事を聞かないままドアを開けると、そこには驚きの光景が広がっていたのです!!
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血を流して倒れる女と、その前で呆然と膝をついている紺先輩……
まったく事態が把握できない歩鳥ですが、声をかけると紺先輩は歩鳥に泣き付いてきて事情を説明してくれたのでした。

帰宅してドアを開けたら知らない女がいて、襲い掛かってきた。
思わず置物を手にして殴ったら、女は死んでしまったんだ。
いつになくしおらしい紺先輩の説明を聞き、歩鳥は紺先輩の肩を掴んで先輩は悪くない、悪いわけない!と力強い言葉を投げかけてきました。
そして何たることか、歩鳥は死体を隠そうと言い出すのです!
殺人事件と言うのはしたいが見つからなければ起きていないのと同じなんだ!自分も手伝う!
共犯になってしまうと言う紺先輩の心配にも動じず、とりあえずコンビニに行って縛る紐なんかを買ってきてくれと促す歩鳥。
紺先輩は大人しくそれに従うのですが……歩鳥の狙いは死体を隠すことではなかったのです。
寝ている女にこう語り掛けました。
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「タッツン、バレてんだよ」と!
程なく起き上がる女……そう、この女はタッツンの変装!
すべてドッキリだったと言うわけです!!

タッツンや紺先輩は歩鳥のことを甘く見ていました。
付き合っている身からすれば恐らくイヤになるくらいアホの子な歩鳥ではありますが、なんと言っても彼女はミステリマニア。
殺人事件ネタの違和感には過敏に反応するのです!
突然ふって湧いた「今日中にゲームを返す」と言う用事と不自然なばぁちゃんの時間稼ぎ。
そして、ドアを開けたら女がいてびっくりと言う割には、奥のほうにおいてあるはずの置物が凶器なのか。
人殺しをしてしまって放心していたはずなのに、クーラーも電灯もついている……
そのすべてが、この殺人事件が狂言であることを導き出す要因となっていたのです!!
しかし歩鳥もこれでおしまいじゃ面白くなかろう、とドッキリ継続を提案します。
このまま騙されたふりをして、紺先輩に逆ドッキリを仕掛けよう、と!!

間もなく帰ってきた紺先輩をうまいこと誘導し、死体の手足を縛って寝袋に放り込む歩鳥。
そして海に捨てるか、と亀井堂の静さんに車を出してもらうことになりました。
静さんは深い詮索もせず車を出してくれ、海へと無事たどり着きます。
そして歩鳥と紺先輩は寝袋の両端をそれぞれ掴んで、大きくスイングさせながら放り込もうとすると……
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ここで流石の死体役がギブアップ!
歩鳥は紺先輩より先にタッツンがネを上げたか!と笑うのでした。

これも歩鳥の作戦でした。
紺先輩はどこまで死体遺棄に付き合うのか?タッツンはどこまで大人しくしているのか?
どちらに転んでも楽しめる、逆ドッキリを催していたのです。
ひとしきり勝ち誇り、優越感に浸ったあとにいい加減タッツンを助けてやろうと寝袋をあける歩鳥。
中から出てくるのは暑さとしてやられた顔でげっそりしたタッツン
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ではなく、まさかの針原さんだったのです!!
紺先輩と針原さんは大成功と大喜び!
歩鳥が車を呼ぶためにそとにでたスキに、最初からクローゼットに隠れていた針原さんがタッツンと入れ代わる。
実はここまでが、静さんも含めた全員グルのドッキリ大作戦だったのです!!
やっぱりぎゃふんと言わされたのは予定通り、キャラにも合った歩鳥だったわけで。
歩鳥は覚えてろと三下の捨て台詞を吐き、紺先輩たちはにっこにこ。
忘れられない夏のイベントになっただろうと、一同はおなか一杯楽しんだのでした!!

……で、家に帰ってきた紺先輩。
楽しかったと言いながらクローゼットを開けると、そこからは
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謎の女が……!!
まぁこれは展開上中座したタッツンの変装姿なわけですが。
思わず悲鳴を上げてしりもちをついてしまう紺先輩。
歩鳥の参った顔を見るのが大好きなはず(?)のタッツンが、なぜ決定的シーンが見られない途中退場ルートを選んだのか?
密かにこの紺先輩へのオマケドッキリを狙っていたのです!
紺先輩の弾に垣間見せる乙女な姿を目撃したタッツンは、意外とかわいい悲鳴上げるんですねと破顔一笑!
最後のドッキリも大成功だったわけです。
……もちろんこういう弱い姿を見られることを嫌う紺先輩が引き下がるわけもありませんが。
部屋の奥においてあるはずの置物をその手にとって……
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というわけで、ドッキリからのどんでん返しが展開するエピソードを収録した今巻。
色々な仕掛けも最後の紺先輩にもって行かれる、紺先輩ファンにはたまらないエピソードとなっております!!
このほか、意外と珍しい歩鳥の妹ユキコを主役に据えたエピソードや、歩鳥が父母の留守を預かる中タケルの様子のおかしさに気づくお話、お父さんが怪しいブツを高値で買ってしまうお話などなどが多数収録!!
この他にも、掛け値なしに歩鳥がその能力で大活躍する話などが収録され、今までの単行本の中で最も歩鳥がそのスペックを発揮している巻と言えるかもしれません!!
そしてそんな歩鳥が、正真正銘「ファーストキス」を体験してしまうお話にも注目したいところ!!
なんとあの歩鳥が後輩に告白されてしまい、流れで真田に相談すると言う色々気になるところの多い一編になっています!!
歩鳥のキスはどうなるのか?真田のゆれる思いは!?
今巻も大注目の内容となっております!!

いつにもまして歩鳥大ハッスルの「それでも町は廻っている」第10巻は全国書店にて好評発売中です!
紺先輩の照れる姿も収録した、紺先輩ファン垂涎の一冊。
それ以外のキャラも負いかわらずの調子で楽しい日常を送っております!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


それでも町は廻っている 10 (ヤングキングコミックス)
少年画報社
2012-07-30
石黒 正数

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