「ハーメルンのバイオリン弾き～シェルクンチク～」第7巻　ハーモニーとシェル、非情の再会…… : 3階の者だ！！

本日紹介いたしますのはこちら、「ハーメルンのバイオリン弾き～シェルクンチク～」第7巻です。
スクウェアエニックスさんのヤングガンガンコミックスより刊行、ヤングガンガンにて連載されています。

作者は渡辺道明先生。
本作の紹介は「渡辺道明」のテーマにてまとめておりますので、そちらもご覧くださいませ。

さて、仲間たちの協力を得てグローリア帝国の刺客を撃退したシェルたち。
憧れのクラーリィにも認められ、決意も新たに戦う意思を強めるシェルですが、運命は待ってくれません。
スフォルツェンドに早くも新たな刺客が現れたのです。
それも、シェルが守らなければならないはずの幼馴染、ハーモニーが！！

シェルがハーモニーを咄嗟にかばってしまったせいで、重大なダメージを負ってしまったクラーリィ。
必死に助けようとしていたはずのハーモニーですが、顔色一つ変えずにスフォルツェンドの兵士達を惨殺していく様はまるで人形のよう。

シェルはハーモニーを止めようと必死で抱きつくのですが、その体は冷たく……
かつての彼女から感じられた優しいぬくもりは失せ、今の彼女がグローリアの妖精兵器となってしまっていることをありありと感じさせるのです。
ハーモニーが手にした鎌を振り上げ、無慈悲にシェルへ振り下ろそうとしたその時。
ハーモニーの体は氷に包まれ、その動きが止まりました！
リュートの魔法です！
そしてそのまま、すかさずハーモニーを焼き払おうと次なる魔法の詠唱をするリュート。
ですがシェルが再び食らいつき、リュートの詠唱を妨げたのです！

その一瞬の隙に拘束から逃れ、再び襲い掛かってくるハーモニー。
今度はシェルに想いを寄せているブラーチェがシェルを守るのですが、ハーモニーに攻撃があたりそうになるとシェルは半ば反射的に彼女を守ろうとしてしまうのです。
その結果、ブラーチェの攻撃やハーモニーの攻撃を浴び、体が真っ二つになってしまうシェル。
体が人形のそれになっているため致命的なダメージにこそなりませんが、その苦痛は想像を絶するものなはずです。
しかしそれでもシェルは言うのです。
ハーモニーも魔法学園の皆も、誰も傷ついて欲しくない、と！

そんなシェルの必死の想いを、「かつての友と殺しあうなんて悲劇的でブラボー」などと茶化しながら現れるものがいました。

肩に黒い妖精を従えた二人の男。
彼らこそグローリアの幹部にして、シェルたちを改造した憎き怨敵、ノクターンとバロック！
そして彼らは聞いてもいないのにある説明をしてくれました、
ハーモニーはある日、村を出て妖精の森に入った。
旅支度をしていたことから、もしかしたらシェルの事を探しに出たのかもしれません。
そしてグローリアにつかまってしまい、改造手術を施されてしまって……
彼女は手術中、体を切り刻まれながらずっとこう叫んでいたと言います。
「シェル、助けて」と……
この哀れな2人の物語は、グローリア復活の英雄譚になるだろう。
そう言って高笑いするバロック。
その瞬間、バロックにリュートの魔法が襲い掛かりました！！
さらにグレートが魔王化して攻撃！

その上ストリングス姉妹も参加して一気呵成に攻め込み、バロックたちの駆る妖精兵器を破壊しました！
ですがバロックとノクターンは再び大量の妖精兵器を召喚。
妖精兵器は魔法学園全体を襲い、阿鼻叫喚の地獄へと叩き落します。
それに加え、バロックたちはハーモニーと同じような姿をした少女2人を呼びつけ、彼女達の魔力によりグレートとリュートは無力化されてしまうのです！！
彼女達は「コッペリアの三姉妹」。

ノクターンの作った中で、最高傑作といわれる兵器！！
もはや絶望しか残されていないかのようなこの大ピンチ。
残ったシェルはこの状況を打破することはできるのでしょうか！？
そして心を失ったかのように見えるハーモニーを救うことができるのでしょうか……！？

というわけで、激戦が過熱する今巻。
バロックたちがやってきた理由はなんなのか、ハーモニーを助けられるのか、そしてこの魔法学園を襲う未曾有のピンチをのがれられるのか。
そのあたりが非常に気になるところですが、この巻でより気になる要素が登場しています。
「コッペリアの三姉妹」として新たに登場した二人の少女です。
どう見てもこの2人、その髪型などがオカリナとサイザーを連想させるじゃありませんか！
彼女達が本人なのか、あるいは娘などの血縁者なのか、クローンのようなものなのか。
スフォルツェンドを目指しているはずのハーメルたちもいまだ到着していませんし、今後の様々な動向が気になるところですね！！

悲しい過ぎる運命に翻弄される、「ハーメルンのバイオリン弾き～シェルクンチク～」第6巻は全国書店にて発売中です。
今巻もカバー下本体にオマケが描き下ろされている本作。
衝撃の展開の連続でギャグは少なめですが、このオマケも含めて挿入できそうなところにはしっかり入れてきてありますよ！！
さぁ、本屋さんに急ぎましょう！！