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本日紹介いたしますのはこちら、「団地ともお」第19巻です。
小学館さんのビッグコミックスより刊行、ビッグコミックスピリッツにて連載されています。

作者は小田扉先生。
本作の紹介は「小田扉」のテーマにてまとめておりますので、あわせてご覧いただけますと幸いです。

さて、今日も今日とて本能のまま生き続けるともおの毎日を描く本作。
ただただ馬鹿なギャグからファンタジックなお話、そしてほろりと来るお話まで幅広く展開するわけですが、そんな中で今回紹介したいのは、「絶対儲かる話だぜともお」。
子供時代、誰しもが考えた野望にチャレンジする彼の玉砕振りが描かれているのです!!

お祭の夜。
ともおは先ほどから一つの屋台に熱視線を注いでいます。
よくある、いっぱい紐があってそれぞれが景品につながっている、紐引っ張り型くじ引きの屋台に!

その屋台は1~4等があり、それぞれの紐が1等や2等と書かれた札につながっているタイプのシンプルなものでした。
カップルが話の種にでしょうか、屋台のおやっさんに2人分払って2人同時に引くのですが、やはり2人とも4等。
もちろんカップルもそういうものだとわかっているわけで、笑いながらその場を立ち去るのです。

ともおはその光景も仁王立ちしたまま見つめていました。
おやっさんも気になっていたようで、とうとうともおにやらないのかと質問します。
そう聞かれてはともおも動かないわけにはいきますまい!
さっきからずっと見ていたけど、本当に1等につながっているの?と、禁断の一言を発してしまったのです!
当然その質問にはもちろんだよと答えるしかないおやっさん。
1等は最新携帯ゲーム機。
あたるとなればともおも挑みたいところですが……ぐっとこらえ、おやっさんにこうたずねます。
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全部で何本あるの?……「全部いっぺんに引いてもいいの?」と!

くじ引き最大のタブーに真っ向から挑むともおに対し、おやっさんはそれは駄目かな……ととぼけようとします。
ですがともおは先ほどのカップルの様子をバッチリ目撃しており、さっきの二人は同時に引いてたじゃないか!と鋭い突っ込み。
言い逃れできないおやっさんですが、くじは全部で50本、一回200円。
それを一気に引くことの出来る経済力などあるまいと、そんな金無いだろうと結局は余裕の表情を崩さないのです。
ともおもここまで言っては引き下がれません。
金があればいいんだな!と言い残し、一旦退却するのです。
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1回200円、それは50本……1000円かよ!と虎の子のお金が入った貯金箱を握りつぶすともお。
姉ちゃんに1万円よと冷静に突っ込まれ、ゲーム機が1万5千円だから絶対得する計算だ、凄い発見だ!と息巻きます。
ですが全財産を併せても1万円と言う大金は用意できません。
やむなくもう読まないと判断した漫画を古本屋さんに持ち込むのですが、それでもまだまだ。
どうしようかと考えていると、同じ古本屋さんでカードの買取もやっていることに気がつきます。
するとどうでしょう、ともおたちが熱中している虫カードですが、初期の人気の無い頃に刷られたカードにプレミアが付いており、そのプレミアカードをともおが持っていたのです!!

泣く泣く思い入れ深いレアカード、「カマドウマ」を手放すともお。
角に折り目が付いているからと査定も低めでしたが、持ち金と合わせて目標額の1万円には達しました。
満を持して屋台に向かうともお。
おやっさんも覚悟を決め、50回分引きな!と言うのですが……流石は屋台暦の長いおやっさん。
先日まで布がかぶせてあった部分を露にすると、
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そこは同じようなくじゾーン!
昨日は準備中だったけど、今日はこっちもある、こっちに1等があるかもしれないぜ!!と言い出すのです!
これで一気に目標額は倍の2万円に。
ともおはもはやまともな捨て台詞の残さず帰るのみなのでした……

くじの屋台が出ているのは次の日まで。
なりふり構わなくなったともおといえど、一日で1万円を捻出するのは無理ってものです。
2万出しても1万5千のゲーム機+99個のいろいろで5000円くらいの価値はあるはず、まだ損はしない……と考え込むともお。
損はしないながらも軍資金の容易は無理だと沈み込むのですが、そこで吉本がアドバイスしてくれたのです。
50人集めて一人200円ずつ引けば1万円になる!みんなの力を合わせるんだ!と!!
でも今から50人なんて……と物怖じするともおを差し置き、吉本は知り合いからその知り合いにまでわたる人々を集め、あっという間に50人に到達。
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2万円をかき集め、遂におやっさんの元へ舞い戻ったのです!!

おやっさんは不穏な空気を察知し、今日ばかりは1等の札をくくりつけてありました。
これでともおの作戦は成功しかありえません。
紐は100本、集まったのは50人。
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皆で2本ずつ引くぞ!という吉本の号令で、みんな一気に紐を引きあげました!!
ガララと言う音と共に引きあがる、1等の札!!
作戦は大成功と言うしか無いでしょう!!!
その時にはもう、ともおがお前ら一回分の金しか無いのに(何で二本ずつ?)と言う声と疑問は掻き消えていたわけですが……

1等の紐を引いたのは森山でした。
さりげなく第1話から出ている彼にとってのお祝いかもしれません……
祝福される森山の姿を見送るともおの手には、タコのおもちゃとエビのおもちゃ。
俺が出した金が1万200円で……やっぱり納得がいかない、どこで間違えたんだ……?と自問自答するともお。
ですが彼に頭の中で結論が出ることはないでしょう……
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めげるな、ともお!!

というわけで、的屋くじ引き業界のタブーに挑んでしまったともおのドラマを描いた今巻。
誰しもが思ったことのある禁じ手に挑んだともお。
なかなか話のわかるおやっさんを相手に作戦自体は成功するものの、実は得られないと言う彼らしいオチを見せてくれます。
世の世知辛さを学びつつ、きっと明日には忘れている、そんなともおの日常がまだまだたっぷりと収録されています!
中年ドッヂボールチームと対戦することになるともお、全財産を1円玉に両替するともお、後三日で引っ越すクラスメイトの思い出作りに奮闘するともお、プリンターとパソコンの接続に苦戦するともおなどなど、21編収録!
今回もおなかいっぱい団地の皆さんのアレコレが堪能できる一冊となっているのです!!

今巻も安定のクオリティ、「団地ともお」第19巻は好評発売中です!!
180P超、ぎっしりつまった団地の日常。
恒例の描き下ろしスポーツ大佐も収録し、大満足の仕上がりですよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


団地ともお 19 (ビッグ コミックス)
小学館
2011-12-27
小田 扉

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