本日紹介いたしますのはこちら、「蛮勇引力」です。
白泉社のジェッツコミックスにて刊行されております。

作者は山口貴由先生。
「シグルイ」など当ブログでも何度か紹介しており、「山口貴由」のテーマにてまとめさせて頂いておりますのでお時間、ご興味等ございましたらご参照くださいませ。

さてこちらの作品、山口先生の転換期となった作品と言えます。
代表作となった「覚悟のススメ」や、その後の「悟空道」などでは頻繁に見られたギャグや下ネタがこの作品では一気に控えめに。
その代わり今までの自身の信念を描くと言う点が大幅に強化されています。

人体に機械を埋め込むことによって富裕層を管理洗脳し、貧困層を容赦なく排除してしまう世界。
機械を埋め込み、管理されて生きていくなど本来の人間の姿ではないと考える主人公、由比正雪は単身で政府に挑みます。
相手は完全武装した兵士や政治家(!)達。
小刀と加速装置と刃の付いたブーツのみしか武装していない正雪は、最初こそ勢いで攻め込むことに成功しますが、やはり追い込まれてしまいます。
身を隠す為にたどりついたのは、政府から見放されたものたちの集うやすらぎ区。
そこで本来の人間が持つ尊厳や強さや絆、そして愛を再確認し、同じく現状を良しとしない心強い仲間を得て再び政府に挑みかかります。
明かされる正雪の出生の秘密、次々と倒れる仲間たち。
勝つのは機械と一体化した新人類なのか、野生の人間の持つ野蛮なのか。
戦いは意外な形で終結します。

というようにザックリと全体の流れを紹介しましたが、ストーリーの流れだけでは追えない素晴らしさがこの作品にはあります。
全体に流れる人間本来が持つ野性味が素晴らしいと言う主張は、野蛮さからかけ離れている現在の俺からしても熱くなります!
熱いぶつかり合いをしているのは機械の体VS生身(なんか999みたいですな)という思想だけではなく、体同士でもそうです。
気迫の込められた壮絶なバトルシーンは手に汗握ること必至の白熱振りで、「シグルイ」の一撃必殺に到るまでの駆け引きとはまた違った戦闘を存分にあじわうことが出来ますよ!
登場人物の一人一人にしっかりとしたドラマがあり、キャラクターが生きている点も素晴らしく、ストーリーに重みを与えることに成功しています。
僅か1年半の連載に充実の内容を詰め込んだ、現在の山口先生を象徴した名作と言えるのではないでしょうか!

尊野蛮、尊蛮勇を合言葉に生身で機械政府に立ち向かう反体制バトル漫画「蛮勇引力」は現在愛蔵版が上下巻にて刊行されています!
思想の強さは相変わらずですが、グロやエロスが先生の作品中最も控えめな比較的一般の方に薦められる作品となっています!!
……あくまで比較的ですよ……?
熱いバトルと人間賛歌を堪能できるこの一冊、未読の方は是非読んでいただきたいものです。
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!

表紙はこちら!!
丸橋忠弥のかっこよさは異常!!!
画像




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白泉社
山口 貴由

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