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本日紹介いたしますのはこちら、「ヨメイロちょいす」第6巻です。
秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行されました。

作者はtenkla先生。
本作の紹介は「ヨメイロちょいす」のテーマにてまとめておりますので、よろしければご覧くださいませ。

さて、チャンピオンRED誌でもひときわ目立つ酷い作品である本作。
この規制厳しいご時勢の中でも、やりたい放題したい放題をやってきたこの作品も今巻がついに最終巻!
いままで心からどうでもいいお話(褒め言葉ですよ!)を繰り返してきた本作ですが、終盤では意外に真面目な感じのお話しになってくるのですが……!

まず今巻、前半のバカエロス話のときからちょっぴりまとめにかかっているところが見て取れるのです。
三人の各娘がそれぞれの未来に里帰り(?)お話が一話ずつ展開し、本来敵対関係でありながら、なんだかんだと仲よくなっていた三人娘の絆とかが強まっていく様子が描かれます。
そして出番の少なかったセルリァとローゼマリーの当番回まで回ってきたのですが、そのオチのあたりから話がおかしくなってくるのです!!

ローゼマリーは本業の退魔士の仕事の関係で本国に帰ることになりました。
だから早く自分に種付けしろ!というような騒動があったのですが、サクのへたれ振りとセルリァの天使っぷりでなんとか無事乗り切り、サクとローゼマリーの距離もほんのちょっとだけ縮まったようです。
そしてローゼマリーはセルリァをつれて帰国の飛行機に乗るのですが、
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突然セルリァの姿が忽然と消えてしまったのです!!

翌日、その騒動は大変だったけど、セルリァも喜んでたしローゼマリーさんも悪い人じゃないし、まぁ良かったかなとつぶやいていたサク。
その言葉を聞いたくらんは、セルリァって誰?といいだすのです!
くらんはとぼけたりするような性格の人間ではありません。
なんでセルリァのことを知らないんだ?と不安になったサクはローゼマリーに電話しようとするのですが、なぜか携帯のメモリーに彼女の番号が入っていないではないですか!
わけがわからないサクに、どこからともなく声がかけられました。
一時帰国したつもりだったローゼマリーは、厳格な祖父によって再来日を許されず、二度と日本の土を踏むことはなかった。
そのためセルリァが生まれる可能性が消え、セルリァの存在そのものがなくなった。
だから関係性が希薄になり、彼女に対する情報が消えたのだ、と。
そんなことを突然言われたサクは驚き、そんなこといわれても困る、知っていたら止めたのに……と言うのですが、その声の主はその姿を現しながらこういうのです。
家を出るとき、左足が先か右足が先かと言う些細なことでも未来が変わることがある。
人は誰もがそれと気付かずに選択を続けているんだ……
そんなことを言いながら見せたその姿は、多き仲間を持った神秘的な少女、ラゥス。
ラゥスは続けます。
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ボクは、君と娘たちの関係を無に帰すために来た、全てを終わらせる使者だ、と……!!

セルリァをけしたのは君なのかと問いかけるサク。
ですが彼女はこの件に関して何もしていない、自分はあることを伝えるために来たのだと答えました。
彼女は、その不思議な力でサクにあるイメージを見せ始めました。
暑い夏の日、アイスを持ってきてくれるくらん。
サクの姿は少年時代のそれになっていたのですが、くらんの体はなぜか今までどおり。
絵に描いたような駄目人間のサク、これは夢だなと決め付けたかと思うと、夢ならばチャンスだとばかりにくらんのおっぱいやら足やらにむしゃぶりつくのです!!
いざおっぱいに吸い付かんと言うところで突然くらんの姿は消え、代わりにヒィロが眼前に現われます。
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そしてヒィロは、結局体だけが目当てじゃないか、くらんがサクに甘いことに漬け込むなんて見下げ果てた男だ、そんな風に嫁を選んでいただかなくて結構だと一瞥し、去っていってしまいました。
残されたサクは一滴も反論の余地の無い指摘にがっくりと肩を落とし、確かに酷い、くらんは選べないと自己嫌悪するのです。
そしていったんラゥスのいるもとの世界に戻され、世界は3のような形に置いた小石と同じ、見る方向によってmにもwにも、3にもEにも見える、これが世界が複数あるということだといい、再びサクをイメージの世界へ戻しました。
今度は花凛と自分が放課後の教室で2人きりになっているイメージです。
今度は失敗できないと思ったサク、花凛の腕を掴んでいきなり告白し、キスの体勢へと移行したではありませんか!
彼らしからぬ積極性ですが、そこにこんどはきぃろが割り込んできます。
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くらんがだめならこっちって酷くないか、しかもやってることはくらんと同じ……要するに体目当てのようなものだし、安パイに逃げるなんて駄目だろうとピシャリと言われてしまうのでした。
またもサクは確かに虫が良すぎる話だ、花凛は選ばないと肩を落とします。

そして再びラゥスの元へと引き戻され、いくら世界が複数あるとはいえ、大変不安定な存在であるらしいサクにはひとつの未来を選んでもらわないと宇宙すら危ないんだとだとしてきます。
すっかり早く選ばなければと追い詰められたサクは、次なるイメージの世界で梢にいきなり抱きついて赤ちゃんを作ろうと言い出すのです!
ですがそうなれば当然もぇぎが登場。
消去法で選ぶな、ふざけんなとサクを蹴っ飛ばし、おまわりさんまで呼んじゃうのでした!!

すっかり現実を見せられたサクは、自己嫌悪に告ぐ自己嫌悪ですっかり沈みきってしまいます。
「他人を傷つける自分」にならないよう逃げ続け、結局皆を傷つけている。
そんな酷い僕なんて、いっそ皆に忘れてもらえれば……
そう嘆くサクに対し、ラゥスは勿論そういう世界もある、たとえ皆がサクを忘れても僕だけは傍にいてあげようと優しく語り掛けるのです!
こんな僕でいいのか、消去法の結果でいいのか、と呻きながらふらつくサク。
ラゥスはそんなサクを受け入れるのです。
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君に決めた、僕の子供を生んでくれ、とその胸に抱かれるサク。
果たしてこのままサクはこの閉じた世界に閉じこもってしまうのでしょうか?
全てを終わらせるものと言うこのラゥス、一体何者なのでしょうか?
シリアスになってきたこの物語、フィナーレもまたシリアスに……なるわけないのです!!

というわけで、衝撃のラストを迎える本作。
結果としてサクは、人としてどうなのかはともかく、一応の円満な未来を手に入れることになります。
まぁこういう漫画ですし、いきなり暗いバッドエンドを迎えても困っちゃいますからね!
それにしても、その円満な未来を手に入れるために、やる気(?)を復活させるわけですが、その理由もそりゃまぁ酷いもの。
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なんと言いますか、やっぱりこの作品だなぁ……という納得のオチとなっておりますので、とにかくその酷さを刮目して見よとしか言い様がありません!!!

そしてなんか巻末には「最終忍者シュンカ」なる新作の予告が収録。
まさかこれがREDで連載する次回作なのでしょうか……?
予告の感じではドシリアスな感じですが、土居……tenkla先生がガチで真面目な漫画を描けるのか、描いたらどうなるのか興味の尽きないところ!
こちらも期待せざるを得ませんね!!

新世紀カオティック嫁選びエロスコメディ、「ヨメイロちょいす」最終第6巻は全国書店にて発売中です!
そのブッチギリの酷さを最後まで貫き通した本作。
物凄い勢いで人を選ぶ本作、ここまで来たら最後まで付き合うしかありませんよ!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ヨメイロちょいす 6 (チャンピオンREDコミックス)
秋田書店
2011-10-20
tenkla

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