3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです! ※作品記事につきまして、権利者様が問題があると感じられた場合はご一報ください。対応いたします。

2012年03月

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本日紹介いたしますのはこちら、「エクゾスカル零」第2巻です。
秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行、チャンピオンREDにて連載されています。

作者は山口貴由先生。
本作第1巻の紹介は「山口貴由」のテーマにてまとめておりますので、ご一緒にご覧いただけますと幸いです。

さて、ただ1人遥か遠い未来に目覚めた正義の戦士、葉隠覚悟。
人の気配すら感じられないこの世界で、鉄のバイク「モーントヴォルフ」と、強化外骨格「零」を相棒として、この荒廃しきった世界でも正義を為すためにさまようのです。
そんな中で出会ったのは、零と同じエクゾスカルである「霹」を身にまとう男、九十九猛。
猛もまた正義を為すことを目的としているのですが、その正義は覚悟とは違うようで。
二人は真っ向からぶつかり合うことになってしまったのですが……

猛との戦いを潜り抜けた覚悟は、再び世界をさまよい始めます。
その途中、様々な人……いや、生き物と出会うことになりますが、覚悟が守るべき「牙を持たぬ人々」ではありませんでした。
もはや覚悟がこの世界で目覚めた目的でもあるはずの、牙なき人々はいないのか?
食料の乏しいこの世界で、生き延びるために体内に取り込む活力剤は、体力とは別に精神力を削っていきます。
生存の目的も見つからぬ今、覚悟の精神は焦燥。
このままでは死んでしまうのも時間の問題かもしれません。
自らの命が失われた後、この零を引き継ぐものがいるかもしれない。
そう考えた覚悟は、今までの出来事などを録音しながら旅を続けていました。
そんな時、覚悟の目の前に突如として人影がうつり込みました。
慌ててバイクを急停車させると……目の前に立っていたのは紛れもなく人間。
今まで求めても求めても出会うことかなわなかった人間の姿をついに認めた覚悟は、その人間が厳格ではないかと疑うのです。
何せその人影はまだまだ年若い少女で……
その上、飢餓と極寒が支配するこの世界で、ありえないほどのみずみずしい生命力を放っていたのですから!

少女は、モーントヴォルフの信号を受信してやってきたようで、覚悟を「エクゾスカル零」と呼びました。
どうやら彼女もまた覚悟と同じ、この世界に目覚めた過去の人物らしいのですが……
それでも覚悟は彼女が現実の存在であるとは信じきれません。
ですが、モーントヴォルフのモニターに映し出されていたサーモグラフィーの体温反応を見てようやくその少女が実在しているのだと確信するのです。
そして彼女は、自分から覚悟の首先に手を当て、その存在を確かに証明してくれました。
思わず「暖かいな君は」と感想を漏らしてしまう、久方ぶりに味わった人間の温かみ。
覚悟がついに自分の存在を認めてくれたことを確認したのか、少女はその名を明かしてくれました。
初夜六花(はつや りっか)。
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エクゾスカル雪だ、と!!

エクゾスカルを身にまとう体格基準を満たしていない小柄な彼女に、ありえないと感想を漏らす覚悟。
六花は、自分が目覚めたとき覚悟はとなりで寝ていたと言うのですが……
その真偽を確認する前に、その場に新たな人影が現われます。
モーントヴォルフが警告音を放つ、3体の人影。
体が完全に埋もれてしまう雪の中でも自在に動くことが出来るという「砕氷服」をまとうそれは、「人型戦術鬼」なる生物兵器で、六花を守る支援兵士なんだとか。
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ですが彼らは、六花と同じようにこの世界で目覚めたその時、六花に対する忠誠心を失ってしまっていたのだそうです。
が、決して単純な危害を加えにきたようではありません。
そろそろ家に帰る時間だ、「ヴァールハイト精神城」へ連行する、と口にしながら構える三体の戦術鬼。
殺しに来たというようなわけではないものの、六花の望まないことを腕づくでしようとしていることは確実です。
降りかかる火の粉は払うのみ。
覚悟は「神武挺身刀」なる刀を取り出し……六花に手渡したのです!
部下の不始末は自分でつけろ、と!
ですが、たかが軍刀で砕氷服に歯が立つかという戦術鬼の言葉に覚悟は腹を立てた様子。
わが愛刀を愚弄したなと静かに言葉を紡いだかと思うと、六花を背後から抱きかかえるようにして、を握った手を上から握りました。
そしてその体勢のまま零を身にまとい、「死に方用意せよ」と戦術鬼を挑発します!
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猛然と襲い掛かってくる戦術鬼。
覚悟は六花に「君が切るんだ」と声をかけ……
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見事その軍刀で戦術鬼を一網打尽にしたのでした!

荒廃しきったこの世界でも、まばゆいばかりの笑顔を見せてくれる六花。
何故そんな笑顔を浮かべられるのか、覚悟は不思議でなりませんが……
覚悟もまた自分の中に牙を持たぬ人々に刃を向けるものを容赦なく仕留める、死神を飼っている理由がわからないわけで。
その理由を問うことはできないのでした。
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というわけで、本作のヒロインが登場する今巻。
同時に、彼女と関係があるらしい、新たなエクゾスカル、「震電」の使い手、動地憐(どうち れん)が登場します。
彼は覚悟や自分達エクゾスカルを「正義失格者」と呼び、なんらかの目的を遂行するために覚悟の命を狙い、戦力を蓄えているようです!
おそらくはこれからしばらく、憐と彼の率いる部下との戦いが繰り広げられていくことでしょう。
六花と憐、そして覚悟の関係性なども含め、今後の展開が気になるところです!
そして前作と言える「覚悟のススメ」のファンにはどうしても気になってしまうのが「戦術鬼」の登場!
「覚悟」では、ラスボスだった散様の部下的な扱いの怪人の名称だっただけに、思わず反応してしまった方も覆いのではないでしょうか!
戦術鬼を駆る憐も、散様のような大物なのかもと言う期待もしちゃいます!

それらの本筋意外にも、この世界が何故こんなありさまになってしまったのかという背景的問題や、誰がエクゾスカルを未来に送り込んだのかという謎、そしてジン元ではないと言う一点でこの世界に生きている生物を殺し続ける覚悟の苦悩など、気になる点がもりもり。
エクゾスカル同士の圧巻の激闘だけでなく、多くの謎やドラマ、そしてなにより「シグルイ」を経て大きく変わったと思われる山口先生の主義主張も感じていかなければなりますまい!

正義失格者の正義を描く、「エクゾスカル零」第2巻は好評発売中です!
「覚悟のススメ」とは違い、主人公の人間的な弱さも見せる本作。
山口先生がどんな物語を生み出していくのか、本作でも大注目ですね!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


エクゾスカル零 2 (チャンピオンREDコミックス)
秋田書店
2012-03-19
山口 貴由

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本日紹介いたしますのはこちら、「BASTARD(バスタード)!!-暗黒の破壊神-」第27巻です。
集英社さんのジャンプ・コミックスにて刊行、ウルトラジャンプにて驚くほど不定期に連載中です!

作者は萩原一至先生。
本作第26巻の紹介は、09年6月7日の記事にて紹介しています。
よろしければあわせてご覧くださいませ。

さて、本作を語る上で切っても切り離せないのが時間についてのお話です。
88年より連載が開始され、はや24年。
連載がウルトラジャンプにうつってからもおよそ12年が経過し、現状最後にウルトラジャンプに掲載されてからもう2年弱が経とうとしております。
前巻の第26巻が出てからも既に2年半。
その間もオンラインゲームが制作中止になったり、萩原先生のまわりにもなんだかいろいろあったようなのですが……
とにかく待望の新刊の発売の運びとなりました。
前巻では三分の一が読み切り(昭和時代の!)&オマケページなどだったわけですが、今巻はバッチリ丸々本編が掲載されております!!

で、第26巻では長い戦いの末ウリエルを倒し、「背徳の掟編」が完結しました。
今巻では新展開……は新展開なのですが、時間が戻って第18巻で断章となった「罪と罰編」の直接の続きがついに描かれることになったのです!
とはいってもその断章が紡がれたのはもう16年も前なわけでして、忘れてしまっている方も多いことでしょう。
どんなお話だったかを簡単におさらいしますと、破壊死んだと思っていたアンスラサクスの正体が天使で、天使軍が人間を滅ぼすため大挙。
空中都市でヨーコ&ラース&侍&魔戦将軍が、戦いの末力尽きたダークシュナイダーの復活まで必死に戦っていたのですが、天使たちは強すぎてどんどんと死んでいってしまいます。
残ったのは数名、ですが消耗も激しく全滅は時間の問題……
そんなときにダークシュナイダーはなぜか元気な状態で1人地獄に降り立っていました。
そこでなんか悪魔達のお偉方衆にちょっかいをかけられていたのですが、何の流れか悪魔大元帥ポルノ・ディアノと戦うことに。
圧倒的魔力の前にダークシュナイダーは防戦一方でしたが、ギリギリのところでポルノのおパンツを盗み取ると言うなぞの反撃を敢行。
ひとしきりそのおパンツをもぐもぐしたあと、血まみれながらも渾身のドヤ顔で物語は中断となったのです!

ヨーコ、ラース、ロス、イダくらいしか生き残っていなかった空中都市組のその後も非常に気になるところですが、少なくともヨーコが死んじゃって、悪魔の手によってリリスとして転生させられることはわかっているわけで。
そちらの方はとりあえずおいておきまして、物語はダークシュナイダーとポルノの戦いのほうに焦点が当てられております。
長い長いインターバルを経て(作中では一瞬ですけど)、ようやく始まったダークシュナイダーVSポルノの第2ラウンド。
うやむやで第一ラウンドを終わらせることには成功したものの、戦力さはいやになるほど歴然です。
一発でダークシュナイダーが粉々になるような魔力を迸らせ、「ゼヴン・タン・ゾブ・ゴッド」なる技を繰り出してくるポルノ。
ダークシュナイダーの脳内には、どこからともなく聞こえてくる、なんだかのんびりした口調のアドバイス(ぶっちゃけガブリエルですが)が聞こえてくるのですが、それにかまっている余裕なんてありません。
どれをとっても一撃必殺の連続攻撃、一撃目は火属性の攻撃だったこともあり、懐かしのイフリートの魔剣を使って攻撃の方向を変えて受け流すことに成功します。
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その方向の変わった攻撃は、着弾先でそれはもう凄まじい大爆発を起こしまして……
こんなものかすりでもしたら終わりです!
あせる暇もなく、ポルノは様々な属性の攻撃を繰り出します。
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地獄を破壊するほどの衝撃を、ダークシュナイダーはなんとか避けていくのですが、最後の一発である7発目の攻撃は避けきることができませんでした……
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深々とダークシュナイダーの胸に突き刺さるポルノの右腕。
悪魔達の最大の目的である、心臓を文字通り手中に収めたポルノは勝利を確信するのですが、そこでダークシュナイダーが取ったのは
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ポルノへの口付け!!
なんかポルノさんもそのキッスを堪能しちゃうのですが、もちろんこれがダークシュナイダー末期の口付けであるわけではなく。
出し抜けにダークシュナイダーの体がひかりだしたかと思うと、いきなり抉り出された心臓も含め、ダークシュナイダーは大量の小さな分身のような姿にわかれたのでした!!
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以前も分裂はしたことがあるわけで、読者からすればそれほど驚くことではありません。
ですが、はじめてみる悪魔の面々にとってはびっくりすることだったようで……
ポルノも例外ではなく、呆気に取られてしまいます。
その隙にダークシュナイダーに語りかけてくる声は逃げるように促すのですが、ダークシュナイダーはこのことでようやく今の自分が生身ではなく、「星幽(アストラル)体」であることに気がつき、今まで気がつかなかった己の鈍さにがっくり来てしまっていました。
地獄では生身では基本的に存在できず、アストラル体であるということは、魔法に詠唱はいらず魔力は直で使うものだと言うことがわかり、これでダークシュナイダーもポルノと同じように「詠唱なしで魔法を使う」ことができるようになりました。
とはいえそれでも実力差は歴然。
このままではいくら奇策を弄しようが、いずれやられてしまうことでしょう。
そこでダークシュナイダーが取った作戦は、なんと
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浣腸……!!
それも先ほどおパンツを盗んでいるため、生で……!!
なんだかわからない攻撃ではありますが、ともかくダークシュナイダーらしさは失わなかったこの攻撃。
果たしてこんなことでどうにかなるのでしょうか!?
ダークシュナイダーVSポルノ、その戦いの行方やいかに!!

というわけで、なんかよくわからない方向に白熱してきた今巻。
以前の萩原先生の言葉からすると、手を変え品を変え悪魔王たちから「ジューダス・ペイン」という魔力の源のような物を奪うことになるはずなのですが……
その戦いぶりはもちろん気になるところですが、なにぶん気になるのはそれが描かれるのがいつになるのかと言うところ!
先日発売されたノベル「ガラ外伝」では、ノベル版の作者の方が「このままでは完結まで30年かかる」と言ったような発言をしておりまして……
笑えない!笑えないところですよ萩原先生!!
「黒い虹」の続巻も一向に出ませんし、萩原先生に頑張ってもらうしかないです!!

またまた久しぶりの刊行となった、「BASTARD!!-暗黒の破壊神-」第27巻は全国書店にて発売中です!
圧倒的な力を持つ相手に、正攻法以外の、性交法様々な戦法で挑む今巻。
その決着はいつになるのか!?
とにかく待つしかないようです……!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


BASTARD!!-暗黒の破壊神-(27)(ジャンプコミックス)
集英社
2012-03-19
萩原一至

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本日紹介いたしますのはこちら、「ましのの」第2巻です。
秋田書店さんの少年チャンピオンコミックスより刊行、週刊少年チャンピオンにて連載されています。

作者は八谷美幸先生。
本作第1巻の紹介は11年11月9日の記事にて記載しておりますので、よろしければあわせてご覧くださいませ。

さて、可愛らしいお顔にナイスなバデェーを持ちながら、致命的なほどのドジっ子属性と、エロスなトラブルに巻き込まれる天運を持つ増埜さんの日常を描く本作。
今巻でもその特性は存分に発揮されており、脱力エロスギャグをこれでもかと言うぐらいに繰り広げているのです!

結構いい感じに夜もふけてきた頃。
増埜はゆっくりのんびりとお風呂に使っておりました。
極楽極楽と一日の疲れを洗い流していると、なんだか外から賑やかな話し声が聞こえてきます。
その話している内容から察するに、どうやら増埜のパパさんが会社の人を連れて家に帰ってきた様子。
結構盛り上がっているようで、すぐにはかえらなそうだな、などと考えながら増埜は湯船から上がったのですが、その時とんでもない事実に気がついてしまったのです!
こんなときに限って、着替えの用意を忘れていた、と言う……!!
増埜の部屋に服を取りに行くには、パパさんたちがいる部屋の前を通って階段を登らなくてはなりません。
もし上手いこと、もといまずいことに部屋の前を通りがかったときにお客さんが部屋から出てきたら?
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バスタオルで体をかくしていても、かなり恥ずかしいことになってしまいます!!
ですがここは腹を決めていくしかありません!
バスタオルを重ね着して、いざ鎌倉!(?)と行きたい所ですが……なんとここで再びショッキングな現実を思い知らされてしまうのです!
バスタオルが……一枚も、無い!!
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あるのはフェイスタオルが三枚だけ。
これでは体をかくすのにはちょっと無理があります!
やむなく増埜は不快感に耐えて風呂前まで来ていた服をもう一度着る事にするのですが、既にその服が突っ込まれた洗濯機は絶賛回転中。
悩んでいるうちに体が冷え始めてしまった増埜、結局お客さんが帰るまでお風呂で暖を取りながら待つことにしたのでした。

ですが最初の直感どおり、お客さんはなかなか帰りません。
湯船に使って温まり、出て涼み、また寒くなって温まる。
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そのサイクルを何度繰り返したことでしょう。
増埜はすっかり消耗し、このままではぶっ倒れてしまうのも時間の問題と言う風情になってまいりました!
待てど暮らせど帰る気配の無いお客さん。
ですが、逆に言えば帰る気配が無い=部屋の外に出ることも無い、ならば鉢合わせにもならないのでは?
増埜はそんな考えに行き着き、いよいよ一か八か部屋に向かうことに決めました!
ですが念のため、今ある道具でどうにかかくせるだけ体をかくしていこうとタオルを手に取りました。
3枚のタオルの配分ですが、やはりかくす重要性は下のほうが大きいと考えた増埜。
胸は最悪手でもかくせますし、下半身に2枚、上半身に一枚で行く事します。

増埜の胸が大きいため、上半身は乳首券が発行されないギリギリのラインまでしかかくせませんでした。
下半身は2枚連結させて長さは稼いだものの、タオルの幅は変わらないために超マイクロミニスカートのような状態になってしまいました。
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かくすのはかくしたものの、簡単なアクションですぐ見えてはいけないものが見えかねないこの姿はやっぱり恥ずかしいもの。
とは言えまだまだパパさんたちの大盛り上がりの声は聞こえているわけで、息を潜めてさっさと2階に上がってしまえば大丈夫でしょう、多分!
増埜も今回は無事ミッションを遂行できそうだと目を輝かせていたのですが、そのとき
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予想外の扉が開き、パパの会社の人が増埜のすぐ目の前に現れたのです!!
問題視していた、パパさんたちのいるリビング。
その前にあったトイレにお客さんが潜んで(?)おり、このタイミングで出てくるとは……!!
微妙な表情を浮かべながら、どうぞと言いながらリビングに戻っていくお客さん。
増埜は1人、トイレの中で沈み込むしかないのでありました……
……早くしないと他のお客さんトイレに来ちゃいますよ……!

というわけで、今回もエロスなトラブルに巻き込まれてしまう増埜の奮闘を描く本作。
もちろんこの他にも増埜さんのお馬鹿すぎるアレコレがこれでもかと繰り広げられるわけですが、今巻では室井さんや榊さん、担任の長谷部先生や雪村さんとその双子の妹などなどのサブキャラメインのお話もたんまりと描かれています!
どれを読んでも乾いた笑いが出る脱力ギャグが満載!
頭を空っぽにして読むのが得策といえましょう!!

今巻も増埜の暴走が楽しめる、「ましのの」第2巻は好評発売中です!
各話解説や、プチ人気投票の結果発表などのオマケも充実している本作。
八谷先生も認める(?)アレな話も収録していますので、そのアレっぷりを確認してみるのも面白いかもしれません!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


ましのの 2 (少年チャンピオン・コミックス)
秋田書店
2012-03-08
八谷 美幸

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本日紹介いたしますのはこちら、「行徳魚屋浪漫 スーパーバイトJ」第2巻です。
秋田書店さんの少年チャンピオンコミックスより刊行、週刊少年チャンピオンにて連載されています。

作者は沼田純先生。
本作第1巻は、11年7月9日に紹介しております。
よろしければそちらも併せてご覧くださいませ。

さて、本作は沼田先生が漫画制作とともに打ち込んでいる(?)スーパーの鮮魚部のバイトでの日常を描く漫画です。
基本的には鮮魚部でのアレコレを描くわけですが、漫画家ならではのアレコレなんかも描かれています。
今回はその中の、ゼブラ編を紹介したいと思います!

ゼブラと言ってももちろんシマウマや、グルメな四天王の一人ではありません。
皆さんきっと一度はお世話になったこともあるだろう、「マッキー」でおなじみの文具メーカーです!
そんなゼブラさんですが、漫画を描いている人にとっては更に馴染み深い会社となっています。
漫画を描く際使う、インクをつける「ペン先」を製造しているのですから!

沼田先生の下にチャンピオンの編集部から電話がかかってきました。
その内容は簡潔そのもので、ペン先どこ使ってる?というものでした。
ペン先といえば3つほどメジャーなブランドがあるのですが、沼田先生が使っているのはゼブラ製です。
その旨を編集さんに伝えると、あれよあれよと言う間に事態は進んでしまいました。
気がつけば沼田先生がいたのは、ゼブラさんの野木工場。
いつの間にやら、工場見学的なことをすることになっていたのです!

編集さんと二人、ゼブラの社員さんに連れられて繰り広げられる工場見学。
制服を借りて着替え、社員食堂で野菜天丼に舌鼓。
一服して、工場を見学して……
こういった工場見学の類は結構楽しいものなのですが、成り行きでいきなり、それも仕事仲間と一緒につれてこられては素直に楽しむことができないのです。
ついにたまりかね、編集さんに何すればいいんだ!?と沼田先生は叫んでしまうのでした!

そしてついにというかようやくと言うか、ペン先を製造している「ペン先課」にやってきた沼田先生&編集さん。
いままで見てきた工場の感じからして、ペン先もなんだかよくわからない恐るべきハイテクノロジーで作られていくのか……と覚悟しながら扉の前に立つと、そこで待ち受けていたのは
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なんだかファンシーな看板でした!
もしかしたらペン先を作っているメカも可愛いんじゃあるまいか、と妄想しながらいよいよ作業場の中へと突入しました!
すると中で繰り広げられていたのは、
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鉄板をプレス機でペン先型にくり貫き、やすりをかけたあと一つ一つペン先を機械で割っていき、品質チェック……という、まるで町工場のようなわかりやすい手作り感であふれる光景!
ここで沼田先生の出番がようやく回ってきました。
品質チェックする現場に連れてこられた沼田先生。
女子だらけの現場にちょっぴりご満悦な沼田先生は、促されるままに机に座らされます。
そしてどんとその目の前に紙の束。
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なんとこの紙に、品質向上のためのモニターとして絵を描いてもらうというのです!!

いくら職業・漫画家といっても、人々が凝視している中で絵を描くというのは恥ずかしいもの。
いつもゼブラのペン先を使っている……それだけで生贄、もといモニターに選ばれてしまった沼田先生。
とりあえず下書きからはじめるのですが、そのときも心休まるヒマはありません。
ペン先には線の強弱がつけやすい「Gペン」というもののほか、細い線を引きやすい「丸ペン」というものなどがあるのですが、沼田先生がゼブラ製を使っているのはGペンでの話。
別メーカーの丸ペンを使っているという沼田先生の言葉を聞いたゼブラの社員さん、
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言葉は丁寧ながらも鬼の形相でウチの丸ペンの方が描きやすくないですかね!?と物凄い勢いで実演!
沼田先生に更なるプレッシャーをかけるのでした!!

で、いよいよペンを使うその時。
いつものように新しいペン先を使う前、ペン先に最初からついている油をとるために火で熱する沼田先生。
すると再び社員さんが、そんなことするとペンの強度がかわっちゃう!と圧をかけてくるのです!!
漲る愛社精神にぐったりする沼田先生、休憩を挟んでようやく線を引き始めようとするのですが……
その時、自分の姿が撮影されていることに気がつきます!
人前で絵を描くどころか、カメラでその姿を収められることに沼田先生は悶絶!!
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大ショックを受けながらもなんとかモニター業を終えるのでした……

半死半生の身になりながら、最後は従業員一同の方々と握手し、お世話になった社員の方とのみに行って締めくくられた沼田先生の決死行。
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様々なトラウマと活力を得た沼田先生。
困難を乗り越え、今日もまた漫画とバイトに精を出すのです!
……ゼブラのペン先とともに……!

というわけで、ゼブラ工場に突入した今巻。
この他にも、いろいろと話題をかっさらった「イカ娘フェラ-リ」を作者の安部先生とともに観戦してみたり、「THEキザクラショウ」の西森先生と仲よくなろうと奮闘してみたり、「幻仔譚じゃのめ」の梅田先生が鮮魚部に取材にやってきたり、残念ながら現状1人連載を打ち切られてしまった在りし日のチャンピオンスリースターズイベントに潜入したりと、同業者との絡みなんかがたっぷりと収録されています!
各先生方の意外な素顔や、お茶目なアレコレがこれでもかと堪能できますよ!
もちろんいつもの鮮魚部での日常も収録!
いつも通りの個性豊かな面々の行動や、沼田先生の空回り振りが繰り広げられています!
新キャラなんかも登場しまして、良くも悪くも賑やかな鮮魚部がより一層より一層騒がしくなっちゃうのです!!
そして今回、密かな目玉として鮮魚部の皆さんへのアンケートがオマケページに掲載されております!
店長にまで及ぶこのアンケート、鮮魚部の皆さんのファンは必見です!!

沼田先生奮闘録、「行徳魚屋浪漫 スーパーバイトJ」第2巻は好評発売中です!
沼田先生初となる第2巻を数えた本作。
これからも第3巻、第4巻と数えていって欲しいものです!!
……ね、秋田書店さん!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


行徳魚屋浪漫 スーパーバイトJ (2) (少年チャンピオン・コミックス)
秋田書店
2012-03-08
沼田 純

amazon.co.jpで買う
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本日紹介いたしますのはこちら、「月光条例」第17巻です。
小学館さんの少年サンデーコミックスより刊行、週刊少年サンデーにて連載されています。

作者は藤田和日郎先生。
本作は「藤田和日郎」のテーマにて紹介をまとめておりますので、そちらもあわせてご覧くださいませ。

さて、アラビアンナイトでの戦いも激化の一途をたどる本作。
月光は修行を終え、魔法を引っさげて戦いの場に戻ってきました。
ですがその時、エンゲキブは石化の呪いをかけられてしまっており、月光に触れられていないとどんどん石化が進行して死んでしまうという状況に追い込まれてしまっていたのです!

月光は、エンゲキブが石化仕切る前に全てを終わらせようと飛び立ちました。
その別れ際、月光が帰ってくるまで死なないし石にもならない、と空元気ながら力強い言葉を残してくれたエンゲキブが知りたがっていた、「チルチルが岩崎月光になったわけ」について想い起こします。
たいした話じゃない、と月光は言うその話。
かつてのチルチルが巻き起こした騒動が、一段落したその直後から始まるのです……

「雉も鳴かずば」のお菊も、「マッチ売りの少女」の少女も助けられずじまいで終わってしまったチルチルは、結局誰も救えなかったと涙を零しながら月を眺めていました。
やがてチルチルの体は透明になり、浮き上がり始めます。
これはキャラクターがそれぞれの物語に変える兆候。
気がつけばチルチルは、今まで幾度となく繰り返してきた物語の冒頭シーンへと戻ってきていたのです。
早速、目を覚ました満ちるに第一声を投げかけ、物語を再開しようとしたのですが……
その第一声を発したのは、チルチルではなかったのです!
……いや、チルチルではありました。
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まるで自分そのもののような、もう1人のチルチルがミチルの横に座り、物語を当たり前のように進行し始めたのでした!!

物語が混乱するかもしれない。
そんなためらいと、もしかしたら自分よりもミチルと意気があっているかもしれないそのチルチルの呼吸に、チルチルは見入ってしまいました。
やがて物語は、見事なエンディングを迎えます。
もう1人のチルチルは、チルチルから見ると自分よりもずっと立派に「チルチル」をこなしているように見えました。
そういえば、月打された主人公が物語を離れ、主人公不在のまま5日間がたつと物語りそのものが消滅してしまうはず。
それなのにこの「青い鳥」は消滅していない。
つまりはあのチルチルが主人公をこなしていたから、ということになるのです。
本作の読者ならば、「シンデレラ」のときのように何者かが代役をしていたことが推測できるのですが……
チルチルからすれば、「青い鳥」が愛想をつかして代わりの主人公を立ててしまったのだ、と決め付けてしまいます。
誰も助けられなかっただけでなく、物語の主人公ですらなくなってしまった。
父、母、そしてミチル。
大切な家族さえ自分のものではなくなってしまったような感覚を覚え、チルチルはもはや何も言えず、その場を去っていくしかなかったのです。

そのとき、どこからかあのうちでの小槌をふる音が聞こえてきます。
あのお菊と、マッチ売りの少女がかけた願い。
どうかチルチルが、自分自身をいつかきっと助けられますように……
その願いが、チルチルの体を再び透明に変え、いずこかへと運んでいったのです……

気がつけばそこは、「青い鳥」の世界ではありませんでした。
どうやらここは読み手の世界であるようで。
三日月が照らす、夜の線路の上。
そんなところに佇むチルチルに、1人の男が声をかけてきたのです。
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それは、黒い外套に黒いハットをかぶった物静かな男性。
あの、ランプの中での月光の修行の際に姿を現した男が!!
そして彼はついえらそうにお説教をしてしまうくせから土地の人にこう呼ばれていると言い出します。
「センセイ」、と……!

自然とそのセンセイの下で、読み手の世界の生活を送ることになったチルチル。
チルチルは素直に自分が「青い鳥」のチルチル本人であると告げるのですが、当然そう簡単に信じるはずもありません。
センセイとともに農業に従事するチルチル。
チルチルは貧しいきこりの息子という出生もあり、時としてセンセイにアドバイスをするくらいしっかりと働いています。
そして、チルチルの体は打ち出の小槌の効果でしょうか、明らかな変化が訪れています。
まだ年若い子供であったはずのチルチルが、十数日のうちに筋骨隆々とした少年の姿へと変じていたのです。
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その姿は我々の良く知る岩崎月光そのもの。
チルチルは、センセイが今まであってきたアンデルセンたちと同じような「作者」であることも知ります。
ですがチルチル。、今までのような作者への憎しみはなりを潜めており、なによりこのセンセイは今まであってきたどの作者とも違うムードを持っており。
もはや帰る場所も無いチルチルは、諦めのような感情を瞳に湛えながら、農作業に打ち込む日々を送るのでした。

そんなある日、チルチルの前に露と名乗る女性が姿を現しました。
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美しく、ただひたすらに先生を慕っているらしいその女性。
しかし何よりもチルチルの心をざわつかせるのは、その目でした。
何かに疲れきった、自らの希望を諦めたかのようなそのくらい瞳。
チルチルはその瞳を、どこかで見ているような気がして……
ですがセンセイは、その露が尽くしてくれるあれこれを一切受け入れず袖にするばかり。
夜、露に関してセンセイが何かを語ろうとするのですが、その時に話の腰を折るように来客がやってきます。
その話題の的であった露と……鉢かづきが!!
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鉢かづきとチルチルは以前戦っているわけですが、チルチルの姿が変わっているためか、鉢かづきはまったく気づきません。
それよりも驚くべきことは、センセイが月光条例の執行者であったと言うことです!
執行者の役目を果たすため、きっと役立つとチルチルを帯同させて家を飛び出すセンセイ。
露も手伝うと申し出たのですが、私を手伝ってくれるものはもう見つかった、とセンセイはまたまた袖にするのです!
露は手伝ってくれるものとして指名されたチルチルを、恨みのこもった瞳で睨みつけてきます。
その瞳を見て、チルチルは理解しました。
どこかで見たことがあるその瞳。
そうだ、露は……かつての自分に似ているのだ、と!
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というわけで、センセイとであったチルチル。
前巻で敵のチルチルが言っていた、「読み手のふりをしたキャラクター」だと言うことの意味がわかってきました。
まだまだチルチルが岩崎月光になるにはしばらくの時間がかかりそうですが、何より気になるのは突然姿を現した露の存在でしょう。
謎の多い彼女は何者なのか、そしてセンセイとチルチルにどんなものをもたらすのか?
このセンセイ編のキーパーソンであることは確実のようです!

チルチルが月光に変わるはずのシリーズが開始される、「月光条例」第17巻は好評発売中です!
アラビアンナイト編は一時中断し、過去編が紡がれる本巻。
物語最大の謎であった月光の過去が、徐々に徐々に明かされていくようです!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


月光条例 17 (少年サンデーコミックス)
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2012-03-16
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