3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです!

2010年03月

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本日紹介いたしますのはこちら、「あさりよしとお短篇集 毒入り <カプセル篇>」です。
徳間書店さんより刊行されました。

作者はあさりよしとお先生。
あさり先生の作品等は「あさりよしとお」のテーマにて紹介をまとめさせていただいておりますので、そちらもお時間などありましたらご覧いただければ幸いです。

さて、本作は短篇集とかかれているものの、完全な読みきり作品は1作のみ。
他はショートギャグの連作的な作品と、途中で連載中断された様子の作品が収録されています。

メインとなるのは本巻の半分以上を占める「メッチェンファウスト」。
ドラゴンHGなる雑誌で連載をしていたようで、おそらくはそちらの休刊にあわせての連載中断作ではないでしょうか。多分。

内容はこんな感じです。
ちょっと頭のあったかい女の子が
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見るからに怪しげな謎生物に寄生され人間の体が耐えうる限界以上の力を発揮できるように。
ですが本来頭ものっとってしまうはずの謎生物……敵性宇宙人が何らかの理由によってのっとりに失敗。
なんだか本人は勘違いしたまま既に宇宙人と戦っていた学ランの人物とともに、襲い掛かってくる宇宙人と戦うと言うお話です。
ミギーのアレを髣髴とさせるストーリーですが、中身はしっかりあさり先生節。
限界以上の力を発揮できるものの体自体は強化されておらず、パンチすると逆に手がぶっ壊れてしまったり、なぜか宇宙人との戦いが番長ルックでのタイマンだったり、敵の能力が意味ないにもほどがあるものだったりと独自の味を醸し出しております!

多少バイオレンスな描写はありますが、本書の「毒入り」と言うタイトルからすればそれほどでもない「メッチェンファウスト」。
ですがこれはほんの前菜に過ぎません!(3分の2近いのページ数占めますけど!)
本当の毒はショートギャグ(?)、「世界冥作劇場」にたんまり含まれています!

この「世界冥作劇場」、様々な名作を滅茶苦茶にアレンジしてしまうと言う……言ってしまえば割とよくあるネタです。
「フランダースの犬」「おおかみと七ひきの子やぎ」「ちびくろさんぼ」「赤毛のアン」をモチーフにした作品なのですが、バイオレンスなだけでなくもう電波的な何かを感じさせる怪作へと変貌!
「フランダース」ではネロがなんか悪魔っぽいものとともに芸術を求めて殺人を犯したり町に火を放ったりすると言うそりゃもうひどい話に、「おおかみと~」では勘違いから子ヤギ達が全員そろって哀れなことになってしまう話になってます!
これだけでも十分ひどいのですが、この後の2作にいたってはもう原形をとどめてません!
「赤毛のアン」はもうアンが電波垂れ流し状態でもはや「お話」ですらないんじゃないかと言う改変っぷり!
そしてなにより「ちびくろ~」のほうは当時物凄い勢いでバッシングされ発禁状態に追い込まれていた背景を逆手に取った毒どころじゃないネタになってます!
先ずタイトルからして「でかしろ○んぼ」!
そして主役の○んぼはくろいものが嫌いで、アリとかですら許せず踏み潰すんです!
それどころか黄色もきらいで、「せかいでいちばんえらいのはしろんぼさ」「きいろやくろやあかはこのよにいてはいけないいろなんだ」とまで発言します!!
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ひえー!あぶねー!!!
そんな彼がたどる結末もまたブラックで……あさり先生の凄みが迫ってくるようです!!
そしてこれを掲載したガロの覚悟の出来っぷりもすごいです……

この他、某豆腐屋さんの倅が峠をすごい急ぐ漫画のパロディ「プロジェクトT」、
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人体模型の内田洋行くんが童話の世界で好き勝手する「それゆけ内田くん」を収録。
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こちらも見逃せない問題作(?)となっています!!

毒入りの名に恥じない色々アレな作品を収録した「あさりよしとお短篇集 毒入り <カプセル篇>」は全国書店にて発売中です!
4月には同<錠剤篇>の刊行も予定されており、そちらも今から楽しみですね!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


あさりよしとお短篇集 毒入りカプセル篇 (リュウコミックス)
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本日紹介いたしますのはこちら、「藤子・F・不二雄大全集 パーマン」第6巻です。
小学館さんより発行されました。

本大全集の紹介は「藤子・F・不二雄」のテーマにてまとめておりますので、ご興味などございましたらそちらもあわせてご覧くださいませ。

さて、本作は様々な雑誌で連載してきたパーマンのうち、「小学一年生」「幼稚園」「よいこ」「めばえ」といった幼年向けの作品を集めたものとなっています。
なんといってもすごいのは、カラーページの再現。
もともと白黒のページはどうしようもないものの、そのほかの9割以上すべてオールカラー(あるいはパートカラー)で収録されているのです!!

幼年向けということで、一作あたりのページ数は非常にコンパクト。
最長のものでも8P、最短のもので1P2コマという極短いものばかりです。
なんとその作品数70以上!
更にその全てが各誌の67年3月号~68年9月号の間、僅か1年半の間に生み出されていると言うのですからF先生は凄いにも程があるというものです!!

短編でかつ子供向けと言うことで、主なストーリーは日常生活の困ったことなんかをパーマンに変身して解決すると言う単純なものが多くなっている本巻。
パパに傘を届けたり、虫取りに行ったり、魚を取りに行ったり……
そんなのどか過ぎるお話がほとんどなのですが、パーマンの花形ともいえる怪人との対決や人助けなんかもちゃんとはいってます。
子供にもわかりやすい見た目を重視したのか、怪人たちは相当インパクトあるものぞろい。
ドラクエのフレイム……ではなくその名もずばり「火の玉男」、
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パーマンですら破ることは出来ない超絶装甲を持ちながらやることは食べ物を盗むことと言う「怪物戦車」……
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そんな出オチ的な怪人で、しかも8Pしかないにもかかわらずきっちりと最初は怪人が勝ち、パーマンが逆転勝ちするという起伏が設けられているのは流石F先生と言う他ありません!
また、目立つのがパーマンセットを誰かに使われてしまう話。
基本的にミツ夫のミスが原因なんですが、パパがマント使って空から降りられなくなってしまったり、カエルが装備してミツ夫を蹴っ飛ばしたり、挙句の果てには
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雪だるまが……!!
怪奇現象……ではなく、ちゃんとタネがあるのでご安心を!!

そして「めばえ」に掲載された1P漫画もまた変わった味わいが楽しめます。
2コマ縛り(まれに3~4コマになりますが)と言うことでかなりシンプルなものになっているのですが、その内容たるや
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シュールなものが揃ってます!!
パパがパーマンおんぶするとか……一体どういう状況でこうなったのか謎過ぎです!!

連載初期と言うことでまだ固まっていない変なカラーが拝める
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というカラーならではの見所も満載!
更に非常にレアと言わざるを得ない不二家のペコちゃんと競演するミルキーの広告なんかも掲載され、根幹はとにかく終始レアもの尽くしの一冊になっています!

大充実のカラー作品がおなかいっぱい堪能できる「藤子・F・不二雄大全集 パーマン」第6巻は好評発売中です。
スーパーマンやパーやんが1回ずつしか登場しないと言ういつも異常に不憫な彼らのファンには寂しいかもしれない本作。
パーやんラブな方には涙を呑んでいただくとして、見るだけで心躍るカラフルな仕上がりになっております。
対象年齢が低いだけにいつものような面白さはありませんが、普段とはベクトルの違う楽しさが味わえますよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


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本日紹介いたしますのはこちら、「藤子・F・不二雄大全集 オバケのQ太郎」第5巻です。
小学館さんから刊行されています。

本大全集の紹介は「藤子・F・不二雄」のテーマにてまとめておりますので、そちらもよろしければご参照くださいませ。

さて、待望の再刊行となった「オバケのQ太郎」。
今巻の第5巻でサンデー版の最終巻となります!

今回もやはり愉快で楽しいお話が多量に収録されているわけですが、取り上げるべきなのはやはり感動の最終回でしょう!

なにやら最近数日、真剣に思い悩んでいる様子のQちゃん。
正ちゃんのみならず、パパや兄さんもその様子に気がつくほどのあからさまな悩みっぷりなのですが……普段の能天気さがたたって(?)どうせ食べ物の悩みかなんかだろうとあまり心配せず、スルーされてしまいます。
しかしQちゃんはそんな周囲のムードになど目もくれず、とうとう明日その悩みに答えを出す決心をして歩き始めました。
その行き先はゴジラ。
なんでもゴジラに30円貸していたそうで、それを今日どうしても返して欲しいと直談判を始めたのです。
なんとかはぐらかそうとするゴジラですが、Qちゃんは異常ともいえる粘り腰で催促を続けます。
Qちゃんという貧乏キャラにお金を借りていたことの負い目でもあったのか、次のおこづかい貰ったら返すと穏便に受け流していたゴジラ。
ですがあまりにもすごい粘着振りにとうとう手が出てしまいます!
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が、Qちゃんは怒りも逃げもせずに催促を続けるではないですか!
仕方なく服まで脱いでホントに一銭もないよとアピールして追い払ったゴジラ。
そしていなくなった隙を見計らって隠し持っていた50円を持って焼き芋を買いに行くのですが、姿を隠して見張っていたQちゃんにしっかり徴収されてしまうのでした。

更に名も無きモブキャラにもお金を貸していたようで、合計で50円返済してもらうことに成功したQちゃん。
この50円で一体何をするつもりなんでしょうか!?
その答えは……意外にもハカセに借りていた50円の返済でした。
そして木佐に借りていた漫画も一挙返却。
いつでも良かったとか今返されたらまずいとか言うそれぞれに、今日でなければダメとだけ言い残してQちゃんは家に帰るのでした。

夕飯もご飯10杯しかたべず、明らかに様子のおかしいQちゃん。
しかも大きな荷物を荷造りし、挙句正ちゃんに漫画ばっかり読んでいないで宿題やらないとまずいよとお説教まで始めます!
テレビを見ようとしても野球をしようとしても勉強を無理やり進めてくるQちゃん。
ゴジラに殴られてもおこらず、勉強をするように勧める……まるで人が変わったようなQちゃんに驚く一同ですが、そこにやってきたドロンパがそれなら自分がカーッとさせてやるとイタズラを仕掛けるのでした。

ところが髪を引っ張っても蹴っ飛ばしてもQちゃんは今日だけは喧嘩したくないと無抵抗を貫きます。
その上下手したら命よりも大事な溜め込んだお菓子をそっくりそのままP子にあげてしまうのです!

夜、寝ようとする正ちゃんに月が奇麗だよ、今夜くらい夜更かししようよとQちゃんは積極的に話しかけます。
正ちゃんのところにQちゃんが来てから3年ほど。
いろんなことがあったけど、正ちゃんはいつでもいい友達だった……と語るQちゃん。
しかし振り返ると正ちゃんは既に布団の中でおねむです!
Qちゃんは正ちゃんを起こしますが、何か用かと聞く正ちゃんにQちゃんは顔を見たいだけと返します。
冷静に考えれば物凄い意味深なのですが、なんといっても寝てると子起こされて顔見たいだけなんて言われたら怒るのも当然です!!
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Qちゃんは一瞬寂しそうな顔を見せますが、すぐにお休みと告げて踵を返すのでした。

翌朝、朝食にQちゃんが姿を現しません。
珍しいこともあるもんだと正ちゃんが起こしにいくと、そこには置手紙が!
なんと「正ちゃんたちはみんな良い人だが、いつまでも甘えられない」「世の中のことを知らない自分が恥ずかしくなった」「世間に飛び出して見聞を広めたい」ということが書いてあるではないですか!
最近の態度がおかしい理由がようやくわかり、号泣する正ちゃん。
すぐに家を飛び出し、友達一同にこのことを告げました。
涙ながらにQちゃんを惜しむ一同。
ドロンパにいたっては
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クールな普段の姿をかなぐり捨て、転がって泣き喚いちゃいます!!
……なんてツンデレなんだドロンパ……!可愛いなんてモンじゃないぞ……!!
遠く空に向かってQちゃんと呼びかけ続ける正ちゃんたち。
勿論その方向から答えるものなどなく、そのコマには「おわり」の文字がむなしくクレジットされるのでした……
が!実はもうすこしだけ続きがあります!!
そのQちゃんらしい本当のラストシーン、あなたの目でご確認ください!!


といったわけで感動のお別れが収録された本巻。
身辺整理するQちゃんの普段見せることのない男気もステキなのですが、何より印象的なのが超萌えるドロンパ!!
子供のころはドロンパなんて嫌なヤローだとしか思っていませんでしたが、今こうしてみるとその萌えキャラぶりに胸がときめきますな!

そんなドロンパ萌え感動話だけでなく、逆にドロンパがアメリカに帰ろうとする話や、正ちゃんQちゃんドロンパの先祖が出会っていたことが判明するびっくりエピソード、
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正ちゃんが金棒で打ち据えられ鉞でギロチン状態にされるシーン
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などなど、色々な方面で注目のお話が満載です!
単行本恒例の当時の企画や資料、カラーカットも勿論収録!
そちらの今回の目玉は「オハゲのKK太郎」でしょうか!
赤塚先生との合作で、Qちゃんと「おそ松くん」のチビ太が対決する注目作なのです!
更にこちらも企画で描かれた「7年あとのQちゃん一家」という正ちゃんが高校生になったころを想像して描くという1P漫画も収録!
有名な「劇画オバQ」とは違った、でもさりげなく同じテーマの非常に興味深いエピソードになっています!


ドロンパがもう愛しくて仕方ない、あとオバQが帰っちゃう「藤子・F・不二雄大全集 オバケのQ太郎」第5巻は好評発売中です!
サンデー版完結ということで、第1期でのオバQの刊行はこれにて終了。
第2期からは学年誌版の刊行が始まるそうで、そちらも今から楽しみですね!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


オバケのQ太郎 5 (藤子・F・不二雄大全集) (てんとう虫コミックス)
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本日紹介いたしますのはこちら、「ハーメルンのバイオリン弾き~シェルクンチク~」第4巻です。
スクウェアエニックスさんのヤングガンガンコミックスより刊行、ヤングガンガンにて連載されています。

作者は渡辺道明先生。
本作の過去の紹介は「渡辺道明」のテーマにてまとめておりますので、よろしければそちらもご覧くださいませ。

第3巻ではグレートの暴走を食い止めることに成功したものの、黒い妖精という怪しげな存在が暗躍していることがわかりました。
そんな状況の中、魔法がほとんど使えないシェルが退学を言い渡されてしまいます。
ところが突然降りかかった危機に対して、今まで魔法が使えていなかったシェルが強力な魔法を発現して仲間を守ります。
それによって退学は免れるのですが、妖精のピロロはその魔法に対して強い抵抗を覚えるのでした。

そんなところではじまる第4巻。
クラーリィはあの黒い妖精にこころあたりがあるようで、ひとり不安を募らせていました。
大魔王ケストラーの暴虐により消失したはずのとある国。
黒い妖精を用いたこの力が、その国が使用していた精霊を兵器として利用する「精霊武闘(スピリットアーツ)」に似ていると言うのです。
そしてその国……闇の妖精の一族は20年前スフォルツェンドとなにかあった様子。
クラーリィは愛する母国、スフォルツェンドを守るためにうごきだします。
まず行ったのは突然住人が失踪した村の調査。
一夜にして800人が消えたと言う不可思議な状況を解明するため調査を進めていると、一人だけ村人が見つかります。
恐怖に顔をゆがめ、苦悶の表情を浮かべたまま事切れているその村人。
死体を裏返すと
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その頭部から黒い妖精が突き出しているではないですか!
それを悪魔の印、闇の妖精への変化と語ったクラーリィはその死体を厳重に結界を張って保管。
そして同行していた部下に村を焼き払うよう命令するのでした。

一方のシェルは断固としてみんなと一緒に入浴しないため、クラスメイトに実は女であることを隠してるんじゃないか、などといい加減な噂を立てられておりました。
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みんなでシェルの風呂を覗こうとしたりとギャグパートが挿入される中、そんな外野の様子を知らない本人は先ほど放った強烈な魔法に手ごたえを感じて大魔法使いになれると確信していました。
ですがそんなシェルをよそにピロロは浮かない顔。
そしてピロロは今まで魔法が発動していた時は自分が力を貸していた、あの魔法は精霊武闘……
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自分達を不幸にする魔法だと明かしたのです。
この魔法を使えば運命は悪い方へ変わっていく、この魔法だけは協力できない。
そう叫ぶピロロに、他の魔法はまったく使えない自分はこれに頼るしかないと返すシェル。
ピロロはならばとシェルのもとを去っていってしまうのでした。
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そして遂にシェルの過去が明かされます。
シェルが平和に暮らしていた村から何故出ることになったのか。
シェルの体にどんな秘密があるのか。
そして第3巻に登場した謎の少女の素性……
数々の謎が明かされ、ストーリーは新たな段階へと進み始めるのです!!


非常な運命に翻弄されるグレートとシェル、そしてクラーリィの戦い。
ふたつの物語を軸に物語は進行していくようです。
そんな思いストーリーの中でも忘れないギャグシーン。
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肩肘張りっぱなしにならない匙加減になっております!
そして巻末には12Pにも及ぶ前作のキャラクターの近況を描くオマケ漫画が掲載!
こちらは全編ほとんど全てがギャグ!
前作で色々ひどい目に会ってきたキャラクターですので、この辺は平和そうに暮らしている様子が窺えて旧作ファンは安心できることでしょう!
カバー下本体にもオマケありで、大満足の内容となっています!!

2人の主人公が運命に翻弄される「ハーメルンのバイオリン弾き~シェルクンチク~」最新第4巻は全国書店にて発売中です!
徐々に明かされる敵の正体に、それに合わせて深まっていく謎。
先の予想できない展開にこれからも要注目です!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!



ハーメルンのバイオリン弾き~シェルクンチク 4 (ヤングガンガンコミックス)
スクウェア・エニックス
渡辺 道明

ユーザレビュー:
妖精武闘術!前作を読 ...
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本日紹介いたしますのはこちら、「闇夜に遊ぶな子供たち」第1巻です。
ぶんか社さんのぶんか社コミックスホラーMB6シリーズより刊行、隔月刊ホラーミステリーにて連載されています。

作者はうぐいす祥子先生。
うぐいす先生は2000年代中ごろから活躍されている漫画家です。
主にホラーMやミステリーボニータなどのホラー漫画誌などで活躍されています。
自費出版でいくつか単行本を発行されているようですが、商業単行本は今作が初めてのようです。

さて、本作は霊能力を持つ少女マコとその兄トシオが様々な怪異に遭遇するホラー漫画となっています。
心霊と言うよりは悪魔や呪術と言ったものをメインに取り扱う、おどろおどろしいムードが目を惹く作品です!

収録されているのはホラーMにて連載された第1~3話に加え、同人誌で発表された「虐殺者の王」の4編。
最初に収録されているのがその「虐殺者の王」なのですが、今回はそちらではなく第1話を紹介したいと思います。

両親が事故でなくなり、「童心館」という明治から続く児童養護施設に身を寄せることになったトシオとマコ。
入所する子供たちは歌で出迎えてくれ、担当らしい先生も優しく接してくれます。
ですがマコはいきなりこの館に何か良からぬものを感じ、
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大量の吐瀉物を吐き散らして倒れてしまうのでした。

うなされるマコを休ませ、トシオは1人で館内を案内されます。
そんな最中、歴史を感じさせる館内で正一と言うやつれきった少年に出会うトシオ。
夕食の際に正一はトシオの隣になるのですが、彼は食事に手をつけずもてあそぶばかり。
トシオは異様なものを感じますが、口には出せずに眺めることしか出来ないのでした。

消灯後、寝静まる館内。
尿意を感じて目が覚めたマコはトイレを探して彷徨い歩きます。
するとマコは「おばけさん」というなにか恐ろしいものを発見してしまい、踵を返して今度は兄を探し始めました。
その時トシオは寝室に響き渡るうめき声に気がついて目を覚ましますが、強烈な眠気が襲い再び眠りについてしまいます。
マコの叫びも、隣のベッドで
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腕から血を噴出している正一の様子も知らずに……

マコはその後先生と出会って無事(おもらしはしてしまいましたが)戻ります。
ですが翌朝トシオにここはへんだ、ここにいるのは普通の幽霊でなくもっとずるいヤツだと告げます。
それを聞いてここからすぐでたほうが良いのか問うトシオですが、マコは他の子が心配だともう少しここに居ることを決めるのでした。

トシオが部屋に戻ると正一が荷造りをしていました。
この養護施設の異常性に耐えられなくなり、ここを出て行く決意をしたのだそうです。
そして去り際正一はトシオに「夕食を食べるな」「夜は寝るな」とアドバイスをして去っていってしまいました。
が、その直後マコが部屋の隅を指してトシオの友人がいると言い出します。
目をやると
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先ほど出て行ったばかりのはずの正一が部屋の隅にたたずんでいるではないですか!
声をかけると何もいわず足早に歩き始める正一。
あわててそれを追うと、倉庫の片隅であゆみを止めていました。
近寄ると正一の姿は消えてしまいます。
そして彼が居た場所に壁が崩れた箇所があり、その破損場所に著名な錬金術師の本が埋め込まれていたのです。
更にその本に記載されていた著者の写真。
その顔がこの館内に飾られていた創立者の肖像画と同じものだったのです……

なにかこの館に胡散臭いものを感じたトシオは正一のアドバイスどおり夕食を取らず、消灯後も密かに隠していたマコとともにクローゼットの中で眠らず警戒を続けます。
すると室内に奇妙なモヤのようなものが立ち込め始め、眠っている子供たちの血を吸うではないですか!
もっと良く見ようとした拍子にクローゼットから飛び出してしまう二人。
するとモヤとともに血を吸っていたのは同じ顔をした複数の先生だったのです!!

おぞましい姿へと身を変え、二人を追いかける先生達。
無惨な姿になった正一の生首を見せ付けられ、
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完全に追いつめられてしまいます。
ですがその時突然背後の壁が蠢き、二人はその中に取り込まれてしまいました。
その先は部屋に通じており、そこにはピアノを弾く謎の人物がいます。
その人物は先ほどの本の著者、
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錬金術師フルカネリ!
彼は今まで100年以上この館で子供たちの血を吸っていたと言うのです!
そして二人に死を与えようとその強大な魔力を振りかざします!
絶体絶命の窮地、トシオとマコはいかにして脱出するのでしょうか!
そしてこの呪われた館に降りかかる運命とは!
物語はこのおぞましい事件から始まりを告げるのです!!


と言うわけで錬金術やら悪魔やらを積極的に取り扱う正統派でありながらひとひねり加えられている本作。
悪魔などがメインだけに、全体に漂っているムードは実にくらーい感じです。
そしてうぐいす先生のおどろおどろしい絵柄が更にその陰惨なムードに拍車をかけて、陰惨なムードがより増幅!
非常に強い「良い嫌な印象」を与えてくれます。
そして主人公の2人にきっちりと別個の役割が与えられており、本作を解りやすいものにしています。
トシオはとにかく用心深くも妹第一主義で舵取り役、マコは無邪気で無防備ながらも強烈な力を持っているうえ他人に優しい物語の先導役といった、強い個性はないながらしっかりしたキャラ立ちをしているのです!
更にホラーらしいというかなんといいますか、マコの汚れっぷりもかなり思い切ってます!
オゲゲーと吐きまくるわ白目むいて踊り狂うわお漏らしはするわ、もうなんか……すごいです!

とにかくおどろおどろしいムードが印象的な「闇夜に遊ぶな子供たち」第1巻は全国書店にて発売中です。
全編にただよう陰鬱としたムードに、周囲に振り回され続ける不幸な兄弟……ホラー好きならずとも興味を惹かれる事間違い無しですよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!


闇夜に遊ぶな子供たち (1) (ぶんか社コミックスホラーMシリーズ)
ぶんか社
うぐいす祥子

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