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本日紹介いたしますのはこちら、「ねじまきカギュー」第3巻です。
集英社さんのヤングジャンプ・コミックスより刊行、週刊ヤングジャンプにて連載されています。

作者は中山敦支先生。
本作の今までの紹介は、「中山敦支」のテーマにてまとめていますので、お時間などございましたらご覧くださいませ。

さて、鴨と鉤生の関係を不純異性交遊とし、その関係を断ち切らせようと現われた風紀四天王。
鴨への愛を貫くため戦う鉤生、その混乱を招いた責任は自分にあると考え、辞表を出す決意をした鴨。
鉤生は悩むかものもとへ駆けつけようとするのですが、そこへ風紀四天王の三人目、織筆が立ちふさがったのでした!

鴨のところへ向かおうとする鉤生、それを止め、学校から追い出そうとしている織筆。
2人の目的は真っ向から対立しているとは言えど、鉤生は鴨へ、織筆は紫乃への、愛のための戦いである点は共通しています。
愛する想いが強い方が勝つ!
そう断言し、織筆は早速襲い掛かってきました!
猛烈な勢いでサーブルを付いてくる織筆ですが、鉤生は見事な身のこなしでそれをすべて回避!
そのままカウンターの発条拳を放ったのです!
ですが織筆もさるもの、
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そのカウンターを見切って鉤生の背後に回ります。
そして逆に三撃同時に放つ必殺技、「聖巨人の三連星(オリオンソード)」を放ちました!
この攻撃はまずい、と必死に体をひねって回避する鉤生。
ところがそれでも回避しきれず、腹部から出血してしまったのです!

鉤生の愛は幼稚なわがままに過ぎないが、自分のそれは自己犠牲という尊いものだ、と自信を漲らせる織筆。
しかし鉤生も今までは鴨への気持ちが抑えきれぬあまり、勝負を焦っていたところもあったわけで。
しっかりと構えを取り、今度こそ本気で戦いに挑みます!
その変化は織筆にもわかりました。
やっと本気になったか、だがそれでも自分には勝てない!と、再び連続攻撃を仕掛けてくるのです!
ですが本気になった鉤生はやはり違います。
その連続攻撃を片手ですべて受け流し、後ろに引いていた右の手に力をためていきます。
これも防げるか、と放ってきたオリオンソードをかいくぐり、懐にもぐりこんで
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発条拳を超える重さを持つという、螺旋巻円頂肘を炸裂させたのでした!!

お前の愛も強かったと言い残し、立ち去ろうとする鉤生。
その背後で、織筆は首から下げていたロケットの中の写真……眠っている紫乃の写真を見て己を奮い立たせていました。
じゃあ先生のところへ行く、という台詞を鉤生が言い終わるより先に織筆は立ち上がり、鉤生の前に回りこんで
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「敗けられないの」と愛に満ち溢れた顔で宣言し、より強力な七撃同時攻撃、「聖巨人の七連星(オリオンソードベテルギウス)」を鉤生の体に撃ち立てたのでした!!
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幼い頃織筆は、親が住み込みで働く屋敷のお嬢さんと言う立場で紫乃と出会いました。
お人形のような可愛い子だというのが第一印象でしたが、彼女は幼いときから帝王学のようなものを叩き込まれ、子供らしい行動を許されない辛い生活を強いられていました。
そんな苛酷な生活環境に、親の言うとおり感情を支配して生きなければならないといいながらも涙を零して耐えていた紫乃。
そんな彼女を見て、織筆はたまらない愛おしさを感じ、友達以上の関係を望んでしまうのです。

幼い頃から思い続け、彼女のために何でもしてきたその愛の重さ。
この愛があるからお前は自分には勝てないのだ、と織筆は勝利宣言をします。
それでももちろん、鉤生が折れるわけもなく。
先生に会いに行くんだ、と突進するのですが……
先ほどのまでの激しい戦いで、螺旋巻拳が負担を強いる三半規管にダメージが来てしまったようで、バランスに支障をきたして満足に歩くことすら出来なくなってしまっていたのです!

織筆は勝利を確信したのか、自分の胸のうちを吐露し始めます。
自分の愛はかなうことは無いだろう。
女同士だし、紫乃の心の中には鴨がいる。
それでも自分が犠牲になることで彼女の笑顔が守れるのならば、自分は満ち足りる、これ以上の幸せは無いんだと。
立ち上がることさえ出来なくなっていた鉤生ですが、その言葉を聞いて
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「わかる!」と超同意!
自分も鴨の笑顔が一番だからよくわかる、お前の愛は強い、自分は勝てない、とまで言い切ってしまう鉤生。
ですが、「敗けない」、とも言うのです!
負けないとは言ったものの、このままではオリオンソードベテルギウスの餌食になってしまうことは必然。
攻めるにしても、体力的に発条拳を放てるのはせいぜい一発がいいところ。
無策で突っ込めば帰り打ちどころか、まともに狙いがつけられるかも怪しいところです。
そこで鉤生が取ったのは、今まで見せたことの無い独特の構えでした。
「だいろの構え」と呼ばれる構えだそうで、巻いた左腕で頚椎と三半規管を守り、半身になることで正中線を守るという防御的な構えだそうですが……
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織筆の攻撃は、ガードの上からでも一切攻撃力が落ちることはありません!!
七連撃をまともに食らうことになる鉤生!
果たしてこの絶体絶命のピンチを脱し、鴨の元へたどり着くことが出来るのでしょうか!?
そして、まだこれ以上に強いことが想像に難く無い四天王の長、紫乃との激突はどうなるのでしょう!!

というわけで、まだまだ続く風紀四天王との戦いが収録された今巻。
同じく愛のために戦いを続ける鉤生と織筆、どちらの愛がより強いかと言う戦いになっています!
そんな愛の激突の先に待っている鴨ですが、彼もまた今教師を辞めるかどうか悩んでいる真っ最中なわけで。
鉤生には細かいことはわからないでしょうが、鴨が彼女とあってどういった決断をするのかも見所のひとつと言えるでしょう!
そして鴨への愛を貫く上で避けては通ることの出来ない紫乃との戦い。
織筆以上の強さであろうことはもちろんのこと、鴨の前で見せる彼女と、委員長としての彼女との二面性も注目したいところ。
おそらく父の教えにより生み出したであろう委員長としての感情をあらわさない彼女と、おそらく生まれ持っての性格であろう少女らしい性格、彼女が最終的にどちらを選ぶのか、みたいな展開も期待しちゃいます!

愛を貫くための戦いが激化する、「ねじまきカギュー」第3巻は好評発売中です!
今巻もまた壮絶な戦いが繰り広げられる本作。
鉤生の愛はもちろんのこと、様々なキャラクターのそれぞれの愛の形に注目必至ですよ!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ねじまきカギュー 3 (ヤングジャンプコミックス)
集英社
2011-12-19
中山 敦支

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