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本日紹介いたしますのはこちら、「乱と灰色の世界」第4巻です。
エンターブレインさんのビームコミックスより刊行、Fellows!にて連載されています。

作者は入江亜季先生。
本作の紹介は「入江亜季」のテーマにてまとめておりますので、ご一緒にご覧くださいませ。

さて、たま緒や母に加えて珊瑚を家に迎え、より賑やかになった漆間家。
母が長いこと押さえ込んでいた「扉」の封印もうまいこと進んだようで、これからは乱も母親と一緒に暮らせるとうきうき気分だったはずなのですが……
鳳太郎の身に何か起こっていたり、乱が変身できるところを日比に見られてしまったりと、トラブルも続いてしまうのでした!

日比に魔法を目撃されてしまった件は何とか解決と言うか、一段落つけることの出来た乱。
ですがその時、日比に「魔法が使える自分は特別」だと思って友達を作れないんじゃないかと指摘されてしまいました。
実際女子の友達が欲しいと思っていた乱ですが、どうしても自分から声をかけることが出来ず。
日比にせっつかれ、「おはよう」と声をかけてみればいいと校門前で様子を窺うのです。

ですが乱はやっぱり踏ん切りが付けられません。
学級長の葉山さんは誰にでも命令口調で怖いし、峰さんはしゃべるところを見たことがなくて怖いし、山野さんはかわいいけど女子に冷たくて怖いし……とえり好みし放題で、結局何も出来ません。
終いには日比がいれば学校楽しいからもういい、と言い出す始末!
その言葉に内心はすごく嬉しい&恥ずかしい日比ですが、じゃあオッケーと言うわけには行きません!
じっくり友達になる人を吟味する、と教室に向かう乱を逃げてるだけだろう、今日中に見つけろと責めるのでした。

そんなすぐ見つかるわけが無い、と慌てる乱と一向に引かない日比。
その二人の間を、なにやらショートカットで眼鏡の女子が通り抜けて行きました。
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二人を一瞥し、そのまま前方へと消えていこうとする彼女。
何かビビッとくるものを感じたのでしょう。
乱は、あの子と友達になりたい!といきなり決心します!
意を決し、手足が一緒に出るほど緊張しながらもその女子に声をかける乱。
「漆間乱って言います、おはようございます!!」。
なぜか敬語で、大ボリュームで話しかけました!
恐る恐るその反応を窺うと……彼女はにこりと微笑んでくれていました!
成功だとときめく乱ですが、彼女はそのあと意外な反応で返してくるのです。
「そちらから近づいてきてくれるとは思わなかった」。
彼女はいきなり扇子を取り出して頭上に掲げたかと思うと、「雷轟」と唱えました!!
すると煙とともに、大きな一角の狛犬のようなものが姿を現し
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乱を頭から食べてしまったではないですか!
たまらず日比は彼女に掴みかかるのですが、その姿は煙のように霧散してしまったかと思うと、いつの間にか一角獣の上に移動していまして。
人間が私に触るな、と冷たく言い放ったかと思うと、一角獣に乱を吐き出させます。
そして見下しきった冷たい瞳で、挨拶だと吐き捨てると、煙とともに忽然と消えてしまうのでした。

彼女の名は月光院仁央(げっこういん にお)。
あろうことか、乱のクラスにやってきた転校生でした!
教壇の上に仁王立ちになり、目的は漆間乱だけだから邪魔するな!と自己紹介(?)!
敵意むき出しの瞳で乱を見下ろしながら、お前だけは絶対に許さないと宣言するのです!!
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そして仁央はもう既に座っている生徒がいるにもかかわらず、乱の後ろの席が良いと言い出しました。
そんなわがままが通るわけもありませんが、邪魔するなと言ったはずだと仁央は何かを取り出して机の上に置きました。
先ほどの一角獣を模したような手のひらサイズの香炉のようですが、お香に灯をともしてセットすると、いきなりその香炉がとことこと歩き出し、瞬く間に巨大化!
その席に座っていた生徒をぱっくりと食べてしまいます!!
意中の女子が自分と同じ魔女だったのは嬉しいものの、敵意むき出しで魔法を使うと言う状況は嬉しくないと複雑な心境の乱。
そんな乱の気持ちも知らず、仁央はさっきの生徒を出しなさいと当然の主張をする先生をも一角獣に食べさせてしまいます!
となれば、もう教室に秩序が保たれるわけもなく。
パニックになる生徒達、そしてもう手当たり次第にその生徒達を食べまくる一角獣。
カオスの渦に巻き込まれる教室で、ついに日比もその毒牙にかかってしまうのでした!
色々ままならない状況もありますが、大事なクラスのみんなと、何よりも日々を食べられてしまった乱は流石に黙っていられません。
みんなを帰して!とその身に闘志を燃やすのです!
仁央もまた、お前の大事なものなんて全部奪ってやりたい気分だと迎え撃つ気まんまん!
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二人の少女魔女の激突です!!

そんな異変を、たま緒も感じていました。
漆間家にささっとメールで連絡し、非常ベルを鳴らして関係無い生徒や先生を避難させます。
避難した彼らが外から校舎を見てみると、校舎は全体が煙で包まれていてほとんど隠れてしまっている状態になっていて……
間違いなく仁央の仕業でしょう。
とはいえこのままド派手な魔法戦が行われれば、煙なんかでは隠し切れなさそう。
魔法が白日の元に晒されれば、乱たちの立場も当然悪くなるのでは……と言う心配は程なく解消されます。
たま緒のメールを見て駆けつけたのは、乱の母である静。
彼女の強大すぎる魔力でもって、半径10キロと言う超広範囲のあらゆる生物を眠りにつかせてしまったのです!

ところで、どうやらたま緒は仁央のことを知っているようです。
そして、仁央がここにやってきた理由もたま緒がらみらしく……
自分を敵視していることもそのあたりの理由であることを知った乱は、さらに怒りを爆発!
魔法の制御は大の苦手ですが、それでも乱は戦います!!
親御さん譲りの有り余る魔力で作り出したのは、
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超巨大プリン君!!
プリン君対一角獣、乱対仁央、その結末やいかに!?

というわけで、乱のライバルになりそうな仁央が登場する今巻。
彼女の今後の活躍にも期待したいところですが、今巻の後半ではさらにこれどころではない大事件が巻き起こってしまうのです。
その大元は、他ならぬ鳳太郎。
以前、鳳太郎に取り憑いていた怪は祓われたはずでした。
ですがその根が残っていたようで……
まさかの急展開を齎すことになってしまうのです!!
このまま行けば、クライマックスへと向かっていってしまいそうな大騒動。
その影で、鳳太郎の乱への想いも本作の鍵を握ることになりそう。
乱、鳳太郎、そして日比。
この三人の想いが物語を左右することはほぼ間違いないと言っていいでしょう!!

ライバルの登場と急展開が描かれる、「乱と灰色の世界」第4巻は全国書店にて好評発売中です!!
鳳太郎の暴走で意外すぎる展開を迎える本作。
果たしてこの展開がどんな方向へと向かい、着地するのか?
これから先にも目が放せませんね!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


乱と灰色の世界 4巻 (ビームコミックス)
エンターブレイン
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