本日紹介いたしますのはこちら、「藤子・F・不二雄大全集 オバケのQ太郎」第2巻です。
小学館さんより刊行されています。
作者は言うまでもなく藤子・F・不二雄先生。
今までの大全集は「藤子・F・不二雄」のテーマにて紹介をまとめております。
ご興味等ございましたらそちらもご参照くださいませ。
大全集にて待望の再刊行が始まった本作。
連載していた時代を感じさせるさりげないバイオレンスさや、複数の漫画家によるコラボレーション的要素も第1巻に引き続き収録。
やはり見逃せない内容になっています!
30話以上、400P超の大ボリュームが収録された第2巻。
注目の要素は多々あれど、まず紹介するのは「Qちゃんのおじさん」です。
何の予告もなく登場したおじさんですが、どうやらQちゃんの様子を見に来たようです。
父や母が何故来てくれないのかという当然の疑問をおじさんに投げかけるQちゃんですが、「オバケが人間の中に出てくるについては色々難しいことがある」そうで、自分がやってきたと答えます。
……なんでおじさんが難しいことを乗り越えてこれたのかは謎ですが……
とにかくQちゃんは卵を運んでいる際落としてしまったことが原因で人間の世界に取り残されてしまったことが判明します。
そんな御話を聞きつつもおじさんと交流を深めるQちゃんですが、おじさんは興味を持ったものについ化けてしまう癖を持っており、さまざまなものに化けてはトラブルを引き起こします。
最初は人間を警戒して正ちゃん一家に姿を見せなかったおじさんですが、おなかをすいたのでたまたまそのとき家にいなかった正ちゃんのお兄さんに化けて食事をし、そのあまりの大食いぶりに両親が心配して医者を呼んだことが原因となって正体を明かすこととなりました。
ですが正体がばれても怖がったりするどころか歓迎してもてなしてくれる正ちゃん一家に感激し、安心するのでした。
O次郎やP子以外のQちゃんの家族、というなかなかレアリティの高いキャラが出たわけですが、本巻にはそれ以上に驚きのサブキャラの家族も登場します。
なんとあのラーメン大好き小池さんの
奥さんです!!!
なんの仕事をしているかも不明の小池さんですが、かわいらしい上に献身的で料理も上手な奥さんをもらったのでした!
問題はその料理上手で、小池さんがラーメンが食べようとするともっとおいしいものを作ってあげるとご馳走を作り、何よりも愛していたラーメンが食べられなくて困っているのだそうで。
この幸せもんが何をのたまうか!といいたいところではありますが、小池さんのラーメンラブは本物も本物。
食べたいのに食べられないというジレンマのあまり錯乱してしまうほどです!!
何とかラーメンを食べられるように世話を焼くQちゃんたちですが、結局は手を貸さなくてもラーメンが食べられるようになってハッピーエンド。
……なんだこれ!!ラブラブじゃねーか!!ふざけんな!!!
このようなレアキャラの登場のほかにも見所はもちろん満載です。
「狂犬」や
「デモ隊」
といった現在なら色々各方面から物議を呼びそうなバイオレンスネタがふんだんに詰め込まれているだけでなく、雪男が登場するファンタジー(そもそもオバケが出てる時点でファンタジーですかね……)な作品、Qちゃんの頭の毛が狙われる話、武器密輸団と戦うことになってしまう話などなど自由で多種多様な内容が収録されています。
全集恒例の資料面でも今回はとりわけ充実していまして、巻頭のカラーイラスト4枚に加えてQちゃんの描き方等の当時の企画ページが7Pも収録。
中でも注目なのは劇画長で描かれたイラストストーリー、「オバQ対おそ松 正月の決闘」!
夢の対決が描かれるこの企画だけでも一見の価値ありといえるのではないででしょうか!
レアな作品のレアなキャラがばっちり拝める「藤子・F・不二雄大全集 オバケのQ太郎」第2巻は大好評発売中です!
いわば伝説の作品だけに面白さは折り紙付き!
それに加えてレアキャラや時代が許した表現といったネタ的要素も楽しめる、大満足間違いなしの一冊ですよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!