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本日紹介いたしますのはこちら、「13club(サーティーンクラブ)」第1巻です。
集英社さんのヤングジャンプ・コミックス・ウルトラより刊行、ウルトラジャンプエッグにて連載されています。

作者はシヒラ竜也先生。
シヒラ先生は04年ごろから活動を始めた漫画家で、イラストからエロゲーの原画、小説の挿絵まで幅広くお仕事をされています。
連載もいくつか経験されているのですが、どうやら単行本としてまとまるのは本作がはじめての様子です。

さて、本作はいわゆる「世にも奇妙な物語」系の不可思議な事件が展開していく作品です。
主人公に当たる人物、九段は狂言回し的な位置におり、各エピソードにそれぞれの中心人物が事件に巻き込まれていく形の展開をします。

第1話、「聖痕」の中心人物はフリーカメラマンの御浜。
仕事で海外での暴動を撮影に向かった彼ですが、既に武力によって鎮圧された後でした。
きたからには一応、と被害者の写真を取る御浜ですが、満足のいく写真は取れない上に被害者の娘に怒鳴りちらされてしまいます。
落胆した御浜がふと足元に落ちていた携帯に気付き、何かに使えると考えたのか持ち帰るとそこに一通のメールが届きました。
そのメールの内容は謎の日時と場所がしるしてあるだけ。
次の暴動の日時かと考えた彼は今度こそ特ダネをつかもうとその場所に向かいます。
厳重な警備を敷かれていたその場所では流石に暴動を起こすのは難しいだろうと考えた御浜ですが、携帯の持ち主がその場所に来るかもしれないとも考えてその場にとどまりました。
ところがメールに記された時間になると自爆テロが起こされたでは無いですか!
こうして彼は特ダネをつかむことに成功したのです。

その後もその携帯には幾度と無くメールが届き、そのたびに彼は大事件に遭遇し続けました。
ところが最初のメールから1週間の後に起きた別のテロから更なる異変が起こり始めます。
そのテロで起こされた爆発から御浜は少女を救うのですが、
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その後いつの間にか左手に大きな傷が出来ていたのです。
しかもその傷は治るどころか腐っていくばかり。
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医者にかかっても原因は不明でどうにもならず、世界中の奇妙な話を集めている「13club」と言うサイトの管理人……九段に何かしらないかと尋ねたのでした。
九段はその傷に非常によく似た症状を発症した女性とかつて会ったことがあり、その女性は「お告げを聞き、それにしたがって家族を助けてから体が腐り始めた」「これは死ぬはずのものを助けたことに対する罰であろう」「ならばとそれによって生まれたバランスの傾きを次のお告げで逆に正した」と語ったのだそうです。
それを聞いた御浜は少女をたまたま救ってしまったことからこの傷を背負うことになったのだと結論付け、かわりに次のメールで起こる事件に気に入らない仕事先の現地ガイドを巻き込んでしまおうと考えたのでした!
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物語は傲慢で自分のことしか考えない御浜に対する報いとも言える無惨な結末を迎えます。
ですがこの事件自体があまりにも無慈悲で心にもやもやの残る後味の悪さが残るもの。
九段も御浜の末路を知りながら、同情するどころかほくそえんでサイトにその話をアップすると言う無常さ!
この後味の悪さと言うか不快感は第2話の「裁き」でも発揮されておりまして、そちらでも物凄く非常で無惨な結末が待っているのです!
なんの罪もない人物が巻き込まれたり、中心人物の悪人が改心と言うか巻き込まれた人物を救おうとしているのに結局どうにもならなかったりと、2話も1話と同様に「悪人に報い」という構造でありながらもスカッとしない結末を迎える、「世にも奇妙な物語」にたまにある嫌な話を髣髴とさせる作品になっています!

第3話からは田舎の名家に伝わる奇妙な風習や謎、そしてそこで起きる惨劇を描く長編が始まっており、この話からは本格的に九段が物語に絡んできます。
今までとはムードが変わり、美人&かわいい3姉妹などが出てきたり、
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「妖怪ハンター」+推理物みたいな展開になったりするのですが、こちらもなにやら後味悪くなりそうな予感がぷんぷん臭ってきます!
どんな結末を迎えるのか、見るのが楽しみなような怖いような……

悪人が痛い目に会うのにスッキリしないという後味の悪さを体験できる「13club」第1巻は全国書店にて発売中です。
書き込まれた絵柄は物語の緊迫感をまし、ショッキングなシーンの衝撃度や物語の結末の不快感を倍増させており、より強い心のもやもやを感じさせてくれるはず!
スカッとする漫画や勧善懲悪のものを求めている方にはオススメできませんが、後味の悪い話がすきという物好きな方には楽しめるはず!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!


13club 1 (ヤングジャンプコミックス)
集英社
シヒラ 竜也

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