3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです!

2010年09月

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本日紹介いたしますのはこちら、「サユリ」第1巻です。
幻冬舎さんのバーズコミックスより刊行、コミックバーズにて連載されています。

作者は押切蓮介先生。
押切先生の著作は「押切蓮介」のテーマにて紹介をまとめておりますので、宜しければそちらもご覧ください。

本作は正統派のホラー漫画です。
押切先生の得意とするコミカルな要素やバトル要素はほぼ皆無。
それだけならば「ミスミソウ」のような作品もあるのですが、そちらは人同士の惨劇と言うことでサスペンス的な色合いのものとなっていました。
しかしこの作品は何らかのオカルト的要因で次々と恐怖が降りかかる、本気の「ホラー」漫画なのです!

大枚はたいて、築40年の中古とはいえ一軒家を購入した神木家。
最寄り駅までバスで15分と交通の便はアレですが、父の夢であった「景色の良い小高い丘の一軒家」であり、今まで別々に暮らしていた祖父母と同居できたり子供に自分の部屋を与えられたりする広さがある上に庭もついているという環境は確かに魅力的。
ちょっぴりボケが始まっている祖母は心配ですが、念願かなった父をはじめとした家族は幸せを噛み締めるのでした。

翌朝、父親はなんだか眠れなかったそうで、あまり体調の優れない様子で起きてきました。
そんな体調にもかかわらず、早速長男の則雄と次男の俊を呼んで草ボーボーな庭の草刈を始めます。
草刈の最中、則雄と控えている高校受験について話したり、落ち着いたら2人で海釣りにでも行くか、などと取りとめもなく希望あふれる未来の話などをする2人。
その話をする父の顔はそれはもうしあわせそうでした……

が、翌朝のこと。
いつまでも起きてこない父を母が起こしに行くと
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凄まじい形相を浮かべたまま、帰らぬ人となっていたのです……!

そこから幸せだった家族の状況は一変。
家全体のムードが沈み、母親がどこかピリピリとしている、のは仕方のないことかもしれません。
が、明らかな異常が起こり始めます。
まずそれは長女の径子に起こりました。
どうにも夜眠れず、寝ても悪夢にうなされている様子。
更に父の死後、部屋に引きこもりがちになってしまったのです。
食事のときになってもベッドに横たわったままの径子を俊が呼びに行くのですが、反応は
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異常すぎるもの!
突然跳ね起きて泣き叫んだのです!
更に7つも年下の俊にすがり付いて泣きじゃくるのでした……

径子の様子は寝室を祖父のものと取り替えると落ち着きました。
ですが祖父はなぜか径子の部屋においてあった買ったばかりのテレビを部屋から出し、粗大ゴミで捨ててしまうと言うのです。
壊れていると言うそのテレビ、則雄はいろいろ試せば映るかもしれないからと部屋にもって帰ろうとするのですが、祖父はなぜかそれを強い口調でやめさせます。
違和感はぬぐえないものの、昭雄はそれを受け入れるしかないのでした。

父の死に径子の不調。
どうしても落ち込んでしまうところですが、祖父の強い言葉で家族は新たにまとまりなおし、精一杯生きていこうと言うことになりました。
ところが俊の顔は浮きません。
夢の中で、父が苦しんでいるというのです。
夢の中の話かと取り合わない則雄ですが、次なる不幸はもうすぐそこまで来ていたのです。

降りしきる雨の中、なぜか傘も指さず外にたたずんでいる祖父。
どうしたのかと則雄が駆け寄ると、ひどく怯えた様子で「ワシらは関係ない」と暴れ周り
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最後には死にたくないと呻いて意識を失ってしまったのです!!

そんな不幸の連鎖が巻き起こった上、今度は則雄も悪夢を見始めることに。
部屋の外に出されていた姉の部屋のテレビが……
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コンセントも指していないのに光っているのです。
おそるおそる画面を覗こうとすると
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恐ろしい形相の祖父が現れ「見たらいかん…」と呟いたかと思うと、どろどろ溶けてしまったのでした!!
一体この夢はなにを意味するのでしょうか?
テレビに何かある、と言う単純なものではないようです。
そしてもちろんコレだけで怪異が収まるわけもなく、次々と家族が変貌し、そして次々と……
恐怖と不幸ばかりをもたらすこの家。
その恐ろしい呪いの根源は、あまりにも無惨すぎる絶望を撒き散らした末にようやく姿を現すのです……

と言うわけで、中古の家に住み始めた一家が次々と犠牲になっていく本作。
「呪怨」を連想させるお話しですが、得体の知れなさや惨たらしさは「呪怨」以上と言っても過言ではありません!
しかもホラーにありがちな恐怖シーン開始までの平和な日常的なものすらほとんど与えられず、とにかく絶望の淵へと即効で叩き落される容赦なさ。
数多くホラーを描いておられる押切先生ですが、本作はその中でも「恐怖」と言う点においてはダントツの出来となっているのではないでしょうか!
更に徹底して描きこまれた恐怖シーンも迫力満点で、数々降りかかる恐ろしさを倍化!
押切先生、本気です!!

理不尽な呪いが次々と降り注ぐ、「サユリ」第1巻は好評発売中です!
わけもわからぬまま減っていく家族達。
その呪いの理由や、逃れる方法があるのかなどいろいろと気になって仕方がない本作。
完結巻となる第2巻は11年春発売予定だそうで、どういうオチとなるのかが非常に楽しみなところですね!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


サユリ 1 (バーズコミックス)
幻冬舎コミックス
2010-09-24
押切 蓮介

ユーザレビュー:
惜しい押切氏の作品が ...
ミスミソウとはまた違 ...
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本日紹介いたしますのはこちら、「藤子・F・不二雄大全集 パジャママン/きゃぷてんボン ほか」です。
小学館さんより刊行されました。

好評刊行中の本大全集は「藤子・F・不二雄」のテーマにて紹介をまとめておりますので、そちらもご覧ください。

本巻は幼年向け漫画を3作収録した作品となっています。
幼年向けとはいえ、どれもがF先生の十八番とも言える「日常に非日常なものがやってくる」系のしっかりとした作品なのです!

まずメインとなっているのは初の単行本化作品となる「パジャママン」。
キャラクターデザインからお話、作画にいたるまで純然たるF先生の作品なのですが、それでも本作には原案となる作品があるのです。
それはなんと当時の子供向け番組、「ママとあそぼう!ピンポンパン」の為に作られた歌、「パジャママンのうた」名のです!
子供は9時に寝ようね!的なメッセージをこめた楽しげな歌なのですが、この作詞はかの阿久悠先生!
この歌詞をもとにして(と言っても普通の男の子がパジャママンに変身、と言う部分だけですが)この作品は生み出されました。
実質はかかわっているとは言いづらい気もしますが、とにかく本作は阿久悠先生・F先生の超強力タッグで作られたすごい作品なのです!

一家で見知らぬ町に引っ越してきた山田家。
その1人息子、タッちゃんは引越し作業に邪魔だからと追い出されるように外へ遊びに出かけることになりました。
するとたまたま同じ日にお隣に越してきた川田家のエミと遭遇。
2人はすぐ仲良くなり、周囲の探索へ出かけるのでした。

すると近くの茂みで近所の子供達と出会います。
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ジャイアンタイプの少年が言うには、なんでも近頃この辺に電車ぐらいの巨大な大蛇が出たらしいから探しているのだとか。
その話にすっかり怯えたタッちゃんはエミとともに家にかえるのですが、家でもなんだか恐ろしい話が語られていました。
休憩していた両親のところへ近所のおばあさんがやってきていて、この土地は何百年も前に竜が落ちたと言う伝説があり、今でも怪しい光やうなり声が聞こえると言ういわくつきの場所だと語って帰っていったのです。
臆病なタッちゃんはそりゃもう怯えまくりなのですが、せっかく引越しによって自分の部屋が出来たんだから1人で眠りなさいとつっぱねられちゃいます。
床についてもなかなか眠りにつけない……と言いたいところですが、まだまだ子供なタッちゃんはあっさり就寝。
ところがやっぱり出ちゃったのです。怪しい光が!!
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またまた怯え放題なタッちゃんですが、その光から「こわがらないで。どうぞお入りください。」という優しげな声がしてきました。
恐る恐る近寄るとその光は下へのびる穴で、なんだか得体の知れない施設へつながっているではないですか。
中にはお隣のエミもいまして、お互い不思議がっているとどこからともなく先ほどの声が響いてきて説明を開始。
なんでもこの施設は何百年も前に墜落した宇宙船で、運転手は救命ボートで母星に帰ってしまって独りぼっちになってしまったため、ずっと友達になってくれる人を探していたのだそうです。
タッちゃんとエミが友達になると言うと、宇宙船は喜んで友情の証として変な服をくれました。
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それは宇宙船の母星のパジャマで、着ると超絶パワーを得ることが出来るというのです!!
早速外でパワーを試していると、なんか事件が起こったので助けに行こうということに。
流れで現場に向かうとそこにはリアル大蛇が居るではないですか!!
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いろいろ戸惑ったものの二人はその騒動を無事解決。
ここからパジャママンの活躍が始まるのです!!

と言った按配のパーマン型作品の本作。
基本構造は非常に似ていますが、正体バラシのペナルティがなかったり、宇宙船と言う秘密基地的場所があったり、秘密道具的なものが出てきたりと、子供が羨ましがりやすいようなメリット尽くめなところが最も違うところでしょうか。
事件や悪党退治意外にも、純粋な楽しみのためにパジャママンになるお話なんかもあり、元となった歌の雰囲気差ながらの楽しげなお話が多いのも印象的です!
ちなみに頭のアルファベット、タッちゃんの「P」はパジャマのPのようですが、エミの「N」は寝巻き……ではなく、ネグリジェの頭文字っぽいです!
アレ、ネグリジェなの!?

次に収録されているのは「きゃぷてんボン」。
こちらは未来や異星の道具ではなく、主人公のボンのパパが作った発明品で事件を解決していくお話です。
このお話でもっとも特徴的なのは、なんと言ってもパパのキャラ設定。
確かにすごい発明品を作り出す天才なのですが、あんまりにもピンとはずれなものを作ることも多い変わり者。
それより何より、小学生のボンのほうが戸締りや怪しい人を家に入れるなと注意するような、よく言えばものすごく純真な性格をしているのです!
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全5話とボリュームはありませんが、その量でもパパのおっちょこちょい振りやら次々出てくる発明品やら、パーマンでもおなじみの怪人千面相の登場やら、見所の多い作品となっています!

そしてトリをつとめるのは「とんでこいようちえんバス」。
こちらも原案つきで、漫画と言うよりも絵本的な色の濃い4Pの短編ですが、それでもしっかりF先生イズムを感じさせてくれます。
カラフルな画面で描かれるファンタジーなお話は見ているだけでも楽しいですよ!
この1作品だけ「ほか」と表記されてるのがもったいないもったいない!!

恒例の資料室は、結局実現しなかったパジャママンのアニメ化のための設定資料などが収録。
連載時の企画なども掲載され、こちらも興味深い内容となっています!

なかなか見ることの出来ない作品で固められた「藤子・F・不二雄大全集 パジャママン/きゃぷてんボン ほか」は好評発売中です!
パジャママンはファンの間で単行本化要望の多かった作品で、その評判に恥じない楽しい作品となっています。
もちろん他2作品もバッチリ面白いのでご安心を!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!





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本日紹介いたしますのはこちら、「藤子・F・不二雄大全集 少年SF短編」第1巻です。
小学館さんより刊行されました。

大全集の紹介は「藤子・F・不二雄」のテーマにてまとめておりますので、お時間などございましたら併せてご覧ください。

さて、今巻は本大全集初となる完全な読みきりオンリーの短編集となります。
「少年サンデー編」と銘打たれていて、75年から79年にかけて週刊少年サンデー及びその増刊に掲載された読みきりが収録されています。
その内容はいわゆるSF漫画。
ここで言うSFとは一般的に言うサイエンス・フィクションではありません。
F先生自身のお言葉によれば、「少し不思議な物語」のS・F。
事実本巻にもサイエンス関係ないオカルトめいた話も収録されており、かの有名な「すこし・ふしぎ」なお話が堪能できるのです!

収録されているのは9編。
未来で無人星へ漂着してしまう話やら、普通の少年の下に宇宙人がやってくる話やら、ソンビ映画のようなお話やら、取り扱っている内容は実に様々ですが、どれもがF先生らしさにあふれる魅力的な作品ばかり。
今回はそんな中からオカルトテイストでありながらサイエンスフィクションであると言う少し不思議な話、「おれ、夕子」を紹介したいと思います。

主人公の弘和がある朝目覚めると、いつのまにか自分のものではない女物のネックレスをしていました。
それは見覚えのあるもので、1週間前亡くなったクラスメイトの夕子のもの。
あまりに寂しさに、葬式に出席した際無意識に持っていってしまったのかもしれないと思った弘和は、夕子の父親にそのネックレスを返しに行くことにします。
恐る恐る返しに行くと、夕子の父は特に何の表情も表さず、「わかっています」と妙なことを言いつつしげしげと弘和の顔を見つめ続けるのでした。
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弘和はその視線に気味悪さを感じながら家に帰るのですが、この視線を不気味に感じたのは初めてではありません。
それは葬式に出席した2日後のこと。
突然夕子の父に電話で呼び出され、弘和は夕子宅を訪ねました。
弘和は夕子の部屋に通され、そこで夕子の父にコーヒーを振舞われます。
わざわざ呼び出されたのに何も話をしない夕子の父。
その妙な雰囲気にいたたまれなくなり、寂しくなったでしょうね、と弘和は自分から切り出しました。
すると夕子の父は、死後夕子の日記を見ると、そこには弘和の名前が何度も何度も出てきた、夕子は弘和のことが好きだったらしい……そんな話をするではないですか。
その事実を聞き、弘和は自分も夕子が好きであったことを始めて実感。
突然こみ上げてきた思いに、とめどなくあふれる涙を我慢できない弘和。
すると不意に部屋がぐるぐると回り始め……
気が付くと弘和は夕子のベッドで眠っており、外は薄暗くなっていました。
弘和は帰ろうとするのですが夕子の父の姿はなく、方向音痴なこともあって弘和は玄関ではなく妙な部屋へと迷い込んでしまいます。
そこには多数の檻があり、中には動物が変われている様子。
そのうちの一匹に白いウサギがいたのですが、
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一瞬のうちに体色を灰色に変えてしまったではないですか!
びっくりしていると、そこへ夕子の父が現れ、その部屋は自分の研究室だと声をかけてきました。
事情を説明して勝手に入ってしまったいいわけする弘和ですが、夕子の父はまた感情を表すことなく、その部屋でしていた「遺伝子と細胞の代謝」の研究は完成して、部屋はつかっていないからかまわないとのこと。
そのまま玄関まで送ってもらい、弘和は家に帰ったわけですが……
別れ際に弘和が自分を呼んだ用事はなんだったのかと聞いたとき、もう用事は済んだと答えた夕子の父が注いでいた視線。
それこそが始めてこの不気味な視線を感じたときだったのでした。

自分が気を失ったときに何かあったのだと考えながら町を歩いていると、友人がなにやら興奮して別の友人達に熱弁をふるっている場面に遭遇します。
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何でも昨夜遅く、死んだはずの夕子が歩いており、自分の家に消えていったと言うのです!
他の友人達には一笑に付されてしまうそのお話。
ですが死後改めて気持ちに気が付いた弘和は、もし化けて出たというなら自分のところにも寄ってくれないかな……などと考えを廻らせつつその日の眠りにつくのでした。

それから4日後の朝。
弘和はどこかの茂みの中で目を覚ましました。
しかも女物の服をフル装備した状態で!!
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慌てて自宅に逃げ帰り、その服をベッドの下に隠して何食わぬ顔で学校に向かう弘和。
授業中もあの服が親に見付かったらと気が気ではなく、とにかく帰ったら天井裏に隠しなおそうと決心して放課後は慌てて帰宅します。
が、そこにこの間の夕子幽霊目撃友人が声をかけてきました。
また幽霊を見たとのことですが、今回は証拠アリ。
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なんと夜歩く夕子の姿を写真に取っていたのです!!
そしてその夕子、なんと昨晩寝る前に来ていた弘和のパジャマを着ているではないですか!
すぐさま家に帰り、例の女物の服を見直してみるとこれはどうやら生前の夕子は来ていた服のよう。
この事実から、おそらく自分を困らせようとした誰かが寝ているまに密かにいろいろいたずらをしたのだという結論を導き出す弘和。
いろいろありえない気もしますが、幽霊の仕業だとか、自分が寝ながら夕子宅に忍び込んでいろいろした……とは考えづらいです。
弘和は意地になり、こうなればと毎日濃いお茶をがぶ飲みしながら徹夜して見張ると言う手段を決行!
学校で居眠りとかしちゃいますが、怒られつつもこの作戦を実行し続ける弘和。
しばらくは何もない(居眠りとか意外)毎日が続くのですが4日目の夜、事態は一気に進展するのです!
不意に弘和を猛烈な眠気が襲い、お茶をそりゃもう飲みまくったりバットで自分を叩いたりしても抗いきれなくなりました。
眠ってはいかんとガンガン頭を殴っていると、どこからともなく「よしてよ。いたいじゃないの。」という女の声が聞こえてきたのです!
この部屋には自分しかいないはずなのに聞こえてくる奇妙な声。
必死に真っ暗な部屋を探ったり自分の頭を改めて殴りつけたりしながら、姿の見えない謎の女の声と「だれだ」「あなたこそだれよ」とよくわからない会話を続ける弘和。
やがて弘和がうずくまったかと思うとその様子が変わり……
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その姿は夕子のものへと変貌していたのでした!!!
意識もすっかり夕子のものとなってしまったらしい弘和は、土砂降りの深夜に夕子の自宅へと向かい始めます。
一体どういう事態が巻き起こっていると言うのでしょうか!?
驚きの真実が明かされるのです!!

と言うわけで、オカルト風味のお話から、サイエンスフィクション的な真実が明かされ、ジンと来る結末を迎える名作をはじめとした傑作が多数収録された今巻。
この他なにをしてもぱっとしない少年が人類の存亡をかけて一人戦うことになる「ひとりぼっちの宇宙戦争」、増加する吸血鬼に立った二人生き残った人間の少年が必死に抵抗する「流血鬼」、学生時代に亡くなった幼馴染の幽霊らしき存在が姿を現すようになる「山寺グラフィティ」など、アクションからホラー風味、もの寂しげなお話などなど様々なジャンルが楽しめます。
読みきりばかりの短編集と言うことで、全集恒例の資料室は設定資料の類や企画ものがまったくなく、扉絵などのみの寂しいものとなってしまっているのはちょっぴり残念。
ですがカラーページのカラー収録がたっぷりと掲載されていまして、しっかりと見ごたえある内容となっています!!

読み応えある傑作読みきりが集結した「藤子・F・不二雄大全集 少年SF短編」第1巻は好評発売中です!
ドラえもんやオバQ、パーマンと言った明るくポップな雰囲気の作品しか知らない方にこそ読んで欲しい一冊。
ドラえもんとかは好きだけど、短編なんかのマニアックな部門までは……と考えている方、だまされたと思って読んでみることをお勧めいたします!!
30年以上前の作品ばかりなのに、いまだ際立つオリジナリティに高いクオリティを楽しめること間違い無しですよ!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


藤子・F・不二雄大全集 少年SF短編 1
小学館
2010-09-24
藤子・F・不二雄

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本日紹介いたしますのはこちら、「コープスパーティー Blood Covered」第4巻です。
スクウェア・エニックスさんのガンガンコミックスJOKERより刊行、ガンガンJOKERにて連載中です。

作者は祁答院慎、篠宮トシミ両先生。
本作の紹介は「コープスパーティー」のテーマにてまとめておりますので、そちらもご覧ください。

おまじないをした後、天神小学校と言う見知らぬ校舎に閉じ込められてしまった哲志たち。
次々と亡霊たちの毒牙にかかり、命を奪われていってしまう友人達。
その事実を知らない哲志は妹の由香とともに脱出を目指しますが……

突然現れた、舌の切れた少女の幽霊に抱きつかれてしまう由香。
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哲志は慌てて助け出そうと走りよりますが、少女の幽霊が投げつけてきたぬいぐるみに気を取られた一瞬のスキに姿が見えなくなってしまいます。
慌てて探して周る哲志。
幸い遠くには連れ去られておらず、由香はすぐ近くにあった積み上げられた机の上で泣いていました。
なんでも幽霊は「バイバイ」と言い残して忽然と消えてしまったんだとか。
相手は遊びのつもりかもしれませんが、命のかかっている哲志から見れば冗談ではすみません。
一刻も早い友人達との合流と、ここからの脱出を目指して二人は歩き始めたのでした。

2人はたまたま見つけた保健室で一休みすることに。
とにかく早くこの状況を打破しないといけないのですが、何よりこの場所では水も食べ物も期待できず、ぼやぼやする暇はありません。
そんな時、由香はトイレに行きたいと言い出します。
今まで見てきたトイレは全て使えなかったようで、いくら緊急事態と言えどレディにその辺でやれ!と言うのは酷と言うもの。
やむなく二人は使えるトイレを探すため保健室を出るのですが、保健室前の廊下に入るときには無かったはずの何かを引き摺ったような黒いしみが広がっています。
そしてその黒いしみの続く先から、携帯で写真をとるときのような音が響いて来るのです。
そちらのほうに向かうと、そこには友人の1人、森繁がいるではないですか!
再会を喜ぶ哲志ですが、森繁のいた場所には原形をとどめていないほどぐしゃぐしゃになった死体がありました!
森繁はおそらくそれは女性の死体であると冷静に分析。
そして自分と特に仲の良い友人、繭に会っていないかと聞いてきます。
自分がいてやらないと、繭はきっと震えて泣いている……そう物憂げに語る森繁。
そんな森繁に哲志は一緒に探すかと尋ねますが、バラバラに探したほうが遭遇率が上がるだろうと拒否。
それならば後で別の友人の書置きがあった1-Aに集合しようと言う約束事を決め、誰かに会ったらそのことを告げるよう決めて哲志達と森繁は別れるのでした。

森繁を見送る二人ですが、どうしてもその心にはもやもやが残ります。
二人と出会う前、森繁は確かに写真を撮っていました。
そしてその取っていた対象はおそらく死体。
哲志も由香もその考えにたどり着き、森繁の異様な行動に不安を覚えるのですが、森繁はそんなことをする人間ではない、気のせいだと言い聞かしてこの気持ちを振り払おうとするのでした。
……が、その不安は的中していたのです。
森繁の携帯にはこの学校に点在している新旧様々な死体の画像が多数保存されており……
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森繁はそれを眺め、恍惚とした表情で「最高だ」と呟いていたのです……!

トイレを捜し歩く2人。
行き止まりに行き着いてしまったとき、不意に地震のような揺れが校舎を襲いました。
思わず閉じてしまった目を開くと、そこには行き止まりだった場所に扉が現れています。
怪しいにもほどがありますが、もしかしたらこの先にトイレがあるかもしれませんし、とにかく行って見ないことには始まりません。
扉を開けると、意外にもそこは渡り廊下でした。
久々に見る外の風景ですが、そこには見渡す限りの森があるばかり。
このまま外に逃げたとして、無事に逃げ出せそうにもありません。
由香もそろそろやばそうですし、とりあえず先にある別館に入ることにするのでした。

別館は今までよりも更に陰鬱な空気が充満しています。
頭痛を感じるほどのいやな空気の中、何かが走るような音が響き渡り始めました。
亡霊かもしれないと身を隠して様子を伺っていると、見慣れぬ格好の女生徒が走り去っていくのが見えます。
どうやら生きている人間のようで、何らかの情報(主にトイレの位置とか)を握っているかもしれないと二人はその女生徒に声をかけることに。
怖がらせないよう気さくに声をかける哲志ですが、彼女は突然がたがたと震えだし、心配して近づいてきた哲志を突き飛ばした挙句に
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「もう誰も信じない」と言い残していずこかへと走り去っていってしまったのです。
せっかくの生存者の発見でしたが、どうやら普通の精神状態ではなくなって今っている様子。
これではまともに会話も出来まいと、2人は再びトイレを探すことにしました。

結局のところトイレは見付からず、しょうがなく先ほどの渡り廊下から外に出て茂みか何かでする、と言うことに落ち着きます。
哲志は見えないよう扉の別館内側で待機し、由香は早速柵を乗り越えてしようとするのですが
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そこにはさみを持った少女の霊が登場して襲い掛かかってきます!!
慌てて哲志の下へ逃げ込む由香!
ですが、そこには哲志の姿がないではないですか!
人の気配を感じ、その気配のほうへと足を運ぶとそこには
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死体の写真を撮る森繁が……!!
亡霊から逃れたと思った矢先、今度は異常な行動を見せる森繁との遭遇。
由香はこの恐怖の連続から脱出できるのでしょうか!?
姿を消した哲志はどこに行ってしまったのでしょうか!?
物語はおぞましい新展開を迎えます!!

というわけで主人公的存在の哲志編が始まった今巻。
ところがどっこい哲志の姿は忽然と消え、逃げ惑う由香がメインとなっています。
そんな由香を怯えさせるのは亡霊たちではなく、むしろ人間達。
亡霊よりも恐ろしい、人間の刃が由香に、生存者達に襲い掛かるのです!
そして今巻、描き下ろしのエピソード8Pに加え、ラフスケッチやキャラクター解説などのオマケも充実!
エロス&コミカルのち無情、という複雑な感情が味わえる描き下ろし漫画は一読の価値アリです!!

新たな恐怖が幕を開ける、「コープスパーティー Blood Covered」第4巻は好評発売中です!!
今までとは一味違った恐怖が展開する本作。
未読の方も、PSP版も発売されてにわかに盛り上がった今こそ読むタイミングかもしれませんよ!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


コープスパーティー BloodCovered(4) (ガンガンコミックスJOKER)
スクウェア・エニックス
2010-09-22
祁答院 慎

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本日紹介いたしますのはこちら、「GANTZ(ガンツ)」第29巻です。
集英社さんのヤングジャンプ・コミックスより刊行、週刊ヤングジャンプにて連載されています。

作者は奥浩哉先生。
今までの本作の紹介は「GANTZ」のテーマにてまとめておりますので、宜しければご覧くださいませ。

さて、突然幕を開けたカタストロフィ。
地球よりもはるかに文明の進んだ巨大宇宙人たちの侵攻に、地球全体がパニックに陥ります。
玄野を始めとしたガンツメンバーはそれぞれ奮闘していたのですが、いきなり今まで見たことの無い、大勢のガンツメンバーは姿を現し……

と言ったところで始まる今巻。
現れたガンツメンバーたちは、犠牲も多く出たものの周囲にいた宇宙人達の一掃に成功。
ひとまずの安全を確保していました。
その頃、玄野は多恵を連れてやはり安全な場所を求めてさまよっていました。
その後ろには、玄野についていけば安全かもしれないとぞろぞろとクラスメイトと担任がついて来ています。
あてなどあるわけも無いのですが、夜が近づくと、宇宙人たちの兵器が空母のような巨大宇宙船に帰っていくのが見えました。
夜は攻撃してこないのかも、とその近くにあったホテルで休むことにする玄野。
クラスメイト達もそれに続き、緊張感の無いものなどは食事や漫画などを近くのコンビニなどから調達しつつ夜を明かすことにするのでした。

が、その休息もあっけなく破れてしまいます。
突如町を騒がす宇宙人の巨大兵器。
多恵と身を寄せ合っていた玄野は、自分を呼ぶ声で跳ね起き、声のほうへと向かうのですが
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前触れも無く、今はもう動いていないはずのガンツの呼び出しが来てしまうのです!!
残された多恵は泣き叫び、へたり込むことしか出来ず……
安息の血と思われていたホテルは地獄絵図へと変貌してしまうのです。

玄野が呼び出されたのはどこかの公園。
そこにはものすごい数のガンツメンバーがいました。
加藤や風、桜井もその中にいて、一同は合流。
そして集まった大勢の中にはレイカと、複製された玄野もいたのです。
当然事情の知らない加藤や桜井などは驚くのですが、その事情を聞く間もなく声を張り上げるものが現れました。
声を上げたのはなにやら人相の悪いおっさん達数人。
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何でも彼らは目の前にあるいくつかのガンツ玉の機能を完全に掌握したのだそうで、ここに集めた多数のガンツメンバーにまた爆弾を埋め込んで生殺与奪の権利まで握ったと宣言。
これから強制的に敵本陣に転送するから、出来るだけ相手をぶっ殺して情報を持って帰って来い、と乱暴極まりない命令をしてきたのでした。
ハッタリだと反抗するものもいたのですが、彼らはあっさりと頭を吹っ飛ばされて死亡。
集められたガンツメンバーたちは有無を言わさずに敵の本拠地、巨大宇宙船の中らしき場所へと飛ばされてしまったのでした!!

飛ばされた先は居住区か何かだったようで、巨大宇宙人たちは当たり前のようにラフな格好で日常を送っていました。
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相手は今までのような兵士ではなく、本当に普通の一般人らしく、いきなり現れた小人達に慌てふためき騒ぐばかり。
相手は一般人でとりあえず敵意はないようですが、一緒に転送してきていたガンツ玉掌握組の一人が容赦なく宇宙人1人を射殺!
ここは敵宇宙船の中心地だ、今から駆除を開始する。
そんな発言とともに撃ちまくるおっさん。
しかし流石に今までガンツで生き延びてきたもの達だけあって、何も考えず従うようなものは皆無。
結局ろくな人数は殺せぬまま、ほとんどの宇宙人を逃がしてしまうのでした。
それを見ていた玄野たちは、おっさんの殺戮よりむしろこの宇宙船の圧倒的な規模に驚愕していました。
異常すぎるほどの広さ、そしてそれを作り出す高度な文明。
あらゆる面で地球より上の文明そのものとの戦争……
明らかになったカタストロフィの真相に、玄野たちは呆然とするしかありません。
が、この切り込み作戦の本番はここからでした。
間もなくやってきたのは
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巨大宇宙船の天井を埋め尽くすような大勢の武装巨大宇宙人。
更にその宇宙人達の中にも玄野たちのような腕利きがいるようで、単なる数だけの相手と言うわけではありません。
恐ろしい破壊力の兵器をもった多数の敵と、その上に驚異的なスピードまで備えたエース宇宙人。
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高い戦闘力と無数の数を備えた相手との終わりが見えない集団戦。
果たして玄野たちは生き延びることが出来るのでしょうか!?
そして、取り残された多恵はせまりくる宇宙人の魔の手から逃れられるのでしょうか!?

と言うわけで今までに無い展開が連続する最終章。
蹂躙されていく人類、明らかな差を感じさせる兵力を持つ宇宙人。
いくらここまで生き延びてきたガンツメンバーが集まっているとはいえ、体も規模も巨大すぎる相手にどこまでできるのかが気になるところ。
玄野は1人新たな戦闘に向かうこととなり、ここでもまた宇宙人の得体の知れなさ、脅威の文明を思い知らされることに。
ますます事態は激化!
目の離せない展開は続きます!!

新たな局面を迎える「GANTZ」最新第29巻は好評発売中です!!
このいつ終わるとも知れない戦争はどのように決着を迎えるのでしょうか?
圧巻の戦闘の連続に驚愕必至ですよ!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


GANTZ 29 (ヤングジャンプコミックス)
集英社
2010-09-17
奥 浩哉

ユーザレビュー:
続きが・・・超気にな ...
驚きの連続の凄み驚き ...
もうスカスカ20巻ぐ ...
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