3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです! ※作品記事につきまして、権利者様が問題があると感じられた場合はご一報ください。対応いたします。

2009年12月

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本日消化言いいたしますのはこちら、「絶対可憐チルドレン」第19巻です。
小学館さんの少年サンデーコミックより刊行、週刊少年サンデーにて連載されています。

作者は椎名高志先生。
椎名先生や本作の今までの紹介は「椎名高志」のテーマにてまとめておりますので、もし気が向きましたら見てやってくださいませ。

さて、第18巻ではパンドラの人工衛星落しを阻止したチルドレン。
ですが今度はブラック・ファントムの一員で今までも幾度となくチルドレンたちに襲い掛かってきていた女、ファントムドーターがチルドレンに挑んできます!
戦闘の最中、薫がファントムドーターの攻撃を受け、顔面に大きな傷を受けてしまうのでした!!

と言うところで始まる第19巻。
チルドレンは苦戦を強いられるものの、立ち直ったバレットとティムの協力もありファントムドーターの撃退に成功するのでした。
これで再びいつもの日常に戻れる……と思いきや、なんとチルドレンがテストで赤点を取ったら局長が首になってしまうと言う事実が明らかに!!
今度の敵はテストというわけです!!

しかし葵は普通に成績優秀で心配なし、紫穂はいざとなればサイコメトリーがある、薫は学校自体ぶち壊せる……と、まともに取り合いません。
ですがそんな態度をとるチルドレンを真面目な皆本が許すはずもなく、皆本による付きっ切りの勉強会が始まるのでした!

試験は超能力による不正を完全に防ぐ準備が整っていると言うことで、まっとうに勉強するしかありません。
気が進まないチルドレンに、皆本は一番成績のよかったものの言うことを何でも聞くというご褒美を与えることになりました。
人が変わったかのように猛烈に勉強をするチルドレン!
ですがもともと落ち着きにかけ、更に最近殊の外皆本を意識してしまう薫はなかなか集中することが出来ません。
やむなく勉強に集中するため逃げるようにアパートを出て実家に向かう薫。
ですが突然彼女の携帯がなり始めます。
その電話の相手は誰であろう、
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兵部だったのです!

兵部に導かれた薫がたどり着いたのは海上の豪華客船でした。
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夜だったはずなのにそこは昼……時差がある海上のその船こそがパンドラの本拠地だというのです!!
薫を連れ込んだのは完全に兵部の独断だったらしく、パンドラの面々はそろって薫を見るなりびっくり仰天。
当の薫は訳も解らないままつれてこられたわけで、テスト前だからと家に帰ろうとしました。
ですがそこで兵部が囁いたのはたった5分でみるみる学力の上がるESP学習法。
薫はまんまと食いついてパンドラの船に残ることになったのでした!

船内の様々な施設を案内される薫。
優秀な教師がいる、と通された図書館で待っていたのはウツミと呼ばれる長髪の美青年でした。
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ですが彼は生きている人間ではなく、本に宿った残留思念体。
ウツミは生前紙と文字を操る能力者で、人格の一部を本に移すことも出来る能力を持っていたのです。
彼は本の作者と読者を共鳴させ、理解を深めさせると言う能力も有しており、それを使って勉強を教える様子。
官能小説を読ませるなどの挨拶代わりの掛け合いのあと、薫が差し出したのは皆本が作ってくれた試験範囲をまとめたテキストでした。
ウツミは能力を使い、読めば普段よりも理解できるとテキストを渡します。
ですがその前にテキストにこめられた皆本の思いを感じて欲しいと、皆本の思いを薫に見せたのです。
皆本の底知れない優しさを感じた薫。
彼女はそれを知って本当にやる気を出し、
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敵の真っ只中で、世界のどこなのかもわからない戦場から脱出を図るのでした!!

と言うわけでパンドラの本拠地が判明した今巻。
とはいえその本拠地の大まかな場所バレさえも兵部の狙いの一つで、物語全体としてはほとんど進展がありませんでした!
とはいえ新キャラクターの登場などもあって気になる要素も十分!
ストーリー、ギャグの両面で今後の楽しみは増すばかりと言うものです!

中学生編OVA化も決まり、ますます好調の「絶対可憐チルドレン」第19巻は好評発売中です!
今巻でもギャグ、萌え、アクションをしっかり網羅!
椎名先生の持ち味が遺憾なく発揮されてますよ!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


絶対可憐チルドレン 19 (少年サンデーコミックス)
小学館
2009-12-18
椎名 高志

ユーザレビュー:
はまりました!私は最 ...
いつまで続くのか正直 ...
ますます身近に感じて ...
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本日紹介いたしますのはこちら、「メビウスギア」第4巻です。
集英社さんのヤングジャンプ・コミックス・ウルトラより刊行されました。

作者は六道神士、井上敏樹両先生。
両先生と本作の過去の紹介は「メビウスギア」のテーマにて紹介させていただいておりますので、お時間などございましたらご覧下さいませ。

さて、前巻では静馬を狙うマシーネと真里亜が駆るマシーネが同一のものであったと言う衝撃の事実が発覚。
さらに真里亜、静馬、マシーネと同化していた少女が窮地に立たされた状況で、真里亜が裏切ったのではないかと考えた呀裏一族四天王の豹牙が命を奪おうと姿を現したのです……!

そんな絶体絶命の状況で始まる第4巻。
容赦なく静馬たちを殺そうとする豹牙ですが、他の呀裏一族四天王によって止められます。
ですが単純に命を助けに来たと言うわけではなく、呀裏一族の里へと連れていって今後の処遇を決めようと言う腹づもりのようです。

マシーネと同化していた少女は今後呀裏一族の一員として働くと言うことで命だけは助かりました。
ですが真里亜への疑いははれず、裏切っていないと言うならば静馬を殺して見せろと要求されてしまいます。
その場に静馬を連れてこられた真里亜は、悩むことなく静馬とともに逃亡!
真里亜は呀裏一族を裏切り、逃げる選択をしたのでした!

逃げた2人を秋葉原で見かけたという部下の情報を頼りに一人捜索する豹牙。
ですが数日経っても見つからず、イライラが募るばかり。
さらにそこでよりイライラを加速させる妙な人物に出会うのです。
その人物とは
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自称にゃんにゃんセーラー騎士(ナイト)、ミチル。
どうやらそこでは彼女のコスプレ撮影会をしていたようです。
なんだか妙になれなれしく絡んでくるミチルを振り払う豹牙。
路地裏に入り、1人タバコをふかして目撃情報の確かさを疑うのでした。
ですがそこでも落ち着くことが出来ません。
またもやミチルが現れ、ここは禁煙だと注意してきたのです!
豹牙うざったそうに煙を吹きかけ、失せろと冷たくあしらいます。
ならば実力行使だとミチルが繰り出した「にくきゅうロケット」は
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壮絶な威力で、豹牙に致命的なダメージを与えます!!
その一撃で身動きの取れなくなった豹牙。
ミチルは右手からレーザーのようなものを発射し、豹牙に止めを刺してしまうのでした!

まさかの豹牙殺しをやってのけたミチル。
彼女が次にやってきたのはその地区で有名なゴミ屋敷でした。
その家には引きこもりでありながらオンラインゲームで無敵を誇るゲーマーの女性、シズクが住んでいます。
ミチルはゴミ屋敷に乱入し、怯えるシズクを「スカウトに来た」と連れ出し、ある会社へと連れ出すのでした。
その会社にまっていたのは
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どう見てもキモオタのシュガーマンと名乗る人物でした。本名は佐藤です!
この見るからに小物臭のする彼ですが、ぶっちゃけ本作実質のラスボス!!
彼はマシーネを呼び出し、いきなり雫に襲い掛からせました!
両足を切断され、半死半生の雫に拳銃を渡したシュガーマンは、自分の主催するゲームに参加しないならばその銃で自分の頭を撃てと発言。
参加する場合は、という言葉を聞かずにシズクはマシーネに銃弾を打ち込んみ、ゲームに参加すると告げて倒れこむのでした。

夜の公園を1人歩いていた峩呂。
突如彼を襲撃したのは
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生まれ変わった雫……自称ブラックナース・シズクだったのです!!

その後なんと国会の議員達を惨殺し、日本の支配者となってしまうシュガーマン!
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彼はミチルとシズクを使い、自らの好奇心や楽しさのためだけに静馬たちに襲い掛かります。
その戦闘で真里亜は瀕死になり、静馬はその体に眠る謎の力を発揮!
その中で静馬と真里亜をつなぐ縁や、真里亜の体の秘密などが明らかになっていくのです!
そしてやってくる衝撃のラスト!!
あまりにも衝撃&急展開過ぎて、正直物凄い打ち切り臭を感じてしまいますよ!!

この第4巻に収録されているシリーズは今までとは違った雰囲気で自分としては楽しめたのですが、どうやら人気はなかったようで急な打ち切りを迎えてしまいました。
これ、たぶんテコ入れだったんでしょうね……
数々の謎は割と明かされましたが、明かされ無かった謎も多くて非常に残念な結果に終わってしまいました。
あと単行本1冊くらいつかってマシーネの謎に迫るシリーズをやってくれれば言うことなかったんですが……
結末はともかくとして、今巻の敵キャラの個性豊かさは非常に面白いです。
シュガーマンの小物っぽさを残しながらの非道さや能力の高さは予想を裏切ってくれること請け合い!
バトルシーンやグロシーンも流石の作画で、物語の壮絶さを増してくれています!
作画もよく、物語もまさかの主要キャラの死去や過去の解明などで盛り上がり始め……
いや、ほんとにもう少し時間あげて欲しかったですよ……

「え!?」と口に出してしまうこと必至の衝撃のラストを迎える「メビウスギア」最終第4巻は全国書店にて発売中です!
このラストとシュガーマンのイキイキ外道ライフだけでも一見の価値アリ……かもしれませんよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


メビウスギア 4 (ヤングジャンプコミックス)
集英社
井上 敏樹

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本日紹介いたしますのはこちら、「藤子・F・不二雄大全集 海の王子」第1巻です。
小学館さんから刊行されました。

現在刊行中の藤子・F・不二雄大全集の紹介は「藤子・F・不二雄」のテーマにてまとめておりますので、そちらもよろしければごらんくださいませ。

さて、本作はF先生……というか藤子不二雄として初の週刊連載作品です。
しかも週刊少年サンデーの創刊ラインナップのひとつで、09年の時点で実に50年前の作品となっているのです!!

内容はと言うと、当時らしい「超技術で作られたすごいメカが謎の悪者集団のメカと戦う」と言うSF冒険活劇です。
題材もあってF先生がらみの作品では特に古さを感じさせる作品なのですが、その後の作品のヒントとなるようなエピソードも多数散りばめられた見所の多い作品でもあるのです!

主人公はタイトル通り「海の王子」です。
カイン王国という深海に存在する国の王子なのですが、なんか知りませんが「はやぶさ号」を駆って日本を守ってくれます!
ちなみに名前は謎です!実の親にまで「海の王子」って呼ばれてます!!
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妹のチマを相棒にして2人で操縦するはやぶさ号ははやぶさの名前がついているにもかかわらず潜水艦+飛行機+ドリルによる地中移動まで出来る万能戦闘機。
更に全身から砲門を出して射撃を放つ「はりねずみ砲」、敵をガッチリ凍らせる「氷結弾」、対象物をなんにでも変装させられる「マジックスキン」などの超絶武装に、鋼鉄の数百倍の固さを誇る謎金属で作られている無敵の装甲というマジ無敵メカなのです!
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……けっこうあっさり、しかも何度もやられますけど!!

そんな海の王子の前に立ちはだかる敵は得体の知れない悪の組織から宇宙人、機械の集団など、基本的に素性が不明と言う点と示し合わせたかのように怪しい黒尽くめという点が共通している多種多様な軍団たち。
「黒いおおかみ」「海へび大帝」など、動物+色or立場と言う名前に統一されています。
本作は連載初期のみ劇作家の高垣葵先生が原作についていたのですが、それも連載9回までだったようで、それ以降は完全に藤子不二雄の作品になりました。
そのためか、それ以降は戦艦・戦闘機による戦いがメインであった最初期と変わり、現実離れしたロボットやメカが出てくるF先生っぽさが強くなります。
4シリーズ目の「鉄の獅子の襲来」では敵の軍団が全てロボット、という「鉄人兵団」をちょっぴり連想させるエピソードですし、7シリーズ目の「海神ポセイドンの謎」では海中でアトランチスの守り神である巨大メカ、ポセイドンと戦う、という「海底鬼岩城」を髣髴させるストーリーが進行!
そんな大筋以外にも「光を屈折させて別の場所にいるように見せる」といった、のちのドラえもん秘密道具となるネタも散りばめられています!

また、後の作品にも多く見られるシュールさも所々に見られます。
「老人と海」を読んで海への帰りたさを強める(そういう話ではないような気が……)海の王子や、
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激戦の末敵を倒し、ボロッボロに壊された国の再建をするシーンがわずか1コマで簡単に説明してたり、
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はやぶさ号は光の速さで飛べるとあっさり衝撃の事実を言ったかと思うとそれをあっさり複製したり……
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時代のおおらかさも勿論あるのですが、このなんともいえない味わいは後のF先生風味を確かに感じさせるのです!

それらのFイズムの片鱗と言った数々のポイントを除いたストーリー部分もやはり注目です。
50年前の作品だけに食い入るように読み込んでしまう重厚なストーリー……という要素いんは乏しいと言わざるを得ませんが、次から次へと現れる敵集団の個性豊かさや数々使われる兵器の独自さ、重厚ではないながらもきっちりと一捻りされている展開などの見所は十分!
漫画が現代の漫画の形になり始めた時期の作品と考えると、非常に高いレベルで作り上げられている作品と言えるのではないでしょうか!

今まで3度ほど単行本化されてきた本作ですが、その際カットされていた各話表紙やカラーイラスト、雑誌の企画などの資料的価値あるものももどっさり収録!
とくに一番重要っぽいところをばっさり切った「さあ、かこう!!少年サンデー人気ものにがおえ」のコーナーは思わず「描けねえよ!」と突っ込んでしまうこと必至ですよ!!

藤子不二雄初週刊連載作品、「藤子・F・不二雄大全集 海の王子」第1巻は好評発売中です!
50年前の原稿にもかかわらず原稿欠落は少なめで、奇麗な印刷状況での刊行は嬉しい限り!
ドラえもん、パーマン、Q太郎などとはまた一味違った味わいを楽しんではいかがでしょうか!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


海の王子 1〔F全集〕 (藤子・F・不二雄大全集)
小学館
藤子・F・不二雄

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本日紹介いたしますのはこちら、「ネム×ダン」です。
徳間書店さんのリュウコミックスより刊行されました。

作者は大野ツトム先生。
同人活動などをされていた大野先生は07年、コミックリュウの漫画賞である龍神賞を受賞して商業デビュー。
その後本作を不定期にコミックリュウにて発表し、09年からは「夕ばえ作戦」でとうとう連載を始めた新鋭の漫画家です。

さて、本作は事件解決モノのギャグ漫画となっています。
地球に逃げ込んできた犯罪宇宙人を宇宙刑事と巻き込まれた主人公が退治するというシンプルな内容ですが、敵も味方も一捻りされた独自の設定が楽しい作品です!

主人公のネムは図書委員の南センパイに恋する普通の女子高生。
その日は図書委員の仕事で帰りが遅れたものの、センパイと2人きりで下校できて幸せいっぱい状態でした。
ですが近道をしようと通りがかった裏路地で怪しげな男と
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怪しげな上に見た目まで変な人に遭遇!
更に最初に出てきた怪しげな人はいきなり
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センパイの唇を奪ったのです!!
わけもわからぬまま驚きあわてるネムですが、突然怪しげな男が全身から触手を発射!!
その触手はネムへ一直線に伸び、絶体絶命のピンチとなってしまうのでした!!

気がつくとネムの前にもう1人の怪しげな人が立ちはだかり、触手から守ってくれていました。
その守ってくれた人はヤツは逃げたとつぶやいたかと思うと大の字に倒れてしまいます。
このままでは死ぬと語る彼ですが、自分のせいだと必死に謝るネムに手伝いを頼むのです。
「宇宙刑事特別現地補佐官」になれと言われ、わけのわからなさに拍車のかかるネムを突然頭から飲み込んでしまう彼。
飲み込まれたネムはなにやら不思議な空間に漂っているような感覚と気持ちよさに包まれ、なんだかボーっとしている状態のまま彼の手伝いをなし崩し的に受け入れさせられてしまうのでした。

怪しげな彼、宇宙刑事のエムダンが言うには、地球の銀河系は宇宙人が許可なく入ってはいけない空域となっており、そこに犯罪者が逃げ込んでしまったとのこと。
3人もの命を奪っている犯罪者を放っては置けないため、この件が解決するまでネムの体を貸してくれと言うのです!

ネムが目を覚ますと右手にネムダンの顔がくっついていました。
またも慌てふためくネムですが、先ほどの犯罪者は南センパイの中に入り込んでおり、早く助けないと同化して成り代わられてしまうと急がせます。
いとしいセンパイの危機と言うことでネムも自分から協力を決意。
犯罪者の元へと向かうのでした!

廃工場のような場所へとたどり着くと、そこには眠っているセンパイの姿が。
キスをすることで中に潜んでいる犯罪者を引きずり出せる……と言うことで、ときめきまくるネム!!
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まぁキスするのはエムダンのいる手の方なんですけど。

引きずり出した犯罪者はやる気満々!!
そこでネムはエムダンに体の主導権を渡して戦ってもらうことに。
主導権、とやらを渡すと、まるで脱皮のようにネムの背中を破って出てくるエムダン!ちょっぴりホラー風味です!
ネムの体をかり、新品ボディを得たエムダンは先ほど殺されかけたのが嘘のように犯罪者を圧倒!
非道で自分勝手な犯罪者を怒りに任せて「処分」してしまうのでした!

再び主導権を渡してもらい、元の姿に戻るネム。
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すっぽんぽんになってしまうのはいかんともしがたいですが、これで事件は解決!エムダンは速やかに体から出て行こうとします。
ところがそこで通信が入り、地球に逃げ込んだ犯罪者は一人ではないという事実が発覚!
「この件が解決するまで」協力することになっていたと言うことで、まだ続いているこの件、逃げ込んだ犯罪者の一掃が終わるまで戦うことになってしまうのでした!


というドタバタでちょっぴりエロスなギャグが魅力の本作。
ネムはすっぽんぽんになるだけでなく、お話の流れ的に何度となくコスプレをすることになってしまいます。
犬耳+しっぽ、スク水、蛮族の装いに女王様ルック
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などなど、色々大変です!
読者的にはおいしくいただくわけですが!
更に憧れの君である南センパイも色々と受難の日々を迎えることになりまして、なにかと……というか毎回被害を被ります!
ブリーフっぽい見た目の宇宙人を履いてしまったり、宇宙人に取り憑かれてM奴隷ルック+鞭打ちをされたり、未知のウイルスに犯されて海パンが見る見る溶けて行ったり……
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そんな状況とそれから必死に守るネムたちの奮闘なぞ露知らず、それら一切に気付かずあっけらかんと過ごすセンパイの鈍さというか、幸せぶりは只者ではなさを感じさせますよ!
その上意外といい雰囲気(?)になるネムと南センパイの間に割ってはいる南センパイの姪、梅子も登場してドタバタ劇はより加速!
毎回困り果て、でもちょっぴり役得も味わうネムの様子を笑いながら楽しむ、単純娯楽作品です!!

コスプレしてでも愛しいあの人(主に下半身)を守り抜く、「ネム×ダン」は全国書店にて発売中です!
肩の力なんて一切必要ない、気楽に読めるギャグ漫画である本作、
笑うも萌えるもその両方を楽しむもよろしいのではないでしょうか!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ネム×ダン (リュウコミックス)
徳間書店
大野 ツトム

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本日紹介いたしますのはこちら、「ぼくらの」第11巻です。
小学館さんのIKKIコミックスより刊行されました。

作者は鬼頭莫宏先生。
鬼頭先生の作品などは「鬼頭莫宏」のテーマにてまとめておりますので、そちらもよろしければご覧下さいませ。

第10巻でウシロとの距離を縮めながら戦い前の準備を進めていたマチ。
ですが彼女は戦わずして衝撃の最期を遂げてしまいます。
残されたウシロ。
彼の最期の闘いが始まるのです……

夜、起き出してしまうウシロ。
カナの最期などを思い出し、寝付けないようです。
1人公園でたたずんでいるとコエムシが突然姿を現しました。
ウシロはコエムシに暗くなるのが怖い、と心情を吐露。
自分の周りが、自分そのものが消えてなくなってしまうようで怖い……今まで戦ってきたみんなはこんな状態に耐えてきたのか……と。
更にコエムシに対するウシロの愚痴めいた言葉は続きます。
この世界は命を張って護る価値があるのか、自分が消える前にこの世界が消えてしまえば良いんじゃないか……
迷いを見せるウシロに発破をかけたのはコエムシ。
妹であるマチの死を経験したゆえか、彼にも変化がおきたようです。
ジアースに乗ることになっても単なる1人の子供に過ぎない、世界を良くすることなど出来ない。
でも護りたいものを護る力はあるのだから護りたいもの……
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妹を護ればいいと諭すのでした。

少しは落ち着いたのか、ウシロは自宅へかえります。
するとそこには父親が寝ずにまっていました。
寝ていればいいのにと毒づくウシロですが、父のもう帰ってこない気がしたと言う言葉を聞き

最後まで悪い息子ですまない……と謝罪をするのでした。
何か思い立ってウシロは誰かに電話をして何かを頼みます。
電話を終えると父はウシロに対して逆に謝罪を始めたではないですか。
子供を信じていなかった自分こそが悪い父だった、と告げ、最後の謝罪の言葉を告げようとしたとき……
すでにウシロの姿は消えていたのです。

ジアースに転送されたウシロ。
そこには佐々見とその補佐、そしてコエムシがまっていました。
加えてコエムシが呼び出したのはアンコの父でした。
先ほどの電話の相手が彼で、ウシロの戦いを記録に残すために同乗することになったのでした。

幸い戦いはアウェー、敵の住む地球。
相手はジアースのような人型です。
周辺住民の避難が終わるまでは動かないだろうと様子見を決めるウシロですが、敵は一切構うことなく襲い掛かってきました!
最初は攻撃することを躊躇してしまうウシロですが、カナだってやったんだというコエムシの言葉で吹っ切れて反撃!
相手すらも周辺に遠慮しないのだからこちらも遠慮はいらない、逆にそれが苦しんで死ぬものを減らすと必死に攻めるウシロは相手を圧倒し、勝利目前となります。
敵のコクピットを取り出し、後はつぶすだけ……というところで突然ウシロたちの下に敵側のコエムシが現れ、
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「あなたでしたか」と意味深な言葉を残し、あっという間に姿を消したのです!!

ワナだ、自分が見てきてやる、と必死に止めるコエムシの声が聞こえないかのように敵コクピットを開くウシロ。
そこには
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まったく見覚えのない人物がいました。
その人物は狂気じみた笑みを浮かべ、いずこかへと転送して姿を消してしまったのです!!

このままでは最悪時間切れでお互いの地球が消滅。
本来敗北直前に逃げてしまうと言う反則は出来ないのですが、ウシロがコクピットを開けてしまったがため外とコクピット内がつながって脱出が可能となってしまったようです。
相手の狙いは一切わかりませんが、このままでは危険であることだけは確か。
アウェーである以上軍隊や警察などを使って探すことは出来ませんし、そもそもそういった組織の目が届くところにいるかもわかりません。
ジアースのパイロットが見られるという魂の光で探せないかと佐々見が提案するのですが、魂の光で人の要る場所はわかるものの、探す相手を見たのが一瞬だったため特定が出来ません。
そんななかウシロはひとつの可能性……いや、おそらく結論を見つけてしまいます。
相手の狂気じみた笑みの意味、そしてこの状況で考えられるたった一つの勝利方法……
それは
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この地球の人間全てを殺すことでした……!

最後の最後にして想像を絶する戦闘を強いられることになったウシロ。
彼はその状況に嘔吐感を抑えることが出来ません。
それでもウシロはひとり戦いを続けます。
その戦いの先に待っているものは……
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ウシロたち、ぼくらの戦いは今終わりを告げます。

最終巻はほとんど全てがウシロの心情の描写に注がれています。
死の恐怖、カナへの想い、そして苦しい決断を強いられながらもそれを受け入れる姿……
様々な出来事を乗り越え、ウシロはこのとき本当のぼくらの一員となったのかもしれません。
とにかくその心理描写の数々が厳しく描かれており、感情移入などといった生易しいものすら許さない非常さとそれに立ち向かうウシロの強さを読み手にビシビシ伝えてくれます!
作中に出てきた数々の謎は明かされないままのものもありますが、決して投げっぱなしではないエンディングも必見ですよ!

同時発売された限定版の特典冊子はちょっと安っぽい感じの紙なのが残念ではありますが、32Pという納得のボリューム!
中身はなんだか憑き物が落ちたかのような和気藹々としたギャグ漫画と意外な内容です!
……相変わらずの加古の扱いの酷さは笑うちょっと可愛そうですけどね!!!

遂に完結を迎えた衝撃の作品、「ぼくらの」最終第11巻は好評発売中です!!
ウシロが最期に行き着いた場所とは、ウシロの地球をかけた最後の戦いのパイロットと次のコエムシとは!?
そのフィナーレはあなたの目で確かめてください!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


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