3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです! ※作品記事につきまして、権利者様が問題があると感じられた場合はご一報ください。対応いたします。

2011年01月

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本日紹介いたしますのはこちら、「真マジンガーZERO」第4巻です。
秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行、チャンピオンREDより刊行されました。

作者は原作が永井豪先生、脚本・作画が田畑由秋、余湖結輝の両先生です。
本作は「田畑由秋・余湖結輝」のテーマにて今までの紹介をまとめておりますので、そちらもお暇などございましたらご覧ください。

過酷な戦いの歴史がまとめられた「マジン大戦」。
そこに映し出された真実は、ミネルバが最良だと思っていたこの世界からは予想もしていない壮絶なものでした。
50億の人間が無残にも殺され、量産型マジンガーとともに挑んだ最終決戦もほぼ全滅。
ですがマジンガーZの活躍のおかげで最大の恐怖であった機械獣は何とか全機撃破に成功し、甲児はDrヘルとの一騎打ちに持ち込みます。
しかしその戦いで甲児はヘルの攻撃をまともに食らってしまい、その命を落としてしまっていたのです!!

今際の際に、「俺たちの勝ちだ」と言い残して死んでいった甲児。
この決戦はジリ貧になった人類が逆転勝利を狙ったものではなく、時間を稼ぐことが最大の目的だったのです。
その目的とは、光子力による巨大電磁ネットの展開のためのエネルギー充填!
ギリギリのところでネット展開が間に合い、世界はヘルの支配する地球と、半径200kmのごく小さな人類の砦とに分けられたのです。

時は戻って現在、苛烈な事実が記録されたマジン大戦の上映中にヘルの機械獣がやってきたと言う警報が鳴らされました。
命がけで展開されたこの電磁ネットは、機械獣のような巨大な物体の通過は阻むものの、対電磁装備を固めた人間サイズのものならば難なく隙間から通り抜けることができてしまいます。
しかもその機械獣ですら、ヘルは1週間かけて押し広げると言う方法を編み出して侵入を許してしまっているのです!
そのおかげで機械獣は週1と言うルールができていたわけですが……今回の機械獣はいつもとは雰囲気が違います。
突入してきた機械獣は、なんとあしゅら男爵が自身を改造してもらってと生まれ変わった、
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機械獣あしゅら男爵!!
このあしゅら男爵は今までの機械獣とは比較できないほど強力なのですが、それはあしゅら男爵のヘルに対しての愛……だけの強さではありませんでした。
マジンガーの超合金Zの装甲もやすやすと貫くバロンニードル、ロケットパンチをも耐え切る強力な装甲。
なんとこのあしゅら男爵、先だってのマジン大戦のさい散っていった量産型マジンガーに施されていた超合金Zメッキを剥ぎ取って精製し、ボディの50%を超合金Z製にしているのです!
50%とはいえ、超合金Zは超合金Z。
あしゅら男爵の執念もあいまって、マジンガーは一気に劣勢へと追いやられてしまうのでした!!
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その戦いの前、あしゅら男爵は甲児にこんなことを言っていました。
お前はヘルに殺されて死んだはず。だが戦わせるために無理やり兵器として生き返らされたのだろう?と。
甲児は仲間が呼ぶならば、腕をちぎられようが死のうが機械の体になろうが俺はいつでもやってくる!と返したのです、が……
死んだ甲児はなぜこうして当たり前のように生きているのでしょうか?
その事実も、読者と同様にこの世界にとっての来訪者であるミネルバが、光子力研究所にアクセスして情報をダウンロードしたことによって明かされたのです。

マジン大戦の激闘の末致命傷を負った甲児。
泣き叫ぶさやかですが、甲児の完全な死亡が確認されてしまいます。
やがてお別れを決意したのか、そっと甲児のなきがらに口づけをするさやか。
ですがその時、明らかな異常を感じました。
死後何時間もたっているのにまだ暖かく、
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そしてなぜか甲児の体がブレて見えたのです!
どうやらそれは目の錯覚ではなく、弓教授もその事実を確認。
そこでもう一度詳しく検査してみると、死後8時間以上がたっているのに死後硬直などの変化が一切見受けられず、その上脳細胞はほぼ劣化がないと言う事実が明らかに。
いうなれば、時間が止まっている、とでも言うような事実が。
この状況がまだ続くならもしかしたら甲児は甦れるかもしれない、と弓教授は言います。
ですがその手段とは、全身をサイボーグ化するという衝撃的なもの。
施術すると言うことは、人間かどうかも怪しい手術を施してまで戦わせるということで……このまま死なせてあげたほうが甲児にとっては幸せなのかもしれません。
しかしそれでも、さやかがえらんだのは……

甲児は目を覚ましました。
死んでいた時も幽体離脱のような感じで周囲の状況がわかっていたと言う甲児、自分の体がどうなったのかも理解はしているようです。
自分を生き返らせてくれたことに対してか、彼女の涙に対してか、さやかに礼を言った後、甲児は勇気を振り絞って自分の体を確認。
そして起き上がります。
甲児の体は
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生きていた時とは似ても似つかない、それこそロボット化サイボーグのような姿へと変貌していました。
普通の人間ならばこの姿を見てしまっては精神の均衡が取れなくいでしょう。
脳とわずかな神経系以外は機械の体となった甲児。
鉄の精神力で何事もないかのように振舞ってはいますが、「これこそが本当の自分だ」と言う実感を保てなければアイデンティティが崩壊してしまいかねません。
そんな苦労まで背負わせることはできないと考えた弓教授達は、ある仕掛けを施したのです。
ですがそれを使うには、生前の自分を詳細にイメージできなければなりません。
甲児自身が納得行くまでいくらでも待つと言う弓教授ですが、甲児はそれならば今だときっぱり宣言!
そして弓教授の指示通り、両手の拳を合わせて「マジンフラッシュ」と叫びました!!
すると大気中の元素を合成し新たな物質が作り出され、それが甲児の血となり、肉となり……
瞬く間に元の体を取り戻したのです!
この装置は「空中元素固定装置」!
そう、キューティーハニーでおなじみの装置です!
元通りの体となった甲児に泣きながら縋りつくさやか。
彼女は涙を流しながら、自分のわがままと言われても甲児がどんな姿だろうと生きていて欲しかった、一緒じゃないと戦えないと胸のうちを明かします。
甲児もそれを聞きながらそっとさやかの頭を抱き寄せ、みんなが、さやかが呼ぶならいつでも俺はやってくると応えたのでした。
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そんな甲児の衝撃的な復活劇が明かされた今巻。
このあとはあしゅら男爵とのマジンガーの決戦、そして侵入してきた兵士と人間達の戦いが描かれていきます、
この侵入してきた兵士はヘルによって改造された罪もない人々。
顔見知りなども含まれており、ボス達も戸惑いを隠せません。
あしゅら男爵の力も強力そのもので、どんどんと追い込まれていってしまうマジンガー。
この絶望の世界でなおも襲い掛かってくる絶望。
果たして逆転はありうるのでしょうか!?
そんな新事実と手に汗握る戦いのほか、まだまだ注目の要素は多数用意されています。
空中元素固定装置の登場を皮切りに、様々な永井豪先生作品のキャラクターまでもが登場するのです!
さらに新ロボットのアルテミスAや、そのとんでもないパイロットスーツ&コネクト具合
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などのロボット面、エロス面も充実!
あらゆる面で楽しませてくれますよ!!

壮絶な事実が明かされた「真マジンガーZERO」第4巻は好評発売中です。
立て続けに巻き起こされていく戦いや謎の解明に心躍る本作。
ヘルとの最終決戦や、どうも平行世界の記憶のフラッシュバックや干渉を受けているらしい甲児など、残された要素も期待できますね!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


真マジンガーZERO 4 (チャンピオンREDコミックス)
秋田書店
2011-01-20
永井 豪

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本日紹介いたしますのはこちら、「フランケン・ふらん」第6巻です。
秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行、チャンピオンREDにて連載されています。

作者は木々津克久先生。
今までの本作や木々津先生作品の紹介は「木々津克久」のテーマにてまとめておりますので、お時間などございましたらご参照くださいませ。

さて、超医術によって血みどろになりながら人を救ったり救わなかったりする本作。
そもそも主人公のふらん自体が斑木博士による超医術の「作品」であるわけですが、作られたものであると言うことは、漫画的に言って某鉄腕や青い猫型よろしく前後に作られた兄弟がいる設定がつきもの。
ご多分にもれず本作でも後に作られた妹であるヴェロニカがレギュラーとして定着していますが、今巻では新たに姉が登場することになります!

珍しく上機嫌で1人歩いているヴェロニカ。
それもそのはず、ヴェロニカとふらんが敬愛してやまない斑木博士から、ヴェロニカ宛に手紙が届いたからです。
その内容は、どうやら一人で片田舎のホテルに来て欲しいと言うもののようで、やっぱりふらんよりも自分のほうが信頼されているんだとニコニコ顔でその場所へと向かいます。
ところが指定された部屋に入ろうとすると、中から血のにおいが。
武器を構えながら扉を蹴破ると、そこには
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なんかヤバげなものをむさぼっている、レザーに身を包んだ女が待ち構えていたのです!

どうやら女はこの部屋にいた一般の人か何かを殺して食っている様子。
ヴェロニカはいち早くその危険性に気が付き、目にも止まらぬ速さで女に刃を突き立てました!
ですがその刃は、突然その女の体に現れた獣の顎のようなものに阻まれてしまいます。
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そしてヴェロニカは一瞬のうちに体を引き裂かれてしまうのでした……

その頃ふらんはどうしていたかと言うと、暗号化されていたらしいヴェロニカ宛の手紙を解読して例のホテルの近所までやってきていました。
博士にも事情はあるんだろうが、一目だけでも見たいといういじらしい考えと、黙っていたヴェロニカにお仕置きしなくちゃと言う思惑を胸に。
そんなことを考えつつ扉を開いてみれば、そこにはヴェロニカをはじめとした複数の遺体が転がっているではないですか。
死後5~6時間。
ふらんのテクをもってすれば助けられる鮮度(?)ですが、運悪く臓器のスペアを持ってきていません。
散らばっている死体も破損が激しく、やむなくヴェロニカに残っていたパーツを再構成する手術に取り掛かるのでした。

出来上がったヴェロニカの体は、
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3頭身くらいのSDキャラみたいなものでした。
消化吸収器官などはないため、そのあたりは早く帰って再生しなければなりません。
ですがその瞬間、外から怒鳴りかけて来る大きな声が。
先ほどの女です!
ガブリールと名乗った彼女、なんでも斑木博士の作り出した、ふらんの姉に当たる存在だそうです。
それだけでなく、「人狼ガブリール」として裏の世界では名の知れた殺人集団のリーダーで、その化け物のような強さで警察機関などでも歯が立たない厄介な存在なんだとか。
威圧してくる彼女に対し、出来ればことを荒立てたくはないふらんは手紙を渡して何を自分に求めているのか尋ねてみます。
するとそれは「斑木研究所を明け渡せ」というものでした。
要するに財産的なものを求めているようで、渡さなきゃ殺すよと言うガブリールには議論を挟む余地もない様子。
粗暴で下品に見える彼女ですが、防衛装置のある研究所には手を出さず、こうしてふらんをホテルにおびき寄せて消そうとしているのですから意外に頭は回る様子。
ふらんたちは慌てて身を護準備を進めるのでした。

まず手始めに部下達をホテル内に攻め込ませるガブリール。
部下達は普通の人間のようですが、粗暴さはガブリールに負けていない様子。
関係ないホテルの従業員や客まで次々と虐殺し、好き放題やってくれます。
ですがそこでSDボディとなったヴェロニカが活躍。
ダクトから吹き矢などで牽制して部下たちを好き放題やらせないように警戒させ、慎重になったところで1人になったものを殺して確保!
そうやって集めたパーツを使用し、
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死体で出来た動く人形……ファンタジー風に言うところのフレッシュゴーレムを製造し、反撃に出たのです!!

部下達の一掃には成功しますが、ガブリールはまったく動じません。
彼女の耳につけているイヤホンのようなものについているダイヤルを回すと、
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その姿が人狼のように変貌したのです!
それを見たふらんは驚き、あれは「トランス・フェノメナ」だと叫びました。
それは斑木博士が一時期研究していた技術で、骨や筋肉、内臓などを細かく分けて自分の意思で体を変形させることができると言うもの。
人間の限界をはるかに超えた運動能力を発揮できるものの、強靭な精神力がなければ自分の体が保てないため、結局研究は頓挫したんだそうです。
ガブリールはその実験体だったようですが……なるほど彼女には強靭な精神力が宿っていそう。
そうとわかれば医学に精通しまくったふらん、いくらでも手の打ちようが……ありませんでした。
トランス・フェノメナは異物を体内に取り込まないため毒も効かず、少なくともこの場にあるものでは歯が立ちません!
ガブリールはフレッシュゴーレムを片付け終わるところ。
ふらんは何とかこの場から逃れようとするのですが、今のヴェロニカのようなコンパクトボディでなければ敵の目からは逃れられなそう。
やむなくふらんは手術道具を取り出して……

人狼の姿のままふらんたちの隠れた部屋へと飛び込んでくるガブリール。
ぱっと見姿は見えませんが、ガブリールの鼻は確かにふらんの存在を感じています。
部屋の片隅に目をやれば、カーテンの陰からふらんの足が見えていて……
作品中最強の体を持つガブリールの強襲に、ふらん&ヴェロニカ、絶体絶命!?

というわけで、新たなふらんの家族(?)が登場した本作。
戦闘特化タイプのヴェロニカを持ってしてもあっさりと一蹴されてしまうガブリール、今後も幾度となくふらんたちと対立していくことになりそうです。
ふらんがどのようにしてガブリールをさばいていくのか、あるいはヴェロニカのように何とか懐柔するのか。
そのあたりも要注目と言うところでしょうか!
もちろんそれ以外にもいつもの調子のお話も満載。
今回はセンチネルシリーズ第三弾、センチネルV3が登場するお話や、第2巻で分裂して増えていく患者を駆除するために分裂させられて活躍した九宝さんが再登場する話、同じく第2巻で進化して会話までするようになったゴキブリさんが町を形成してしまうお話、第4巻である教団の取材に来ていたジャーナリストがふたたびふらんの関係した施設に取材に来るお話など、ファンならニヤリとするエピソードが多数用意されています!
もちろんどのお話もいつものようにグロかったりホラー風味!
一本だけホラー要素とかがあまりない、ヴェロニカが照れたりするファンタジック(?)なお話があるのですが……
それがゴキブリとの触れ合いで、全身黒尽くめの彼女がゴキブリに愛されたりするというお話なのが……さすが本作といわざるを得ますまい!!

そして今回もおまけ要素はバッチリ。
VSガブリールのお話の後日談を描いた描き下ろしのオマケ漫画は6P+カバー下本体にオチの1Pという7Pの力作です!
しかも鬱エンド!!やってくれるぜ木々津先生!
恒例の作品解説もばっちり収録で、読み応え満点です!!

ふらんのお姉さまが文字通り暴れまわる、「フランケン・ふらん」第6巻は全国書店にて発売中です!
新たなキャラを加え、よりバイオレンス度が増す本作。
3人目の姉妹が出てきたと言うことで、下手したら第4、第5の姉妹の存在もありうるにおいがしてまいりました!
なんにせよ斑木博士の底知れぬ天才振りは、ふらんの姉妹だけでなくこれからも色々大変な自体を招くんでしょうね……!
どんなヒドイ研究成果が出てくるのか、期待せずに入られません!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


フランケン・ふらん 6 (チャンピオンREDコミックス)
秋田書店
2011-01-20
木々津 克久

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本日紹介いたしますのはこちら、「℃りけい。(どりけい)」第1巻です。
集英社さんのヤングジャンプ・コミックス・ウルトラより刊行、ウルトラジャンプにて連載されています。

作者は青木潤太朗、わだぺん。の両先生。
原案・脚本を担当されている青木先生は、大変釣りがお好きなようでそれに関しての同人誌を出版していたり、それどころか釣り雑誌で記事を書かれたり、釣りネタで講談社Birthの新人賞に応募されてみたり、サンデーGXの「釣りチチ・渚」の監修をされてみたり……と、釣り系に特化した(?)作家さんのようです!。
漫画のわだぺん。先生は、アニメ制作会社で原画や作画監督として活躍されたのち、漫画やイラストなどの画業に転向。
同人業界で活躍をされていたりもしたようですが、漫画連載は本作が初めてで、単行本発売も初めてとなります。

さて、本作は物理部の女子高生達の日常を描いた漫画です。
タイトルが示すとおりに「ド理系」な少女たち揃いとなっておりまして、メインキャラ全員が他の日常系漫画では1人いるかいないか……という機械いじりだの実験だのが好きなキャラクターに。
様々なシチュエーションが求められる日常漫画界のなかでも、なかなかに珍しい設定となっているのです!

CPUの熱でコーヒーを沸かし、ビーカーに注ぐ……と言う、いかにもな給仕をしている少女。
彼女はこの物理部の副部長を務めている2年生、曾野彩です。
コーヒーの数は3つ。
一つは当然自分のもの、残りの二つはそばかすにぼさぼさ頭、そして大きなおっぱいがトレードマークの2年生、菊池蘭と、
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同じく2年生の部長である伊藤トノエに渡されました。
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レトロゲームにいそしんでいたり、なにやら工作に没頭していたりする2人に、彩はため息をつきながら新入生のための部活紹介が今日だという事がわかっているかと尋ねます。
なにせいまだに何をやるかも決まっていない上、現時点で進入部員がゼロなのですから慌てなければいけません。
しかもトノエが8万円もするロボット刑事、コンドーくんを買ったことによって部費も底を突いているという絶望的状況!
他のサイエンス系クラブは部員の確保に成功しているだけに、是非とも新しい部員が欲しいところです!
ですが他の部のようなウリもなく、物理部らしい目を惹く発表などそう簡単に思いつくはずもなく。
困り果てる彩ですが、トノエには何か秘策がある様子!
ちゃんと考えてあると大見得を切り、部活紹介のときを迎えるのでした。

他の部が派手な見世物などを見せ付ける中、いよいよまわってきた物理部の順番。
そこでトノエが自信満々に行ったのはなんと!
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ハンダ付けでした……

当然盛り上がっているのはトノエ1人。
その日の下校時間まで待ってみてもやはり進入部員は現れず……
やむなく景気づけにどっかよって帰ろうかと言うことになるのでした。
何が入ってるのかもわからないほど色々詰め込まれた白衣を脱ぎ捨て、おとなしく帰ろうと部室の扉を開ける3人。
するとそこには1人の1年生が待ち構えていました。
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そのちっこい1年生、船橋花織はほかならぬ入部希望者!
彼女、部活したがるほど物理が好きと言うだけでもう物好きな気がしないでもありませんが、彼女は先ほどのウケようと言う気が全然見えてこないハンダにときめいたと言う筋金入りの物好きです!
大逆転の進入部員ゲットに湧きながら下校する4人ですが、その横を風のように走り抜けて物理部の部室の前に立つ少女が登場。
彼女は剣道部所属で花織のクラスメイトでもある掘聖。
剣道部が何か用事に来たのかと思いきや、
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彼女もまた掛け持ちながら物理部への入部希望者だったのです!
聖は自作PCが趣味だそうで、純粋に機械とかいじりたいから来た様子。
部員減少(と浪費)に伴う部費不足で困窮にあえいでいた物理部、9回裏に逆転ホームランが出たようです!!

新たな仲間となる新入部員二人ですが、とりあえず物理部が普段はどんな活動をしているのか気になるようで、素直にその質問をぶつけてきました。
すると2年生3人は
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堰を切ったようにそれぞれ勝手に自分がいつもやっていたことをぶちまけ始めたのです!!
そのバラバラぶりにちょっと気圧される花織と、その楽しそうな表情にときめいている聖。
そんなそれぞれに対し、トノエは満面の笑みで、「物の理」で何でもありなのが物理!と強引にまとめるのでした!

と言うわけで、それぞれ好きな分野が微妙に異なる物理部員が色々行う本作。
その理系的な要素を結び付けつつ、日常の様々な出来事をこなしていくことになります。
女子にとっての天敵ともいえる身体測定を長風呂などの科学的なダイエットや磁石を使用した目盛りのかく乱等によって潜り抜けてみたり、機械修理と言うトノエの趣味を活かして部費集めに奔走してみたり……
休みの日でもミニ四駆ケースを自作パソコンに改造するためにお店を廻るなど、平日休日問わない理系振りを発揮!
さらに性格の違いと言う点だけではなく、それぞれが理系と言う縛りがありつつも得意分野が異なると言う個性を生み出すことに成功しています。
萌え要素も勿論多く含まれているのですが、やはり注目したいのは本作ならではの萌え要素。
理系ならではの、作業に没頭して汚れや疲労などに気が付かない姿や、瓦礫(?)にうずもれて眠る姿などが楽しめるのです!
……これを萌えと言っていいのかは意見が分かれるかもしれませんけどね!!

理系少女の日常が描かれる「℃りけい。」第1巻は好評発売中です!
現実世界では、理系といえば圧倒的に男性が多数。
実際にはまぁいないであろうディープなキャラだからこそ映える(?)、ガチガチ理系女子の奮闘を楽しめる作品となっています!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


℃りけい。 1 (ヤングジャンプコミックス・ウルトラ)
集英社
2011-01-19
わだぺん。

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本日紹介いたしますのはこちら、「月光条例」第12巻です。
小学館さんの少年サンデーコミックスより刊行、週刊少年サンデーにて連載されています。

作者は藤田和日郎先生。
今までの紹介は「藤田和日郎」のテーマにてまとめておりますので、そちらもよろしければご覧くださいませ。

さて、アラビアンナイトの世界での戦いが続く月光たち。
月光は魔法の力を手に入れるためランプの中で修行することになりました。
同時に突入した仲間たちは何手かに分かれてそれぞれ奮闘しているのですが、それらは偶然にも全員がこのアラビアンナイトの騒動の黒幕である「青い鳥」のチルチルについての話を聞くことになっていたのです!

「青い鳥」といえば、幸せの青い鳥を求めて方々探し回ったチルチルとミチルの兄弟が、結局その捜し求めていたものが自分達の近くにあったことを知った、と言うお話。
そして最後の最後にはその青い鳥に逃げられてしまい、また探さなくっちゃね……という、ちょっぴり悲しいエンディングを迎えます。
昔、そんなチルチルのもとへ月打が襲い掛かりました。
それも、史上最強といわれる月打が。
その月打、何を持って最強と言われているのか……
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それは今まで御伽噺のキャラクターが誰も理解していなかった「作者」と言う存在を理解したから、なのです。

いままでいつか幸せがやってくると信じ込んでいるミチルに、それが実現しないことを知りながら肯定していたチルチル。
そんな彼が魔女に与えられた様々な世界に移動できるダイヤの飾りが付いた帽子をもらい、青い鳥を探すたびをすることになりました。
ですが探し続けても一向に見付からない青い鳥。
もしかしたら幸せを運ぶ青い鳥なんていないんじゃないだろうか。
そんな絶望が頭をよぎったその瞬間、チルチルに襲い掛かった最強の月打!
チルチルは月打の導くまま、どんな世界にもいけるダイヤを使用してキャラクターにとっては神にも等しい存在である「作者」のいる世界……1911年のパリへと向かったのです!
勢いのまま、作者であるメーテルリンクの下へと怒鳴り込むチルチル。
散々言いたいことを言った後、自分達を悲劇のキャラクターにするな、そしてミチルを彼女が欲しがってやまない大きなクリスマスツリーを最初から持っている設定にしろと命令しました。
自分のキャラが出てきて自分に命令すると言う、人に話したらどこかおかしくなったのか、あるいは某ウルフなガイにであったあの人かと思われてしまいかねない状況に出会ったメーテルリンクは戸惑うばかり。
ですが戸惑うだけでは終わらず、チルチルに対してこう返したのです。
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「そんなに悲劇的な設定だっただろうか」と!

今まで散々苦労を強いられてきたチルチルは怒り、メーテルリンクの胸倉を掴みます。
しかしメーテルリンクも引かず、悲劇とはキャラの境遇のことをさすのではなく、破滅や苦悩で物語がおわるっものを言うんだと反論。
貧乏辛いよと主張するチルチルを、メーテルリンクはアンデルセンのお話に比べたら青い鳥なんて笑い話だよと期って捨てるのです。
それを聞いたチルチルは、今までの怒りが嘘のように静まって新たな目標を掲げました。
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他の悲劇の主人公達をその作者に書き直させてハッピーエンドにさせてやる!と!!
作者がそんな簡単に結末を変えるわけはないし、そもそも明確な作者自体がいない話もあると止めようとするのですが、チルチルは聞く耳も他ず他のお話に移動。
選んだお話は「はだかの王様」でした……

悲劇ばかりだと聞いたアンデルセンのお話なのに、妙に能天気な感じなはだかの王様にがっかりするチルチル。
さっさと他の物語に行ってみるかと考えていると、月打されている人物が紛れ込んでいることに気が付いたはだかの王様本人と鉢かづきがやってきました。
50音順でお隣さんになることも多い2人は旧知の中で、鉢かづきは鉢を被っているために月打の光をはしくこともあり、王様は月打対策要員としてちょくちょく鉢かづきをたよっていたようです。
御伽噺の秩序を守る長老会の一員として、チルチルを正常に戻そうと攻撃を仕掛ける王様。
チルチルにはまともな戦闘能力がないようで、この状況を打破する手段としてダイヤの力を使ってこのお話から逃げ出すことを選びました。
ですがワープ直前に仕掛けられた攻撃によって、チルチルは移動する物語をうまく選べません。
降り立った先は
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「雉も鳴かずば」!!
雉も鳴かずば、と言えばかの有名な日本の昔話をアニメ化したアレでも屈指のトラウマ製造悲劇!
しかも日本の昔話と言えば基本的に口伝や言い伝えによるものが多いわけで、このお話も勿論例には漏れず。
そんなことを知らないチルチルは主人公のお菊と触れ合い、徐々に情を賭け始めてしまい……
この出会いはチルチルをどう変えてしまうのか?
史上最強の月打はこれからどのような「悲劇」を生むと言うのでしょうか!?

と言うわけで、今回の黒幕の背景が明かされ始めた今巻。
このチルチルを襲った月打と、お菊との出会いがどうやって今のチルチルらしき人物と月光へとつながっていくのでしょうか。
ともかく、本作最大の謎の一つと言える月光の正体が明かされる日が近そう。
修行にいそしむ月光にも「自分が覚えていない何か」があるようで……
アラビアンナイト編の決着よりも前に、さらに気になるアレコレの決着が付くことになりそうですね!!

チルチルの謎に迫る「月光条例」第12巻は全国書店にて発売中です!
物語の軸の一本であった「月光は誰か」という謎に迫り始めた本作。
この謎が明かされれば、おそらく今までのように一つ一つ月打を潰していく形態が続くことはないはず。
月打とは何かと言う最大の謎へ向かう怒涛の急展開も期待できちゃうかもしれませんね!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


月光条例 12 (少年サンデーコミックス)
小学館
2011-01-18
藤田 和日郎

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本日紹介いたしますのはこちら、「SKET DANCE(スケット・ダンス)」第16巻です。
集英社さんのジャンプ・コミックスより10年12月に刊行、週刊少年ジャンプにて連載されています。

作者は篠原健太先生。
今までの紹介は「スケット・ダンス」のテーマでまとめておりますので、そちらもあわせてご覧ください。

さて、前巻で修学旅行へ出発したボッスンたち。
ところがいつもの如くトラブルが起こり、ボッスンとヒメコの精神が入れ替わってしまうと言う事態を迎えてしまいます!
トイレとかお風呂とか色々アレなイベントを潜り抜け、なんとかそれなりに楽しみながら修学旅行を謳歌。
しかし厄介なことに、この状況なのにサーヤがボッスンに「ヒメコをどう思っているか」聞こうと決心してしまいました!
いまボッスンの中にいるのはヒメコ。
ややこしいことになることは確実なので、現在唯一全ての事情を把握しているスイッチがそれを阻止せんと手を回すのですが……

ゲレンデでスキーにいそしむボッスン&ヒメコ。
入れ替わりの都合上どうしても一緒にいなければならないわけですが、そんな事情を知るはずもないサーヤから見ればいちゃついているように見えなくもありません。
ましてやお風呂の時に、ヒメコINボッスンが苦し紛れに口走った「ヒメコと俺は一緒に風呂に入る」という言葉もあるだけに、なおさらそう見えちゃいます。
ボッスンに好意を持っていて、なおかつヒメコに関しての質問をぶつけようとしているサーヤはもうムカムカがとまりません。
休憩の時に、友人に対して思わずボッスンは最低だとぶちまけてしまいます。
友人達は確かにスケット団はへんなことばかりしている連中だと同調。
ところがどっこいサーヤは一瞬で手のひらを返し、そんなことない、スケット団はとてもよくしてくれているし、
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ボッスンは優しい、と顔を赤らめるのでした。

翌日。
ボッスンINヒメコのもとへヤバ沢さんが現れ、女子全員で写真の撮りっこをしようと言う提案をしてきました。
ボッスンを一人にするのは不安ですが、やはり自分も思い出の写真に写りたいと考えたヒメコはその提案を承諾させるのでした。
スイッチと2人になったヒメコINボッスン。
スイッチが欲しがっていたお土産の話題なんかを話していると、そこへ結城が姿を現しました。
すると結城、こんな時に限って持ち前のオカルトセンスを発揮!
ヒメコINボッスンに対し、
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「あなた本当にボッスンくん?」と尋ねてきたのです!!
証拠なんて何もないのですが、問い詰められればぼろが出かねません。
スイッチは慌てて結城の腕を掴み、半ば強引にその場を離れさせたのでした!

スイッチに助けられた形になったヒメコINボッスン。
ですがそれは、修学旅行でヒメコINボッスンが初めて1人になった瞬間でもあったのです!
そしてまるで狙い澄ましたかのようにそこへ通りがかるサーヤ!
スイッチも偶然その時別のことに気を取られてしまっており、気が付いた時には
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サーヤがヒメコINボッスンに声をかけてしまっていたのです!!

最初は割って入ろうかとも思ったスイッチですが、サーヤの真剣な表情を見ては邪魔になどは入れません。
ここは敢えて様子を見ることすらもせず、お邪魔虫になりかねない結城や椿を引き連れてその場を去るのでした。

最初はテンプレどおりのツンデレぶりを発揮して素直になれないサーヤですが、次第に落ち着きを取り戻します。
そして、ボッスンに聞きたいことがあると切り出しました。
ちゃんとボッスンのフリをして返さなければならないなと緊張するヒメコですが、その投げかけられた質問は予想外でした。
まさか「ヒメコちゃんをどう思っているのか」……自分自身をボッスンがどう思っているのかを聞かれたのですから!
思わず「何で!?」と力の入った追求をしてしまうヒメコINボッスンですが、サーヤは「なんとなく、仲がいいから好きなのかな……とか」と引きません。
ヒメコの心の中ではそんなことは知らないと言う気持ちが渦巻くばかり。
短い時間の中で、深い葛藤の末生み出された答えは
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実にナチュラルな「別になんとも思ってねえぜ」と言うものでした。
追い詰められたヒメコですが、そこへ来てまるで本人かのように振舞うことが出来たのです!
……が、ボッスンらしい口調で振舞うことは出来たものの、ついつい余計なことを質問してしまいました。
サーヤは自分(ボッスン)のことをどう思っているのか、と!
サーヤは良くわからないと前置きしてから、スケット団とかかわってから自分が変わり、毎日が楽しくなったと心境を明かし……
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良くわからないけど、気になる存在だと答えたのです。

複雑な気分のまま迎えた夜。
他の人に気兼ねなく眠るため、ボッスンとヒメコはチュウさんの部屋で眠ることにします。
問題は布団が一組しか残っていなかったことですが……ともかくほかの皆に気を使って眠れなくなるよりはましだと考えたのか、二人は一緒の布団で眠ることに。
どきどきしてしまうヒメコINボッスンをよそにすやすやと気持ちよさそうに寝息を立て始めるボッスンINヒメコ。
ヒメコはデリカシーとか恥じらいとかがイマイチかけているボッスンに毒づきながら自分も眠ろうとするのですが、その時脳裏にサーヤのことがよぎりました。
そしてヒメコはボッスンに語りかけるのです。
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「サーヤのことどう想っとる?」と。

というわけで、前巻収録分では色々酷かった修学旅行編。
今巻収録分ではガラッと変わり、ヒメコとサーヤ、そしてボッスンの心情を描いたシリアスなストーリーとなっています。
日常のくだらない(?)ギャグと、シリアスなお話が混ぜ合わせられて展開する本作ですが、前々からそこにボッスンに対してのヒメコの想いと言うのが大きな要素として絡んできていました。
近頃はサーヤの登場によって新たにボッスンを想うキャラが増え、行く行くは三角関係チックなお話を進めて言ったりもするのかな?と思われましたが……
いきなりそういうお話が入り込んでまいりました!
この関係がどうなるのかはまだまだわからないところですが、これからも色々とお話を盛り上げてくれることだけは確実でしょう!!
こんなシリアスなお話を描いた反動なのか、このあとはひたすら普段のようなギャグ話が収録。
前半は本作には珍しいメインキャラの惚れた腫れた話となっていますが、後半ではしっかりと笑わせてくれますよ!

修学旅行編も完結し、サーヤもすっかりとレギュラーに定着した「SKET DANCE(スケット・ダンス)」沙新第16巻は好評発売中です!
11年春よりアニメ放映も決定した本作。
ファンとしては今後一層の盛り上がりも期待しちゃいますね!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


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