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本日紹介いたしますのはこちら、「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん」第14巻です。
小学館さんより刊行されています。

本大全集の今までの紹介は、「藤子・F・不二雄」のテーマでまとめております。
そちらもよろしければあわせてご覧下さい。

さて、いつどんな話を読んでも楽しめる、安心クオリティの「ドラえもん」もいよいよ14巻目。
14巻目になってもそのクオリティはやっぱり安定しておりまして、相も変らぬ楽しさを提供してくれています。
今巻は74年度生まれの方が学年誌で親しんでいた作品が収録。
64作品もの多数にわたる収録作の中で、今回紹介したいのは「さらばキー坊」。
そう、08年に公開された「緑の巨人伝」の下敷きとなった作品です!

裏山の崖に立ち、辺りを見回すドラえもんとのび太。
足元に見えるのは、あわただしく行われている工事の様子でした。
なんでもまた新しく団地ができるのだそうで、その為に裏山の一部が切り開かれてしまったようです。
のび太は裏山で緑に囲まれながら、どんぐりを拾ったり、木苺を摘んだりするのが大好き。
そんなこともやがてできなくなってしまうのかな……
のび太は珍しく神妙な面持ちで山を歩きます。
そんな時、ふと目に止まった若木。
育てば何百年も生きられるのに、もうじき掘り返されてしまうんだ……と涙ぐむのび太。
気の優しいのび太に心を打たれたのでしょう、ドラえもんは一緒にその若木を掘り返し、自宅の庭に移すことにしたのでした。

ところが残念なことに、野比家のお庭はそんなに広くありません。
ママにこれ以上植えるとこないよ!とぴしゃりと言いつけられてしまい、戸惑うのび太。
そこでドラえもんが取り出したのが「植物自動化液」!
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これをかけられた植物は、自由に動けるようになるのです!
庭に植えられないのならば、家で飼えばいいじゃない―犬や猫を飼うことなど許さないママですが、植物を飼うことなど禁止されていないんですから!!

そこからのび太&ドラえもんと、若木……キー坊の共同生活が始まります。
キー坊はとっても賢く、のび太が読んでいる漫画ばかりか、宿題まで興味深々で覗き込んできました。
木を飼ってる事をジャイスネに馬鹿にされたりもしますが、そんなことが気にならないほど仲良しになるキー坊とのび太。
一緒に漫画を読んだり、テレビを見たりして楽しく過ごします。
雨が降ると植物の血(?)が騒ぐのか、外に出て全身に雨を浴びるキー坊。
そんな姿をみんなほほえましく眺めるのですが……
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空たかくからその姿を眺める別の存在がいたことを、みな知る由もないのでした……

様子を窺っていたのは何を隠そう、宇宙人。
彼らは植物型の知的生命体で、地球の様子を観察していたのです。
環境破壊をし続ける人類をこのままのさばらせておいたら、同胞とも言える植物が絶滅してしまうかもしれない。
そんな観察結果から導き出したのは、地球上全ての植物をサルベージして移住させよう!という結論でした。
極少数、そんなことをすれば残された動物達が絶滅してしまうではないかと反論するものもいましたが、焼け石に水。
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早速作戦を実行に移そうと言う流れになってしまうのです!!

もちろんそんな地球のピンチなど知るはずが無いのび太たち。
勉強を続けるキー坊に対し、危難だからたまには太陽のしたであそばにゃいかんよと言うことで裏山に来ています。
もともとこの山の生まれですから、周りの木はみな顔見知りのようなもの。
いつも以上にキー坊ははしゃぎまわります。
そんな姿を見たのびドラは、やはりやりきれない思いを隠せません。
このあたりもそう遠くないうちに切り開かれ、木や草も根こそぎなくなってしまうんだ。
悲しげにそんな話をするのびドラですが、その会話をキー坊が聞いてしまったからたまりません!
ショックを受け、どこかへと走り去っていってしまいました!!

夜になるまで探し回ってもまったく見つからないキー坊。
あせるのび太たちですが、その背後で異常な事態が巻き起こったではないですか!
植えられている土ごと地面へと巻き上げられていく木々……
冷静になるまもなく、一緒に吸い上げられてしまうのびドラ。
気が付くとそこは、木のたくさん生えたプールのような場所でした。
扉が開いて、中に入ってきたのは例の植物型知的生命体。
彼らは計画を見られてしまったのびドラを返すわけには行かないと前置きをし、計画を赤裸々に明かします。
もちろんそれを聞いたのびドラは、そんなことしたら動物が皆死んじゃうよと反論。
ですが少数とはいえ、同胞の同じ意見すら聞き入れなかったものが人間の意見など聞く耳など持つはずがなく……
抵抗しようとするのびドラをあっさりと捕まえてしまう植物型知的生命体。
再び必死で植物の回収をやめるようお願いするのですが、やっぱり無理……
ところがそこで、もう一人意見を述べる人物が現れたではありませんか!
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それは他ならぬキー坊。
今までの学習の成果なのか、流暢に日本語をしゃべって意見の補足を始めました。
動物が植物を必要としているように、植物もまた動物を必要としている。
動物の呼気である炭酸ガスを吸っていたり、花粉を媒介してもらったり、死んで土に戻った動物を養分としたり……
確かに今、人間は植物を粗末にしている。
でも、だんだんと意識も変わり始めている、きっと美しい星を取り戻してくれる……!
キー坊の熱のこもった主張はその場にいた植物型知的生命体に一考させる力を持っています。
悩んだ末、彼らが取ったのは母星への連絡。
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最後の決断を母性へと委ねたわけです!!
人類の存亡をかけたこのやり取り、どんな結末を迎えるのか?
そしてキー坊の選ぶ道とは何なのでしょうか!?

と言うわけで、時折F先生が描く環境問題を真っ向から取り入れつつ、友人との絆を描いた作品を収録している今巻。
もちろん見所はこれだけであるはずもありません!
のび太が自力でテストで高得点(?)をとることで有名な「のび太の0点脱出作戦」、ジャイアンが歌手引退を表明する「ふつうの男の子にもどらない」、妙に出木杉くんがしずかちゃんにアプローチをかけてくる「貸し切りチップ」などなど注目作がたっぷりと収録されています。
普段は1冊に1回出るかどうかと言う出木杉くんですが、今巻はわりと活躍!
「たまごの中のしずちゃん」「コメットハンターに挑戦!」などで、相も変らぬ博識&イケメン振りのハイスペックを見せ付けてくれるのです!!
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特別資料室には、なんと朝日新聞に掲載された1コマ漫画&藤子不二雄先生によるコメントと言うレアなものも掲載!!
作品解説が水田わさびさんであるなど、本編以外にも注目です!!

今巻もバッチリ楽しい「藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん」第14巻は好評発売中です!
「ドラえもん」も第3期刊行分で完結とのことで、いつの間にか刊行も折り返しを過ぎていた様子。
それでもまだまだ出てくる名作の数々を、心躍らせて待つしかありませんね!!
さぁ、本屋さんへ急ぎましょう!!



ドラえもん 14 (藤子・F・不二雄大全集)
小学館
2011-06-24
藤子・F・不二雄

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