本日紹介いたしますのはこちら、「エナ Cyber Girl Ena」です。
双葉社さんのアクションコミックスより刊行されています。
作者は磯本つよし先生。
磯本先生は96年に四季賞を受賞しデビュー。
その後ヤングキングやヤングキングアワーズなどで漫画を発表し、「東京クレーターのアカリ」は高い評価を得、根強いファンを獲得しておられます。
さて、こちらの作品はワケありの少女が裏の仕事をして生きていくうちに自分の運命を左右する事件に巻き込まれていく、というアクション漫画です。
題材や設定は良くあるものと言えてしまうのですが、さまざまな面できっちりと作られた魅力的な作品になっています!
主人公のエナは危険な仕事をこなす組織の一員として日々を過ごしていました。
人並みはずれた元気さや明るさ、そして人並みはずれた、では済まされない力と頑丈さを持つ彼女。
特にその頑丈さは桁外れで、銃で撃たれても「痛い」ですんでしまうほどなのです!
エナのカラダはステンレスのように鍛えてあるから……ではなく、なんと彼女はサイボーグ。
その頑丈な体を活かして仕事をしていたのですが、ある事件がきっかけでエナに賞金がかけられてしまいました。
賞金目当てのチンピラたちがエナを狙って次々襲来!
それだけならばまだなんとかなっていたのですが、エナが過去いた研究所から追っ手がやってきます!
高いサイボーグ技術を持つ研究所からの追手だけにその技術を活かした武装をしている上、エナの弱点も知っているようですぐさま追い詰められてしまいます。
仕事仲間であるスガ達の助けもあって窮地から脱出するのですが、その研究所はどうやら国の機関であることがわかります。
普通に考えれば国を相手にして敵う筈などありません。
ですがその研究所はエナの父を殺した仇でもあり、正直どうして良いか解らなくなってしまうエナ。
当初は強大な敵に二の足を踏むスガ達と別れて一人でも戦おうと決心したようですが、エナに関わったもの全てに監視がついているらしいことが解り結局スガたちの力を借りて研究所の手がかりを探ることになります。
相手は国の組織と言う途方もない強敵である上、エナを追う怪しげな少年まで登場。
物語は意外な展開を迎え、クライマックスへと向かっていくのです!
エナのキャラを紹介する意味合いの強い導入から、物語の軸になる事件のきっかけ、そして組織との戦いに奇麗にまとめられたラストと、見事な起承転結となっている本作。
白熱のアクションや色恋沙汰、悲しいドラマなど様々な味付けもなされており、奇抜ではないながらも読者を飽きさせることのない物語が展開します!
さらにエナがサイボーグなった背景などもしっかりと語られ、未回収の伏線などをなこさない、とにかく丁寧な話作りが印象的!
そして丁寧なのは物語運びだけではなく、絵柄の面でも同じことがいえます。
全てのコマにおいて奇麗な線で丁寧に描写されている本作ですが、キャラクターもさることながら何より目を奪われるのは背景。
もう本当に徹底的に描き込まれており、街の景色や自然、
車などのメカに至るまで
凄まじい細やかさには驚きを通り越した何かを感じてしまうこと必至です!
そしてちょっぴり古さを感じてしまうかも知れない絵柄ですが、とにかく明るく元気でさりげなくむっちりとした健康的なお色気まで持っているエナには萌えを感じる方も多いはず!
青年誌で連載していたにもかかわらず基本的に下着どまりで、それすらも必然性のない露出はない……という昨今珍しい健全なお色気はやっぱり磯本先生のこだわりなんでしょうかね……?
あらゆる面で丁寧な美少女アクション漫画、「エナ Cyber Girl Ena」は好評発売中です!
全1巻で見事に完結している本作。
読み手を選ばず万人に薦められる完成度の高い作品ですよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!
コメント
コメント一覧 (2)
大変なご無沙汰、及び再びの宣伝的な書き込みをご容赦下さい。
昨年ご参加頂きました『このマンガが凄いから読め(仮称)』(http://blog.livedoor.jp/hirobooks/archives/51292251.html)、ヒロでございます。
今年も昨年同様、真に『マンガ読みのランキングになれば…』という思いで 開催を致したいと思い、昨年ご参加頂いたDEB様にお声がけさせて頂いた次第でございます。
趣旨・要綱等はほとんど変わってはおりませんが、上記URLにてご覧・ご確認頂き、再びご賛同・ご参加頂ければ幸いにと思います。
年末押し迫ったご多忙な時期の上、私の個人的な事情にてご連絡が遅くなりましたので、お叱りの上、"不参加"になられても当然の状況とは思いますが…快いお返事が頂ければと思っております。
宣伝的な書き込みになりました事、大変失礼を致しました。
ご不要・ご不快でございましたらお手数ですが、削除をお願い致します。
サイト『古本屋の戯言』
ブログ『営業日誌』管理人・ヒロ拝
ウチみたいな垂れ流しブログにお声をかけていただきありがたく思っております。
是非とも参加させていただきたいと思いますので、近日中に該当記事をアップしたいと思います!