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本日紹介いたしますのはこちら、「ぼくらの」第11巻です。
小学館さんのIKKIコミックスより刊行されました。

作者は鬼頭莫宏先生。
鬼頭先生の作品などは「鬼頭莫宏」のテーマにてまとめておりますので、そちらもよろしければご覧下さいませ。

第10巻でウシロとの距離を縮めながら戦い前の準備を進めていたマチ。
ですが彼女は戦わずして衝撃の最期を遂げてしまいます。
残されたウシロ。
彼の最期の闘いが始まるのです……

夜、起き出してしまうウシロ。
カナの最期などを思い出し、寝付けないようです。
1人公園でたたずんでいるとコエムシが突然姿を現しました。
ウシロはコエムシに暗くなるのが怖い、と心情を吐露。
自分の周りが、自分そのものが消えてなくなってしまうようで怖い……今まで戦ってきたみんなはこんな状態に耐えてきたのか……と。
更にコエムシに対するウシロの愚痴めいた言葉は続きます。
この世界は命を張って護る価値があるのか、自分が消える前にこの世界が消えてしまえば良いんじゃないか……
迷いを見せるウシロに発破をかけたのはコエムシ。
妹であるマチの死を経験したゆえか、彼にも変化がおきたようです。
ジアースに乗ることになっても単なる1人の子供に過ぎない、世界を良くすることなど出来ない。
でも護りたいものを護る力はあるのだから護りたいもの……
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妹を護ればいいと諭すのでした。

少しは落ち着いたのか、ウシロは自宅へかえります。
するとそこには父親が寝ずにまっていました。
寝ていればいいのにと毒づくウシロですが、父のもう帰ってこない気がしたと言う言葉を聞き

最後まで悪い息子ですまない……と謝罪をするのでした。
何か思い立ってウシロは誰かに電話をして何かを頼みます。
電話を終えると父はウシロに対して逆に謝罪を始めたではないですか。
子供を信じていなかった自分こそが悪い父だった、と告げ、最後の謝罪の言葉を告げようとしたとき……
すでにウシロの姿は消えていたのです。

ジアースに転送されたウシロ。
そこには佐々見とその補佐、そしてコエムシがまっていました。
加えてコエムシが呼び出したのはアンコの父でした。
先ほどの電話の相手が彼で、ウシロの戦いを記録に残すために同乗することになったのでした。

幸い戦いはアウェー、敵の住む地球。
相手はジアースのような人型です。
周辺住民の避難が終わるまでは動かないだろうと様子見を決めるウシロですが、敵は一切構うことなく襲い掛かってきました!
最初は攻撃することを躊躇してしまうウシロですが、カナだってやったんだというコエムシの言葉で吹っ切れて反撃!
相手すらも周辺に遠慮しないのだからこちらも遠慮はいらない、逆にそれが苦しんで死ぬものを減らすと必死に攻めるウシロは相手を圧倒し、勝利目前となります。
敵のコクピットを取り出し、後はつぶすだけ……というところで突然ウシロたちの下に敵側のコエムシが現れ、
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「あなたでしたか」と意味深な言葉を残し、あっという間に姿を消したのです!!

ワナだ、自分が見てきてやる、と必死に止めるコエムシの声が聞こえないかのように敵コクピットを開くウシロ。
そこには
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まったく見覚えのない人物がいました。
その人物は狂気じみた笑みを浮かべ、いずこかへと転送して姿を消してしまったのです!!

このままでは最悪時間切れでお互いの地球が消滅。
本来敗北直前に逃げてしまうと言う反則は出来ないのですが、ウシロがコクピットを開けてしまったがため外とコクピット内がつながって脱出が可能となってしまったようです。
相手の狙いは一切わかりませんが、このままでは危険であることだけは確か。
アウェーである以上軍隊や警察などを使って探すことは出来ませんし、そもそもそういった組織の目が届くところにいるかもわかりません。
ジアースのパイロットが見られるという魂の光で探せないかと佐々見が提案するのですが、魂の光で人の要る場所はわかるものの、探す相手を見たのが一瞬だったため特定が出来ません。
そんななかウシロはひとつの可能性……いや、おそらく結論を見つけてしまいます。
相手の狂気じみた笑みの意味、そしてこの状況で考えられるたった一つの勝利方法……
それは
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この地球の人間全てを殺すことでした……!

最後の最後にして想像を絶する戦闘を強いられることになったウシロ。
彼はその状況に嘔吐感を抑えることが出来ません。
それでもウシロはひとり戦いを続けます。
その戦いの先に待っているものは……
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ウシロたち、ぼくらの戦いは今終わりを告げます。

最終巻はほとんど全てがウシロの心情の描写に注がれています。
死の恐怖、カナへの想い、そして苦しい決断を強いられながらもそれを受け入れる姿……
様々な出来事を乗り越え、ウシロはこのとき本当のぼくらの一員となったのかもしれません。
とにかくその心理描写の数々が厳しく描かれており、感情移入などといった生易しいものすら許さない非常さとそれに立ち向かうウシロの強さを読み手にビシビシ伝えてくれます!
作中に出てきた数々の謎は明かされないままのものもありますが、決して投げっぱなしではないエンディングも必見ですよ!

同時発売された限定版の特典冊子はちょっと安っぽい感じの紙なのが残念ではありますが、32Pという納得のボリューム!
中身はなんだか憑き物が落ちたかのような和気藹々としたギャグ漫画と意外な内容です!
……相変わらずの加古の扱いの酷さは笑うちょっと可愛そうですけどね!!!

遂に完結を迎えた衝撃の作品、「ぼくらの」最終第11巻は好評発売中です!!
ウシロが最期に行き着いた場所とは、ウシロの地球をかけた最後の戦いのパイロットと次のコエムシとは!?
そのフィナーレはあなたの目で確かめてください!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!