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本日紹介いたしますのはこちら、「藤子・F・不二雄大全集 パーマン」第8巻です。
小学館さんより刊行されました。

第1期の刊行も無事終了した本大全集は「藤子・F・不二雄」のテーマで紹介をまとめておりますので、そちらもよろしければご覧くださいませ。

さて、アニメ第2期の放映にあわせて、第7巻より設定を微修正しての再スタートを切った本作。
終了もアニメに併せたのか、この巻で完結です!

最終巻、といっても実は本作、連載時に最終回最終回したお話は描かれておらず、いつもどおりのお話が展開します。
今巻では全日本悪者連盟の科学者がなんかやたらすごいドラえもんレベルの発明品を作り出すお話が数話収録されているのですが、今回はその中でも更に一風変わったエピソードを紹介したいと思います。
その名も「パーマンが悪者になった!!」です!!

雷鳴響く豪雨の中、不気味にたたずむ薄汚れた洋館。
その中で暴れているのは一匹の兎でした。
それを見せ付けて自慢げにしている悪者連合の科学者言うには、この兎には新しい発明品の「性格逆転液」を飲ませたのだそうです。
善人は悪人に、悪人は善人になってしまうというこの薬。
その効果でどうやってパーマンを倒すのかと訊ねる悪者連合の親分に、科学者は倒すのではなく飲ませるのだと答えます!
正義の味方のパーマンを悪の味方にする、というシチュエーションに興奮を隠せない親分。
早速パーマンに薬を飲ませる作戦を実行に移しました!

どこかの会社がパーマンへの日ごろのお礼として新製品の栄養ドリンクを贈った、という設定で宅配便を装ってミツ夫の家に薬を届けます。
受け取ったのはコピーロボット。
パーマンの正体のコピーの自分も一応パーマンだろう、中を見るくらいいいかと覗いてみるコピー。
縁も所縁もない会社から新製品がもらえるなんて怪しい、などとはこれっぽっちも思わず、パーマンは良いなあと羨ましがるコピーですが、勝手に飲んじゃうほど意地汚くはないよと我慢します。
が、ここで配達員を装った悪者連合の下っ端がわざわざ家の外からパーマン意外絶対飲むな、飲んだらひどいよと大声で念押ししたのがまずかった……
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「勉強しようと想っていたところにお母さんから勉強しろといわれてやる気なくす現象」がおこり、コピーは逆にグビッとやってしまうのでした!!

メラメラと悪事を働きたい欲が湧き上がるコピー。
銀行を襲おうか、ジャンボジェットを爆破しようかといきなりスケールでかすぎる悪事に思いを馳せます!
そこへガン子がたまたまやってきて、唸りながらグルグル部屋をうろつく兄にどうしたのかと聞いてきました。
一応心配してくれた(?)ガン子を有無を言わさず殴りつけるコピー!
ですがガン子もそんなことで泣いちゃったりする様な子ではありません。
転がっていた性格逆転液のビンをコピーの顔面に投げつけ、嫌いだと言い残して怒りながら去っていってしまうのでした。
その顔面に直撃したビンは美味いこと鼻にぶつかっており、みるみる人形形態に戻ってしまうコピー。
そこへちょうどパーマンの仕事を終えたリアルミツ夫が帰ってきました。
人形に戻っている上、なにやらおいしそうなドリンクの空き瓶が転がっている様を見て、転んで鼻を打ったうえに勝手に1人でドリンクのみやがった、そういうやつだよコピーは!とぷんすか怒るミツ夫。
……自分のコピーだから自分を否定してることになるのに……!

ともかく計画は頓挫。
誰かに飲まれたりという同じ失敗をしないよう、今度は薬をソフトカプセルに作り変えて飲ませることにしました。
ですがこれは少量ですので、効き目が一時間しかありません。
短い時間ですが、一時間あればパーマンなら相当な大悪事が出来るはず。
今度こそしっかり本人に飲ませようと1号を付け回し、最終的には昼寝している1号の口に薬を放り込むことに成功します!
目覚めた1号は早速悪事を働きたくてうずうずしだしました。
そこへ悪者連合は1号に「時限爆弾を東京タワーにしかけろ」と指示!
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ご丁寧に時限爆弾は1号の足元に用意されており、それを掴んだ1号は面白そうだとその指示通り東京タワーへ向かうのでした!!
なんか悪者連合の構成員がやったほうが目立たず成功しそうな悪事ですが、科学者の狙いはあくまで1号が大惨事をおこすということ。
それだけの悪事を働けば周囲に憎まれ、イヤでも悪者連合の仲間になるしかないだろうという算段です!
本当にそんなことになったらバードマンが飛んできて一瞬でどうぶつにされて終わりな気もしますが、そんな事情を知らない悪者の皆さんが夢を見るのは仕方ないですね……

ゲハハと笑いながら東京タワーへ飛ぶ1号。
たまたま通りがかったパー子とブービーは、猛スピードで一直線に東京タワーへ向かう1号の様子を訝しんで落ち着けと取り押さえようとします。
1号はそんなパー子の
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スカートをむしりとり、2人……1人と1匹を振り切って東京タワーへ到達。
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爆弾を仕掛けて笑いながら飛び去るのでした!!
パー子とブービーを持ってしても食い止められなかった1号の暴走!
このままでは東京がパニックです!!
ああ、1号はこのまま大悪人のレッテルを貼り付けられ、世を憂えて悪の尖兵となってしまうのでしょうか!
あわれ1号の運命は……なんていう展開には勿論なりません!
F先生らしいオチがつく愉快な結末を迎えますのでご安心ください!!

というわけで悪パーマンというレアなシーンが見られる本巻。
更に最後には当時の単行本刊行の際に最終話として掲載されたエピソードも収録されています。
基本的には大全集2巻に収録されたサンデー版最終回なのですが、新設定にあわせてチョコチョコと描き足しや描き直しが散見されます。
新設定ではパー子=スミレが読者におおぴらにされたことにあわせ、初出版にはなかった
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1号にだけ素顔を明かすシーンなどが追加され、その他様々なシーンが描きなおしや再構成されています。
そしてパー坊の存在が奇麗に抹消!!
せつない、せつないよパー坊!!

その他にもF先生自身によって描かれたアニメ用設定資料やカラーイラストも多数収録。
ブービーが主役となるお話や、やっぱりスペック高すぎるパーやんの活躍などの目を引くお話もまだまだたっぷりあり、最後の最後まで読者を楽しませてくれますよ!

新シリーズもいよいよ完結、「藤子・F・不二雄大全集 パーマン」第8巻は好評発売中です!
F先生のドラえもんやオバQに並ぶ代表作である本作。
いつ読んでも、誰が読んでも変わらぬ面白さが堪能できますよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!



パーマン 8 (藤子・F・不二雄大全集)
小学館
藤子・F・不二雄

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