3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです!

2011年12月

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本日紹介いたしますのはこちら、「ねじまきカギュー」第3巻です。
集英社さんのヤングジャンプ・コミックスより刊行、週刊ヤングジャンプにて連載されています。

作者は中山敦支先生。
本作の今までの紹介は、「中山敦支」のテーマにてまとめていますので、お時間などございましたらご覧くださいませ。

さて、鴨と鉤生の関係を不純異性交遊とし、その関係を断ち切らせようと現われた風紀四天王。
鴨への愛を貫くため戦う鉤生、その混乱を招いた責任は自分にあると考え、辞表を出す決意をした鴨。
鉤生は悩むかものもとへ駆けつけようとするのですが、そこへ風紀四天王の三人目、織筆が立ちふさがったのでした!

鴨のところへ向かおうとする鉤生、それを止め、学校から追い出そうとしている織筆。
2人の目的は真っ向から対立しているとは言えど、鉤生は鴨へ、織筆は紫乃への、愛のための戦いである点は共通しています。
愛する想いが強い方が勝つ!
そう断言し、織筆は早速襲い掛かってきました!
猛烈な勢いでサーブルを付いてくる織筆ですが、鉤生は見事な身のこなしでそれをすべて回避!
そのままカウンターの発条拳を放ったのです!
ですが織筆もさるもの、
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そのカウンターを見切って鉤生の背後に回ります。
そして逆に三撃同時に放つ必殺技、「聖巨人の三連星(オリオンソード)」を放ちました!
この攻撃はまずい、と必死に体をひねって回避する鉤生。
ところがそれでも回避しきれず、腹部から出血してしまったのです!

鉤生の愛は幼稚なわがままに過ぎないが、自分のそれは自己犠牲という尊いものだ、と自信を漲らせる織筆。
しかし鉤生も今までは鴨への気持ちが抑えきれぬあまり、勝負を焦っていたところもあったわけで。
しっかりと構えを取り、今度こそ本気で戦いに挑みます!
その変化は織筆にもわかりました。
やっと本気になったか、だがそれでも自分には勝てない!と、再び連続攻撃を仕掛けてくるのです!
ですが本気になった鉤生はやはり違います。
その連続攻撃を片手ですべて受け流し、後ろに引いていた右の手に力をためていきます。
これも防げるか、と放ってきたオリオンソードをかいくぐり、懐にもぐりこんで
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発条拳を超える重さを持つという、螺旋巻円頂肘を炸裂させたのでした!!

お前の愛も強かったと言い残し、立ち去ろうとする鉤生。
その背後で、織筆は首から下げていたロケットの中の写真……眠っている紫乃の写真を見て己を奮い立たせていました。
じゃあ先生のところへ行く、という台詞を鉤生が言い終わるより先に織筆は立ち上がり、鉤生の前に回りこんで
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「敗けられないの」と愛に満ち溢れた顔で宣言し、より強力な七撃同時攻撃、「聖巨人の七連星(オリオンソードベテルギウス)」を鉤生の体に撃ち立てたのでした!!
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幼い頃織筆は、親が住み込みで働く屋敷のお嬢さんと言う立場で紫乃と出会いました。
お人形のような可愛い子だというのが第一印象でしたが、彼女は幼いときから帝王学のようなものを叩き込まれ、子供らしい行動を許されない辛い生活を強いられていました。
そんな苛酷な生活環境に、親の言うとおり感情を支配して生きなければならないといいながらも涙を零して耐えていた紫乃。
そんな彼女を見て、織筆はたまらない愛おしさを感じ、友達以上の関係を望んでしまうのです。

幼い頃から思い続け、彼女のために何でもしてきたその愛の重さ。
この愛があるからお前は自分には勝てないのだ、と織筆は勝利宣言をします。
それでももちろん、鉤生が折れるわけもなく。
先生に会いに行くんだ、と突進するのですが……
先ほどのまでの激しい戦いで、螺旋巻拳が負担を強いる三半規管にダメージが来てしまったようで、バランスに支障をきたして満足に歩くことすら出来なくなってしまっていたのです!

織筆は勝利を確信したのか、自分の胸のうちを吐露し始めます。
自分の愛はかなうことは無いだろう。
女同士だし、紫乃の心の中には鴨がいる。
それでも自分が犠牲になることで彼女の笑顔が守れるのならば、自分は満ち足りる、これ以上の幸せは無いんだと。
立ち上がることさえ出来なくなっていた鉤生ですが、その言葉を聞いて
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「わかる!」と超同意!
自分も鴨の笑顔が一番だからよくわかる、お前の愛は強い、自分は勝てない、とまで言い切ってしまう鉤生。
ですが、「敗けない」、とも言うのです!
負けないとは言ったものの、このままではオリオンソードベテルギウスの餌食になってしまうことは必然。
攻めるにしても、体力的に発条拳を放てるのはせいぜい一発がいいところ。
無策で突っ込めば帰り打ちどころか、まともに狙いがつけられるかも怪しいところです。
そこで鉤生が取ったのは、今まで見せたことの無い独特の構えでした。
「だいろの構え」と呼ばれる構えだそうで、巻いた左腕で頚椎と三半規管を守り、半身になることで正中線を守るという防御的な構えだそうですが……
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織筆の攻撃は、ガードの上からでも一切攻撃力が落ちることはありません!!
七連撃をまともに食らうことになる鉤生!
果たしてこの絶体絶命のピンチを脱し、鴨の元へたどり着くことが出来るのでしょうか!?
そして、まだこれ以上に強いことが想像に難く無い四天王の長、紫乃との激突はどうなるのでしょう!!

というわけで、まだまだ続く風紀四天王との戦いが収録された今巻。
同じく愛のために戦いを続ける鉤生と織筆、どちらの愛がより強いかと言う戦いになっています!
そんな愛の激突の先に待っている鴨ですが、彼もまた今教師を辞めるかどうか悩んでいる真っ最中なわけで。
鉤生には細かいことはわからないでしょうが、鴨が彼女とあってどういった決断をするのかも見所のひとつと言えるでしょう!
そして鴨への愛を貫く上で避けては通ることの出来ない紫乃との戦い。
織筆以上の強さであろうことはもちろんのこと、鴨の前で見せる彼女と、委員長としての彼女との二面性も注目したいところ。
おそらく父の教えにより生み出したであろう委員長としての感情をあらわさない彼女と、おそらく生まれ持っての性格であろう少女らしい性格、彼女が最終的にどちらを選ぶのか、みたいな展開も期待しちゃいます!

愛を貫くための戦いが激化する、「ねじまきカギュー」第3巻は好評発売中です!
今巻もまた壮絶な戦いが繰り広げられる本作。
鉤生の愛はもちろんのこと、様々なキャラクターのそれぞれの愛の形に注目必至ですよ!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ねじまきカギュー 3 (ヤングジャンプコミックス)
集英社
2011-12-19
中山 敦支

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本日紹介いたしますのはこちら、「団地ともお」第19巻です。
小学館さんのビッグコミックスより刊行、ビッグコミックスピリッツにて連載されています。

作者は小田扉先生。
本作の紹介は「小田扉」のテーマにてまとめておりますので、あわせてご覧いただけますと幸いです。

さて、今日も今日とて本能のまま生き続けるともおの毎日を描く本作。
ただただ馬鹿なギャグからファンタジックなお話、そしてほろりと来るお話まで幅広く展開するわけですが、そんな中で今回紹介したいのは、「絶対儲かる話だぜともお」。
子供時代、誰しもが考えた野望にチャレンジする彼の玉砕振りが描かれているのです!!

お祭の夜。
ともおは先ほどから一つの屋台に熱視線を注いでいます。
よくある、いっぱい紐があってそれぞれが景品につながっている、紐引っ張り型くじ引きの屋台に!

その屋台は1~4等があり、それぞれの紐が1等や2等と書かれた札につながっているタイプのシンプルなものでした。
カップルが話の種にでしょうか、屋台のおやっさんに2人分払って2人同時に引くのですが、やはり2人とも4等。
もちろんカップルもそういうものだとわかっているわけで、笑いながらその場を立ち去るのです。

ともおはその光景も仁王立ちしたまま見つめていました。
おやっさんも気になっていたようで、とうとうともおにやらないのかと質問します。
そう聞かれてはともおも動かないわけにはいきますまい!
さっきからずっと見ていたけど、本当に1等につながっているの?と、禁断の一言を発してしまったのです!
当然その質問にはもちろんだよと答えるしかないおやっさん。
1等は最新携帯ゲーム機。
あたるとなればともおも挑みたいところですが……ぐっとこらえ、おやっさんにこうたずねます。
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全部で何本あるの?……「全部いっぺんに引いてもいいの?」と!

くじ引き最大のタブーに真っ向から挑むともおに対し、おやっさんはそれは駄目かな……ととぼけようとします。
ですがともおは先ほどのカップルの様子をバッチリ目撃しており、さっきの二人は同時に引いてたじゃないか!と鋭い突っ込み。
言い逃れできないおやっさんですが、くじは全部で50本、一回200円。
それを一気に引くことの出来る経済力などあるまいと、そんな金無いだろうと結局は余裕の表情を崩さないのです。
ともおもここまで言っては引き下がれません。
金があればいいんだな!と言い残し、一旦退却するのです。
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1回200円、それは50本……1000円かよ!と虎の子のお金が入った貯金箱を握りつぶすともお。
姉ちゃんに1万円よと冷静に突っ込まれ、ゲーム機が1万5千円だから絶対得する計算だ、凄い発見だ!と息巻きます。
ですが全財産を併せても1万円と言う大金は用意できません。
やむなくもう読まないと判断した漫画を古本屋さんに持ち込むのですが、それでもまだまだ。
どうしようかと考えていると、同じ古本屋さんでカードの買取もやっていることに気がつきます。
するとどうでしょう、ともおたちが熱中している虫カードですが、初期の人気の無い頃に刷られたカードにプレミアが付いており、そのプレミアカードをともおが持っていたのです!!

泣く泣く思い入れ深いレアカード、「カマドウマ」を手放すともお。
角に折り目が付いているからと査定も低めでしたが、持ち金と合わせて目標額の1万円には達しました。
満を持して屋台に向かうともお。
おやっさんも覚悟を決め、50回分引きな!と言うのですが……流石は屋台暦の長いおやっさん。
先日まで布がかぶせてあった部分を露にすると、
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そこは同じようなくじゾーン!
昨日は準備中だったけど、今日はこっちもある、こっちに1等があるかもしれないぜ!!と言い出すのです!
これで一気に目標額は倍の2万円に。
ともおはもはやまともな捨て台詞の残さず帰るのみなのでした……

くじの屋台が出ているのは次の日まで。
なりふり構わなくなったともおといえど、一日で1万円を捻出するのは無理ってものです。
2万出しても1万5千のゲーム機+99個のいろいろで5000円くらいの価値はあるはず、まだ損はしない……と考え込むともお。
損はしないながらも軍資金の容易は無理だと沈み込むのですが、そこで吉本がアドバイスしてくれたのです。
50人集めて一人200円ずつ引けば1万円になる!みんなの力を合わせるんだ!と!!
でも今から50人なんて……と物怖じするともおを差し置き、吉本は知り合いからその知り合いにまでわたる人々を集め、あっという間に50人に到達。
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2万円をかき集め、遂におやっさんの元へ舞い戻ったのです!!

おやっさんは不穏な空気を察知し、今日ばかりは1等の札をくくりつけてありました。
これでともおの作戦は成功しかありえません。
紐は100本、集まったのは50人。
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皆で2本ずつ引くぞ!という吉本の号令で、みんな一気に紐を引きあげました!!
ガララと言う音と共に引きあがる、1等の札!!
作戦は大成功と言うしか無いでしょう!!!
その時にはもう、ともおがお前ら一回分の金しか無いのに(何で二本ずつ?)と言う声と疑問は掻き消えていたわけですが……

1等の紐を引いたのは森山でした。
さりげなく第1話から出ている彼にとってのお祝いかもしれません……
祝福される森山の姿を見送るともおの手には、タコのおもちゃとエビのおもちゃ。
俺が出した金が1万200円で……やっぱり納得がいかない、どこで間違えたんだ……?と自問自答するともお。
ですが彼に頭の中で結論が出ることはないでしょう……
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めげるな、ともお!!

というわけで、的屋くじ引き業界のタブーに挑んでしまったともおのドラマを描いた今巻。
誰しもが思ったことのある禁じ手に挑んだともお。
なかなか話のわかるおやっさんを相手に作戦自体は成功するものの、実は得られないと言う彼らしいオチを見せてくれます。
世の世知辛さを学びつつ、きっと明日には忘れている、そんなともおの日常がまだまだたっぷりと収録されています!
中年ドッヂボールチームと対戦することになるともお、全財産を1円玉に両替するともお、後三日で引っ越すクラスメイトの思い出作りに奮闘するともお、プリンターとパソコンの接続に苦戦するともおなどなど、21編収録!
今回もおなかいっぱい団地の皆さんのアレコレが堪能できる一冊となっているのです!!

今巻も安定のクオリティ、「団地ともお」第19巻は好評発売中です!!
180P超、ぎっしりつまった団地の日常。
恒例の描き下ろしスポーツ大佐も収録し、大満足の仕上がりですよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


団地ともお 19 (ビッグ コミックス)
小学館
2011-12-27
小田 扉

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本日紹介いたしますのはこちら、「藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編」第2巻です。
小学館さんより刊行されています。

大好評刊行中の本大全集の紹介は、「藤子・F・不二雄」のテーマにてまとめております。
ご興味等ありましたら併せてご覧くださいませ。

さて、今巻ではビッグコミックおよびその増刊で、75年から95年にかけて発表された短編をまとめたものとなっています。
F先生らしい作品がずらりと立ち並ぶ中、今回は人気の高い連作、カメラシリーズの一編を紹介したいと思います!

骨董品店でなにやら怒られている声がもれ聞こえてきます。
なにやらご主人にはあまり商才がない様で、今日もゲテモノに大枚はたいたと奥方に怒られてしまっているようです。
その怒号が障子を通して響き渡っている廊下をそっと通り抜けようとしている女性がいました。
ですがその気配を察し、その女性……竹子を奥方が怒鳴り止めました。
男か女かわからない格好をして働きもせず、バードウォッシングとやらに行くのかと不満顔。
ウォッシングじゃなくてウォッチングだ、これはちゃんとした仕事で、出版社と野鳥の写真集を出そうなんて話も持ち上がってるんだと竹子は反論します。
ところがそれこそ奥方様の気に入らないところ。
女の子くせにカメラマンになるのか!?と怒り出すのです!
女がなっちゃ悪いのかと反論する竹子。
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これは長引きそうだ……と思いきや、そこで今まで散々言われていたご主人が嫁に行くまで好きにさせてやれといったため、奥方様の矛先はご主人のほうへと向いたのでした。

そんな時、お店のほうに誰か尋ねて来ました。
いかにもお金持ちといった物腰の、倉金さんです。
どうもこの倉金さん、お店の常連と言うだけでなく、竹子に交際を申し込んでいるようで。
ドライブに誘おうと思っているのですが……と、接客していたご主人たちに話しかけている隙に、竹子はささっと家から逃げ出してしまうのでした。

望遠レンズをつけたカメラで、野鳥を撮影する竹子。
その傍らには、ひげ面でぽっちゃりしたさえない感じの男が同じく撮影をしております。
彼は宇達。
竹子とは結婚を話題に出すほどしっかりお付き合いしている関係なのですが、彼の収入で2人暮らしていけるか?と考えるとどうしても今すぐ結婚とはいきません。
ですがそれでも2人の仲は確かなもののようで、子供のようにじゃれあう姿は、紛れも無い2人の親しさを現しているのです。

家に帰ると、お店からセールスマンらしき男がとぼとぼと出てくるところでした。
彼の名はヨドバ。
人類の科学では想像もできないカメラを売り歩いているのですが、想像もできないものをホイホイ買う人もおらず、彼の商売はいつも苦戦を強いられているのです。
両親には断られたようですが、竹子はその商品に興味があるようで、そっとヨドバ氏を部屋に招き入れました。
彼が今回持ち込んだのは「値ぶみカメラ」。
写真を撮るとすぐさま被写体が写された写真が出てくるのですが、その写真の四隅にあるドットを触ると値段が表示されるのです。
左上のドットを押すとその被写体を作り出している原材料のみで考えた価格が、右上を押すとお店で売られている希望小売価格のような値段、そして左下を押すとその被写体が将来生み出す利益を表示するのです。
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そして右下は……と言うところで母がやってきてしまい、話もそこそこにヨドバ氏は逃げ出してしまいました。
……カメラを置いて……

その時母がやってきたのは、ヨドバ氏とのやり取りを聞きつけて、と言うわけではありませんでした。
どうも先ほどの倉金が、竹子をデートに誘ってきたから行きんしゃいと言いに来た様子。
女の一生は結婚で決まる、カス掴んじゃうと自分のように苦労するよ、人間霞を食って生きてはいけないんだ……と、夢も希望も無いだけにリアリティのある言葉を残してさる母親。
逆に父は、母がどういおうと結婚するのは自分なんだから、ホントに好きな人と結婚しろ、自分はしょっちゅう目利き違いをしているが、最大の目利き違いはごにょごにょ……と、こちらはロマンティックな意見を残しました。
確かに倉金はイケメンで誠実、竹子のことをちゃんと愛しているようです。
気は進まないながら、流れ上やむない感じで倉金と竹子はデートに向かうことになりました。
ですがいつまでたってもいい返事が聞けない倉金はとうとう焦れたようで、その日はどうしても結婚の返事を聞きたいと強引に迫ります。
夜の公園で2人きりになり、イエスかノーか言ってくれるまで返さないよと仁王立ち。
絶対後悔させない自身があるから強引に選択を迫っているそうなのですが……

悩んだ竹子は値ぶみカメラで倉金を取ってみることに。
原材料価格は、所詮人間なんて志望や炭素の塊だということで1000円弱。
希望小売価格は、身につけているものが高級品ばかりなために130万円!
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そして、これから生み出す利益はなんと、三十二億六千万!!
単なる金持ちのボンボンでなく、中身まで一流だとわかる倉金ですが……
そこに宇達が現われ、お前になんか竹子はやらん!とドラマさながらな台詞を決めてくれました!
対する倉金は、それを決めるのは竹子さんだ、とイケメンな台詞でしっかり受けて立つのです!
竹子はそそくさと宇達を値ぶみ。
原材料価格は832円、利益は
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……比べるまでも無い低さ……
頭を悩ませる竹子ですが、そこにヨドバ氏があらわれ、やっと見つけた、カメラの代金百万円払ってくれ!と駆け寄ってきます。
ですがはっきり宇達のだめっぷりを見せ付けられてしまったイライラから、竹子はこんなもの要らないとヨドバ氏にカメラを投げ返すのです!
これを売らねば食うにも困るヨドバ氏、値段を一万円にまで下げるのですが、もはや竹子はそれどころじゃありません。
ヨドバ氏は必死にそういえば右下のドットを説明してなかったですよね、と落ちていた宇達の写真を手にとって説明を開始します。
右下のドットは、撮影者にとっての被写体の主観的価格だそうで。
つまり、竹子が宇達にどれくらいの価値を感じているのかを表示しているとのこと。
右下のドットを押すと同時に、竹子は倉金と宇達のどちらかを選ぶ決断の一歩を踏み出します。
彼女が向かったのは……宇達の胸でした!
絶対的自信を持っていた倉金は、信じられないと繰り返すばかり。
それは竹子も同じこと。
信じられないが、これしかないんだ。
玉の輿を捨て、真実の恋に生きるなんて、絵に描いたような結末ね……と、夜の公園で愛を確かめ合う竹子と宇達。
そして、ヨドバ氏が表示した宇達の写真の主観的価格は……なんと、桁数が大きくて表示しきれない状態になっていたのです!
二人の世界に入ってしまった竹子達を振り返らず、ヨドバ氏はカメラ片手にその場をそっと去っていくのでしたとさ……
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というわけで、物の値段がわかるカメラを使い、コミカルでロマンチックな物語を描く本作。
この他、撮影した写真からさかのぼって10分間の音声が聞けるカメラ、夢の映像を撮影するカメラ、過去のその場所の光景を写すことの出来るカメラ……と、様々なカメラが登場します!
また、このカメラとカメラが巻き起こすアレコレだけでなく、カメラを売るヨドバ氏の奮闘も注目したいところ!
現代地球人の野蛮さに失望したり、旧時代的な(?)生活に感動してみたり……
挙句の果てにはそりゃあもう悲惨な目にあわされてしまったりと、思わず応援したくなってしまうこと請け合いなのです!
もちろんカメラシリーズ以外にも多くの見所が用意されています。
誰もが考えたことがあるんじゃなかろうかと言う妄想を描ききった「どことなくなんとなく」、失敗した過去をなんとか塗り替えられないかと過去の自分を説得しようとする「あのバカは荒野をめざす」、収録作の中で飛びぬけて新しい95年に発表された「異人アンドロ氏」等々……
ブラックな物から読後感のいいものまで、F先生テイスト満載の作品集となっているのです!!

F先生の真骨頂、すこしふしぎが堪能できる、「藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編」第2巻は好評発売中です!
人気の高いカメラシリーズの収録されている今巻。
カメラ縛りであっても、ネタのかぶりを感じさせないF先生の手腕を堪能できますよ!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編 2 (藤子・F・不二雄大全集 第3期)
小学館
2011-12-22
藤子・F・ 不二雄

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本日紹介いたしますのはこちら、「陣内流柔術流浪伝 真島、爆ぜる!!」第8巻です。
日本文芸社さんのニチブン・コミックスより刊行、週刊漫画ゴラクにて連載されています。

作者はにわのまこと先生。
今までの紹介は「にわのまこと」のテーマにて記事をまとめておりますので、お時間などございましたらご一緒にご覧ください。

さて、前巻で古澤の刺客、八代を撃破した真島。
八代はどうしようもない状況から救い出してくれた過去のある古澤への恩義を感じながらも、真島と和解して陣内流の仲間になってくれました。
道場の立ち上げも無事住み、陣内流に追い風が吹いてきた……と思いきや、とんでもない事件が起こってしまいました。
なんと三浦がプロデビューし、真島の試合の前座のような位置で試合をすることになってしまったのです!!

真島は三浦が試合をする意味がわからず、三浦もまたその決意をはっきりとは説明しませんでした。
それだけに、2人の仲はギクシャクしてしまいます。
そのギクシャクが解消されないまま、三浦の試合のときを迎えてしまいました。
相手は第1巻で真島がいない陣内流道場に道場破りにやってきた堤です。
三浦をメタメタにしたところで真島が駆けつけ、道場破りはなんとか防ぐことができたのですが……
それ以来堤はイライラを募らせてきたわけで、それをこの戦いでぶつけてくるのは間違いないところでしょう。
ですが三浦もまた、いつまでも昔の真島に憧れていただけの自分でいるわけには行きません。
真島を目標とし、一人前の男になる。
そのために、戦わなくてはならないのです!!

堤は「青帯」を締めている三浦を見て笑います。
ブラジリアン柔術では、白→青→紫→茶→黒……と段階に応じて帯の色が変わります。
三浦は自分ひとりの稽古では限界があるから、と青を締めているようなのですが……
古流の癖にブラジリアン柔術のまねかよ、と堤は侮辱しまくり。
挙句の果てに、三浦が差し出した握手を求める手をパンと振り払うのでした!!

勝負は柔術ルール。
打撃禁止などの多くのルールがあり、一本以外はポイントの奪い合いで判定される、寝技勝負です。
堤は開幕早々タックルを決め、いきなり2ポイント奪取!
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そのままマウントポジションをとろうとするのですが、三浦はすかさず巴投げで体勢をひっくり返し、マウントを取り返したのです!
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相手が上になった状態を逃れたことで2ポイント、そしてマウントを取って4ポイント。
合計6ポイントとなり、三浦はあっという間に逆転。
ですが堤はまだまだ余裕の表情です。
挑発して三浦をあせらせ、あせらせたところで生まれた隙を突いて体勢を逆転させようとしてきたのです!
三浦もそう簡単にはひっくり返されません。
やや強引ながらも腕ひしぎ十字固めに移行しました!
それでも堤は冷静に腕をたたんでガード。
技術的にはやはりサラリーマン格闘家の三浦と、専業格闘家の堤の差は大きいようです……

更にフィジカルでも差は歴然。
腕をとられたまま、堤は三浦を高々と持ち上げたでは無いですか!
ここから叩きつける、と言うのは総合格闘技ではよく見られる光景ながら、柔術ルールではその行動は反則。
本来はこのまま三浦が降りるのを待つところですが、堤は足がもつれ、帯がほどけてしまった、として
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場外へと放り投げてしまったのです!!

堤の人となりを知っているものからすれば明らかに故意とは言え、ルール上は脱出行為の延長として減点なしになってしまいます。
三浦はふらふらと堤の元へ歩み寄り、帯を返してくれと頼むのですが……堤はその帯を放送席の方へ投げ捨ててしまうのです。
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あまりに横暴な堤の態度ですが、ここで突っかかるわけにも行きません。
三浦はそれを取りに行こうとするのですが、その時その帯を取りにいく必要は無い、と声をかけてくる人物が現われました。
今日で青帯は卒業だ、これを締めろ、と紫帯を持って現われた人物は遠藤なる男。
あの真島のいない空白の6年の間、三浦に柔術を指導してくれていたブラジリアン柔術の指導者です!
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ブラジリアン柔術は、どんなときでも指導者が認めれば昇段が可能。
遠藤は、その6年の頑張りを認め、この場で三浦に紫帯への昇段を許したと言うわけです!

尊敬する人物の一人に紫帯を許され、俄然闘志が復活する三浦。
結果として第1ラウンドは、12-2と言う大幅なリードを奪って終了しました。
このまま更に点を放して、下馬評を覆す大勝を収めたいところですが……
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なんと三浦は先ほどの場外転落で腰を痛めてしまったようです。
リードを奪っているとは言え相手は非道な手を尽くしてくる上、技術やフィジカルも三浦からすれば侮ってはいけない相手。
このままクリーンに戦い続けてくれるとは限りませんし、クリーンに戦ったとしても勝負はわかりません。
果たして三浦は勝利をつかめるのでしょうか!?
堤の次なる手はどんな手なのでしょうか!?
陣内流第4の男のデビュー戦、決着は間近です!!

というわけで、三浦のデビュー戦をメインに収録している本巻。
真島がいなかった頃の三浦のお話も明かされ、今巻の主役といってもいい存在感を放つ三浦。
いつの間にかくっついていた奈月との馴れ初めなんかも収録されています!
そして本筋ともいえる真島のお話も進展。
「すっとばす」の方に登場していたある人物が登場し、真島にとうとう何かの手がかりになりそうな情報を教えてくれそうなそぶりを見せるのですが……
物凄い勢いでその人物に志望フラグが立っているのが気になるところ!
真島は手がかりを得られるのか、そしてその人は死んじゃわないのか、と言うあたりも注目が必要なようです!!

陣内流の新たな戦士が奮闘を見せる、陣内流柔術流浪伝 真島、爆ぜる!!」第8巻は好評発売中です!
三浦の頑張りが収録されている今巻。
あの謎過ぎるキャラ、亜利雛もまたまた怪しい動きえを見せており、真島もまんじりとはしていられないようです!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!




……それにしてもにわの先生、奈月の職業といい亜利雛の風貌といい、ああいうギャル系キャバ嬢系が好みなんでしょうかね……!

陣内流柔術流浪伝真島、爆ぜる!! 8巻 (ニチブンコミックス)
日本文芸社
2011-12-28
にわの まこと

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本日紹介いたしますのはこちら、「とめはねっ!鈴里高校書道部」第9巻です。
小学館さんのヤングサンデーコミックスより刊行、ビッグコミックスピリッツにて隔週連載されています。

作者は河合克敏先生。
本作の紹介は「とめはねっ!」のテーマにてまとめておりますので、よろしければご覧ください。

さて、かなの書編もとりあえずはひと段落ついた前巻。
縁たちも2年生に進学し、5名しかいなかったこの書道部にも新一年生が2名入部してきました。
習字の経験があってキレイな字はかけるものの、書道の経験はなく、その上柔道部と掛け持ちの羽生。
そして書道経験豊富で生真面目な、顧問の影山の従兄妹である島。
彼女達が加わったことで、書道部はどうなっていくのでしょうか!?

新入生を迎えて早々の4月ですが、早くも来月には大会が予定されています。
市民書道大会……あの、昨年鵠沼とリレー書道大会をした大会が。
望月にとっては書き順を間違えてしまった苦い苦い思い出のある大会ですが……
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それでもなんとか引き分けには持ち込めたわけで、とりあえず験の良い大会と言うことになるのでしょうか。
2,3年生は全員出場することにしたようなのですが、前回と違って今回はそれぞれ出品する作品を考えてみようと言うことになりました。
当時はべたべたの初心者だった縁や望月の存在もあり、時間もなかったことから全員臨書作品を提出したわけですが、今回ひろみは本格的に学び始めたかなの書にチャレンジしてみるつもりの様子。
ひろみと仲良しの加茂三輪コンビは同じくかなの書を提出するとあっさり決めたのですが、縁と望月はもうちょっと考えてから決めることにしました。
新入生はと言うと、やはり入部したてで柔道部と掛け持ちの羽生は応募ためらっているようなのですが、島はやる気まんまん。
彼女が打ち込みたがっている前衛書で出品しようと考えていたのです!

その日の放課後、縁は一人で宮田の蕎麦屋を訪ねます。
かねてよりの依頼(?)であった、お品ガキがようやく完成し、それを届けに来たのです。
いい感じだと手放しで褒めてくれる蕎麦屋のご主人の顔を見て、縁も安心した様子。
用事だけ果たすと、もうすぐ娘も帰ってくるから蕎麦でも食べて待っててよと引き止めようとするご主人たちのお誘いを丁重に断り、おうちへ帰るのでした。
ですがお店を出たちょうどその時、宮田が帰ってきました。
縁の姿を見つけた宮田はなにやらばつが悪そう。
それもそのはず、なにやら男子と親しげに話しながら帰ってきたのですから!
その男子はどうも文化祭の実行委員が一緒になったため打ち合わせをして痛いたそうなのですが、なんだかんだと縁に気のある宮田は見られてはまずいものを見られた感じに受け取ってしまいます。
慌てて事情を説明する宮田ですが、
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縁は全っ然気にしていない様子で、文化祭楽しみだね、メニューを渡してきたところだよとニコニコしながら話して立ち去っていってしまうのでした。
誤解をされなかったのは喜ぶべきことなのかもしれませんが、そんなことより男子と一緒だった自分をちっとも気にしていないことの方が宮田にとってはショックが大きかったようで。
なんか悔しい!と、一人自室で暴れちゃうのでした。
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鈴里高校の面々はそれぞれ自分の作品を進めます。
「心」をテーマに前衛書を書くと決めた島は、座禅を組んで自分の心を省みてみたりしております。
ひろみたちは縁の祖母に相談をするなどして、現代作家の短歌を書くことに決めたようです。
羽生はと言うと、自分の好きな言葉を書く、と言うシンプルな題材に決定。
望月はまだ何を書くかこそ決まっていないものの、次の部活のときに漢字一字の大字書をガッと書いてしまうことにしました。
そして縁はと言うと、
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せっかくだからこの一年で学んだことを全て発揮できる題材にしたい、と漢字かな交じりの創作作品にすることに決意。
結構難しそうな題材ですが、縁は意外に自身ありげ。
題材もまだ決まっていないものの、ひろみと祖母のやり取りを見て大体のめぼしは付いたようです。
一同はそれぞれの目標を持って創作に邁進。
縁の題材も決まり、今回の大会ではそこそこの成績が期待できる予感がびんびんします!!
ひろみも期待は大きく、その胸を躍らせるのですが……数日後、予想外に遅く帰ってきたよしみから意外な事実を知らされるのです。
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鵠沼高校の書道部のほぼ全員が、大会に向けて遅くまで創作に打ち込んでいることを!!

瞬く間に月日は流れ、発表日当日。
明確な「書きたいもの」を決めて描いた縁とひろみ。
確かな実力を持ちながら、前衛書にいそんだ島。
普通のサイズの書の実力派まだまだですが、大字書に関しては一目置くべきところがある望月。
それぞれが挑む今度の大会、猛特訓をした鵠沼の存在もあるだけに、結果が気になるところ!
果たして今回はどのような結果になるのでしょうか!?

というわけで、新メンバーを加えての本格活動が始まった本作。
この大会ですが、意外な結果と、そこから生まれてしまった意見の相違、そしてその意見から事件が巻き起こってしまうのです!
みんな仲よしが最大の売りだった(?)鈴里高校、この事件はどういった展開を生み出すことになるのでしょうか!?
そしてこの後、若かりし日の縁の祖母、三浦先生、縁の学友にしてライバルの笠置の過去が明かされる過去編が描かれます。
若き日の三浦先生のイケメン振り、笠置の美人ぶり、そして縁の祖母のやんちゃ振りが赤裸々に描かれるのです!!

新・鈴里高校書道部が始動する、「とめはねっ!鈴里高校書道部」第9巻は好評発売中です!
作品内で1年がたったことになる本作。
というころは、丸一年書道と向き合ってきた縁や望月の真価が問われることになるわけです!
一年生組と合わせて、その活躍を期待したいところですね!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


とめはねっ! 鈴里高校書道部 9 (ヤングサンデーコミックス)
小学館
2011-12-27
河合 克敏

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