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本日紹介いたしますのはこちら、「オールラウンダー廻」第4巻です。
講談社さんのイブニングKCより刊行、イブニングにて連載されています。

作者は遠藤浩輝先生。
本作の今までの紹介は「遠藤浩輝」のテーマにてまとめておりますので、よろしければそちらも見てやってくださいませ。

第3巻では新たな練習仲間も加わり、廻は関東選手権に向けて練習を積みました。
廻は補欠登録ではあるものの、いざというときに備えて練習を欠かしませんでしたが、その練習の最中に同じ大会に出場予定の勇大に故障をさせてしまい……

右ひじを故障してしまった勇大ですが、怪我を押して大会には出場することに。
廻には自分が怪我をさせられたことを明かしていなかったのですが、計量のとき裸になればどうしても見つかってしまいます。
体重調整に失敗し、出場できなくなった選手がいたために廻も大会に参加できることになったものの、いきなり大きく動揺してしまうのでした。

勇大は1回戦、あえて相手のハイキックを誘ってそのスキにタックルを決め、
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そのまますばやく腕を極めて勝利を収めます。
そんな姿を複雑な表情で見つめる廻。
ジムの先輩によれば、勇大は無理して試合をすることによって怪我が悪化すれば半年棒に振ることになる、と念押しされても断固として出場する意思を貫いたんだそうです。
勇大の真意がいまひとつつかめない廻ですが、ちょうどその時、やはりこの大会に参加していた喬の試合が始まりました。
喬の打撃は流石の重さを誇り、ガードの上からでも相手に衝撃を与える高威力です。
が、相手も只者ではなく、喬の左ミドルに合わせてカウンターを放つテクニシャン。
喬の打撃に的確に反撃していき、隙あらば寝技に持ち込もうとしています。
そして焦って放った喬の右ジャブをかいくぐり、反撃を繰り出そうとするのですが
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実はそれも誘い水!
そこへ右のミドルキックが待ち構えていたのです!
その蹴りは反撃のため下がっていた頭部へクリーンヒット!
この試合、喬の初めてのピンチらしいピンチかと思われましたが、ふたを開けてみればいつもどおりの失神KOに終わったのです。

いよいよ次は廻の出番。
相手は打撃主体で、ディフェンシブでポイントを積み上げていくタイプの選手です。
寝技にやや何がある選手のようで、そこへ付け込む隙があるようですが、彼もまた今年の大会にかけている様子。
一筋縄ではいかないでしょう!
試合が始まると、相手はすばやいステップとフットワークを駆使し、パンチで廻を圧倒してきました。
そのスピードに廻はついていけず、パンチもローもあっさりすかされてしまうのです。
こうなれば間合いをつめてタックルに行くしかないと考えた廻、左のボディストレートからタックルを仕掛けます!
ですが相手は冷静で、あっさりとそのタックルも切られてしまい、すぐスタンド状態に移行。
残り時間はあっという間に半分となってしまったのです。
焦った廻はパンチを見切られ、カウンターをもらってダウン。
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ノックアウトされるほど強烈なものではありませんが、ポイントには確実に響いてしまう上、タックルもパンチも防がれた廻はジリ貧です。
こうなれば後はテイクダウンさえされなければノーダメージで勝てると踏んだ相手は、更にディフェンシブな戦法に移行してしまいました。
もうとにかく攻めるしかありませんが、攻めのリズムを変えでもしなければ捕らえられる相手ではありません。
ジャブからのタックルはすばやいバックステップですかされてしまい、打撃では勝てる相手ではなく……
タックルをもらわない立ち回りのうまい相手を倒すには、すばやい踏み込みととパンチ力、という廻にはないものが必要。
それを持たない廻にはもうなんとか工夫するしかない、と周囲は漏らすのでした。
廻はというと、試合前打撃を教えてもらっているまりあの言葉を思い出していました。
空手の間合いを思い出せ、というその言葉を念頭に置き、パンチを放っていく廻。
どうにもワンパターンなパンチになってしまっているのですが、それにカウンターを出させることこそが廻の狙いだったのです!
右のボディストレートに行ったところにカウンターを合わせる相手!
ですが廻は今までのボディストレートのときよりも深く踏み込んでいるではないですか!
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空手で言うところの追い突きのようなパンチで間合いを詰めたため、相手のパンチはからぶる形に。
すかさず廻はテイクダウンを奪います!!
が、相手も寝技の練習をしてきており、あっさりとスイープされてサイドポジションを取られてしまいます。
焦る廻をもてあそぶように相手はそのままマウントポジションへ移行。
更に流れるように腕をととられ、腕十字の形になってしまいます!
時間は残り40秒、そして腕は両手でがっちりロック……
まさに大ピンチに追い込まれた廻ですが、その目はまだ死んでいません!
これを外せばきっとチャンスが来る。
そう睨んだ廻は歯を食いしばって耐えるのですが……
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というわけで、廻、喬、勇大という同世代の3人の試合が展開する今巻。
それぞれ得意な技や置かれた状況が違うわけで、それぞれまったく違った試合展開が楽しめます。
とりあえずこのまま勝ち進んでいけば、勇大は喬とぶつかることになる様子です。
読者的には非常に楽しみなカードですが、喬は故障を抱えている勇大にとってしゃれにならない相手。
怪我のことも考えれば棄権もありうるわけで、試合の内容以前にその実現自体にもやきもきさせられちゃいます!!

本格総合格闘技漫画、「オールラウンダー廻」第4巻は好評発売中です!
とにかく試合シーンがてんこ盛りの今巻。
ドラマ部は勇大周りがほんのちょっぴり進展しますが、そのほかはほとんど動きなし。
純粋に試合を楽しめる一冊となっていますよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!



オールラウンダー廻(4) (イブニングKC)
講談社
2010-08-23
遠藤 浩輝

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