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本日紹介いたしますのはこちら、「地球の放課後」第4巻です。
秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行、チャンピオンREDにて連載されています。

作者は吉富昭仁先生。
本作は「吉富昭仁」のテーマで紹介記事をまとめておりますので、そちらもよろしければご覧くださいませ。

さて、得体の知れないファントムの謎を調べながら、4人でそれなりに楽しい日常を送っている正史たち。
徐々にファントムに食われた人たちが死んでいるわけではなさそうなことや、どこか別のところにつながっているらしいことがわかってきているのですが、まだまだ不確定要素が多すぎます。
ですがなぜか正史には、そう遠くないうちにみんなに会える、そんな予感がしているのでした。

ちょっとした出来事から、正史と早苗は2人っきりで夜を明かしました。
ホントに眠っていただけだったのですが、八重子や杏南に見つけられたときに早苗が正史に絡みついていたために「なんかあっただろう」と勘繰られてしまいます。
早苗は流れ星を見ていたらそのまま寝てしまっただけだと弁解し、正史はばつが悪いのか、ちょっとはなれたところをふらふらしていました。
しつこい追求に対し、早苗は結局そんなに言うなら正史にも聞いてみろ、と正史に丸投げします。
じゃあその正史は?と先ほどまでふらふらしていた場所を見てみると、その姿が無いのです。
糾弾を逃れるために逃げた、と八重子たちは考えたのですが……
その時、正史はとんでもないところに居ました。
いえ、場所自体は先ほどまでと変わらないところなのですが、なんと
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普通に人々の往来がある、過去に戻っていたのです!!

手近なコンビニに入り、新聞で日付を確認してみると、どうやら今は2年前の10月20日のようです。
そんな時、コンビニの客の会話が正史の耳に入りました。
とある女学院が閉鎖する、と言うその話を聞き、正史の脳裏にパッとある記憶が呼び覚まされます。
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髪の長い美少女に、「いつも学校が始まる前しかあったことが無いから、今日の放課後この公園であってみない?」と誘われたことを。
その美少女は、前巻の変身するファントムがその姿をかたどった人物でした。
名も知らない、毎朝すれ違っていただけの少女。
その少女は、結局その日公園にはやってこなかったのです。
そして正史は帰宅後に妹から先ほどの女学院にファントムが現われ、何人か生徒が消えたらしいと言う話を聞きます。
……そう、彼女はおそらくファントムに襲われ、そして……
その日こそ忘れもしない、2年前の10月20日でした!

普段は慎重な正史も、この千載一遇のチャンスを前にしてはアレコレ考えてなどいられません。
正史は女学院へとやってきました。
既にファントムは現われてしまっているようで、学校は大パニック。
生徒達はとにかく外へと逃げ出していくのですが、正史はその流れに逆らってあの少女を探すために校舎の中へと入っていきました。
少女を探し走っていると、絹を裂くような悲鳴が耳に飛び込んできます。
声のほうへ走っていくと、そこには女生徒を絶賛消滅させ中のファントムがおり、その脅威から他の女性とを守るようにしているあの少女が居ました!
あの少女は消させない!
正史はそう考え、大きな音を立ててファントムの注意を自分へと向けました。
その時に少女も正史の存在に気がつきます。
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正史は自分がファントムをひきつけるから、君達はそこを動かないでと言ってじわじわと距離をとろうとします。
ですがそれを聞いた少女は、自分が守っていた女生徒に動くなとと言ったかと思うと、教室の中を通って正史の傍にやってきました!
そして手にしたいすで窓ガラスを割りながら、正史はこの学校の地理を良く知らないだろうから自分も手伝うと言い出したのです!
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勇ましい彼女の行動に複雑な表情を浮かべながら、一緒に走って逃げ出す正史。
階段で下に逃げようと提案しますが、下には大勢の生徒が居るから駄目だと却下されてしまいます。
そこで少女が出した代謝案は、ささっと更衣室に逃げ込んでロッカーに隠れると言うもの!
音を立てずに隠れていれば見つからずにすむかもと言うことなのでしょうが……
考えを読んだりするファントムに対しての作戦としてはやや頼りない気もしますが、とりあえず従う正史。
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狭いロッカーで少女と密着しているため、ドキドキしてそれどころじゃないのかもしれません!
とにかく幸運にもファントムはそのまま通り過ぎていきました。
ですがこの先は行き止まりになっているとのことで、折り返してくるだろうからまだ様子を見た方がいいようです。
ちょっと落ち着いたところで、少女は突然「本当に助けに来てくれたんだ」と言い出しました。
なんとなく、正史が助けに来てくれるような予感がしていたんだ、とのことで。
ですが同時に、なぜか正史がちょっとお兄さんになってしまっている気がすると言い出しました。
こっちは確実に気のせいではないのですが……正史はとりあえず正直に「自分は今朝あった自分ではなく、2年後から来た自分だ、って言ったら信じる?」と言ってみるのですが、少女は「どうかな?」ときょとんとするばかり。
とりあえずそのことはおいておくことにして、正史はやっと自分の名前を名乗り、少女の名前を尋ねました。
少女も名乗ろうとするのですが、そのタイミングで
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ファントムが更衣室の中に入ってきたのです!!
機器を逃れたかと思った直後にやってきた、絶体絶命の危機。
正史は少女を守れるのでしょうか?
何より、三人娘を残して過去の世界で消滅させられてしまうのでしょうか!?

と言うわけで、再びタイムスリップしてしまった正史。
そもそもファントムと言う存在が謎なわけですが、頻繁にタイムスリップなどの不思議な現象が起こると言うのもまた謎です。
ファントムは何をしたいのか、そしてこの世界をどうしてしまったのか。
なぜかかなりの頻度で姿を見せるようになって来た清美や、何かを知っているようなそぶりを見せる猫のぽんきち。
今までの日常パートはやや少なめになり、謎、と言うか謎を解くためのパーツのようなものを集めるような話が多くなってきています。
不完全ながら、未だ完成図の見えないパズルのピースは徐々に集まってきているようです!!

時を越え、あの日の後悔を取り戻す「地球の放課後」第4巻は好評発売中です!
終わってしまった世界の中行き続けていく本作。
ですが、その先にあるのは絶望だけではないようで。
人類は戻ってくるのか?あるいは正史たちも「向こう側に行く」のか?そのどちらでもない結末が待っているのか?
期待して読み進めるしかありませんね!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!



地球の放課後 4 (チャンピオンREDコミックス)
秋田書店
2011-09-20
吉富 昭仁

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