本日紹介いたしますのはこちら、「惑星(ほし)のさみだれ」です。
少年画報社さんのYKコミックスにて刊行、ヤングキングアワーズにて連載されています。

作者は水上悟志先生。
02年ごろヤングキングアワーズ増刊にてデビュー、その後も芳文社さんと少年画報社さんを主な主戦場に様々な作品を発表し、高い評価を受けている漫画家です。
現在もこの「惑星のさみだれ」と、コミックブレイドにて「戦国妖狐」を同時に連載中と精力的に活躍を続けています。

さてこちらの作品、一言で言ってしまうと能力バトル物です。
ある日突然能力に目覚めた主人公、雨宮夕日(あまみや ゆうひ)が地球を守るために魔法使いと戦う、というまさに王道物のストーリー。
……なのは表面上だけです。

突如あらわれた他人には見えない、人語をしゃべるトカゲ、ノイ。
彼は雨宮が世界を守るために選ばれた騎士である、他の騎士たちとともに能力を用いて悪の魔法使いから姫を守り、世界お滅亡から救え、と語りかけます。
ところが暗い生い立ちを持つ雨宮は、他の騎士に頑張ってもらえば良い、自分は平穏に生きる、とその誘いを断ってしまいます。
どんなに言葉を尽くしても戦おうとしない雨宮ですが、その魔法使いの方はお構いなくバケモノを送ってくるではありませんか。
そのバケモノは容赦なく雨宮を追い詰めます。
もう駄目だ!!というところで現われたのは隣に住む朝比奈(あさひな)さみだれでした。
彼女は現われるや否やバケモノを殴りつけ、一撃で粉砕してしまいます。
なんと彼女こそが守るべき姫だったのです!

そんなショッキングな出来事があっても戦う気はちっとも起きない雨宮。
あるとき学校でさみだれに声をかけられ、屋上に連れ出されました。
そこから見せられたのは空に浮かぶ巨大なハンマーのシルエット。
普通の人間には見ることの出来ないそれは、いずれ振り下ろされて地球を砕いてしまうというではないですか!
そのスケールにますます自分は無力ではないかと憤る雨宮ですが、その後に彼女が語った言葉を聴くとその意見は変わります。
「あんなんに地球は壊させへん!!」「なぜなら」
「この地球を砕くんは私の拳やからじゃー!!」

この世を憂えていた雨宮は自分で地球を壊す為に地球を守る、と言うさみだれに惹かれ、戦いの場に身を窶すことになりました。
続々と仲間は集まり、そのほとんど(一部は私利私欲のためだったりしますが)は地球を守ろうと言う意思の元に戦う決意を固めています。
この戦いが終われば世界は救われると信じているなか、その中心人物である姫は戦いが終わった瞬間、不必要となった力が失せる前に地球に拳を振り下ろして砕こうとしている……
そんな複雑でどう転んでも絶望的な事情を抱えたまま、戦いは無常にも進んでいくのです。

臨場感溢れる構図や動きを感じさせる絵柄で紡ぎ出される戦闘シーンは手に汗握り、個性豊かな登場人物が豊富に出つつもきちんと掘り下げられ、いまや欠かせないキャラ萌え要素もきっちり内蔵。
騎士たちの様々な能力や、現われる怪物の圧倒的戦闘力を戦術や必殺技で倒すという燃え要素もバッチリで、これで楽しくないわけが無い!と言うこの作品。
ですが最大の魅力はやはり容赦無いストーリーではないでしょうか!
そもそも、さみだれの目的からして地球を壊すというもので、このままではどう転んでもバッドエンドです。
しかもそれが雨宮とさみだれしか知らず、期せずしてそれを知ってしまった騎士の一人が雨宮に惚れててさぁ大変、どうすればいいのかわからない、みたいな難しい展開もあったり。
それより何より登場人物が結構容赦なく死んで行き、昨今の死なない少年漫画に慣れている方なんかは「え!?死ぬの?」と声を出してしまうこと請け合いです。
これからどう展開していくのか、誰がどういうタイミングで退場していくのか、予想も付かない先の展開にドキドキが止まりません!

世界を壊す権利争奪・能力バトル漫画、「惑星のさみだれ」はただいま第6巻まで刊行中です!
衝撃の展開をライトな絵柄で描き綴る、新たな名作を体験すべし!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


惑星のさみだれ 1 (1) (ヤングキングコミックス)
少年画報社
水上 悟志

ユーザレビュー:
ついつい読んでしまう ...
キョーレツな荒唐無稽 ...
その意気やよし台詞回 ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ