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本日紹介いたしますのはこちら、「コープスパーティー Blood Covered(ブラッドカバー)」第5巻です。
10年12月にスクウェア・エニックスさんのガンガンコミックスJOKERより刊行、ガンガンJOKERにて連載中です。

作者は祁答院慎、篠宮トシミ両先生。
本作は「コープスパーティー」のテーマにて紹介をまとめておりますので、そちらもご覧ください。

さて、ようやく出番がまわってきたと思ったらはぐれてしまった哲志と由香。
由香は哲志の友人の森繁と出会うことが出来たのですが、森繁には死体愛好趣味があるようでどうにも気を許すことができません。
怯えて逃げ回る由香、今度はまったく見知らない男、刻命と黒崎に出会います。
ようやく頼れそうな人物を見つけたと思いきや、由香の見ていないところで刻命が黒崎を刺し殺したではないですか!
どちらを向いても危険なこの状況、由香はどうすればいいのでしょうか……

次々に巻き起こる怪異に怯えきる由香。
今まさに友人を殺してきた刻命は、そんな由香をそっと抱きしめて慰めます。
その胸の中で渦巻く、由香が自分の求めてやまない本当の妹だ、と言う想いを顔に溢れさせつつ……

そのころ、哲志は職員室と思しき教室で目を覚ましました。
記憶がいまひとつ鮮明にならないものの、とにかく由香と離れ離れになってしまったことだけははっきりとわかった哲志。
急いで由香を探しにいこうとするのですが、職員室の扉はびくともしません。
このままでは由香を探しにいくどころか、ここから出られないまま死んでしまうかもしれない。
そんな考えが脳裏によぎり、開かないならこじ開けてやれと何らかの道具がないかとあたりを探すことにしました。
するとふとしたきっかけで気になるものを発見します。
この学校にあるほかのものと比べて、妙に新しい感じのするビデオテープとクリアファイル。
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テープには2005年、取材テープと書かれており、やはり明らかに新しいものだと言うことがわかりました。
続けてクリアファイルにはさまれた紙を見てみると、これは鬼碑忌コウなる人物が描いたこの学校にまつわる取材記事の雛形のようなもののようです。
その記事にはこんな様なことが書かれていました。
依然この学校の地下室で児童3名の死骸と、殺害される直前らしい女児1人、そして血まみれのはさみを持った教員1人が発見され、この教員が犯人とされたものの心神喪失状態で責任能力無しとして医療機関に入れられた。
数ヵ月後脱走してこの学校で首をつって自殺、それ以来この学校には悪い噂が立って閉鎖に追い込まれ、追い詰められた校長もまた自殺。
呪われたかのような不幸に見舞われたこの学校、その呪いの鍵を握るのが1人だけ命が助かった女児だろうと考え、調査を進める……
と言うようなことが。
張られていたその女児の写真を見るに、どうやら由香を襲った赤い服の少女と同一人物のようです。
何故殺されなかったはずの子まで霊としてこの学校にいるのか。
わけのわからない不安感をぬぐえない哲志ですが、更にもう一枚あったメモ書きに保険医まで失踪したと言う事実が綴られており、一層恐怖感をあおります。
どれだけの不幸があったんだと焦りを強めている哲志。
するといつの間にか哲志の眼前に姿を現し、手にしていた記事をひったくる人物が!
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様々な人物の前に幾度となく姿を現し、意味ありげな行動を繰り返している七星です!
七星の顔を見た哲志、そのにごった瞳から幽霊だと思って警戒心を強めます。
ですが、七星はあなたのお友達らしき人物を4人ほど見かけた、と親しげに話しかけてきたではないですか。
話が通じるようだと警戒を解いた哲志、そいつらは元気だったかと問いかけてみれば
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とても元気だったと答えるではありませんか!
彼女の行動によって犠牲者も出たと言うのに……
やはり敵としてみたほうが良い様子の七星ですが、そんなことなど知らない哲志は安否を聞いて喜ぶばかり、
そんな哲志の喜びに付けこむかのように、七星はこう言いました。
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ここに来る前にしたおまじないは失敗だったのだ、もしかしたら誰かがわざとそうしたのかも、と!
誰かが適当にやったのか、まだ離れ離れになりたくないと言う想いがさせたのか、あるいはもともといい加減な人が意図せずまあいいやと回数を間違えたのか。
そんな友達をバカにするかのような言葉の連続に、たまらずそんなことはないと反論をする哲志。
ですが七星を続けます。
皆本当は何を考えているかわかったもんじゃない、会って見たらお前のせいでこうなったんだと問い詰めてみればいい……
そんな言葉に決定的な反論も返せず、ただ哲志はよろめくばかり。
すると七星、今度は謎の呪文を呟き始め、軽く哲志の胸を指で突きました。
ごく軽く胸を疲れただけにもかかわらず、胸を押さえて激しく苦しみ始める哲志。
苦悶の表情を浮かべ、やめてくれと叫んだかと思うと……たちどころに哲志の姿は消えてしまったのです!
そこに残ったのは七星1人。
彼女はニヤリと笑みを浮かべると、おまじないの人型を持って
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永遠に続く痛みの中でもがき苦しめと呟いたのでした……

気が付くと保健室の前に立っていた哲志。
状況が把握できないでいると、どこからともなく世以子の声が聞こえてきます。
超えのほうを振り向くと、なぜかダッシュで逃げる世以子の姿が。
追いかけると途中で見失ってしまいますが、その代わりかのように直美の携帯電話が放られました。
良くわかりませんが、どうやら直美と世以子が一緒にいるようです。
安心して聖子が消えていった方向へと進むと、女子トイレの中から2人の話し声が聞こえるではないですか。
なんだか楽しげに話している2人、哲志が声をかけても気がつく様子がありません。
気はひけるものの、哲志はやむなく中へ入ることにしました。
近づいてみれば、一つの個室からその会話は聞こえます。
が、良く聞いてみるとその会話は一人の声で2人分のやり取りをしているように聞こえるのです。
声からすると直美のようですが……恐る恐る「直美だよな?」と声をかける哲志。
するとぴたりと話し声は消え、かわりに個室の中で暴れまわるような音が響き渡りました!!
しかも同時に笑うような呻くような、奇怪な声まで漏れてきます。
ただ事ではないと感じた哲志が扉を引っ張ると、幸運なことに鍵の部分が壊れて扉が開き……
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中には首をつった状態の直美がいたのでした!!
これではまるで世以子が死んだ時の再現です!!
哲志は直美を救い出すことができるのでしょうか!
あるいは親友と同じように、直美もその命を散らしてしまうのでしょうか!!
恐怖はまだまだ終わる気配すら見せません……!!

と言うわけで、またも死が間近に迫ってくる本作。
いつ誰が死んでもおかしくないこの作品、登場したシーンが死ぬシーンと言う可能性もあり、出番が回ってきたからと言ってそのキャラが安泰でないと言うのがドキドキさせてくれます!
哲志が見つけたレポートによって多少この学校をさまよう霊の概要がわかり始めましたが、それはまだまだほんの片鱗の様子。
全貌が明かされるのはまだまだ先でしょう!
このあとは更に哲志達を追い詰める霊の襲来に加え、七星の行動の理由らしきものもほんの少し明かされて彼女の怪しさはもうマックスに。
謎の行動をとる彼女の動向は注目しておかなくてはならなそうです!

第5巻にしてようやく主人公のターンが回ってきた、「コープスパーティー Blood Covered」第5巻は好評発売中です!
霊たちにこれでもかこれでもかと翻弄されまくる本作。
同じく翻弄はするものの、他の霊とは一線を画す七星の行動が間違いなく今後の焦点となりそうですね!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!



コープスパーティー BloodCovered 5 (ガンガンコミックスJOKER)
スクウェア・エニックス
2010-12-22
祁答院 慎

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