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本日紹介いたしますのはこちら、「友達100人できるかな」第1巻です。
講談社さんのアフタヌーンKCより刊行、アフタヌーンにて連載されています。

作者はとよ田みのる先生。
とよ田先生や前作、「FLIP-FLAP」は08年11月10日の記事にて紹介していますので、よろしければそちらもご覧下さい。

さて、本作は青春と恋愛を爽やかに描いていたいままでのとよ田先生作品とは一風違い、非現実的な……SF要素が盛り込まれています。
今回は人類の未来が主人公にかかっているという、スケールの大きい話!
でもやっていることはやっぱり青春や恋愛(と言っても今回は小学生の話なんですけど)といった人間関係と言う今までの作品どおりです!

主人公は36歳の小学校教師、柏直行。
彼の妻が出産を前にして入院したと聞いて病院に飛んできたところから物語は始まります。
入院と言ってもそれほどたいしたことは無く、つわりが早めに来たから早めに入院しただけ……との事。
いよいよ迫ってきた第1子の誕生を前に二人は愛を確かめ合うのでした。
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なんかいますけど。
このボウリングのピンっぽい人(?)、自分は宇宙人だと語り始めます。
アドレナリンなどを操作して直行がパニクらないようにしているのだそうですが、なんとも理解しがたい不可思議極まりない状況です。
なんでもこの宇宙人、直行に「愛の存在を立証」してもらいに来たんだそうで、ちょうどTVでは彼の仲間と思しきUFOの大群が東京の上空に大挙している様子が映し出されていました。
で、直行が「愛の存在を立証」出来なければ地球はその宇宙人に侵攻されてしまうのだそうです。
とりあえず拒否権はないようで、宇宙人に導かれるまま屋上に行くとそこにはきらびやかなUFOが。
それを見た直行の意識は遠のいていき、気が付くと
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1980年の当時の姿、当時の街へと戻っていたのでした!

宇宙人も同行しており、今までの姿から一転して小学3年生の直行と同じ位の歳の少女へと姿を変えています。
なんでもこの時間と場所は直行にとって最も試験に有利な条件がそろっており、宇宙人はその試験の説明などをするために違和感のない姿になってアフターサービス的なことをするんだそうです。
そんな簡単な説明を受けている最中に直行達は母と出会い、夕食を共にすることになりました。
懐かしい一家そろっての団欒に涙しながら食事をする直行ですが、宇宙人は驚くしかない試験の実態をあかします。
この世界は厳密にはタイムスリップしてきた過去ではなく別のパラレルワールドであること。
そして「愛の存在を立証」するためには直行が小学校を卒業するまでに「友達を100人作る」必要があること。
……それが出来なければ「人類は滅亡する」ということを!!

直行はやはり拒否権は無く、合格すれば妻の待つ元の場所へと戻れると聞き、試験の第一歩を踏み出します。
それは宇宙人、これからは道明寺さくらと名乗ることにした彼女と1人目の友達になることでした。
友達になったかどうかの判定は腕時計のような器具で行い、それに表示されたお互いの心が中心に達して通じ合えば友達成立。
早速スイッチを押すと、本人いわく「愛情深い」さくらの心はすでに中心まで達していますが直行の心は半分ほどまでしか通じていません。
普通の人ならば、得体の知れない事情を押し付けてくるだけの宇宙人に心を開くことなどそう簡単に出来るはずもなく、時間はかかるだろうが徐々に心を開いていけがいい、とまた明日とその場を去ろうとするさくら。
直行は子供も生まれ、マイホームの頭金も作り、自分の家族が作れる大人になったところでこんなことに巻き込んだ宇宙人など好きになれるはずもない、と不満をぶちまけ、大声でバカヤローと叫びます。
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その瞬間腕時計は光り輝き、友達が成立したではないですか!
本音を打ち明けながら、それでもさくらを信用することに決めた直行の決意の証です!

こうして1人目の友達を作った直行。
新たにやりなおすになった学校生活。
人類存亡をかけた友達作りがはじまりました!

地球の命運をかけての友達を作る、という他に類を見ない設定だけでも注目せざるを得ない本作。
それにくわえてとよ田先生らしい人と人との友情や愛情のあり方を描いた爽やかでグッと来る展開が非常に好感触で読ませる力に溢れています。
更に子供の時代に戻ったと言えども中身は36歳小学校教師であるという事情ゆえに気付くことや気付かないことがあると言う点も物語のキモとなっており、1話1話に起伏のあるエピソードが作り出されて読者を楽しませてくれるのです。
そして順調にすすんでいる第1巻ですが、収録されている最後の話では今後の展開を大きく左右しそうな人物が現われ、ただ毎回友達を作るために奮闘するお話に終わらないドラマの始まりを予感させています。
その新たな登場人物だけでなく、さくらもこのままサポートに徹するだけでは終わらないはず!
非常に注目点の多い作品です!

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楽しかった、あるいはやり直したい小学生時代を思い出させてノスタルジー気分に浸るもよし、小学生のストレート且つひねくれた気持ちをみてニヤニヤするもよし、爽やか仕上げのこの作品、大人になってしまったあなたにオススメの一冊です!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!


友達100人できるかな 1 (アフタヌーンKC)
講談社
とよ田 みのる

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