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本日紹介いたしますのはこちら、「アイアムアヒーロー」第4巻です。
小学館さんのビッグコミックスより刊行、ビッグコミックスピリッツにて連載されています。

作者は花沢健吾先生。
本作の今までの紹介は「アイアムアヒーロー」のテーマにてまとめておりますので、宜しければごらんくださいませ。

さて、第3巻で逃走の末富士の樹海に逃げ込んだ英雄。
その樹海で女子高生の比呂美と出会います。
流れで一緒に行動することになるのですが、その最中に自殺者の亡骸を発見しました。
ところがその亡骸がもまた感染者だったようで、不意に動き出し……!

手を伸ばし比呂美に掴みかかる自殺者。
英雄が咄嗟に抱き寄せて危険を回避しますが、自殺者が動き出したことに気づいていない比呂美は突然よからぬことをされたのだと勘違いしたのか噛み付いたりして抵抗しだしました。
すこし揉みあった後、ようやく異常に気がつく比呂美。
自殺者はふらふらとこちらににじり寄ろうとしますが、首をくくったロープが引っかかってこちらには夜ってこれない様子です。
そこで初めて感染者を目の当たりにした比呂美が「あの人は生きてるの?」と素朴な疑問を投げかけてきました。
英雄は正直なところわからない、と素直に答えますが、続けて死んでいないと困るとも答えました。
そう答えるのも当然です、
……英雄はその手で感染した徹子の首を切断したのですから……
とにかくロープが切れたら襲ってくるから早く逃げようと提案する英雄。
ですが比呂美は
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自殺者の手つきが何かを欲しがっているように見えると言い出し、自殺者のものと思しきバッグを探り始めました。
その中から家族写真を取り出した比呂美。
これを探しているのかと手渡すと、自殺者は写真を抱え込んでうずくまる様にかがみ……そのままロープによって首が切断され、完全に息絶えたのでした。

難を逃れた二人ですが、息つく暇もなく何かが迫ってきました。
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やばいと慌てて比呂美の手を引いて逃げ出す英雄ですが、比呂美は異様な格好で追いかけてくるその感染者を「紗衣ちゃん」と呼びました。
どうやら彼女の友達だったようです。
走って逃げる最中、靴が脱げてしまって転んでしまう比呂美。
英雄はそのまま比呂美を残し、木の陰へと隠れてしまいます。
残された比呂美を前にして、激しく首を振り続ける紗衣。
そして突然、今までずっと左手で引きずっていた女を投げつけてきました!!
……が、その後は特に襲ってくるでもなく、比呂美を見つめ続けています。
そんな時比呂美の脳裏によぎるのは紗衣との思い出。
緊急事態だというのに、いや、緊急事態だからこそそんな走馬灯のような思い返しをして身動きが出来ません。
比呂美と紗衣のお見合いが続く中、木陰の英雄はおもむろに立ち上がります。
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今までずっと持ち運んではいたものの、使うことはなかった散弾銃に弾をこめて……!

銃口を紗衣にむけ、比呂美に下がるよう告げる英雄。
ですが比呂美は友達だからだめだと砲身を無造作に掴みます。
暴発したらどうする、アレはもう友達じゃないと必死に説得しようとする英雄ですが、比呂美は退きません。
仕方なく英雄は銃をおろすのですが、同時に安堵もしていました。
人に銃を向けるということの恐ろしさをこの時初めて味わったのですから。

紗衣はなんか木登りを始めだし、すぐには襲い掛かってきそうにありません。
戦わないなら早く逃げようと提案する英雄ですが、先ほど紗衣に投げつけられた女が起き上がり、いきなり比呂美を無造作に投げ飛ばしたではありませんか!
突然の出来事に止まってしまう英雄、そして木に叩き付けられた痛みですぐには身動きできない比呂美。
大ピンチ
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かと思われましたが、その女と紗衣が取っ組み合いの喧嘩を始めます。
今のうちだと逃げ出す二人ですが、再び比呂美は「あの二人は死んでいるのか」と聞いてきます。
死んでいないと困る、でないと俺は人殺しだとうつむく英雄。
その時、比呂美が驚きの一言を発します。
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私が撃つから、銃を貸してくれ、という言葉を!!

なんともしかしたら助かるかもしれないから病院に連れて行こう、助からないにしても放っておけば誰かを噛んで感染を拡大させてしまうかもしれない、と引き返そうと主張する比呂美。
怯えて拒否を続ける英雄ですが、出会ったときのやり取りを覚えていたらしい
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「おじさんはヒーローなんでしょ?」という言葉に奮い立ち、一緒に紗衣の元へと戻ります。
そこでは共食いの真っ最中だったわけですが、あろうことか比呂美は無造作に紗衣たちの下へと近寄っていくのです!
比呂美はなにをしようとしているのでしょうか!?
いざという時がくれば秀雄はその引き金を引くことができるのでしょうか!?

というわけで、樹海というそう簡単に人に出会わないと思われる場所で次々に感染者に出会ってしまう今巻。
この後樹海を出て安全な場所を探すことになるのですが、待ち受けていたのはやはり絶望。
ひたひたと忍び寄ってくる「終わり」を感じさせる、恐怖の展開が連続するのです!!
相変わらず危機的状況にもかかわらず、パニックになるでもなく、吹っ切れるわけでもなく、ただただ流れに身を任せているかのような煮え切らない英雄。
その漫画らしくない等身大の人物像は今回も健在です。
ですが、比呂美と言う行動的で引っ張ってくれるような性格でありつつも、立場的には守らなければならないキャラと行動を共にすることになり、これから変わってくることでしょう!
名前どおりヒーローとなることが出来るのか、世界はどうなってしまうのか。
まだまだ謎も興味も付きません!!

絶望が拡大を続ける「アイアムアヒーロー」第4巻は好評発売中です!
おぞましくも恐ろしい恐怖が連続する本作。
まだまだ暑さが続くこの季節を乗り切るのにふさわしい、寒気が味わえる作品ですよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


アイアムアヒーロー 4 (ビッグコミックス)
小学館
2010-08-30
花沢 健吾

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