画像

本日紹介いたしますのはこちら、「℃りけい。(どりけい)」第1巻です。
集英社さんのヤングジャンプ・コミックス・ウルトラより刊行、ウルトラジャンプにて連載されています。

作者は青木潤太朗、わだぺん。の両先生。
原案・脚本を担当されている青木先生は、大変釣りがお好きなようでそれに関しての同人誌を出版していたり、それどころか釣り雑誌で記事を書かれたり、釣りネタで講談社Birthの新人賞に応募されてみたり、サンデーGXの「釣りチチ・渚」の監修をされてみたり……と、釣り系に特化した(?)作家さんのようです!。
漫画のわだぺん。先生は、アニメ制作会社で原画や作画監督として活躍されたのち、漫画やイラストなどの画業に転向。
同人業界で活躍をされていたりもしたようですが、漫画連載は本作が初めてで、単行本発売も初めてとなります。

さて、本作は物理部の女子高生達の日常を描いた漫画です。
タイトルが示すとおりに「ド理系」な少女たち揃いとなっておりまして、メインキャラ全員が他の日常系漫画では1人いるかいないか……という機械いじりだの実験だのが好きなキャラクターに。
様々なシチュエーションが求められる日常漫画界のなかでも、なかなかに珍しい設定となっているのです!

CPUの熱でコーヒーを沸かし、ビーカーに注ぐ……と言う、いかにもな給仕をしている少女。
彼女はこの物理部の副部長を務めている2年生、曾野彩です。
コーヒーの数は3つ。
一つは当然自分のもの、残りの二つはそばかすにぼさぼさ頭、そして大きなおっぱいがトレードマークの2年生、菊池蘭と、
画像

同じく2年生の部長である伊藤トノエに渡されました。
画像

レトロゲームにいそしんでいたり、なにやら工作に没頭していたりする2人に、彩はため息をつきながら新入生のための部活紹介が今日だという事がわかっているかと尋ねます。
なにせいまだに何をやるかも決まっていない上、現時点で進入部員がゼロなのですから慌てなければいけません。
しかもトノエが8万円もするロボット刑事、コンドーくんを買ったことによって部費も底を突いているという絶望的状況!
他のサイエンス系クラブは部員の確保に成功しているだけに、是非とも新しい部員が欲しいところです!
ですが他の部のようなウリもなく、物理部らしい目を惹く発表などそう簡単に思いつくはずもなく。
困り果てる彩ですが、トノエには何か秘策がある様子!
ちゃんと考えてあると大見得を切り、部活紹介のときを迎えるのでした。

他の部が派手な見世物などを見せ付ける中、いよいよまわってきた物理部の順番。
そこでトノエが自信満々に行ったのはなんと!
画像

ハンダ付けでした……

当然盛り上がっているのはトノエ1人。
その日の下校時間まで待ってみてもやはり進入部員は現れず……
やむなく景気づけにどっかよって帰ろうかと言うことになるのでした。
何が入ってるのかもわからないほど色々詰め込まれた白衣を脱ぎ捨て、おとなしく帰ろうと部室の扉を開ける3人。
するとそこには1人の1年生が待ち構えていました。
画像

そのちっこい1年生、船橋花織はほかならぬ入部希望者!
彼女、部活したがるほど物理が好きと言うだけでもう物好きな気がしないでもありませんが、彼女は先ほどのウケようと言う気が全然見えてこないハンダにときめいたと言う筋金入りの物好きです!
大逆転の進入部員ゲットに湧きながら下校する4人ですが、その横を風のように走り抜けて物理部の部室の前に立つ少女が登場。
彼女は剣道部所属で花織のクラスメイトでもある掘聖。
剣道部が何か用事に来たのかと思いきや、
画像

彼女もまた掛け持ちながら物理部への入部希望者だったのです!
聖は自作PCが趣味だそうで、純粋に機械とかいじりたいから来た様子。
部員減少(と浪費)に伴う部費不足で困窮にあえいでいた物理部、9回裏に逆転ホームランが出たようです!!

新たな仲間となる新入部員二人ですが、とりあえず物理部が普段はどんな活動をしているのか気になるようで、素直にその質問をぶつけてきました。
すると2年生3人は
画像

堰を切ったようにそれぞれ勝手に自分がいつもやっていたことをぶちまけ始めたのです!!
そのバラバラぶりにちょっと気圧される花織と、その楽しそうな表情にときめいている聖。
そんなそれぞれに対し、トノエは満面の笑みで、「物の理」で何でもありなのが物理!と強引にまとめるのでした!

と言うわけで、それぞれ好きな分野が微妙に異なる物理部員が色々行う本作。
その理系的な要素を結び付けつつ、日常の様々な出来事をこなしていくことになります。
女子にとっての天敵ともいえる身体測定を長風呂などの科学的なダイエットや磁石を使用した目盛りのかく乱等によって潜り抜けてみたり、機械修理と言うトノエの趣味を活かして部費集めに奔走してみたり……
休みの日でもミニ四駆ケースを自作パソコンに改造するためにお店を廻るなど、平日休日問わない理系振りを発揮!
さらに性格の違いと言う点だけではなく、それぞれが理系と言う縛りがありつつも得意分野が異なると言う個性を生み出すことに成功しています。
萌え要素も勿論多く含まれているのですが、やはり注目したいのは本作ならではの萌え要素。
理系ならではの、作業に没頭して汚れや疲労などに気が付かない姿や、瓦礫(?)にうずもれて眠る姿などが楽しめるのです!
……これを萌えと言っていいのかは意見が分かれるかもしれませんけどね!!

理系少女の日常が描かれる「℃りけい。」第1巻は好評発売中です!
現実世界では、理系といえば圧倒的に男性が多数。
実際にはまぁいないであろうディープなキャラだからこそ映える(?)、ガチガチ理系女子の奮闘を楽しめる作品となっています!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


℃りけい。 1 (ヤングジャンプコミックス・ウルトラ)
集英社
2011-01-19
わだぺん。

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ℃りけい。 1 (ヤングジャンプコミックス・ウルトラ) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル