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本日紹介いたしますのはこちら、「藤子・F・不二雄大全集 パーマン」第1巻です。
小学館さんから刊行されました。

作者は藤子・F不二雄先生。
今回の全集で刊行された「オバケのQ太郎」は09年7月25日の記事にて紹介しておりますのでそちらもよろしければご覧下さい。

さて、記念すべき大全集の初回刊行の1冊となった「パーマン」。
2度にわたるTVアニメ化、近年にも劇場アニメ化をした世代を超えて愛されている名作です。
こちらもA先生が多少なりともかかわっているようですが、いろいろあったオバQとは違って幾度となく新装版や文庫版が刊行され、比較的入手のしやすい作品でした。
とはいっても今回の全集は一味違うようで、今回刊行された3冊の中で最も薄い(といっても300P超!)とは言え全8巻での刊行が予定されており、完全版と銘打つにふさわしいボリュームになっているようです。

やはり注目したいのは第1話です。
開始早々なかなかのダメっぷりを見せ付けるミツ夫。
勝てないと解りきっているけんかを売ったりするなどの謎の男らしさを持ち合わせていますが、憧れの女の子に「いつもいじめられてかわいそうね」と面と向かって言われてしまう、基本的にかわいそうな毎日を送っていたようです。
いつものようにいじめられていた彼がであったマスクの男。
彼は自分をスーパーマンと呼び、ミツ夫にマスクやマントを与えてさっさと去って行きました。
このマスクやマントをつけると空を飛べたり6600倍の筋力が出せたりする本物の超科学道具。
その力はスーパーマンには及ばないものの相当なもので、スーパーマンに少し足りない……スーがスーっと消えて、パーマンと呼ばれる超人に変身できるのです!

とまあ誰でも知っている導入部ですが、やっぱり当時らしいおおらかさに溢れる作品になっています。
ミツ夫が偽札をつかまされたり、牧場の取り合いで銃撃戦が起こったりなどの普通なら相当な大事をさらっと極普通の1話として消化してしまう等の物語的な大らかさはもう全編から漂ってきます!
キャラクターとしても、例えば皆よく知るパーマン2号、ブービー。
なんと彼、何の説明もなく突然パーマンの姿で登場し、「さるをパーマンにするとはなあ」の一言でいろんな疑問をすっ飛ばし、1号と共に事件を解決してそのまま普通にレギュラー入りするのです!
いいんだよ!細かいことは!!といわんばかり!

ところで、初登場からパーマン状態でアルバイトに励んで金を溜めている4号のパーやん。
異様なまでに落ち着きがあり、人生の酸いも甘いもかみ締めたように冷静且つ的確に物事を判断するその様は貫禄十分で、幼き日の俺は結構いい年したおっさんだと思い込んでいました。
その後認識を変える機会もなく今に到っていたわけですが、今回読んでいたら
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「おとなになったらパーやん貿易という会社をつくるんや」と言う台詞があるじゃないですか!!
うおおビックリ!子供だったんかい!
とにかく今巻中でもガンガン冷静な判断力と圧倒的な行動力を活かして大活躍し、
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第1巻ででているパーマン4人の中で最高のスペックを見せ付けてくれるのでした!

アニメ版ではバードマンになっていた彼が今巻ではきちんと(?)スーパーマンになっているなど、やはり出来る限り初出に近い形にしているようですが、「正体がばれたらクルクルパー」は流石に元に戻っておらず「正体がばれたら動物に変える」のままでした。
ぶっちゃけブービーに対してこの脅しは通用しないですよね……
というかブービーは動物である自分の目の前で「動物に変えるぞ!!」と脅される仲間を見てどう思っていたんでしょうか!!
また、そのエピソードでスーパーマンは心理分析カウンターという物を使って心の奥底を調べ、自分の正体を明かさず正義の為に働くものを選んで任命したといっています。
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ほほう、ここで読み返してみますと……
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……嘘つくなよ!!スーパーマン!!!

とまあ細かいことは気にしない大らかさもF先生作品の魅力。
それを別としても、「特別な道具や存在といっしょに日常を送る」と言う作品ばかり描いているというのに「あれ?このネタ他の作品でも見かけたな?」ということがないというのがすごすぎます!
こればっかりはF先生の天才性そのものではないでしょうか!
第1巻だというのにパーマンのアイテムが奪われたり、劣化コピーを製造されてしまったり、コピーロボットが壊れてしまったりと山場が多いのもまた凄いところ。
連載でありながらもしっかりと1話1話で勝負しているF先生らしい、飽きさせない作りとなっています!
もう本当にさすがと言うしかないです!

同全集のオバQと同じく全集にふさわしい、貴重な連載予告ページや最初に発行された単行本のみに掲載されていた幻の第1話導入等のレアなものが収録!
83年に発表されたF先生のコメントの再録に、パーマンの声優である三輪勝恵さんのコメントも載って、そこから両氏のパーマンに対する熱い思いがひしひしと感じられます!
漫画部分だけでも十分以上のクオリティだというのにオマケ要素もこの充実振り!
これが小学館さんの本気なんでしょうか!

今見てもまったく色あせない魅力を放つ「藤子・F・不二雄大全集 パーマン」第1巻は好評発売中です!
謎の毒ガス密造団から恐竜探索まで、ふり幅広すぎるこの作品。
とにかく今読んでも断然面白い!の一言に尽きます!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


パーマン 1 (藤子・F・不二雄大全集)
小学館
藤子・F・不二雄

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