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本日紹介いたしますのはこちら、「世紀末オカルト学院」の漫画版です。
メディアファクトリーさんのMFコミックス アライブシリーズより刊行されました。

作者は戸流ケイ先生。
戸流先生は、「トル・K」名義で同人活動をしたり、オンラインコミックで「MASTER CROSS」を連載するなどの活躍をしていらっしゃる漫画家。
雑誌連載及び単行本は本作が初となるようです。

さて、本作は同名のアニメの漫画版と言うことになります。
導入部や基本的な設定はアニメ版に準拠しているのですが、ラスト近辺はかなり違ったストーリーが繰り広げられるのです!

時は1999年、所は長野県松代は皆神山の頂上に聳え立つ、ヴァルトシュタイン学院。
そこはオカルトについての勉強や研究が行われており、周囲からは「オカルト学院」として恐れられて(?)います。
そのオカルト学院に向かう一人の少女。
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彼女こそがオカルト学院の学院長の一人娘にして本作の主人公、神代マヤなのです!

学院長が死んだと聞き、学院をあげて行われる葬式に出席したマヤ。
遅れてきた上にやたらと態度の悪いマヤ以外は問題なく進んでいた式ですが、残されていた学院長の「お別れの言葉」が入っていたと思われるカセットテープを再生したところから大騒動が起こってしまいます。
テープの中で学院長が唱えた呪文。
精霊を呼び出す呪文を読んだはずだったのですが、ついうっかり死霊を呼び出す呪文を読んでしまっていたのです!
しっかり呼び出されてしまった死霊は学院長のなきがらに憑依。
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大パニックになる中、マヤはこれはやらせだ、目を覚ませと熱弁をふるいます。
ですが死霊in学院長はそれをあざ笑うかのように大暴れし、マヤを吹っ飛ばして外へと逃げ出してしまうのでした。

慌てて追いかけるマヤ、いつの間にか屋上にたどり着いていました。
オカルト好きだが優しかった父。
マヤもまたそれに感化されたのか、オカルトが好きでした。
ですが、その父を家族も省みないほど暴走させてしまったのもまたオカルト……
父との思い出を振り返る中で思いがこみ上げたのか、空に向かって思い切り「オカルトなんて大嫌いだ」と叫んでしまうマヤ。
するとその空を覆う雲がぽっかりと丸く穴を開け、そこから
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ゴーグル一丁のすっぽんぽんな男が光臨したではないですか!
そして現れるなり手にした携帯でマヤの写真を取る男。
その写真を眺めるなり「よし」とにやりと笑う男に、マヤはたまらずハイキックで突っ込みを入れるのでした。

何者かと尋ねればその男、内田文明は1999年7月21日に滅亡する世界を変えるために未来からやってきたエージェントなのだとか。
そしてこの携帯は被写体の未来を映し出すもので、滅亡の鍵となる物体を識別する機能を持っているのだそうです。
そんな馬鹿なとキツイ突込みを入れるマヤですが、そんなことをしているうちに学院内から叫び声が聞こえてきました。
死霊が出ていると聞き、怪しいと踏んだ文明も一緒にその悲鳴の元へ駆けつけます。
その場所では、死霊の餌食となってすっかり死霊の仲間入りを果たしたマヤの古い友人が。
マヤは友人が餌食になったことで吹っ切れたのか、その友人の相手を文明に任せて一人父の部屋に向かいました。
扉を開けると、そこには柔和な表情を浮かべ、今までのことは全てマヤに会いたい一心で計画した狂言だった、許してくれと頭を下げる父の姿。
自分の求めてやまない「優しかった父」の姿です。
ですがそれが死霊の手口だということを知っているマヤは、この弱みを断ち切って現実に立ち向かうことを決心し
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死霊の巣窟となった父の首をはねるのでした!

……ところがどっこい、父のなきがらは煙となって消えうせ、そこにラジカセが姿を現しました。
再生されたテープからは「パパは調査のため学院を空けねばならなくなった」「今日からマヤに学長代理を任せる」「死霊を退けてやらせを見抜いたマヤならできる!」と能天気に解説する父の声が聞こえてるじゃありませんか!
嘘から出たまこととはまさにこのこと……ですが、本気でだまされていたマヤが面白いはずもなく……
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思いっきりラジカセを蹴っ飛ばし、このふざけた学院も、文明の語るおかしな未来も皆まとめてぶっ潰してやる!と決意を新たにするのでした!

と言うわけで、アニメ版とは違いいきなり父親の生存があかされる漫画版。
全5話という短さもあって、アニメ版では欠かせない存在だったスマイルやJKはオマケ漫画でしか活躍せず、ほぼマヤと文明に絞った物語作りとなっています。
それでもアニメ版を踏襲しているので、モスマンや少女の霊とクリスマスのお話は展開する……のですが、その顛末やらはまるで変更されており、特に少女の霊は幼少期のマヤ自身に変更されてます!
そしてアニメ版と同じく、なぜか文明に好意を寄せている巨乳美女の美風は物語の鍵を握っているのですが、その鍵の握り方がアニメ版とはまったく違うものに。
その辺が本作の最大のキモな気がしますので書きませんが……とにかく文明ウハウハなストーリーになっているのです!
アニメ版で大人文明とマヤ(もしくは美風)のコンビが好きだった人には嬉しいかもしれないラストが待っています!

アニメ版とは違った結末を迎える、「世紀末オカルト学院」漫画版は全国書店にて発売中です!
アニメ版をダイジェスト風になぞるのかと思いきや、独自の展開を迎える本作。
すでにアニメ版を視聴済みの方は新鮮な気分で読めるのではないでしょうか!
漫画版だけでも十分に成立する作品となっていますので、未視聴の方もご安心を!
アニメのネタバレにもなっておりませんよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!


世紀末オカルト学院 (MFコミックス アライブシリーズ)
メディアファクトリー
2010-11-22
戸流 ケイ

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