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本日紹介いたしますのはこちら、「シザーマン」です。
秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行されました。

作者は倉田英之、たもりただぢ両先生。
たもり先生は90年代中盤あたりから活躍されている漫画家です。
ゲームなどのアンソロジーコミック、イラスト、エロゲーの原画などなど様々な活動をされています。
倉田先生の紹介は08年9月15日、「CLOTH ROAD」の記事にて記載しておりますので、そちらもよろしければご参照ください。

さて、本作は産業革命時代あたりのアメリカ及びイギリスを舞台にしたバトル漫画です。
人外の魔女とそれを専門に追うハンター的存在のバトル、と言う割とありふれた題材……と思わせて、奇抜な設定も数々取り入れられた意欲作になっています!

ある街の川に波の様に大量の「髪」が押し寄せてきたというニュースを聞きつけ、1人の男が馬に乗ってその街にやってきます。
男の名はアンディ、愛馬の名はナイスカッター。
目的の街にたどり着くなり1人の少女、ローラが飛び出し、日本刀でアンディに切りかかってきます!
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その剣を全て「鋏」で打ち払うアンディ。
あっという間にローラを組み伏せて事情を聞こうとするのですが、物陰から無数の銃口が現れ、その全てが一斉に火を噴いたではないですか!

その窮地を防いだアンディの前に現れた1人の女性。
彼女は現在のこの街のリーダー的存在です。
何者だと問う彼女にアンディは答えます。
自分は欧州理容師協会巡回散髪人……散髪屋であると!

件の「波のような髪」事件が起きたのは3週間前。
彼女の同業者だったマリーが何千人分もあろうかと言う髪の毛が川に流れてきたのを目撃します。
当初は昔あった鉱脈で捨てられたものが今になって流れ出してきたと思われていたのですが……
翌日にはマリーが、その翌日には街の子供たち10人が、更にその翌日には街の女性の半分が行方不明になったのです!
街の外で一つの死体が見つかるのですが、その死体は体中に穴が開きミイラのように干からびていました。
犯人を捜そうと保安官達が捜索するのですが、翌朝には捜索隊全員が髪で出来たロープによって町の門に吊るされていたのです……

そんな事件もあり、村の人々はほとんど全てが逃げ出してしまいました。
今この街に残っているのは誰も連れ出してくれない娼婦たち。
街の人々はとにかく老いぼれ馬まで連れ出してほうほうの体で逃げ出したため、わざわざ卑しい職業だと見られがちな娼婦を連れて行くものがいなかったのです。
残されたものは得体の知れない何かと戦いながら生き延びていたのですが、既に半分がさらわれて10人を残すだけ。
馬も無しに街から逃げ出すのは難しく……全滅も時間の問題と言う状況です。
そこまで話しては見たものの、リーダーの女性は自分の話を信じていないだろうとアンディに詰め寄ります。
が、アンディは口では嘘がつけても「髪」は嘘をつけない、髪を見れば真実を行っていることが解る、と発言。
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と同時に彼女の髪をやさしく撫ぜ、リーダーの女性の心を掴んでしまうのでした。

マリーの服にくっついていた「波のような髪」を拾い上げ、まじまじと見つめるアンディ。
その髪を調べたアンディは何か重大なことに気付いたようで、街に残った女性を全員外に集めるように指示するのでした。

残っていたボロボロの馬車に全員を乗せ、ナイスカッターに引かせて脱出を図る一同。
ですが車輪が故障しているようで、すぐに出発が出来ません。
しかしこれならローラが修理できるとのことでとりあえず任せることに。
ローラが道具を取りに行くと、リーダーの女性がアンディに何かお礼がしたいと言い出します。
娼婦の自分に出来るお礼なんて……としなを作るリーダーの女性!
そしてアンディはそれを拒むどころか全員家の中に入れと指示するではないですか!
まさかの11P!?
と思いきや、全員を椅子に座らせたアンディが始めたのは「散髪」!
すさまじい勢いで瞬く間に全員の髪の毛を整えて行ったのです!
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なんかいっちゃってますが、あくまで散髪!
アンディも大満足!!

馬車の修理が終わり、脱出を始める一同。
ですがそんな一同を逃がすまいとするかのように巨大な何かが転がってきました!
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その黒い球体は「魔女の繭」と言われる髪の塊!
「波のような髪」は魔女のもので、何かのきっかけで目覚めた魔女が街の人々の養分を吸い取っていたのです!
馬車は壊れ、脱出は失敗。
アンディは全員建物に非難するように指示するのですが、繭からのびた触手ならぬ触毛が次々と女性達を串刺しにしていきます!
ローラもその毒牙にかかりそうになるのですが、リーダーの女性がその未を犠牲にしたかばいました!
リーダーの女性は朦朧となりながらアンディにローラを救うように頼み……息絶えます。
怒りに震えたアンディは空から巨大な鋏を召還!
服を脱ぎさって荒々しい風貌となり、
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物凄い勢いで髪の毛を刻み落とし始めました!
やがて繭の中から姿を現したのは最初に魔女の髪を目撃したマリー!
魔女はマリーの体をのっとっていたのです!
汚らしい言葉でアンディをののしりながら襲い掛かるマリー。
果たして激戦の行方は?
魔女の虜となったマリーを救うことが出来るのか?
衝撃の結末が待っています!

と言うわけで、とにかくテンションの高いアクションが連続する本作。
目玉はやはりそのバトルと言えるのでしょうが、それ以外にも様々な見所があります。
敵の親玉であるジェレミーという魔女とアンディとの間にある並ならぬ因縁と言う気になる話の大筋、あまりにもハードな結末が待っている魔女達との死闘……といった気になるストーリーにシリアスなドラマは必見!
あとところどころに挿入される鋏だけにカットやら切るやらをかけたダジャレ決め台詞もいろんな意味で注目ですよ!

アンディの過去なんかも明かされ、今後の展開が非常に気になるところですが、本作は全1巻と言うことで物語は未完のまま完結。
なんともぶつ切りの終わりを迎えておりまして……
今までも物凄い勢いで不定期に連載していて、初回掲載から1年半近くたってから単行本になったと言う背景から考えて、もしかしたら単行本の売れ行きしだいでまた続きが読めるのではないかと期待してしまうのは俺だけでしょうか。
……いや、秋田書店さんのコミックスで単行本売れたから再開したよ、と言うためしがないことも重々承知なんですけどね……

魔女の操る髪を刈る、「シザーマン」は全国書店にて発売中です。
重厚なドラマに激しいバトル、数々の決め台詞にエロスも充実の本作。
一癖あるかっこよさはツボにはまればとても楽しめることでしょう!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


シザーマン (チャンピオンREDコミックス)
秋田書店
倉田 英之

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散髪屋によるB級テイ ...
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