先日、「なめくじ長屋奇考録」のつた様にお声をおかけいただき、「古本屋の戯言・営業日誌」のヒロさんが主催する企画、『このマンガが凄いから読め!(仮称)2009』γ版(以下コスヨメと表記させていただきます)http://blog.livedoor.jp/hirobooks/archives/51132521.htmlに参加させていただくことになりました。
そういったわけでして、今年俺が「コレだ!」と思った作品をランキング形式で5作紹介したいと思います。
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選出ルールは2008年に単行本の新刊が発売された作品とのことなのですが、せっかくですので2008年に単行本の1巻が発売された作品だけを選んでみました。
それでは早速行って見たいと思います。

第5位!
「ミスミソウ」
作者・押切蓮介 発行・ぶんか社 第1巻発売日・3月17日 第2巻まで刊行中
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押切先生の単行本が今年は相当な数発売されました。
その数なんと8冊!しかも1月早々にもう一冊発売されますので、まさにフルスロットルで活躍している作家と言えるのではないでしょうか。
そんな中でも特に異色かつ力の入っている作品である「ミスミソウ」に第5位を贈りたいと思います。
ホラーギャグという気の抜けたジャンルの作品を書き続けていた中、今まで極稀にしか描いていなかったシリアス一辺倒の物語。
それをともすれば行き過ぎじゃないかと言えるほどの凄惨な描写でコレでもかと描き出している様は圧巻そのものです。
主人公を取り巻く異常な環境に呼応するかのように狂気に包まれていく寒村の惨劇に目を離すことなど出来ません!
グロいのや精神的にくる話が苦手でない方には是非読んでみて欲しい逸品です。

第4位!
「弱虫ペダル」
作者・渡辺航 発行・秋田書店 第1巻発売日・7月8日 第3巻まで刊行中
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こちらも現在2誌で連載し、2008年に新作単行本が5冊、過去に発売された作品の再発行も合わせると10冊も発売されている渡辺航先生の自転車漫画です。
渡辺航先生と言えば押しも押されぬ(?)萌え&ちょいエロ漫画一筋と言うイメージがある漫画家でしたが、この作品でその(俺の個人的な)評価は一変しました。
躍動感溢れる筆致で描かれる自転車レースと、主人公のひたむきな気持ちがびしびし伝わってくる超真っ当なスポーツ漫画に仕上がっているのです!
女キャラも1人しか登場せず、渡辺先生の愛する萌えを凌駕する自転車LOVEが感じられるステキ作品。
自転車にまったく興味のない方でも非常に楽しめ、万人に薦められる良作です。

第3位!
「FLIP-FLAP」
作者・とよ田みのる 発行・講談社 発売日・6月23日 全1巻
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「ラブロマ」で爽やか青春ラブコメを描き、読者を感動の渦に巻き込んだ(ついでに暗い学園生活を送った俺を寂しい気持ちに落とし込んだ)とよ田みのる先生の作品です。
全1巻にコンパクトにまとめられたこの作品は題材がピンボールと言う珍しいもので、その珍しい題材を非常に魅力的に描ききっています。
旗から見ていれば地味そのものであるピンボールですが、効果的な構図や大胆なコマ割りを駆使して迫力と動きを感じさせる構成は見事としか言いようがありません。
内容自体も相も変らぬ爽やかラブコメで見るものを感動させ(ついでに暗い(r)、それに加えてピンボールで見たこともないハイスコアラーを超えると言う明確な目的が存在することによって感情移入をより深いものにしています。
独特の作風が肌に合わないという方もいるかもしれませんが、とにかく心を打つ素晴らしい傑作です。

第2位!
「トリコ」
作者・島袋光年 発行・集英社 第1巻発売日・11月4日 第2巻まで刊行中
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「世紀末リーダー伝たけし!」を例のアレによって不本意な形で終わらせてしまったしまぶーがとうとう週刊少年ジャンプに帰ってきました。
活動休止中にも絵を描いていらっしゃったようで、画力も大幅アップし読み切りを経て始まったこの作品ですが、その面白さは予想以上のものでした。
グルメと言う現代の(永遠の?)流行をとりあげつつもジャンプに欠かせないバトルマンガの味付けを施し、しっかりと構成された世界観の確かさ、広大さはまだ見ぬ先の展開を考えるだけでワクワクさせてくれます。
大胆にばら撒かれる伏線も読者に考える楽しさを与えてくれ、わかりやすくしっかり少年誌している本筋のストーリーとバランスよく絡み合って面白さは倍増!
力強いバトルシーンや未知の食材(モンスター)などの少年が喜ぶ要素もたくさんあってまさしく近い未来のジャンプを背負って立つ作品になるのではないでしょうか。
ザ・少年漫画ともいえる単純に面白い、少年漫画の快作です。

そして……
第1位!!!
「悪徒-ACT-」
作者・猪原賽・横島一 発行・秋田書店 第1巻発売日・8月8日 第2巻まで……刊行中……
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不良漫画+ヒーロー物という異色の組み合わせに、超個性的なキャラクター、熱い魂(ソウル)が混ぜ合わされた濃い漫画です。
いい意味での無茶苦茶さがあり、一昔前のチャンピオンを感じさせる強烈な個性を持つ作品……でした。
ところがどっこい第2巻が発売された翌日のチャンピオンで打ち切られ、ファンにキングクリムゾンを味あわせる衝撃のラストを迎えました。
人気無い漫画は単行本すら出ないというチャンピオンで、第2巻の発売直後に打ち切り&3巻以降の音沙汰無しとあんまりにもあんまりな扱い。
各地の反響も大きく、「第一部完」の一文に一縷の希望を見出し再開希望のはがきを出したり署名を集めたりと言う動きもありました。
……両方参加しましたけどね!
いまだに音沙汰はありませんが、諦めなければきっと何かあるはずさ、と先の見えないハイウェイを走り続けています!!
それは置いておきまして、登場人物の超強烈な個性や、ダチの敵を討つという王道且つ熱いストーリー、迫力満点の戦闘シーンと、作品のそこかしこに魂(ソウル)が感じられる超名作です。
第1巻の時点ではまだ盛り上がりにかけていたところが打ち切りの原因の一つかもしれないのですが、第2巻では主人公の悲しくも熱い過去が明かされ、今後の盛り上がりを確かに感じさせてくれます!
……今後が……あるといいんですけどね……
単行本が売れたり再開希望が溜まったりしたら続きが始まるかもしれないよ、なんて言って見たり!
とにかく王道且つ斬新で面白い作品ですので、是非とも読んでいただきたいですね!


そんなわけで俺の1位はやっぱりこいつでした。
打ち切りのインパクトが強くて悪徒以外1位は考えられませんよ!!
とはいえネタ抜きでオススメできる作品ばかりですので皆様見かけたら手にとって見てくださいませ。
それでは今回紹介した5作品の集合写真とともにお別れしたいと思います。
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第1部・完!!