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本日紹介いたしますのはこちら、「ケルベロス」第5巻です。
秋田書店さんの少年チャンピオンコミックスより刊行、週刊少年チャンピオンにて連載されています。

作者はフクイタクミ先生。
本作は「フクイタクミ」のテーマにて紹介をまとめておりますので、そちらのほうもよろしければご覧くださいませ。

さて、修行を終えた十三塚に休む間もなく崩の魔の手が伸ばされました。
雪房が休眠中だったため気づくのが遅れてしまう十三塚ですが、巻き込まれてしまっていた鶴原達も奮闘。
何とかクラスメイトに深刻な被害が出る前に駆けつけることが出来たのでした。

いくつもの卑劣な罠を張り巡らせ、人々を苦しめてきた蜘蛛の崩ですが、十三塚は何とか撃破。
8体逃げ出した崩も残り3体、墓送りも終盤に差し掛かってきました。
息も絶え絶えになり、崩の巻き起こしたアレコレの後片付けも出来ないままその場に倒れこんでしまう十三塚&雪房。
そんな彼らを見るからに怪しげな二人が見つめていました。
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一応鶴原達を助けてくれていたようで、十三塚の事情も把握しているようですが、どうも協力的な雰囲気は感じられません。
彼らはある目的のためにここにきているのですが……

気を失っていた十三塚が目を覚ますと、そこには金屋と信森が心配そうに付き添ってくれていました。
どうも先生が騒動を見て通報したようで、警察の方々が駆けつけてクラスメイトの皆を救助してくれた様子。
ですが流石の雪房も疲労困憊状態で記憶を消す能力を使えず、クラスメイトたちは状況を尋ねる警察に対して口々に「でかい蜘蛛に襲われた」と証言してしまいます。
崩のことや、自分のことが知られてしまうと色々やりづらくなってしまうわけですが、何よりも十三塚が気になるのは鶴原に知られてしまうこと。
一度騒動に巻き込まれてしまったことのある鶴原ですから、何らかのきっかけによって思い出してしまうことだってありうるかもしれないのですから。
ですが幸いこの騒動と過去の封印された記憶は結びつかなかったようで、素直に十三塚の無事を喜び、なでなでしてくれました。
信森も十三塚の事情には深い詮索をせず、何かあったら助けに行くから読んでくれ、と言い残しつつ激励をして去っていきます。
多くの人の記憶に残ってしまったと言う懸念はあるものの、とにかくこの事件は終結し、束の間の平和がやってきた……かのように見えたのですが……
新たな崩が蠢きだし、その一方で先ほどの怪しげな2人組みも不穏な動きを見せているのです。
その怪しげな2人は「常世」と呼ばれる組織のメンバーのようで、
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山にさまよえる人間の魂を正義の名の下に次々と消滅させていたのでした。

再び日常に戻ってきた十三塚。
ですが、やはり学校では例の事件について質問されることになりました。
当然怪物の仕業など信じることの出来ない担任の冬子は「クモのオバケの話はナシ」と前置きするのですが、噂となって学校中に広まっているようで、直接見ていないものでも蜘蛛に関しての話題でもちきりです。
そんな空気の中で1人の生徒が東要ジャーナルと言うローカル新聞を取り出しました。
それには蜘蛛のお化けがいたよと言う話題が掲載されているのですが、どうもこの新聞は例の有名スポーツ新聞並みに信頼されていないようで、だからこそ逆に蜘蛛のお化けの存在はありえないと言う結論に達したようです。
その記事を小ばかにしたような態度にイライラを募らせている十三塚。
それもそのはず、話題の記事を書いていたのは同居しているおばさんの清(きよい)なのですから。
彼はその事実を知っていながら、こんな嘘を書いて金をもらっていて恥ずかしくないのかと侮辱の言葉を続けます。
更に怒りを露わにする十三塚に、意味がわからない、キモイと侮辱の上塗りをするその生徒。
家族を馬鹿にされては黙っていることなど出来ない十三塚、馬鹿にされる記事を書くのが悪い、俺は金を出して新聞を買ってるんだ、お前のおばさんに恵んでやってるんだ、とまで言われてはもう我慢できません。
立ち上がって殴りかかろうとするのですが、
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それを冬子先生が鬼のような形相で制止しました!!
物凄い剣幕に生徒達もびっくり。熱くなっていた十三塚も冷静さを取り戻します。
とりあえずの静寂を取り戻し、黒板へと向き直る冬子先生。
ですがその時、十三塚も雪房も含めた誰もが気が付かないあることが起きていたのです。
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冬子先生の中に、崩が潜んでいたことに……!!

ですが次なる敵はその冬子先生に潜む崩ではありません。
封印されていた崩の中でもひときわ知性が劣る、それだけになまじ策を練る他の崩よりも厄介な存在である「村抉(むらくじり)」。
それは本能の赴くままに、まず十三塚のクラスメイトの1人である島田を襲い……
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そこから大勢の人を巻き込む、恐怖の事件を巻き起こすのです!!

と言うわけで、再び戦いが始まる今巻。
多くの人間を巻き込んでしまった蜘蛛戦ですが、今回はより多くの被害を招くことになりそうな戦いとなります。
更に2体出てきたどちらの崩も十三塚に近い存在を利用しており、いざ戦うとなった時、今までのように戦うことが出来るのかと言うところが非常に気になるところ。
村抉のほうはたまたまそうなっただけのことですが、冬子先生についている方は確実にこの事実江利用してくることでしょう!
不安要素はそれだけではありません。
どうも常世と言う組織はいっしょに崩と戦ってくれている仲間、と言う単純な存在ではないようで、そのあたりの事情をいくらか知っている狛守神社の面々も警戒しているようです。
常世がどのようにかかわってくるのか、というのも今後の物語を左右する要素となるのは間違いなさそうです!!

より一筋縄では行かない敵が現れる、「ケルベロス」第5巻は好評発売中です!
どんどんと厄介になっていく崩たち。
立ち向かう十三塚も、今までのような信念や意地だけでは乗り越えることが出来なくなっていきます。
困難を極める戦いの数々に手に汗握りつつ、崩のいやらしさにイライラすること間違い無しですよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ケルベロス 5 (少年チャンピオン・コミックス)
秋田書店
2011-02-08
フクイ タクミ

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