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本日紹介いたしますのはこちら、「グングニル」第1巻です。
少年画報社さんのYKコミックスより刊行、ヤングキングにて連載されています。

作者は加納康雄先生。
加納先生はどうやら本作が初の単行本となる新人漫画家のようです。

さて、本作はいわゆるモンスターパニック物です。
謎の怪物が突然襲い掛かってくる、というおなじみの導入部ではありますが、次々とショッキングな展開が連続するスピーディーな展開が待っています!

一人息子のいる部屋の前に、そっと食事を置きつつ声をかける女性。
いい求人があったけど、良かったら応募してみない?と言うものの、中から帰って来るのはうるせえと言う怒号と、扉を蹴り飛ばす非情な音。
女性はすごすごと帰っていくのでした。

中にいるのは佑一という立派なニート。
テレビを見ながら毒づいている彼ですが、彼がこんな体たらくになってしまったのはそれなりの理由があるのです。
尊敬する父と同じ研究者を目指そうと、大学の研究室で日々努力しいた佑一。
ですがある事件が起きてから彼の日常は一変するのです。
突然舞い込んできた、彼の父が所属する研究団体で人体実験を行い、殺人行為をしていたと言うニュース。
それ以来、彼は今まで友達と思っていた人々に白い目で見られ始め……周囲の冷たい視線に耐え切れず、ついには大学から逃げるように去り、自宅に引きこもるようになってしまったのです。

恋愛関係にあったアカリとの関係も断ち切り、家に引きこもった佑一。
これではいけないと思いながらも、非難の目が恐ろしくて外に出ることができません。
そんな彼ですが、意外にも結構早くニート卒業を決心することになるのです。
そっと母の様子を窺うと、様々な心労がたたってか倒れてしまった姿が。
流石の彼も思わず部屋から飛び出し、母を助け起こしました。
そして救急車を呼ぼうとするのですが、母は入院なんかになったら余計佑一が心配になって具合が悪くなってしまう、などと言うのです。
自分を気遣い、少しでも気丈に振舞おうとする母。
その姿を見て、佑一は自分の今までしてきたことの酷さを思い知らされ、立ち直る決意をしたのです!
前に進まなければ始まらないんだと、母の持ってきた求人先に電話をしてみようと呼気に手を伸ばす佑一。
ですがその時、背後から絹を裂くような悲鳴が響いてきたのです!
何事かと声の方に走ってみれば、そこには
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異形の怪物に襲われている母の姿があったのです!!
怪物は握っていた母を捨て、佑一の方へとにじり寄り始めます。
しかし母はボロボロの体で怪物の足にしがみつき、佑一に「逃げて」「生きて」とさけぶではないですか!
そんな母の頭を怪物は無慈悲に踏み潰します。
怒りに震え、飛びかかろうとする佑一ですが、脳裏によぎる「生きて」と言う母の声を思い出し、窓から飛び出して逃走。
怪物は佑一を追いかけてくるのですが、その口からは「ユウイチ」という言葉がもれてくるのです!!
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何故怪物が自分の名前を?意味はわかりませんが、それを思い悩む時間はありません。
佑一は必死にかつて自分が去った大学へ向かうのです。

大学に来た理由はひとつ。
母の敵討ちのため、あの怪物を殺すための劇薬を入手するためです。
佑一は劇物保管質へ忍び込み、青酸カリの何百倍もの毒性があるテトロドキシンを手に入れました。
ですがその時、佑一はかつての恋人であったアカリに発見されてしまいます。
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事情を説明している暇はなく、今はそこをどけ、あいつは俺が殺さなきゃならないと叫ぶ佑一。
そうこうしている間にも怪物は佑一を追ってきているようで、気が付けば大学の壁が壊されているではありませんか。
アカリに対し、俺がしたことの償いはいつか必ずするから今は大学から離れろ、と言い残して怪物がいるであろう方向へと走り去る佑一。
そんな彼の姿を見送るアカリの表情は、なぜかついさっきまでの心配そうな表情とはまったく違うものに変じていたのですが……
佑一はそのことに気が付くことはないのでした。

怪物の前に立ち、その口にテトロドキシンをぶち込んでやろうと狙う佑一。
ですが相手はやすやすと大木をなぎ倒す怪力の持ち主。
そう簡単に毒を飲ませることなどできないと悟り、佑一は自分の腕ごと毒物を飲ませるようと言う考えに至り、突進してくる怪物に向かって右腕を突き出しました。
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しかし怪物はそれを見透かしたかのように右腕をわしづかみに!
腕を握りつぶされ、虎の子のテトロドキシンも地面に落として台無しにしてしまったのです!
もはや万事休すか。
そう思われたとき、
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突然その場にもう一体の怪物が現われたのです!!
そしてこの怪物同士はなぜか戦いを始め……
とりあえずの窮地を脱出した佑一。
更に幸運なことに、アカリが車で駆けつけて佑一をその場から連れ出してくれたのです。
ところが九死に一生を得たと思いきや、アカリは佑一に厳しい言葉を投げかけた挙句
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手にしていた拳銃で佑一を容赦なく撃ったのでした!

と言うわけで、多くの謎が連鎖する本作。
正直言ってストーリーに荒削りな部分は少なくないのですが、それを補うかのようにこれでもかこれでもかと数多くの仕掛けやどんでん返しが用意されています。
そして多くの謎ももったいぶることなくガンガン真相が明かされていき、作者さんの意気込みが伝わってくる怒涛の物語運びが楽しめるのです!
怪物の描写も迫力満点で、どんどんと規模の大きくなっていくモンスターパニックの恐怖描写に拍車をかけてくれること必至!
そんな迫力の描写と合わせ、これからの話の転がし方に期待したいところです!

正統派バイオモンスターパニック、「グングニル」第1巻は全国書店にて発売中です!
謎の怪物襲来が思いもよらぬ大事へとつながっていく本作。
「こっちの巨人もすごい」などと帯であおっておりますが、あちらの大人気巨人とはベクトルがまったく違いますのでご注意を!
正直あのあおりはどうかと思います!
目を惹くといった点ではいいのかもしれませんけど……
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


グングニル 1巻 (ヤングキングコミックス)
少年画報社
2011-08-22
加納 康雄

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