3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです! ※作品記事につきまして、権利者様が問題があると感じられた場合はご一報ください。対応いたします。

2009年04月

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本日紹介いたしますのはこちら、「餓狼伝」第23巻です。
講談社さんのイブニングKCにて刊行、イブニングにて連載中です。

作者は原作が夢枕獏先生、漫画が板垣恵介先生。
夢枕先生の同名小説を本にして、板垣先生がわりと好き勝手に味付けした漫画を描くスタイルのようで、原作にないキャラクターなど多数登場しているのが本作の特徴です。
原作に泣き虫サクラとかいないのでお気をつけて!

さて、第22巻では苦戦を強いられる場面もあったものの姫川がトーナメント優勝。
ついに姫川VS松尾が始まる……かと思いきや、耐え切れなくなった藤巻が乱入してきました。
指名手配され、しかも時効寸前だというのに衆目に晒されながらも姫川と戦うことを選んだ藤巻。
あの姫川に対して強烈な打撃と投げを炸裂させます!

この第23巻では藤巻と姫川の対決から幕を開けます。
頭からまっさかさまに落ちたにもかかわらず起き上がる姫川。
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なんとあらかじめ歯と歯の間に舌を挟んでおくことで落下時に自動的に舌を噛み、気付けとして気絶=一本を防いでいたのです!
もはや体力は残り僅かな姫川は、ここでとうとう今まで見せなかった「構え」を見せます。
姫川の覚悟を感じた藤巻はそれに応じ、なりふりかまわず打撃の応酬を始めました。
お互いの体力はもはや風前の灯。
最後の最後、渾身の一打が藤巻から発されます!!
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決着を迎え、とうとう勝者と松尾の一騎打ち、と行きたいところですが流石にアレだけの死闘を演じた直後にまた試合、というのは無理というもの。
それでも松尾の戦う姿を見たくて来ている客もいる、ということで急遽エキシビジョンマッチが組まれました。
相手はなんとほんまもんの極道と、完全武装の機動隊の2名!
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演舞と言うことで、何をしても許されるよ、ということで武器だろうと不意打ちだろうとなんでもどんとこいと言う松尾。
極道さんは刃物まで取り出すわ、機動隊は例のでっかい盾や警棒まで使ってきます。
オマケに2VS1!
流石に同時に襲ってくるわけではありませんが、それでも不利なのは間違いありません!
松尾がいかに猛者中の猛者だといえども、果たして大丈夫なのでしょうか?
……ぶっちゃけ板垣先生作品で武器使った人が強かったためしはないですけどね……

ともかく大会は負傷者多数、逃亡者若干名を出すものの無事(?)終了。
そんな興奮冷めやらぬ中、早速次なる戦いを巻き起こす男がいました。
……丹波文七その人です。
……主役です。対価異変では驚き役でしたけど。
丹波は長田を襲撃……というかおちょくったあと、出場選手中指折りの実力者、片岡の下に現われました。
道場に土足で上がりこみ、喧嘩を挑む丹波。
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早速戦いは始まります!!
7年ぶりの主役の戦いが!!!

と言うわけで長かった、あまりにも長かった大会編が終わりを告げました。
いずれ劣らぬ熱戦ぞろいで、終わった今となっては名残惜しさも出てくるというものです。
松尾の戦いは結局拝めませんで、物語の肝である巽と松尾2大ボス戦はまだまだ遠そうですが……
それはおいておきまして、最近読み始めた人には「ちょくちょく出てきてるけど誰?この人?」と思われていた可能性もある丹波が動き始め、物語は動き始めそうです。
これまで以上に目が離せない展開が待っていることでしょう!

原始人とかでない比較的正統派格闘漫画、「餓狼伝」最新第23巻は好評発売中です!
北辰館トーナメント編、衝撃の結末をその目で見よ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!

餓狼伝 23 (23) (イブニングKC)
講談社
夢枕 獏

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本日紹介いたしますのはこちら、「闇の鶯」です。
講談社さんのKCデラックスにて刊行されています。

作者は諸星大二郎先生。
先生の作品紹介は「諸星大二郎」のテーマにてまとめておりますのであわせてご覧下さい。

さて、この単行本。
89年~07年にかけて発表された、諸星先生の単行本未収録作を集めた一冊になっています。
初出がアフタヌーンやIKKIという現役の雑誌だけでなく、コミックバーズの前身であるコミックバーガーや、京極夏彦先生の特集本や、PS2のゲームソフト「SIREN2」の攻略本などのレアなものがあるのが今作の特長のひとつでしょうか。

収録されているものはどれもが得体の知れない何かと遭遇する類の物語。
海辺の塀から顔を覗かせ、主人公の家に済し崩しですむことになった怪しげな少女の物語、「それは時には少女となりて」、サイレンの音を聞くと失踪した姉の人魚と戯れる姿を思い出す主人公が恐るべき真相を知る「人魚の記憶」、山に住む不思議な神通力を持つ女性とその山を開発しようとする人間の間で揺れ動く主人公を描く表題作「闇の鶯」、砂漠の只中に突如として現われた奇妙な人間と生活を始めることになってしまう「涸れ川」……
と、そのどれもが非常に面白い作品なのですが、俺が一番惹かれた作品は「描き損じのある妖怪絵巻」です。

この「描き損じのある妖怪絵巻」は稗田礼二郎が登場する作品なのですが、一連の妖怪ハンターとは違っていつも以上に何もしません!
では何をするかと言うと、ある知人が入手した妖怪絵巻を見て、
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その由来や意味を推察する……それだけです。
そっち方面に詳しいらしい知り合いのところに持ち込み、意見を聞こうと考えた稗田ですが、なんとその知り合いの更に知り合い、竹沢家に殆ど同じ物と言えるほど似通った妖怪絵巻が存在しました。
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背景は簡略化されているものの、オリジナルのまったく同じ妖怪が描かれ、最後の最後には何かを描きかけて消した後がある……と、本当に殆ど同じもの。
興味を持って調べていくうちに、どうやらこの妖怪絵巻は江戸時代圧政を強いて農民を苦しめていた竹沢家そのものを妖怪に例えて描いたものであろうことがわかります。
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その圧政を強いていた7代目の頭首、最終的にはお上に病死届けられ、一番奥の蔵の座敷牢に閉じ込められるという悲惨な最期を遂げ、最初の絵巻物はその後8代目が描いたものだと言うことも判明しました。
さらに簡略化されたほうの絵巻物は8代目の甥、9代目が後に描いたものであることも、絵巻物の最後に描かれた書き損じはどうやら最後に7代目の肖像を描こうとして止めた跡らしいということも、9代目も同じことをしようとして止めたのではないかと言うことも。
7代目が幽閉され、絵巻物が描かれるまで何年の間が開いていたのか?
そして9代目が絵巻物が描かれるまでは更に何年が経っているのか?
……蔵の中には一体何がいるというのか……?
物語は最後に竹沢家の跡取りの少年が好奇心に負けたのか、一番奥の蔵に入るところで終わります。
その中にいたのは……
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落ちがなんとなくわかっていてもゾクゾク来てしまうこの完成度、素晴らしいの一言です。
さすが諸星先生!伊達に1人で漫画描いてないぜ!!(関係ないですけど!)
個人的にはこの「描き損じ~」が一番面白いと感じましたが、他の作品も十二分に面白奇妙なものばかり!
カラーページも収録し、表題作には10Pほどの書き下ろしを加え、先生自身による各作品の解説までついて大充実の内容ですよ!
そういえば女が男を襲ったり食べたり(いろんな意味で)する話が多く、そこはかとなくエロスな作品集となってます!
……諸星先生にそういうモノもとめている人はいないと思いますけど……

恐怖あり、切なさあり、寂しさもある完成度の高い一冊、「闇の鶯」は大好評発売中です!
歴史などの人を選ぶ要素が少なく、諸星先生ファン、モロリスト(仮)ならずとも楽しめることは間違いないこの作品、是非とも読んでいただきたいもの。
ファンの方なら未収録作のある単行本、というだけで買うことは決定してますよね!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!

ちなみに「描き損じ~」初出時についていたパロディ的要素を含んだ前後4Pはカットされているそうです。
もとの本を諸星先生作品の為に保存している方は処分しない方がいいかもしれません……
……俺は持ってませんけどね!くそぅ、読みたい!!


闇の鶯 (KCデラックス)
講談社
諸星 大二郎

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本日紹介いたしますのはこちら、「コープスパーティー Blood Covered(ブラッドカバー)」第1巻です。
スクウェアエニックスさんのガンガンコミックスJOKERにて刊行、ガンガンJOKERにて連載されています。

作者は作画が篠宮トシミ先生、原作及び監修が祁答院慎先生。
篠宮先生はどうやら本作がデビュー作のようで、少なくとも連載&単行本はこの作品がはじめての新人漫画家。
可愛らしい絵柄でありながらグロいシーンもそつなく描く、高い画力をもっていらっしゃいます。
祁答院先生は原作である「コープスパーティー」のPCゲームを制作した方で、同作にて懐かしのDante98の公式コンテストで最優秀賞に輝きました。
08年からwin用にリメイクされた同人ソフト、「コープスパーティー Blood Covered」の販売が始まり、本作品はこちらのコミック版ということになります。
初代から恐ろしいゲームだと高い評価を受けており、10年越しにはなりましたが、とうとうメディアミックスが始まったわけです。

……余談ですがDante98は当時所持しておりまして、初代(?)RPGツクールのチャイムズクエストからグラフィック面は大幅に強化されたものの、モンスターは決められたグループとしかエンカウントしなくなったり、登場させられるモンスターの種類自体が減っていたり、そもそも別売のソフトがないとグラフィックの描き直しが出来なかったりと……いろいろ切なかった思い出があります……


さて、こちらの作品はいわゆる学校を舞台としたホラー漫画です。
ちなみに原作は未プレイですので、純粋に漫画版のみのあらすじ&感想を書かせていただきたいと思っております。

文化祭が終わり、余韻を楽しんでいた仲良し7人組。
ノリノリで怪談話を楽しんでいたのですが、外は土砂降りの雨になって帰るに帰れない状況になっていしまいます。
とはいえ時間は7時を回り、その場に担任教師がやってきて早く帰るように促します。
ですが7人のうちの1人、鈴本は近々転校することが決まっており、名残惜しさもひとしお。
それではと何時までも友達でいられるおまじないをしようと言うことになりました。
担任教師と主人公格の1人哲志の妹、由香も交えて9人でおまじないをすると、突然学校に衝撃が走りました。
地震なのかなんなのか、激しく揺れる教室。
全員地面に座り込むしか出来ないほどの急激なゆれがおきたかと思うと、床に大きな穴が開きます。
その穴に全員が落下してしまったかと思うと、場面は暗転してしまうのでした。

一人目を覚ましたのは直美。当面は彼女が主役となるようです。
辺りは今までいた場所とは明らかに違う、古ぼけた見知らぬ学校でした。
にわかには信じがたいことですが、壁にあった学校新聞から察するに天神小学校と言う直美達が通う学校の場所に依然建っていた学校のようです。
同じ教室には友人の1人である世以子が倒れており、二人はとにかくこの学校から出ようと言うことになります。
玄関にたどりつくものの、出入り口はまるで固定されたもののようにびくともせず、外にでることは叶いません。
このままでは埒が明かないと言うことで、他の出入り口を探し、他の友人達もここに来ていたら合流しようと辺りを探索することにしました。
そんなときどこからともなく人の声が聞こえました。
2-Aと書かれた教室から声が聞こえたと踏んだ直美は迷わず教室に突入!
そこには本当に人がいました!!
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死体でしたが。
オマケにこの死体、生きている……というと語弊がありますが、死してなお霊魂がこの場に残っており、この場所がどういうところなのか教えてくれるではないですか。
この学校は怨霊が作り出した隔絶された世界で、出ることはできない。
他の友人達もこの学校に来てはいるが、同じ学校の別の次元にいるため簡単には会うことが出来ない。
自分は逃れられず死んだが、力を合わせて逃げる方法を見つけてくれ。
……と、そんなことを教えてくれ、彼(の霊魂)は姿を消しました。
とにかく友人に会う手段を探そう!と思った矢先、早速現われる怨霊!
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うおお!空気読んでない!!……いや、ある意味読みまくりです!
しかもこの霊、謎の落書きまで残していってくれました。
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なにやら意味ありげ、というよりも明らかに今後登場するであろうシザーマン(仮)の存在を匂わせております!
幽霊+物理的攻撃とかずるいですよね!

その後早速足首を切られた死体を見つけ、ますますシザーマン(仮)の登場フラグが立ったかと思うと、その存在を裏付ける「児童をはさみで切り殺した教師」の事件が載った新聞記事を見つけます。
こりゃそう遠くないうちに出てくるね!楽しみだね!と(俺が)思う間もなく、新たな恐怖が二人を襲います。
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壁一面に広がった、まだ新しそうな惨殺死体!
まるで壁に叩きつけらたかのような異様でおぞましい死体が意味するものとは一体なんなのでしょうか。
少なくとも先ほどの霊とシザーマン(仮)だけが恐怖の対象ではないことだけは確かなようです……

キャラクターの明るさもあってか、現状ではまだまだホラー要素は少なめ(ホラー大好きっ子の俺意見ですが)。
ですが今後はドンドン怨霊やらシザーマン(仮)やら、血生臭い要素が増えることは必至でしょう!
閉鎖空間ホラーではお約束の仲間内で疑心暗鬼ネタも絶対あるでしょうし、まだこれっぽっちも見えていないボス怨霊(仮)の姿や目的、何故こうなったのかなどの謎なども明かされていくことは間違いありません。
キャラクターも豊富で、これから掘り下げられていくであろう未来の萌えキャラたちの活躍が楽しみです!
……その中の誰が死ぬのか、誰が生き残るのかと考えるのもまた楽しからずや……
こういう偏った楽しみ方ばっかりするからホラー慣れしてる人って駄目なんですよね!!!
とにかく第1巻ではまだまだ導入、今後来るであろう恐怖のオンパレードを期待させる入り口的な一冊になっています!

取り壊されたはずの小学校で起きる恐怖の狂宴、「コープスパーティー Blood Covered」第1巻は好評発売中です!
多くのゲーマーを恐怖させた話題作、あなたもコミックで体感しませんか!?
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!

ところで世以子さん、女子高生がこの発言は
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どうかと思います……
親友吐きそうになってますよ!!



コープスパーティー BloodCovered 1 (ガンガンコミックスJOKER)
スクウェア・エニックス
祁答院 慎

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本日紹介いたしますのはこちら、「ジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日」です。
秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスにて刊行、チャンピオンREDで連載中です。

作者は作画が戸田泰成先生、脚本が今川泰広先生。
原作は横山光輝先生です。
第4巻の紹介は08年9月23日の記事にございますのでそちらもよろしければどうぞ。

第4巻でカナーリの牢獄内に突入した大作と林冲。
中にいた超人間ケリーに林冲は残月と呼びかけられます。
ケリーと林冲は激しくぶつかり合うのですが……
一方のカナーリの牢獄外。
様子を伺っていた大塚署長ですが、カナーリ内部から巨大なロボット、ギルバートが現われたではないですか!
外も中も激闘必至!どうなる第5巻!!

この第5巻では今までの謎が次々と明かされていきます。
謎の少女サリーの生い立ちや役目、ケリーの正体、そしてドラグネットと大作の父の間に交わされたと言う約束。
ですが最も衝撃なのはアルベルト、やはり林冲と白昼の残月の関係でしょう!
いままで何度となく「白昼の残月」と呼びかけられていた林冲。
しかし彼は完全に否定し、お銀との思い出なども考えると残月が成りすましていると言うこともなさそうです。
大塚署長の嘘発見能力ではほんの僅かに疑いの余地がありましたが……
一体どう言うことなのでしょう。
……実はこの二人、完全な同一人物であったのです!

なんでも林冲はそのあまりにも誠実な人格と強力な力を持つあまりに他の九大天王から疎まれており、作戦と称して亡き者にされようとしていたのです。
それを知らない林冲は、BF団に潜り込んで開発中であったジャイアントロボの操縦者に抜擢されるという作戦を遂行しようと、白昼の残月という十傑集の一人になりました。
成りすましているからには敵対関係となる国際警察……自分の本来の仲間たちと戦わなければなりません。
かつての仲間や友人を、世界の為とは言え傷つけ、葬っていく林冲。
そこまでしてやっと得ることの出来たジャイアントロボの操縦者の資格。
ですがそれを掠め取ってしまった存在がいました。
……草間大作です。
その衝撃と、今まで犯してきた罪が無意味になったショックからなんと林冲は九大天王としての「林冲」、十傑集の「白昼の残月」という二人に分裂してしまったのでした!!
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あまりにも予想外な展開にびっくりする今巻ですが、見所はまだまだあります。
今まで顔見せ程度しか出番のなかった九大天王、あばれ天童、影丸、ディック牧の3人が凄まじい能力を披露したかと思えば、
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皆大好き衝撃のアルベルトが混世魔王・樊瑞と合体技を披露
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……しようとしたり、アルベルトと大塚署長が結構仲良しなことが判明したり
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と、いままで影が薄めなキャラにもスポットライトが当てられています。
バトルシーンは今までどおり気合十分迫力満点なできですので、アクションシーンがらみでの心配も一切必要なしです!
お色気担当のお銀の出番は控えめですが、その分サリーが全裸で頑張ってくださっております!
……この漫画にそういうの求めてる方はあんまりいないでしょうけど!

ジャイアントロボのもう一人の操縦者も明かされ、物語はますます加速する「ジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日」第5巻は大好評発売中です!
相変わらず暑苦しく大活躍するおっさんキャラ連中に熱くなるべし!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!





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本日紹介いたしますのはこちら、「ブラック・ジョーク」第2巻です。
秋田書店さんのヤングチャンピオン・コミックスにて刊行、ヤングチャンピオンにて月1で連載中です。

作者は田口雅之、小池倫太郎の両先生。
小池先生の紹介、田口先生の他著作や本作品第1巻の紹介は「田口雅之」のテーマにまとめておりますのでよろしければご覧下さい。

さて、マフィアとホテルマンの取引やトラブルを描いているこの作品。
第1巻のキャラクター紹介的なシリーズとは変わって、第2巻では3話ほど使った中編のストーリーが掲載されています。

最初の話は裏世界の交渉人、アドミラル・ジョニーとその相棒ガンボートの話。
ジョニーはなんと主人公の吉良と小玉と過去に同じ海兵隊にいた、知り合いでした。
しかし実はとある理由によってジョニーは吉良を憎んでいます。
その理由というのは、吉良がジョニーに海兵隊の訓練中下剤入りの水を飲ませてうんちっちを漏らさせたというものでした!
突然のお漏らしに「赤痢ではないか」と誤解させ、面倒な訓練を中断させる為にやったことなのですが……
そりゃぁやられたほうは怨みますわなぁ!
偶然出会い、しかも次の取引の相手となった吉良とジョニー。
交渉なんて糞くらえとばかりにジョニーは吉良を殺す気マンマン!
ジョニーの相棒であるガンボートは物凄い精度を持つスナイパーで、超遠距離から針の穴を通すような的確なスナイプに吉良はジワジワといたぶられます。
小玉は最初の狙撃のとき真っ先に車で走り出し、しかも車を狙撃されスリップしてビルに突っ込み生死不明……
どうなる吉良!!生きてるのか小玉!!

そして次なるお話は実質反則無し、そしてドーピングまでなんでもアリアリの賭け格闘の話。
その賭け格闘を楽しんでいたのはランオーバーと中国マフィアのマダム揚。
しかしお互いの感情がヒートアップし、ついにはランオーバーの改造車椅子とマダム揚の両足をかけた大勝負にまで発展してしまいます。
新薬ドーピングで超パワーアップしている揚側の格闘家に対抗するにはやはり一流の格闘家に同じ薬を使ってぶつけるしかない、とランオーバーはクロアチアの超実力派格闘家を呼び寄せるのですが……薬の効果で暴走してしまったのです!
その格闘家が止まっているのは勿論ランオーバーも利用する吉良達のホテル。
そして暴れているとなればセキュリティ担当の小玉の出番。
強いものと見れば戦いたくなってしまう小玉、肉体と肉体のぶつかり合い、肉弾大バトルが始まります!!

相手はドーピングして凄まじいパワーを持っているわけですが、小玉の力はそれ以上でした。
ボロボロになったものの相手の心までへし折って勝利をおさめます。
相手は再起不能、小玉は重傷で戦うことは無理。
……ランオーバーの選んだ格闘家も、代役にふさわしいであろう小玉も潰れてしまったわけです。
このままじゃランオーバーさん直々にぶっころれますよ、と言うわけで吉良は代役を探します。
ですが当然勝負直前でドーピングまでアリアリのオファーを受ける競合格闘家など居るはずもなく……
都合がついたのはマイナー団体のチャンピオン。
はっきり言ってこの勝負にはふさわしくない、実力不足の男でした。
しかし吉良にはなにやら秘策があるようで、勝負の日をそのまま迎えます。
当日試合場に立ったのは……
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吉良でした!
肉体派ではないと自称する吉良、一体何の考えがあって勝負に立ったのでしょうか!?
とにかく、吉良らしい戦闘が繰り広げられることは間違いなし!

第2巻はこの2編のバトルメインの1冊になっていますが、小玉の生い立ちが明かされるストーリーも収録。
そちらの短編でも小玉が大暴れしていますので、とにかく今巻はバトル一辺倒となっています。
それにしても新キャラのジョニーとガンボートといい、
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ドーピングした二人の格闘家といい、
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ブサイク個性的な顔立ちのキャラクターが大勢活躍します!
小玉からしてあれですし、親御さんもこれですし、
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田口先生はイケメン意外も活躍させていてステキですね!!
俺だって……いつか活躍できるかも……知れないんですね……

正々堂々はかえって邪道、何でもありのマフィアアクション、「ブラック・ジョーク」第2巻は好評発売中です!
個性豊か過ぎる、アクが濃厚なキャラクターが続々登場し、それが皆叩きのめすか叩きのめされる快作!
「ねーよw」と突っ込みを入れつつもスカッと楽しめる作品です!
ヤンチャンだけに知名度は低いですが、楽しめることは間違い無しですよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!





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