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本日紹介いたしますのはこちら、「でもくらちゃん」です。
徳間書店さんのリュウコミックスにて刊行されました。

作者はなかせよしみ先生。
なかせ先生は94年ごろから同人の場で漫画を発表し始め、商業誌では99年にヤングキングでデビューした漫画家です。
四季賞を受賞したり、近年ではコミックリュウの龍神賞を受賞したりと、同人商業問わず活躍を続けています。

さて、こちらの作品はいわゆる日常漫画に分類されます。
どこにでもいるような性格の幼稚園生の女の子が過ごす日常をのどかに楽しく描く、といった漫画なのですが、「どこにでもいる」ような性格ではあるもののその境遇はまったくどこにもいないようなもの!
なんと主人公のでもくらちゃんは1世帯に同じ苗字の4家族が同居する家の娘達で、それぞれが3つ子!
3つ子×4家族……なんと12人いるのです!!
いとこ同士なのですがまるで双子……この場合は12つ子ですか……とにかく12人全員がそっくりなんて物じゃないほどそっくり!
しかも考え方まで似通っているようで、まるで群体生物かのように12人で1つの考え方、行動をします。
そんな傍から見るとびっくりの12人の楽しい毎日がどことなく富沢ひとし先生っぽいかわいい絵柄でつづられた、癒し系の作品です!

収録されている作品はどれをとってもでもくらちゃん(苗字ですのでご家族を含みます!)が活躍するものばかり。
お祭や虫取りから幼稚園での様子と舞台となる場所はバラエティ豊かで、更に4コマから5Pほどの超短編、そして20Pほどの短編というページ数までバラエティ豊かに60編を超える作品が収録されています。
とにかくストーリーらしいストーリーは無く、のどかな日常を描くだけのもので、何も考えずに可愛らしいでもくらちゃんの生活に和む……といった楽しみ方がふさわしい感じです。
ひとりでもかわいらしい幼女(いや、ロリコン的な意味ではなく!!)が12人もいるのですから、そりゃあもう凄いモンです!
12人のでもくらちゃん以外にも、でもくらちゃんの見分けなどに四苦八苦するものの奮闘する幼稚園の先生や、これまたそっくりなでもくらちゃんの4人のお母さんなどのキャラが登場し、より賑やかなムードを盛り上げています。

本作の見所……というほど肩肘の張ったものではありませんが、特長といえばやはり異様に息のあったでもくらちゃんたちのコンビネーションでしょう!
随所に織り込まれまくったゾディアックコンビネーション(仮)は
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もうとにかく可愛らしく、強い印象を与えてくれることでしょう!
また、おかあさんの4人とともにコンビネーションを発揮することもあり、
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2世代そろって16人でのの高橋名人コンビネーション(仮)を見せてくれます!
とは言え12人というのはやはり異様は異様でして、
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時として何も知らない人を恐怖に陥れるようですが……

もうひとつの見所としましては、この本の最後のほうに収録されている「でもくらちゃんの遺伝子の巻」で明かされる衝撃の事実!
いや、別に深刻な過去だったり悲劇が起きたりと言うシリアスなドラマではありませんが……衝撃としか言いようのない事実にきっと驚くこと間違い無しですよ!

1ダースで強襲する幼稚園児を眺めてニヤニヤする漫画、「でもくらちゃん」は全国書店にて発売中です!
同人誌をメインに97年から現在まで発表されている作品をまとめたというなかせ先生の集大成!
エロスもグロもバイオレンスも悲哀もない、楽しくかわいい万人が安心して読むことのできる良作ですよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!


……先ほど富沢ひとし先生っぽいかわいい絵柄、と書きましたが、最近の富沢先生って「バキ外伝 GaiA」とかかいてて全然かわいい絵じゃないですよね……
富沢先生……もうそっち系の絵は描かない、なんてことないですよね……?


でもくらちゃん (リュウコミックス)
徳間書店
なかせ よしみ

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