本日紹介いたしますのはこちら、「ジョジョリオン」第2巻です。
集英社さんのジャンプ・コミックスにて刊行、ウルトラジャンプにて連載されています。
作者は荒木飛呂彦先生。
本作を第1巻の紹介などは「ジョジョの奇妙な冒険」のテーマにてまとめておりますので、よろしければご覧くださいませ。
さて、自分の記憶が一切ないまま康穂に拾われた(?)主人公。
調査の末、どうやら自分が「吉良吉影」らしいと言うことがわかり、住んでいたとされる部屋へとたどり着きました。
ですがその部屋には全裸の女性が捕まっている上、なにやら「上の階にいるヤツ」から攻撃を受けているようで。
苦戦しながらも主人公は上の階のヤツを引き摺り下ろすことに成功したのですが……?
上の階のヤツを追い詰める主人公。
明らかな殺意を感じさせる攻撃を仕掛けてきたわけですから、当然この下の階の住人が何者なのかを知っているはず。
主人公は「オレは誰なんだ?」と上の階のヤツに問い詰めるのですが、どうも要領を得ません。
ちょいとばかり痛めつけてさらに厳しく問い詰めると、そいつは「この部屋にある手の彫刻が見たい」と言い出すのです。
この部屋にある手の彫刻は、ナルシストである吉良吉影が自分自身で型取りして作ったもの。
実際その手は相当美しいものなのですが……
彫刻の手と、主人公の手はまったくの別物。
つまり、主人公は「吉良吉影」ではない、ということなのです!!
さらに酷く痛めつけて聞いてみても帰ってくるのはこんな話。
この部屋にいた全裸の女性を拉致したのは確かに上の階のヤツである。
だがこの上の階のヤツは本当に上の階の「住人」で、吉良吉影ではない。
そして主人公もまた吉良吉影ではない。
その証拠として、上の階のヤツは吉良吉影の写真を見せてくれました。
確かに主人公が今来ている水兵風ルックをそっくりそのまま着ているのですが、顔立ちは似てはいるものの違う人物だとわかるルックス。
上の階のやつはこの吉良に個人的恨みから復讐がしたくて、計画的にこの上の部屋に住み、吉良を罠にはめようと女性を拉致したりベランダに蛇を放ったりしたんだそうです。
吉良が帰ってくるのを3日間待ち、帰ってきたのは主人公。
ですが服も同じ、ルックスも見間違えても仕方の無い似通いぶりの主人公を、吉良と勘違いして襲ってしまったんだとか。
主人公はさらに詰問を続け、吉良とその上の階のヤツこと、笹目の関係を聞き出すのでした。
08年の夏、笹目は「上に陣取って対象を動かす能力」を使用し、行きずりの女性を弄んでいました。
水中に貼り付けにしたりと、酷いことはしながらも殺したりはしない、と彼なりのルールに乗っ取って遊んでいたのですが……
そんなあるとき、吉良とであったのです。
普通の人が見られない笹目の能力を見ることのできる吉良となんとなく仲よくなった笹目。
ですが笹目は、吉良の雰囲気からなんとなく「殺人を犯している」と感じていました。
そして吉良もまた、笹目に妙ないちゃもんをつけてきたのです。
職業はサーファーだと言い張る笹目に対し、「サーファーと言うのは海の人間なのか、陸の人間なのかあいまいだ」「あいまいなのは男じゃない」と。
最初はうるせぇ、ぶっ殺すぞと一蹴していた笹目ですが、ずっと「男のフリをしている」となじり続けて来る吉良にまいってくるのです。
ついには夜中じゅう「男なら食ってみろ」と囁かれ続けたらしい笹目、朝方その声にしたがって
自分の右手の指を食べてしまったと言うのです!!
結局吉良のことは「得体の知れない怪しい男」ということしかわかりませんでした。
笹目も吉良への恨みしか持っていないようで、これ以上叩いても何も出てくることはなさそうです。
もちろんあの全裸の女性も、パニック状態で誰が誰としっかり見分けたりすることもできなかったでしょうし……
ですが、笹目の持っていた吉良の写真に手がかりはかくされていました。
その背景に密かに映し出されていた水溜り。
それは、安穂が主人公を発見したあの水溜りです!!
いま覚えている自分の原点に立ち返り、もう一度調べてみる。
警察も一応調べたようですが、何も見つからなかったそこを、主人公の「奪う」能力、「ソフト&ウェット」で水やドロを奪い取って掘り返すと……居たのです。
捜し求めていた、吉良吉影が!!
……遺体となって……!!
そしてその遺体には、股間の玉が最初から無かったようになくなっていました。
吉良から失われている玉、そして主人公の股間には4つの……
「奪う」能力を持つ主人公、最初からなかったように綺麗に奪われている吉良。
これの意味するところは一体……?
これで完全に自分が何者かわからなくなってしまった主人公は、予想外なことに安穂の幼馴染である常秀の家に引き取られることになりました。
苗字は東方。
そして、名前は安穂が昔飼っていた犬のジョースケに似ていることからとりあえず定助に。
……東方定助の奇妙な冒険が幕を開けることになるのです!!
というわけで、文字通りの自分探しが振り出しに戻ってしまった今巻。
これからは東方家にご厄介になって生活をするわけですが、この東か炊けというのがまた厄介なムードを孕んでいるのです。
4部の東方家といえば、実質母子二人だけの小さな家庭でした。
ですがこちらの東方家は4人の兄妹+長男一家にお手伝いさん……といった大家族。
そのそれぞれが何か腹に一物あるかのような雰囲気を持っていまして、さらにその家長である憲助は大きな隠し事をしているようで……
定助が自分の事を探すには、数多くの障害を乗り越える必要がありそうです!!
結局何もわからない状態に戻ってしまった「ジョジョリオン」第2巻は全国書店にて発売中です!
謎ばかりが増えていく、今までに無いタイプのジョジョである本作。
ここからどういった方向に物語が転がっていくかも未知数!
俄然目が離せません!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!