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本日紹介いたしますのはこちら、「妖幽戯画~おどろ怪異譚」です。
竹書房さんの竹書房文庫から刊行されています。

作者は西浦和也(にしうらわ)、うえやま洋介犬(うえやま ようすけ)の両先生。
文を担当している西浦和也先生は同じ竹書房文庫で何冊か恐怖系の書籍を刊行している作家さんです。
また、「コ・ワ・イ・ハ・ナ・シ・ヤ・ミ・ノ・サ・サ・ヤ・キ」という怪談サイトも運営されています。
うえやま先生に関しては09年3月11日の記事にて紹介しておりますのでそちらもご参照くださいませ。

さて、本書はうえやま先生が自サイトで連載していたショート恐怖漫画に多数の書き下ろしを加え、西浦和也先生が実話怪談を加えた1冊です。
西浦和也先生の会談も非常に魅力的なのですが、一応ウチは漫画紹介サイトっぽいのでうえやま先生の担当部分について触れて行きたいと思います。

本書に収録されているうえやま先生の恐怖漫画はなんと80編超!
いつもの超短編漫画に加え、「不思議ナックルズ」で連載されていた4コマ恐怖漫画「怪奇新聞」や、「座談怪」と銘打たれた18Pの短編が収録されています。
その内容は以前の単行本同様非常にバラエティ豊かで、様々な視点からの恐怖が楽しめます。
今回はとりわけキモイクリーチャーと、
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人間の恐さ
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を描いた作品が多く、なんかもう見てるだけでむずむずして来ます!
勿論心霊的な恐怖もありまして、今回は読者投稿の実話怪談の漫画化も多数収録。
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そちらでもグンバツの恐怖を描かれています!

そんな1~3Pのショートストーリーの中で異彩を放っているのが前述した18Pの「座談怪」と、6Pの「黒骸」です。
「座談怪」は集まった友人3人が軽い気持ちで身近に起こった怪現象を語る恐怖の様を描いたもので、オリジナリティの高いあまりに奇妙な物語がつづられた後、最後にはお約束とも言える最大の恐怖がやって来るお話。
うえやま先生独特の不可思議な味わいも素晴らしいのですが、王道もまた良し!と言える一粒で二度おいしい一編です。
かわって「黒骸」は突如おこった友人の神隠しをきっかけに起きる出来事をつづっています。
半年後突然神隠しから帰ってきた友人は以前とは変わり果てており……
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更なる怪異が起こるのです。

とにかく本書は一気呵成とばかりに襲い来る恐怖が堪能できる一冊です。
うえやま先生独特の味がこれでもかと盛り付けられており、暑い夜をすごすのに最適と言えるのではないでしょうか。
本書の為の書き下ろしもなんと40Pを数えており、気合を感じさせてくれます。
足しげくうえやま先生のサイトに通っているファンの方でもスルーできませんよ!

文庫本サイズに怪奇がぎゅっと凝縮された「妖幽戯画~おどろ怪異譚」は好評発売中です!
コミック扱いではなく文庫本書籍扱いですので、本書を探す際にはご注意くださいませ!
本が本だけに本屋さんよりもコンビニとかの法が案外見つけやすいかも。
とにかく夏の夜の枕元にふさわしい一冊!
涼しい夜がすごせることでしょう……!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


妖幽戯画 幽玄漫画怪異譚 (竹書房文庫 HO 64)
竹書房
うえやま 洋介犬

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