本日紹介しますのはこちら、「ピルグリム・イェーガー」です。
少年画報社さんのYKコミックスにて刊行されています。

原作は冲方丁(うぶかた とう)先生、作画が伊藤真美先生です。
冲方先生は漫画の原作だけでなく、「マルドゥック・スクランブル」という小説で日本SF大賞を受賞したり、「蒼穹のファフナー」のシリーズ構成をしたり、「シェンムー」のシナリオを書いたりと様々な部門で活躍する多彩な作家です。
もう一方の伊藤先生は骨太でしっかりとしつつも繊細な絵を描く漫画家で、古くはコミックゲーメストで「ウォーザード」のコミック版を描いたりしていました。
残念ながらその「ウォーザード」は出版社の倒産もあり単行本はあまりでまわっていませんが……

さてこちらの「ピルグリム・イェーガー」。
16世紀のイタリアで繰り広げられる闇の陰謀と闘争が描かれている作品です。
主人公はアデールとカーリン。
彼女たちは二人とも普通の人間が持っていない不可思議な力を持ち、それゆえに魔女として捕らえられるのを恐れ、放浪の日々を送っています。
そして罪が許されるという免罪符を買う金を溜める為にその能力を活かしいわゆる悪魔祓いを密かな生業として暮らしていました。
しかし闇に蠢く陰謀が二人だけでなく、イタリアを覆い尽くそうとし始めたのです……

現在この作品は6巻が刊行されており、第1部完と言うことになっています。
アデールとカーリンの絆と別れ、「フラーテの予言」と言われる不吉な予言、それを阻止せんとする「3本の釘」と称される枢機卿、その部下となる筈の超能力をもつ「30枚の銀貨」と呼ばれる30人の選ばれしもの、「7つの大罪者」と呼称されるフラーテの予言を遂行しようとする者たち……
様々な陰謀と思惑、そしておぞましくも恐ろしい悪魔達との闘争。
この第1部では壮大な物語の序章とも取れるストーリーが展開されています。
その個性的な性格と様々な能力をもつ豊富なキャラクターや、先が気になってどうしようもなくなるような巧みなストーリーテリングが非常に魅力的。
中世ヨーロッパの重苦しく暗い雰囲気も余すことなく伝えてくれるかのようです。
そして伊藤先生の特徴的で美麗かつ猛々しい絵柄も見るものを惹き込んでくれます!!

衝撃的かつ重厚なストーリーと素晴らしい作画がたっぷりと堪能できる「ピルグリム・イェーガー」は第1部の全6巻が好評発売中です。
悪霊退治ものや能力バトルものが好きな方や、ヨーロッパの暗黒時代なんて響きにロマンを感じる方にオススメです。
蝕後のベルセルクあたりに雰囲気が近いかも……?
さぁ、第2部の開始を心待ちにしながら本屋さんに急ぎましょう!!

表紙はこちら!!
画像


ピルグリム・イェーガー 1巻 (1) (ヤングキングコミックス)
少年画報社
冲方 丁

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