本日紹介いたしますのはこちら、「ぼくらの」第9巻です。
小学館さんのIKKI COMIXより刊行、月刊IKKIにて大好評連載中。
アニメ化され、その衝撃のストーリーにより各方面で話題になった作品です。

作者の鬼頭莫宏(きとう もひろ)先生はサンデーでデビューした後チャンピオンに読み切りが載ったりアフタヌーンで連載したりと様々な場所で活躍していらっしゃいます。
先生が一躍有名になったのはアフタヌーンで連載していた「なるたる-骸なる星珠たる子-」で、導入の少女が活躍する活劇ものの予感を大きく裏切り、残酷で悲壮な所謂「鬱展開」の漫画で、まさかのアニメ化も果たしました。
その後は主たる活躍の場所を月刊IKKIにうつし、「ぼくらの」の連載を開始。
「なるたる」を上回る超大スケールでの非情で残酷なストーリーを繰り広げて人気作に。
2007年にはアニメ化もされ更に多くのファンを作り出しました。

ご存じない方のためにあらすじを一応簡単に説明しておきますと、主人公といえる子供たち14人は好奇心からある契約をし、500メートル超の巨大ロボットに乗って謎の敵巨大ロボットと戦うことになります。
最初はわけもわからず戦いますが、戦闘を重ねるにつれ非情な現実に直面することになります。
まずこの巨大ロボットを操縦すると勝敗に関係なく操縦者は死ぬこと。
そしてこの勝負に一回でも負けると主人公達が生きていた宇宙そのものが消滅すること。
更に敵も同じ条件で戦っていること……
現実を受け入れられず精神の平衡を保てないもの、死を受け入れ守りたいもののために戦うもの、ロボットの強大な力を自分の私欲の為に使おうとするもの、様々な思惑を秘めて子供たちは戦い、そして死んで行きました……
逃れようの無い現実と絶望的な未来に押しつぶされながらも懸命に歯を食いしばり戦う、そんな子供たちの物語なのです。

第8巻の時点で残された子供たちは5人。
そしてアンコとカンジはそれぞれの想いを込めて敵を倒し、死にます。
今までに無い戦い方をしてきた敵を倒す為、今までサポートして来てくれた軍人の関もその命を散らしていきました。
カンジは死の間際誰が次の操縦者なのか気にかけていました。
もう子供たちの中に契約者はいないということになるはず。
ですが次のパイロットは決まったのです。
……カナでした。

この第9巻ではカナの最期の日常と強い気持ちの描写、そして戦いが収録されています。
何故契約していないはずのカナが戦うことになったのか、カナが頼み込んでいたウシロの母親とは、そしてマチの正体とは。
新旧含めた様々な謎がこの第9巻で続々と明らかになっていきます。
しかもアニメ版を観た方は思わず「え?マジで?」と言ってしまう事実の数々!!
ですが流石は鬼頭先生、アニメ版を遥かに超える非情極まりない展開を見せてくれます。
アウェイで戦うことになったカナですが、優しい彼女は相手を気遣い、痛い目にあわせないで戦いを終わらせたいと考えます。
そういった人間らしい反応を利用するためか、相手は煙幕をまいて視界を奪う為の無人戦闘機にあえて人を乗せて使うなど、なりふりかまわぬ手段に訴えました。
煙幕を利用して攻撃する相手に手も足も出ないカナ。
しかし田中の活躍などもあり戦闘機を撃破し、煙幕を晴らすことに成功します。
いよいよカナと相手の肉弾戦になると、カナは完全にパワー勝ちをして相手を圧倒します。
地面に倒れた相手に止めを刺そうというその時、相手はある人物を人質にとってしまうではないですか。
その人物とは、田中でした。
田中を盾にとられたカナは攻撃が出来ません。
そんなカナに「どうせ死ぬんだから攻撃しろ」と冷たく言い放つウシロ。
そこでカナはウシロにとうとうあの事実を明かしてしまうのです……

相変わらずの繊細な絵で冷酷に物語を進めていくこの作品。
物語の中心的存在であったウシロとカナの物語は最期にカナが見せてくれた優しさと強さをもって完結しました。
数々の事実が明らかになり、物語はまさにクライマックス間近です。
恐らくそう遠くないうちに物語は終わりを告げるでしょう。
苛烈で冷酷で非情な問題作は果たしてどのようなエンディングを見せてくれるのでしょうか。

そんな話題作「ぼくらの」最新第9巻は本日発売です。
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ぼくらの 9 (9) (IKKI COMIX)
小学館
鬼頭 莫宏

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