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本日紹介いたしますのはこちら、「餓狼伝BOY(ボーイ)」です。
講談社さんのマガジンKCにて刊行されました。

作者は夢枕獏、板垣恵介両先生。
「餓狼伝」をはじめとする板垣恵介先生関連の作品は「板垣恵介」のテーマにてまとめておりますので、そちらもよろしければご覧くださいませ。

さて、この「餓狼伝BOY」は、現在イブニングにて連載している「餓狼伝」の主人公、丹波文七(本編では影が薄いと評判ですが……)の少年時代にスポットを当てた前日譚的物語となっています。

最強を目指す男、シンイチ。
彼は現代の最強とは権力を持つことだと考え、官僚を目指して勉強を続けていました。
そんなある日、「殴られ屋」と言う奇妙な商売を眼にします。
100円を支払って1分間、殴りたい放題……というものなのですが、殴られ屋は華麗な動きで誰にも殴られることなく攻撃をかわし続けるのです。
その肉体の強さに期せずして憧れを抱いてしまっていることに気がついたシンイチは、後日殴られ屋の家を探し当て、訪ねてしまいます。
しかしなんと殴られ屋は「殴られ屋」を辞めてしまっていました。
何故なら1人の少年の気迫に気おされ、逆に殴りかかってしまったからです。
その少年は……丹波文七と言いました。
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丹波はビール瓶や自然石を手刀で破壊する腕前の持ち主で、学校で一目置かれている存在でした。
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彼もまた目指す先は違えど最強を目指す男。
シンイチと自然に友人関係のようになっていきました。
そんな時二人の前に突如現われたのが超巨漢、切雨でした。
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圧倒的な巨躯にふさわしい剛力と、チンピラを逆に恐喝する強心臓の持ち主である切雨の職業はなんと教師。
二人の通う高校に赴任した切雨、表では真面目に教師をしていますが、裏では美人女生徒を食べちゃったりとやりたい放題。
たまたまそんな切雨の裏の顔を見た二人は目をつけられてしまい、シンイチは転校を迫られてしまいます。
うろたえるシンイチを助ける為に現われた丹波。
ですが切雨は颯爽と現われ、雄たけびとともに攻撃を浴びせかける丹波にこう言ったのです。
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「名優だな」と……

本編では最近やっと活躍しだしてきた主役、丹波の高校生時代はどのような生活をしていたのかが描かれている本作。
描かれているのは主に切雨との一戦のみで、今回紹介した後の部分で彼が本当の戦いに踏み出す第一歩と言うべき物語が展開します。
本編ではすでにある程度強くなった状態から連載が開始されたわけで、当然少年時代から相当強いんだろうな、と言う読者の予想を裏切る展開が待っています!
でも実際不良を含めた学校中から強者と認められ、ビール瓶切りから板割り、自然石割りまでこなす彼が弱いわけがないと最初は思うはず。
しかしそれにはある仕掛けがあり、そのトリックの真相と言う要素も読者を驚かせる味となっているのです。
そんな丹波の成長や、シンイチとの友情を深める様子、そして切雨との死闘など、見所はしっかりありつつも全2巻とコンパクト。
大ゴマの連発や殴ってるだけで1話終了……のような間伸びはなく、さくっと楽しめるのも魅力ではないでしょうか。

少年時代の丹波の意外な実体と、その目覚めを描く「餓狼伝BOY」は全2巻で好評発売中です。
本編もようやくトーナメント編が終わり、主人公中心の話になってきたことですし、これを機会に未読の方は呼んでみてもよろしいのですはいでしょうか。
また、「餓狼伝」本編を知らなくても全然問題ない……と言うか本編とのリンクは無いと言っても過言ではありませんので、こちらから読んで見るのも面白いのではないかと思います!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


餓狼伝BOY 1 (1) (少年マガジンコミックス)
講談社
夢枕 獏

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餓狼伝BOY 2 (2) (少年マガジンコミックス)
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