本日紹介いたしますのはこちら、「エイリアン9 コンプリート」です。
秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスにて刊行されています。

作者は富沢ひとし先生。
可愛らしい絵柄とは裏腹に、異色としか形容の出来ない独自の世界観を持つ作品を生み出し続けて根強い人気を誇っている漫画家です。
週刊少年チャンピオンで「肥前屋十兵衛」にてデビューを果たし、その後にヤングチャンピオンでこの「エイリアン9」でヒットを生み出した後に活躍の場をアフタヌーンやウルトラジャンプなどにも広げています。
ほとんどの作品に共通しているのが少年少女が奇怪な人外の生物に姿を変えるという部分と、人類や人間の存亡などというシリアス極まりない題材を淡々と描くという構成です。

さて、こちらの「エイリアン9 コンプリート」はヤングチャンピオンで連載された「エイリアン9」全3巻を一冊にまとめ、書き下ろしの漫画やイラストを加えたものになっています。
丁度このころ創刊したばかりのチャンピオンREDにて本作品の続編である「エイリアン9 エミュレイターズ」の単行本が発売され、それに合わせて発売されたようです。

では肝心の内容はどんなものかと書きますと、これがまた異質なのです。
2014年、世界には頻繁にエイリアンがやってくるという事態になっていました。
人間とはあまりにかけ離れた姿を持つエイリアンたちは、多くのものが意思の疎通すら図れずに人間を襲ったり害を与えたりしてくる厄介なものでした。
頻繁にやってくるのはなぜか小学校。
そこで小学校6年生の各クラスごと一名が「エイリアン対策係」という係に任命され、エイリアンの駆除あるいは捕獲をすることになっています。
その方法とは網で捕まえたりという原始的なもの……だけではなく、「ボウグ」と呼ばれている共生型のエイリアンを体に張り付けてサポートしてもらいながら戦うというモノ。
主人公である大谷ゆりは臆病で泣き虫な少女で、同時に任命された川村くみと遠峰かすみの3人で戸惑いながらもその係をこなしていくというお話です。
とまぁここまでならよくある、とは言いませんが少し変わっただけの萌え系漫画です。
しかし大きく違うのが裏では「地球人との共生または支配を図る宇宙人同士の確執」が蠢いており、主人公達知らずにその陰謀に振り回されてしまう形になります。
他にも対策係の仲間が「体がボウグと同じものに変化してしまう」「ボウグとは別のエイリアンと同化してしまう」などの様々なショッキングなシーンが連続。
物語自体も大きな山場こそありますが、エイリアンとの戦いが終わるわけでもなく、未来への不安とほのかな希望が描かれたオチのない終了を迎えます。
ですがそれすらも富沢先生の持ち味といえるのかもしれません。
奇妙で不思議で可愛らしくも恐ろしい物語を淡々と終わらせるともなく終わらせる、そんな不気味とすら感じられるストーリー運びが見るものに様々な感情をわきあがらせてくれるのです。

漫画史を動かすとまでは言いませんが、確かに何かの楔を打ち込んだ不可思議アクション漫画、「エイリアン9」を一気に読める「エイリアン9 コンプリート」は好評発売中です。
はっきりいって読む人を選んでしまうであろう作品ですが、はまる人はビックリするほどはまってしまう不思議な魅力を持つこの漫画、とにかく一度読んでみてから評価してみていただきたいものです!!
さぁ、今すぐ本屋さんに急ぎましょう!!


エイリアン9-コンプリート (チャンピオンREDコミックス)
秋田書店
富沢 ひとし

ユーザレビュー:
ブ厚いアニメの方はこ ...
エイリアン9全三巻+ ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ