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本日紹介いたしますのはこちら、「血潜り林檎と金魚鉢男」第2巻です。
アスキー・メディアワークスさんの電撃ジャンパンコミックスより刊行、電撃コミックジャパンにて連載されています。

作者は阿部洋一先生。
本作第1巻の紹介などは、「阿部洋一」のテーマにてまとめておりますので、よろしければ併せてご覧くださいませ。

さて、謎の金魚鉢男が人を襲い、その男に吸血されてしまったものは金魚毒に侵されて金魚になってしまうという貝現象が横行している世の中が舞台の本作。
妹を金魚にされてしまっていた葉山もまた金魚鉢男に吸血されてしまい、金魚にされてしまいそうになります。
ですが彼は運よく、金魚毒を除去する「血潜り」を生業とする林檎と知り合っていました。
なんとか彼女に助けられた葉山ですが、どうにも林檎は頼りないところがありまして。
本来のパートナーである苺が負傷していることもあり、もしかしたら妹が助かる手段が見つかるかもしれないと言うことで、葉山は林檎の血潜りのサポートを行うことになったのでした。

掬い上げた金魚毒を一時的に保管している大きな金魚鉢が破損してしまい、多くの金魚毒が逃げ出してしまいました。
葉山と林檎は大慌てで夜の街を奔走するのですが、その回収中にも金魚鉢男は現われ、新たな犠牲者を生んでしまいます。
その犠牲者の下に、2匹の金魚毒をもったまま近づいてしまったからさあ大変。
手持ちの金魚毒もその犠牲者の中に吸い込まれてしまい、林檎と葉山は3匹の金魚毒を同時に相手しなければならなくなってしまったのです。
金魚毒は複数になると、一匹が犠牲者の魂血、魂のエネルギーのようなものを吸い取っていき、その間の隙を他の金魚がガードすると言うコンビネーションを使ってきます。
それを知らず不用意にちかづいてしまった葉山は、ガード金魚毒に物凄い勢いでボコボコにされてしまいました。
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その凄まじい攻撃に、泳ぎがあまり得意でない林檎は助けることが出来ません。
攻撃をしたたかに受け、朦朧とする葉山。
そんな意識の中、スクール水着の女性が近づいてくるのが見えました。
林檎か?とおぼろげな意識でそれを見つめていると、その女性は水風船のようなものを懐から取り出し、それを混血を吸い取っているメイン金魚毒に投げつけて凍りつかせたのです!
それに気がつき、すぐさまその女性に襲い掛かっていくガード金魚毒。
しかしそのすばやい攻撃を。一瞬のうちに二匹とも掬い取ってしまうその女性!
ありがとう林檎さん、とお礼を言おうと思い、背後に移動していた女性を振り返る葉山。
するとそこにいたのは林檎ではなく……
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子供を背負った女性の血潜りだったのです!!

彼女は結婚して引退した元血潜り、杏。
とある事情でひたすらそのことを隠して今まで生活してきており、当然この仕事への復帰も嫌がっていました。
今回は未熟な林檎が複数同時捕獲をしなければならないと言う事情の為に重い腰をあげて復帰したのですが、苺のちょっとした誤解がきっかけでもう血潜りは手伝わないと言い残して日常に戻っていってしまったのです。
まぁ、彼女の平穏な生活は着替えを忘れてしまったと言う凡ミスで
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団地の噂好きの叔母さんにスク水姿を発見されて終わってしまうわけですが……!

ともかくこうなっては、今のような同時捕獲しなければならないような事態にならないことを祈りながら逃げ出した金魚を捕まえるしかありません。
葉山も先ほどの戦いで、骨折などの重大なダメージはないながらも体中にダメージが残っており、あまりサポートは期待できなそう。
かなり厳しい事態に追い込まれてしまった林檎ですが、なんか林檎にあこがれているという幼女が手伝ってくれると言い出したりもしまして、なんとか元気に回収を再開します。
身内を金魚にされてしまった仲間(?)の滝口や、以前林檎が助けた少女なんかの協力もあり、いい感じで進んでいく回収。
9割がた回収できたところで、天気は運悪く土砂降りに。
水気があれば金魚鉢男は出現しやすくなるわけで、やむなく二人は捜索を中断し、一旦金魚毒の運び屋的なポジションである田所の車で金魚毒を保管場所に移しに行くことにしました。
ですがどうしても気になってしまう葉山は、止める田所の忠告も聞かず土砂降りの中残りの金魚毒を捜しに行ってしまいます。
まずいと感じた林檎も慌てて車を出て行くのですが、彼女が向かったのは杏のところ。
もう一度血潜りに協力してくれないか頼みにいってみようと考えたのです!
説得は難航を極める……と思いきや、杏は以外にもあっさり承諾してくれました。
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例の噂大好き奥様に見られてしまったから、もう間もなく住んでいるマンション中に自分が「野外でスク水露出の変態女」と知れ渡るはず、と考えるともうどうでもよくなっちゃったんだそうです。
杏の境遇には同情を禁じえませんが、ベテラン腕利きの血潜りの協力が得られるのは心強い限り!
その上葉山の方も予想外に金魚毒ゲットが上手く行き、金魚鉢男と遭遇せず、残りすべての金魚をゲットして田所の車へ戻ってこられたのでした!!

……が、そこからが問題でした。
金魚鉢男は、まるで狙っていたかのように田所の車の目の前に出現!!
武勇伝語りに夢中になっている田所にその毒牙を振り下ろしたのです!!

直後に林檎と杏がやってきたものの、時既に遅し。
しかも悪いことに、ここには回収した金魚毒32匹がいるわけで……
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いっせいにその金魚毒が田所の傷口へと飛び込んで行き、最初に吸血して注入された金魚と合わせて33匹もの金魚毒が田所一人の中に!!
超大量の33匹同時捕獲を強いられてしまった林檎。
当然杏もこんな大量な金魚毒を一度に相手にしたことあるわけがありません!!
果たして二人は、3匹でも苦労した金魚毒を、33匹と言う大群を相手にして太刀打ちすることが出来るのでしょうか!?

というわけで、大ピンチを迎える本作。
林檎の腕が問われるわけですが、大群相手の経験はないといえど杏がいることは大きな支えとなるはず。
その決戦を、林檎の成長を見守りましょう!!
そしてこの後は新展開を迎えます。
林檎、葉山、そして田所は三人であるところに向かうことになるのですが、その最中に「野生の血潜り」と呼ばれる褐色の少女に出会うのです。
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しかもこの少女、林檎となにやら因縁があるようで……
不可解な存在であり、不可解な行動を取る野性の血潜り。
彼女は一体何者なのか?今後の展開が気になるところです!!

そして今巻には、同人誌やアンソロジーに掲載された読み切り、「ぢごく」「河童の食卓」を収録!
本編がその分少なくなってしまうのは痛し痒しですが、レアな読み切り作品が収録されているのは嬉しいところ。
この調子で単行本未収録の「オニクジョ」も収録をお願いしたいところです!!

進展開に新キャラを迎える、「血潜り林檎と金魚鉢男」第2巻は好評発売中です!!
独特の味わいは今巻も十二分に満喫できる本作。
先日刊行が始まった、ファン待望の「完全版 少女奇談まこら」の第4巻は12年3月15日発売予定とのことで、こちらも非常に楽しみですね!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


血潜り林檎と金魚鉢男 2 (電撃ジャパンコミックス ア 1-5)
アスキー・メディアワークス
阿部 洋一

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