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本日紹介いたしますのはこちら、「黄昏乙女×アムネジア」第4巻です。
スクウェア・エニックスさんのガンガンコミックスJOKERより刊行、ガンガンJOKERにて連載されています。

作者はめいびい先生。
本作の紹介は「めいびい」のテーマにてまとめておりますので、よろしければご参照ください。

さて、第3巻で「呪い石」なる七不思議の調査をすすめた貞一たち。
そこに記されていたことから、夕子はおそらく疫病を鎮めるための人柱になったのではないかという予想が導き出されました。
ですがそれならば何故この世に未練があるものがなる幽霊となっているのか。
そんな疑問と、全ての謎が判明してしまったらもう貞一と一緒にいる理由がないと言う事実にモヤモヤした思いを隠しきれない夕子の気持ち。それに呼応したかのようにおぞましい姿をしたもう一人の夕子が現れたのでした……

学校に蔓延する夕子の噂。
以前からまことしやかに(まことなんですけど)ささやかれていたわけですが、夕子とは別のゆうこの噂が広まりつつありました。
まるでおぞましいもう一人の自分に恐怖する夕子の不安をあおるかのようなその噂は、まさにリアルタイムで進行中。
それは2年A組に在籍すると言う有子に関しての噂です。
何でも彼女は例の夕子の生まれ変わりだと言われており、そのせいでいじめられていたのだとか。
そんな彼女が夏休み中死んでしまったらしいのですが、死んだはずの彼女が学校内で見かけられていると言うのです。
しかも彼女のいじめの先頭に立っていた、同じクラスの零子の机に「ただいま」という文字が刻み付けられていた……とのこと。
貞一は流れでその調査に乗り出すことになったのですが、夕子もまた意外な形でかかわることになってしまうのです。

もう一人の自分と、自分がいなくても小此木や霧江と仲よさげにしていることに怯えを感じていた夕子。
おぞましいもう一人の自分がささやく、「わたしを思い出して」という言葉に恐怖にも似た感情を抱きながら歩いていると、突然目の前に1人の少女が現れました。
そしてその少女は、普通の人が見ることができないはずの夕子の姿を見、驚愕の表情とともに倒れこんだのです!
この少女こそ、噂の渦中にいる零子です。
机に刻まれた文字のほか、知らないうちに自分の身の回りのものが移動しているなどの異常に加え、有子が帰ってきたという噂。
そんな疲れきった神経が作用したのかどうかはわかりませんが、とにかくそのせいもあって彼女には有子が見えてしまった様子。
事情を知った夕子は何らかの勘違いで死んだ人間に怯えているのなら何とかなるかもしれないと零子の様子を窺うことに。
ですが、零子が友人の妻鹿にゲタ箱まで送ってもらおうとしたところ、
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有子がその姿を現したではないですか!
妻鹿に逃げろと促され、慌ててその場から逃げ出す零子。
有子と2人きり(夕子はいますけど)になった妻鹿ですが、なんだか様子が変です。
なんと姿を現した有子は
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うまくいっているようだと笑顔を作るではないですか!
どうやら有子は妻鹿と協力し、死んだという噂を流して自分を夕子のうわさに絡めていじめをしていた零子に復讐をしていたのです!
幻覚まで見たのだからもう十分だろうという妻鹿ですが、有子はもう一度だけと提案。
本当に最後なんだなと念を押し、妻鹿もその提案を受け入れました。
そんな一部始終を見ていた夕子。
すべてをしった彼女の心中は暗く沈んでいました。
いじめの原因も、復讐の手段も、全て「自分」だということに……

貞一達も調査を進めることで妻鹿へとたどり着き、事情を聞きました。
妻鹿が自分を信頼している零子を騙している、という複雑なこの事件は、零子が妻鹿の事を好きで、妻鹿は有子のことが好き、といういろいろな思慕が絡んで招いたことのようです。
丁度その時、妻鹿の元へ電話がかかってきました。
それは零子からの電話で、「わたし…有子にあやまらないと」という言葉だけが聞こえてきます。
零子はあのあとまた夕子を目撃してしまい、それを有子だと勘違いしてさらに怯えてしまったのでした。
そして有子が妻鹿にも要求していたらしい自分が好きならば体育館の2階から飛び降りてみろ、という言葉を実行しようとしていたのです!
ピンと来た妻鹿は慌ててそれをとめようと駆け出しました!
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ですが、駆けつけた妻鹿を待っていたのは意外な結末!
そして、夕子にとってはあまりにも残酷な言葉だったのです!!

その事件をきっかけに、いつも異常に妙に貞一にべたべたしまくるようになった夕子。
小此木などに対して嫉妬の気持ちまでむき出しにして、なんだか明らかにおかしいです。
霧江にそのことを話そうとするのですが、その前に霧江はもう一人の夕子、影夕子についての推論を語り始めました。
その話をしていた2人に夕子はそっと近づき……
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貞一を階段から突き落としたではないですか!!
夕子は一体何を考えてこんなことをしたのか?
夕子の様子が明らかに変わったことに関係するであろう、影夕子とは一体なんなのか?
突き落とされた貞一の安否は?
物語は一つの段階を終え、新たな展開を迎えることになりそうです!

というわけで、もうひとつのゆうこの噂によって事態が急速に変わっていく今巻。
今巻は夕子が主役となり、幽霊である自分と、影夕子の存在、そして貞一に対しての感情で揺れ動く様を見せてくれます。
第3巻から始まっていた影夕子をめぐるアレコレは完全解決こそ迎えていないものの、一段落はつきました。
謎はまだ多く残されていますが、そのあたりは今後明かされていくことでしょう!
あとがきによれば今巻で折り返しくらいだそうで、全貌が明らかになるのもそう遠いことではなさそうです!
そして恒例のいちゃいちゃシーンも勿論健在。
今回はシリアス成分大目ですのでその絶対量こそ少な目となっておりますが、
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膝の上に座りながら授業を一緒に受けてみたりとその積極性はうらやましい限り!
その上今巻では小此木が貞一を意識し始めちゃったりして、
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「あーん」状態にまで持ち込みます!
やばいよ霧江さん!ボヤボヤできませんよ!!

もうひとりのゆうこが夕子を悩ませる、「黄昏乙女×アムネジア」第4巻は好評発売中です!
夕子よりも恐ろしいかもしれない有子の企みが描かれた本作。
幽霊よりも本当に恐ろしいのは生きている人間だ、とはよく言われますが、今回はガチで生きている人間に有子さんがへこまされてしまいます!
まあ止めを刺したのはその有子ではなく、他ならぬあの人なわけですけども……
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!



黄昏乙女×アムネジア(4) (ガンガンコミックスJOKER)
スクウェア・エニックス
2011-01-22
めいびい

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